歩兵第5連隊
表示
歩兵第5連隊 | |
---|---|
創設 | 1874年 |
廃止 | 1945年 |
所属政体 | 大日本帝国 |
所属組織 | 大日本帝国陸軍 |
部隊編制単位 | 連隊 |
兵科 | 歩兵 |
所在地 | 青森 |
編成地 | 青森 |
通称号/略称 | 杉4715 |
補充担任 | 青森連隊区 |
上級単位 | 仙台鎮台 - 第2師団 - 第8師団 |
最終位置 | フィリピン レイテ島 |
戦歴 | 西南 - 日清 - 日露 - シベリア出兵 - 満州事変 - 日中 - 第二次世界大戦 |
特記事項 | 八甲田雪中行軍遭難事件 |
歩兵第5連隊(ほへいだい5れんたい、歩兵第五聯隊)は、大日本帝国陸軍の連隊のひとつ。
沿革
[編集]- 1877年(明治10年)4月- 連隊隷下の2個中隊が西南戦争に従軍[1]
- 1879年(明治12年)1月16日 - 軍旗拝受[2]
- 1894年(明治27年)10月- 日清戦争に従軍[1]
- 1895年(明治28年)8月- 遼東半島から台湾に転進、台南攻撃に参戦[2]
- 1896年(明治29年)4月 - 第2師団から第8師団に所属変更[3]
- 1902年(明治35年)1月 - 八甲田雪中行軍遭難事件[3]
- 1904年(明治37年)9月- 日露戦争に従軍[3]
- 1905年(明治38年)7月- 留守部隊が樺太を攻略、[3]8月31日まで北樺太アレキサンドロフ州を守備[4]
- 1907年(明治40年)5月- 第9中隊が北清を守備[3]
- 1910年(明治43年)4月- 第1中隊が朝鮮を警備[3]
- 1912年(明治45年)3月- 連隊主力が朝鮮に出動し、大正3年まで平壌付近の警備に当る[3]
- 1915年(大正4年)10月- 特別大演習に参加[3]
- 1919年(大正8年)4月- 第3大隊を朝鮮に派遣[3]
- 1922年(大正11年)5月 - シベリア出兵、10月30日帰還[3]
- 1923年(大正12年)4月 - 第7中隊を降哈口に派遣[3]
- 1926年(大正15年)7月10日 - 青森市内で発生した大火の消火活動に出動[5]。
- 1930年(昭和5年)10月 - 特別大演習に参加[3]
- 1931年(昭和6年)4月 - 満州駐剳、満州事変にともない長春、寛城子、南嶺、吉林、チチハル、ハルビン、敦化などに転戦
- 1932年(昭和7年)4月 - 満洲事変に嵯峨大隊出陣[6][3]
- 1934年(昭和9年)4月4日 - 第8師団司令部と共に青森港に凱旋[7]
- 1936年(昭和11年)9月 - 特別大演習に参加[3]
- 1937年(昭和12年)11月 - 第5連隊が北満警備に出陣、昭和19年まで満洲国境の警備に当る[3]
- 1941年(昭和16年)12月8日 - 大東亜戦争勃発[8]
- 1944年(昭和19年)7月 - 捷一号作戦に参加[8]
- 1944年(昭和19年)9月 - フィリピンに転戦
- 1945年(昭和20年)3月 - レイテ島カンキポット山頂付近に陣地を構築[8]
歴代連隊長
[編集]代 | 氏名 | 在任期間 | 備考 |
---|---|---|---|
1 | 八木僴作 | 1878.7.7 - 1882.3 | 78.7.7少佐・連隊長心得、12.2中佐・連隊長、82.2.6大佐、3.14転任[11] |
2 | 大島義昌 | 1882.3.3 - 1885.5.26 | 中佐 |
3 | 寺内清祐 | 1885.5.26 - | 中佐 |
4 | 波多野毅 | 1887.9.26 - | 中佐 |
5 | 中岡祐保 | 1888.12.28 - | 中佐、1892.11.大佐 |
6 | 渡部進 | 1894.7.31 - 1895.9.15 | 中佐、9.15台湾新竹兵站病院にて戦病死[12]同日大佐。01.4正五位追賜[13] |
7 | 佐々木直 | 1895.9.9 - 1896.9.25 | |
8 | 丸井政亜 | 1896.9.25 - 1897.9.22 | 中佐 |
9 | 可児春琳 | 1897.9.22 - 1899.12.25 | 中佐 |
10 | 津川謙光 | 1900.12.1 - 1906.7.6 | 中佐、1903.1.大佐、1905.1.27戦傷[14] |
11 | 塚田清市 | 1906.7.11 - 1907.7.30 | 中佐、大佐昇進 |
12 | 野島忠孝 | 1907.7.30 - 1910.8.26 | |
13 | 羽生俊助 | 1910.8.26 - 1912.9.28 | |
14 | 竹迫弥彦 | 1912.9.28 - | |
15 | 池内英太郎 | 1914.1.20 - 1916.4.1 | |
16 | 海宝精 | 1916.4.1 - | |
17 | 古荘末男 | 1918.4.8 - | |
18 | 竹内正虎 | 1922.2.8 - 1923.8.6[15] | |
19 | 笹倉昇 | 1923.8.6 - 1924.12.15[16] | |
20 | 森下千一 | 1924.12.15 - | |
21 | 下元熊弥 | 1926.7.28 - 1928.8.10 | |
22 | 石井孝慈 | 1928.8.10 - | |
23 | 平田重三 | 1930.8.1 - | |
24 | 谷儀一 | 1932.3.11 - | |
25 | 竹村直臣 | 1934.3.5 - | |
26 | 小野賢三郎 | 1935.12.2 - | |
27 | 井上貞衛 | 1936.8.1 - | |
28 | 渡辺勝 | 1939.3.9 - | |
29 | 岡島重敏 | 1940.8.15 - | |
末 | 高階於菟雄 | 1943.8.2 - |
歩兵第5連隊歌
[編集]一、
大青森の一偉観 営庭営舎厳として
北の
二、歴史はここに六十年
時これ明治十二年
三、此の旗影の下にして 武を練る健児千余名
一度立てば
次いで
四、八甲田
治にいて乱を忘れざる 士気も壮烈又凛々
我が連隊旗行くところ 仰ぎ
五、
砲煙凄き黄昏を 血潮
ああこの勇武此の功
六、由来剛健質実は 我が
脚注
[編集]- ^ a b 栗田弘(著)肴倉弥八(編)1973年 歩兵第五聯隊年表 p.274
- ^ a b 栗田弘(著)肴倉弥八(編)1973年 歩兵第五聯隊年表p.274
- ^ a b c d e f g h i j k l m n o 栗田弘(著)肴倉弥八(編)1973年 歩兵第五聯隊年表 p.275
- ^ 栗田弘(著)肴倉弥八(編)1973年 p.106
- ^ 青森市内の工場地帯で大火『東奥日報』大正15年7月11日夕刊(『大正ニュース事典第7巻 大正14年-大正15年』本編p2 昭和ニュース事典編纂委員会 毎日コミュニケーションズ刊 1994年)
- ^ 嵯峨亮吉少佐を大隊長とする嵯峨大隊。三上秀四郎(略史監修)山本一哉(製作発行)鈴木洋一(レイアウト)1979年 p.158
- ^ 栗田弘(著)肴倉弥八(編)1973年 p.146
- ^ a b c d 栗田弘(著)肴倉弥八(編)1973年 歩兵第五聯隊年表 p.276
- ^ 栗田弘(著)肴倉弥八(編)1973年 p.272-273
- ^ 軍旗は「レイテ島リボン川付近の激戦で高階於兎雄連隊長の自刃とともに永久に消え去った。」とする定説とは異なる記述あり。栗田弘(著)肴倉弥八(編)1973年 歩兵第五聯隊年表 p.11
- ^ 栗田弘(著)肴倉弥八(編)1973年 p.10,12
- ^ 赤痢に罹り病没。栗田弘(著)肴倉弥八(編)1973年 p.32
- ^ 軍人顕彰会 石川県出身陸軍々人 弐
- ^ 左足と腹部に敵弾の貫通創傷を受けた。栗田弘(著)肴倉弥八(編)1973年 p.100
- ^ 『官報』第3306号、大正12年8月7日。
- ^ 『官報』第3696号、大正13年12月16日。
- ^ 栗田弘(著)肴倉弥八(編)1973年 巻頭附録
参考文献
[編集]- 『官報』
- 『明治史要』修史局蔵版、1886年。
- 丸井政亜(著者)『第五聯隊史』歩兵第五連隊発行、1897年。
- 『歩兵第五聯隊戦闘詳報第十七號 新開嶺附近攻撃及密雲ニ向フ追撃戦闘』歩兵第五聯隊調製、1933年。
- 藤本尚則(編輯兼印刷發行人)『東京朝日新聞 號外 第八師團に輝く行賞』東京朝日新聞社発行、1934年11月22日。
- 栗田弘(著者)肴倉弥八(編集者)三上辰蔵(発行者)『歩兵第五聯隊史』歩兵第五聯隊史跡保存会発行、1973年。
- 函館市史編さん室(編)『函館市史別巻 亀田市編』函館市発行、1978年。
- 山本一哉(企画製作)ノーベル書房編集部(編集)鈴木洋一(レイアウト)『陸軍郷土歩兵聯隊/写真集 わが聯隊』第4版、ノーベル書房株式会社発行、1979年。
- 外山操編『陸海軍将官人事総覧 陸軍篇』芙蓉書房出版、1981年。
- 長谷川貞助(編)『我らかく闘えり 歩兵第五連隊第一大隊第一機関銃中隊誌』第一機関銃中隊誌刊行委員会、1986年。
- 外山操・森松俊夫編著『帝国陸軍編制総覧』芙蓉書房出版、1987年。
- 靖國神社社務所(原著者)高野和人(編纂者)『靖國神社忠魂史 西南の役〈西南戦争史料集〉』青潮社発行、1990年。
- 渡辺直隆(著者)池慶子(編集責任)渡辺伴山(表紙題字)『遠き想い出の数々』、1990年。
- 『日本陸軍連隊総覧 歩兵編(別冊歴史読本)』(新人物往来社、1990年)
- 鈴木研・千代田恵汎・太田公(共編)秋山欣三(発行者)『北海道福山・江差漁民一揆史料』第1版、秋山書店、1997年。
- 原 剛『明治期国土防衛史』(錦正社、2002年)
- 新編弘前市史編纂委員会(編集)乕尾俊哉(監修)『新編弘前市史 通史編4(近・現代1)』弘前市企画部企画課刊行、2005年。
- 秦郁彦編『日本陸海軍総合事典』第2版、東京大学出版会、2005年。