「ダンス イン ザ ヴァンパイアバンド」の版間の差分
Juggernaut00 (会話 | 投稿記録) m 偽姫の正体が「《始まりのヴァンパイア》のDNAから生み出されたクローンらしい。」とありましたが、そういう記述は今のところ本編にありません。 |
Juggernaut00 (会話 | 投稿記録) m 偽姫の正体が「《始まりのヴァンパイア》のDNAから生み出されたクローンらしい。」とありましたが、そういう記述は今のところ本編にありません。 |
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: 謎の組織テロメアの首領。ミナ姫と瓜二つの姿をしており、ミナの天敵を自称する。 |
: 謎の組織テロメアの首領。ミナ姫と瓜二つの姿をしており、ミナの天敵を自称する。 |
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: イワノヴや本人の証言によると、ヴァンパイアという種族の歴史を終わらせる存在で、南米スモーカーズフォレストの「ネクロパレス」で発見された《始まりのヴァンパイア》との関連が示唆されているが、現在のところ正体は不明。 |
: イワノヴや本人の証言によると、ヴァンパイアという種族の歴史を終わらせる存在で、南米スモーカーズフォレストの「ネクロパレス」で発見された《始まりのヴァンパイア》との関連が示唆されているが、現在のところ正体は不明。 |
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: バンドがイワノヴに侵攻された際、混乱に乗じて密かにミナを急襲・拉致。秘密裏にミナと入れ替わり、バンドを掌握せんと目論む。事実が発覚した際には自分こそが本物で「200年前にはぐれた際、既に入れ替わっていた」と語 |
: バンドがイワノヴに侵攻された際、混乱に乗じて密かにミナを急襲・拉致。秘密裏にミナと入れ替わり、バンドを掌握せんと目論む。事実が発覚した際には自分こそが本物で「200年前にはぐれた際、既に入れ替わっていた」と語る。 |
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: 少なくとも真祖の力を持つ事は間違いなく、巨大な鋏を持つ甲殻類らしき「何か」の姿に顕身する。 |
: 少なくとも真祖の力を持つ事は間違いなく、巨大な鋏を持つ甲殻類らしき「何か」の姿に顕身する。 |
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:; 始まりのヴァンパイア |
:; 始まりのヴァンパイア |
2012年9月22日 (土) 15:21時点における版
ダンス イン ザ ヴァンパイアバンド | ||
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ジャンル | ホラーアクション | |
漫画 | ||
作者 | 環望 | |
出版社 | メディアファクトリー | |
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掲載誌 | 月刊コミックフラッパー | |
レーベル | MFコミックス | |
発表期間 | 2006年1月号 - 2012年10月号 | |
巻数 | 現在13巻 | |
アニメ | ||
原作 | 環望 | |
監督 | 新房昭之 | |
シリーズディレクター | 園田雅裕 | |
シリーズ構成 | 吉野弘幸 | |
脚本 | 吉野弘幸、横谷昌宏 | |
キャラクターデザイン | 紺野直幸 | |
音楽 | 土橋安騎夫 | |
アニメーション制作 | シャフト | |
製作 | ヴァンパイアバンド行政府 | |
放送局 | 独立UHF局他(放送局参照) | |
放送期間 | 2010年1月7日 - 4月1日 | |
話数 | 全12話 | |
テンプレート - ノート | ||
プロジェクト | 漫画・アニメ | |
ポータル | 漫画・アニメ・ラジオ |
Template:漫画 は 廃止されました |
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『ダンス イン ザ ヴァンパイアバンド』(Dance In The Vampire Bund)は、環望による日本の漫画作品。『月刊コミックフラッパー』において2006年1月号より2012年10月号まで連載。
概要
東京湾沖の架空の人工都市ヴァンパイアバンドを舞台に、ヴァンパイアの女王ミナ・ツェペッシュとその従僕である人狼の少年、アキラの恋と戦いを描くアクション作品。ヴァンパイアが日本政府から埋め立て地を買い取り、王国を建設するという基本設定に加え、血を吸うことを拒む「牙なし」が登場するなど、既存の吸血鬼の概念に新たな解釈を加えたヴァンパイア像が話題となった。また作者の環望が成人向け漫画で執筆していたということもあり、独特のタナトスとエロスに彩られた作品観が描かれている。サブタイトルは吸血鬼や人狼が登場する作品名(『インタビュー・ウィズ・ヴァンパイア』、『悪徳学園』など)がオマージュとして用いられることが多い。
この作品におけるバンド(bund)とは、19世紀後半から20世紀前半にかけ上海に存在した租界地区、いわゆる外灘 (ワイタン、ピンイン:Wàitān、がいたん)を指すとみられる。本来「bund」は築堤・埠頭を意味するインド起源の英単語であるが、かつての大英帝国植民地の多くが海沿いに存在したことから、租界地区そのものを「bund」と呼ぶこともあった。なお外灘 とは「外国人の河岸」を意味する。
この作品はアメリカ、台湾、韓国、タイ、ドイツ、イタリア、フランスでも出版されている。
『月刊コミックフラッパー』2009年8月号において、テレビアニメ化が発表され、2010年1月より放送された。
2009年8月よりメディアファクトリー公式モバイルサイト「メディファク☆モバイル」にて、作者本人による外伝『ダイブ イン ザ ヴァンパイアバンド』が配信されている。
注意:以降の記述には物語・作品・登場人物に関するネタバレが含まれます。免責事項もお読みください。
あらすじ
普通の高校生活を送っていた鏑木アキラ。しかし彼には幼い頃に交わした盟約があった。それは夜の眷属の王・ヴァンパイアの女王に仕えるというものだった。アキラが17歳の誕生日を迎えるその日、アキラの前に現れたヴァンパイアの女王ミナ・ツェペッシュ。彼女はアキラに、日本に来た目的は、日本にヴァンパイア専用居住区=ヴァンパイア バンドを作ることだと告げる。ヴァンパイアの実在を知り激震する人間社会。そんな中、ミナ姫とアキラは誤解と齟齬を繰り返しながらも通じ合い、少しずつ心の距離を縮めていく。だがヴァンパイアの存在を忌避する人間社会、公主家の権益を欲する同族、ひいてはミナの婚約者であるヴァンパイア王家の三大公の巡らす陰謀に曝され、その絆を試されることになっていく。
登場人物
主要人物
- ミナ・ツェペッシュ
- 声 - 悠木碧
- ツェペッシュ家の現公主にして、真祖の血脈を受け継ぐヴァンパイアの女王。身長154cm。外見は幼い少女だが数百年の長い年月を生きており、アキラに恋する少女としての姿や臣民を思いやる保護者としての側面を持つ一方で、時と場合によっては為政者として非情な決断を下す苛烈な性格も持ち合わせる。
- 顕身により、母ルクレツィアに生き写しの美女に変化する事が可能だが、その事実は固く秘匿されている。
- 真祖の血を引く最後の女性であり、ヴァンパイアの血統を守るため同じく真祖である三支族のいずれかと婚姻を結ばねばならぬ宿命を負っている。ミナ自身はアキラに深い愛情を寄せ、従者として側に置くが、現状を打破しない限り「生涯結ばれぬ仲」のままである。
- 臣下である三支族の反乱により母を害され、女王の座を受け継ぐが、国土を奪われ、永らく支族の長たる三大公の支配のもと忍従を強いられて来た。
- だが、その統率力とカリスマ性により家臣団を組織し、新たな国土ヴァンパイアバンド建設を成し遂げ、三支族を始めとするあらゆる敵に立ち向かう。
- パイド・パイパーに冒された際には、ヴァンパイアが存在しない世界の夢を見続け、生命の危機に陥る。その夢の中では人間として生きており、年齢も外見相応で、身体も成長するようになっていた。普通の人間として幸福な生活を続けるが、アキラとの結婚式の直前になって、現実世界からのアキラの呼び掛けに応え、夢から目覚めた。
- アンジーの裏切りにより、顕身に関する情報が漏洩したため、バンドに攻め込んできたイワノヴと決着を付ける。その直後、「テロメアの盟主」を名乗るミナに瓜二つの少女によって極秘裏にローゼンマン大公家に引き渡された。大公家ビルを襲撃した謎の人物(シルエットのみ、コルトSAAの二丁拳銃を持つ男)の影響を利して虜囚の状態から一時は離脱するも、庇護してくれたジェシカ、スージーの母子を人質に取られ、再びローゼンマンの許へ下る。
- 囚われの身となりながらも辛抱強く機をうかがい、潜入していたアキラと共に脱出するが、監禁中の疲労から倒れてしまい、自ら血をささげたアキラに牙を立ててしまう。アキラの体内のアポトーシスが作動する前に抗体ワクチンを手に入れるべく再びローゼンマンの城に向かった際、地下洞窟の奥深くに原始ヴァンパイアの都「ネクロパレス」、そしてヴァンパイアの歴史上最初の女性を発見する。しかし直後にネクロパレスの防衛装置、そしてローゼンマン部隊の襲撃に遭うもアキラや元老院たちの活躍に乗り脱出。この際に元老院たちに自身の髪を手向けている。
- 顕身により変化した際は、蝙蝠のような翼が生え、半身が皮膜のようなもので覆われる(翼は顕身せずとも生やすことは可能)。
- 鏑木アキラ(かぶらぎ アキラ)
- 声 - 中村悠一
- ミナ姫に仕える人狼の少年。フルネームは暁・鏑木・レーゲンドルフ。名前は作中やアニメ公式サイトなどにおいて主に「アキラ」と表記されており、「暁」の表記は原作第31話「男児當自強」が初出。
- 10歳の頃にミナ姫と出会い(赤ん坊の頃にも出会っているがアキラ本人は覚えていない)、彼女の側にいる事を約束した。
- 17歳の誕生日を機に、ミナ姫の側仕えになる。現状のままでは結ばれぬと知りつつ、愛する「姫さん」のためあらゆる逆境に立ち向かい、傷つきながらも戦士へと成長してゆく。
- 幼い頃からベイオウルブスとしての訓練を受けており、白兵武器(サーベル、棍、槍など)や火器(拳銃、ショットガンなど)を使いこなし、体術にも長ける。匂いによって10種類以上の爆薬を識別可能だが、爆弾を解除する技術は習得していない。
- 自炊生活が長かったので料理もある程度こなし、味覚も鋭い。「料理は基本」が信条。
- かつては明るく社交的な性格だったが、試練の儀を受けた頃から他人(人狼やヴァンパイアではない普通の人間)に対してある程度の距離を置くようになり、笑わなくなった。
- 由紀からの告白も断っているが、彼女から誕生日プレゼントとして贈られた銀の指輪を常に身近に置いていたり、幼馴染である僚平との仲が険悪になりかけた際にも「(僚平からどう思われても)自分は僚平を友達と思っている」といった旨の発言をするなど、他人と関係を持つこと自体を嫌っている訳ではない。
- 父親に反発することもあるが、ミナに言わせれば似たもの親子[2]。
- イワノヴとの戦い以降、ミナ(偽物)の動向に疑問を感じていたが、由紀からの必死のメッセージで入れ替わりを確信、アキラ(旭)や佐治、浜の手を借りてヴォルフや偽ミナ自身からそれを確認した後にバンドを脱出。情報を求めてアメリカに渡る。
- 浜の伝手で知り合ったCIA職員やジェシカから、ローゼンマンに囚われているのが本物のミナだと確信、救援の為に南米に向かう途中、乗り込んだヘリが撃墜され死んだと思われていたが先行して潜入していたななみのサポートでローゼンマンの城に潜入、メイドに変装して「シノ」と名乗りミナの前に辿り着いた。同様にななみのサポートで破壊工作を行うメイド隊とも合流し、城を脱出するが途中体力が低下していたミナを回復させるために自らの血をささげ、ヴァンパイアウィルスに感染してしまう。しかし突然謎の覚醒を起こし、以前とは違う半人半獣の姿でミナを助け出した(この際の遠吠えはアンジーも「聞いたことがない」という。また元老院の面々はこの原因の理由を知っていた様子だがこの直後に詳細を打ち明けることなく死亡している)。
- 作者曰く「いいやつに見えるけど結構わがままでやなやつ」「あいつは俺様」(理由は由紀に対する接し方)。
- ミナがパイド・パイパーで見た夢では彼が年上になっており、後にミナが通う高校の教師となっている。その後、結婚式も行うはずだったが、直前に彼女が目を覚ました。
- 巻末のおまけ漫画では自身の性格と由紀が書く小説のせいで損な役回りが多い。
- アニメ版では1年前のある任務が原因で記憶喪失となっており、作中で徐々にミナとの約束や自らの出自、そして任務で自分が見た「真祖の遺産」に関する記憶を取り戻していく。(しかし、父親の顔は記憶喪失のせいか覚えていないと言う。)
- 三枝由紀(さえぐさ ゆき)
- 声 - 斎藤千和
- アキラの同級生。学校では文芸部に所属しており、生徒会役員も務める。
- アキラに恋心を抱いていたが、告白を断られた事やアキラとミナの強い絆を知った事で身を引く。が、その後もアキラと友人としての交流は続き、ミナとも「腹心の友」の間柄となった。ウルフボーイズの面々からもミナの良き友人として信頼されている。(アニメ版では、記憶喪失のアキラをお世話する口実で一緒にいる事で満足し、指輪を渡しただけで告白は勇気がなかったのかしていなかった。そして記憶が戻りかけたと知った時、かなりショックだった様子。)
- 趣味でBL小説(主人公のモデルはアキラ)を書いており、その作品がめぐりめぐってヴァンパイア(主にメイド達)の間で大ブレイクした為、彼女等から「マエストロ」と呼ばれる事となった。
- アンジーの襲撃により一時重体に陥るが、改良型パイド・パイパーで一命を取り留める。しかし怪我の後遺症で喋れなくなり、パソコンを介して会話する。ミナと決めた暗号に気付かなかったことで偽ミナを見破るが、身動きが取れない状態で軟禁される。そんな状況でも赤外線入力機能を持つ眼を利用してアキラに真実を伝えた。
- 作者曰く「男が理想とする可愛らしい普通の女性」。
- ミナがパイド・パイパーに冒されていた際に見た夢の中では、小説家として成功しているようで、(ミナの夢の中の)ネロ曰く「コミケで島ができるくらい」とのこと。
ヴァンパイア
ヴァンパイアバンド
- ヴェラトゥース
- 声 - 甲斐田裕子
- 通称ヴェラ。フルネームはヴェラトゥース・カルメンシータ・ラガシュ。ミナ姫の側近で強い忠誠心の持ち主。元は人間だが、ルクレツィアを慕って自発的にヴァンパイアとなった。武器として隠し持ったナイフを用いる。
- 顕身により体を黒い霧状に変化させる事ができる。
- ファンかどうかは不明だが、彼女も由紀の小説を読んでいるようである。
- ミナの夢の中ではヴォルフの秘書を務めていた。
- ルクレツィア
- ミナ姫の母親。先代ツェペッシュ家公主。およそ400年前に起きた三支族の反乱により命を落とした。
- イワノヴの言によると、彼女が、当時いた真祖の支族全てを袖にして父親の判らぬミナを産んだ事が、内乱を含めた全ての始まりであるらしい。
- ミナの夢の中では往時と変わらぬ姿で生きており、思わぬ再会を果たしたミナは涙を流して喜んでいた。
- アルフォンソ・メディチ・ボルジアーニ
- 声 - 黒田崇矢
- 通称アルフォンス。ツェペッシュ公主家配下の門閥貴族の筆頭にしてミナ姫の側近。爵位は侯爵。
- ゴスロリ少女の集団を侍らせ、キャデラック・デビル・コンバーチブル(アニメ版ではアルファロメオ・スパイダー)でバンド市街を流す伊達男。
- その洒脱な風体とは裏腹に、公主家を巡る影の任務に従事し、ミナ姫の利益となるなら、どんな荒事もやってのける。
- テロメア盟主がミナ姫と入れ替わった際、自分こそ真のミナ姫である旨の主張に同調して公主家簒奪に協力、以降彼女の手足としてバンド支配を実行する。
- ジュノー・デルマイユ
- 声 - 藤本譲
- ツェペッシュ公主家配下の門閥貴族の筆頭の一翼。爵位は侯爵。
- モノクルをかけた猛禽を思わせる容貌。
- 特権意識の権化で、公主家一門を私物化し、その権益を蚕食するのが当然の権利と心得る。ミナ姫の側近達に対しても、その出自をネタに公然と侮辱の念を顕にし、ヴェラを婢女(アニメ版では「腰巾着」)、ヴォルフを犬、アキラを色子などと呼んではばからない。その反面、三支族相手には畏れを隠せず、及び腰で拝謁していた。
- バンド建設がヴェラ及びヴォルフら側近のみの手で行われた事に憤り、その実権を握るべくバンドに乗り込んでくる。一時はテロメアに利用価値を見出し内通していたが、ミナ姫に内通をかぎつけられると、災禍を避けるべく絶縁した。
- アニメ版では、ジャン・マレイの死後から出番が減り、原作ほど目立たなくなっていった。
- ジャン・マレイ・デルマイユ
- 声 - 成田剣
- デルマイユ候の嫡子。顕身により、巨大な蝙蝠のような姿に変化する。
- バンド建設をヴァンパイアによる全世界支配の幕開けと位置づけ、若いヴァンパイア達を結集。新世界秩序の確立をミナに説く(後にその行動はテロメアの盟主の企みだった事が明らかとなる)。
- しかし、「ヴァンパイアが至上、地の一族を排斥、人間を食い物」とする構想をミナが受け入れるはずもなく、激昂してミナに襲い掛かるも謀反人として処刑される。
- アニメ版では、ミナからバンド建設の真意を聞かされるが理解を寄せず、アキラの手にかかって死亡する。
- ミスターAB
- クレイドルの入り口を守る番人。口ひげを蓄えた初老の男性。
- 内部に入ろうとする者に対し、悪魔の辞典から引用した謎をかける。
- 作家だが、100年以上絶筆している。
- 明梅(ミンメイ[3])
- タチアナと共にバンドへ亡命してきた少女。
- 李大公家領内(中国国内)の村出身でイワノヴ大公家から脱出してきたタチアナを匿った。パイド・パイパーに冒されるが、彼女の一族は何らかの免疫抑制が働いた為か暴走を免れる。
- タチアナに援けられて一族共々バンドへ亡命してくる。本土側の共同管理区域に収容され、シゲ達「派遣村」の住人達のアイドルになっている。
- 自らを庇い重傷を負ったシゲと他数人をヴァンパイア化するが、彼女が直接噛んだ者はパイド・パイパーに感染しても暴走はしていない。
- ナスターシャ
- クレイドルの住人。ミナ姫専属のカメラマンと自称するが、その正体はイワノヴによって祖国を失った旧ロシア帝国ロマノフ朝最後の一人。フルネームはアナスタシア・ニコラエヴナ・ロマノヴァ。
- 「ドクター」
- ミナの主治医。作中では「ドクター」とのみ呼ばれており、本名は不明。
- 外見は少女然としてガーリーな雰囲気を漂わせているが、該博な知識を持つ。
- 重体に陥った由紀の診察も行っている。
- 佐知(さち)
- バンド内で医者を務める男性。第二次世界大戦への従軍経験を持ち、バンド内でも絶大な信用を持っている。
- イワノヴの侵攻によって発生した負傷者の手当てに当たる。
- 原作者が発行した同人誌には、ほぼ同じ設定を持つ「佐治(さじ)」というキャラクターが登場しており、本編でも再登場した際こう呼ばれている。
メイド隊
- ネリー
- 声 - 喜多村英梨
- ミナ姫お付のメイド。ミナにぞっこんで、当初はアキラに対して好感情を持っていなかったが、アキラとミナ姫の交歓を目の当たりにし考えを改めた。メイド隊のリーダー格。
- 仮宮が襲撃された際は、ネーラやネロと異なり武器を用いずに応戦した。銃撃を受けて服が穴だらけ(お尻は丸出し)の状態になっていても気づかずにいたり、少々抜けている時もある。
- なお、9巻のおまけ漫画では札震具刃屠(レイジングハート)と書かれたチェーンソーを武器にしている。ただし、本来は『礼』(れい)となる箇所が『札』(ふだ)になってしまっている[4]。
- 11巻におけるミナの入れ替わりを知った事でネーラ、ネロと共にバンドを出奔。謎の仮面の人物の手引きで脱出する。
- ミナの行方を突き止め、ローゼンマンに投降した際にネーラ、ネロ共々「上書き」されてしまうが、パイドパイパーを逆手に取った破壊工作を行い、ななみが持ち込んだDNA培養液で再「上書き」した。アキラとミナを一足先に脱出させた後に何とか脱出した[5]。その後はローゼンマンのおひざ元で【狩り】という名目で同業者(ヴァンパイア)から血を吸って飢えを潤し、その後はヨーロッパ行きの船に乗り込むも実際はエジプト行きであった。
- ミナに仕える前、ヴァンパイアになりたての頃はかなり苦労したらしくその時の主食はネズミであった。
- ネーラ
- 声 - 渡辺明乃
- ミナ姫お付のメイド。本編での出番は少ないものの、単行本描き下ろしのおまけ漫画やアニメ版の次回予告にあたる「ダンス with the ヴァンパイア メイド」では、ネリー、ネロとともにしばしば主役を務める。
- 片方の目が長く伸びた前髪で隠れていることが多いが、目そのものが無い訳ではない。武器として大鎌を用いる。
- メイドとしての業務をこなすだけでなく、アルフォンスの元で汚れ仕事を請け負うこともあるが、自分が噛んだ子供に怖がられて凹むなど、結構ナイーヴな所もある。
- ネロ
- 声 - 谷井あすか
- ミナ姫お付のメイド。腐女子であり(本人曰く「ファスナーはついてない」らしい)、由紀が書くBL小説の熱狂的ファン。頭部にはセンサーが付いている(といっても、「萌え要素」にしか反応しない)。武器として大型のナイフを用いる。
- セキコ
- ネーラ達を取り仕切るメイド長。
- 元は『クリスティ・ハイテンション』(新谷かおる)に初登場したキャラクターであり、本作品へは逆輸入される形で登場。
- 『クリスティ・ハイテンション』へ登場した際は体形がふくよかだったが、本作ではスリムになっている。
- 名前の由来は、キャラクターのデザインを見た新谷の娘が「関取のようだ」と感想を述べたことから。
- ヴァンパイアにもかかわらず飴の食べ過ぎで太った猛者。また、飴の味を感じる事が出来る(=糖質を代謝可能である)など、ヴァンパイアとしては非常に特殊な味覚を誇る。
- コミックフラッパー付録の『ダンス イン ザ ヴァンパイアバンド公式同人誌』では、機関銃で撃たれた弾を素手で受け止めるという荒業を披露した。なお、本編においてネリーが同様に撃たれることがあったが、その際ネリーは蜂の巣にされており、彼我の実力にはかなりの差がある模様。
エヴァーズ一家
- ジジ
- 声 - 大久保藍子
- 「牙なし」の男児。クララ、あんなとは兄妹だが血縁はない。
- もとは黒色人種の平凡な男児だったが、ヴァンパイアと化した親に襲われ、自身もヴァンパイアにされた。以来、孤独に過ごしていたが、ミナ姫の政策でヴァンパイアバンドに移り住み、今の両親や妹達と家族になった。
- ジジがお兄さん格ではあるが、実年齢としてはあんなが最年長である。
- デスゲーム後はアキラと同じ学校の初等部に通っている。
- ミナの夢の中では、成長して「りりしいお兄さん」な高校生となっていた。
- クララ
- 声 - 谷井あすか
- 「牙なし」の女児。ジジ、あんなとは兄妹だが血縁はない。
- もとは白色人種の平凡な女児だったが、ヴァンパイアと化した親に襲われ、自身もヴァンパイアにされた。以来、孤独に過ごしていたが、ミナ姫の政策でヴァンパイアバンドに移り住み、今の両親や兄妹と家族になった。
- バンドの地下で遊ぶことが多いため内部の構造に詳しく、その知識を生かして三支族の刺客に追われるアキラの逃亡を手助けする。
- デスゲーム後はアキラと同じ学校の初等部に通っている。
- ミナの夢の中では、成長して「花のように育った」高校生となっていた。
- あんな
- 声 - 山口理恵
- 「牙なし」の女児。ジジ、クララとは兄妹だが血縁はない。
- もとは黄色人種の平凡な女児だったが、ヴァンパイアと化した親に襲われ、自身もヴァンパイアにされた。以来、孤独に過ごしていたが、ミナ姫の政策でヴァンパイアバンドに移り住み、今の両親や兄妹と家族になった。
- 兄妹では一番小柄だが、実年齢としてはあんなが最年長(アキラよりも年上[6])である。
- デスゲーム後はアキラと同じ学校、それもアキラやミナ姫と同じ学級に通っている。
- ミナの夢の中では、成長して「利発そうな」高校生となっていた。
- ジジ達の母
- 声 - 宮川美保
- ジジ達の「母親」である「牙なし」の女性。ジジ、クララ、あんな達との間に血縁はない。ヴァンパイアと化した夫に襲われ、自身もヴァンパイアにされた。
- 三支族の刺客に追われるアキラを一時的にかくまう。バンド建設により安住の地と「家族」が出来たことで、ミナ姫に深い感謝の念を抱いている。
- バンド内のメディカルセンターで看護師長を務めており、アニメ版ではアキラが獣化出来なかった理由が細胞転化阻害剤の効力によるものだと看破する見識の高さを披露している。
- デズモンド・エヴァーズ
- ジジ達の「父親」である「牙なし」の男性。子供達との間に血縁はない。バンド内では行政府都市企画室長を務める。
- バンドに侵攻したイワノヴによって他の「牙なし」達とともに捕らえられ処刑されかけるが、ミナやアルフォンスらに救われる。その後は地の利を生かして反撃に転じ、イワノヴ撃退の一助となる。
ローゼンマン大公家
真祖の血脈に連なる支族の一つ。北アメリカに施設を有しており、本拠地かは不明だがアマゾン・マナウス西方「チェーンスモーカーズフォレスト」に城を構えている。
- ローゼンマン
- 声 - 浜田賢二
- 三支族の一人。爵位は大公。かつて李やイワノヴと共に反乱を起こし、ルクレツィアを殺害した。左目を眼帯で覆っているが、反乱当時は左目が健在だった描写がある。
- 他の三支族と共謀し、アキラを殺した者がミナ姫を娶る権利を獲得するというデスゲームを提案・実行する。
- テロメアの工作で捕らえたミナに「顕身状態を固定する薬物」を投与して子を産ませようとしていた。アンジーの活動により薬物の問題点も解決し、ミナに薬物を投与しようとするもアキラ達の妨害により失敗した上に逃げられてしまう。その後、アキラを助けるために戻ってきたミナをネクロパレスで殺害しようとするも今度は元老院たちの襲撃に遭い再度取り逃がしてしまった上に自城も失ってしまった。この時に鎧を装備していたが彼自身が戦うことはなかったためにその戦闘能力は不明。本編ではネクロパレス脱出後以降の登場シーンはないが12巻おまけ漫画でゲルハルトと共にマナウスに潜伏を試みるも、ネリー達が狩りを行ったために大半のヴァンパイアが上書きでミナを主人とする形となり、結局追われる羽目になった。なおこのシーンで精神崩壊を匂わす描写がある。
- アニメ版ではサンスーシという名の巨大な船舶を所有している。
李大公家
真祖の血脈に連なる支族の一つ。中国に領土を構える。
- 李大公
- 声 - 武虎
- 三支族の一人。爵位は大公。普段は口元を扇子で隠しているが、その下には野獣の如きむき出しの牙が隠されており、激昂した際にはそれを顕わにすることもある。
- デスゲーム終了後は一旦撤退するも、領土内に蔓延したパイド・パイパーの被害を抑えるため、バンドへ亡命した明梅の一族を狙う。
- アニメ版では阿房宮という名の巨大な船舶を所有している。
- 「京劇男」
- アキラを殺すために李が放った刺客。「京劇男」というのはアキラが仮に呼んだ名前であり、作中で正確な名前は明らかになっていない。
- 弁髪を結い、顔面に猿のような瞼譜を施している。主に青龍刀や鉤爪などの武器を用いるが、蹴り技なども使う。
- 瞬間移動をしているかのような神出鬼没ぶりでアキラを幻惑する。負傷したアキラを助けて「京劇男」と対峙した浜は「瞬間移動」を複数人によるトリックだと推測したが、「京劇男」は常に同じ所に怪我を負っていたため、アキラは「複数人が入れ替わりで姿を見せてるのであれば怪我の位置が異なるはず」と疑問を持ち、本当に瞬間移動しているのか単なるトリックなのか確証を持てずに幻惑され続ける。
- 実は双子であり、チームプレイを駆使してあたかも瞬間移動したように見せていた。同じ所に怪我を負っていたのは、「双子は片方が怪我をするともう片方も同じ場所を怪我する」という身体現象を利用したもの。しかし最後にはそこを逆手に取られている。
- 顕身すると、手の甲から鉤爪の生えたコウモリのような姿の獣人になる。アニメ版では、双子ではなく一人となっており「瞬間移動」も使用しない。また、顕身するとマンドリルのような姿になる。
イワノヴ大公家
真祖の血脈に連なる支族の一つ。ロシアに領土を構える。
- イワノヴ
- 声 - 隈本吉成
- 三支族の一人。ローゼンマンや李と違い、言葉使いが粗野。十字架を身に着けている。また、外見的にはもっとも年上で老人に近い。クレムリンという名の巨大な船舶を所有している。
- 一時期は伝説の怪僧ラスプーチンを名乗り、帝政ロシア、社会主義下のソヴィエトに裏面より影響を与え続けた。
- デスゲーム終了後は一旦撤退するも、ミナの顕身に関する情報を掴み巨大船クレムリンをもってバンドへ武力侵攻を仕掛けるが敗北。それでも既に内部に潜入していたクネクネ女の兄弟と融合を果たし、ミナを襲うもそれは偽ミナであった。結果復讐は果たせずに絶命したが、その際に偽ミナの正体とローゼンマンの計画を見切ったようであった。
- 顕身すると羊頭の悪魔バフォメットを模したとおぼしき巨大な怪物となる。
- 「クネクネ女」/「変身女」
- 声 - 山口理恵
- アキラを殺すためにイワノヴが放った刺客。「クネクネ女」というのはアキラが仮に呼んだ名前であり、作中で正確な名前は明らかになっていない。
- 顕身を操る事により自らの体を自在に変形させる能力を持ち、腕を牙の生えた触手や刃物、棘状に変形させ武器として扱う他、他者の声や顔を真似ることも出来る。女性の姿をしていることが多いが、男性の姿に変化することもあり、本来の性別が「女」であるかは不明。が、後に同じような能力を持つヴァンパイアの少女(外見は少女ではあるが、実際は男か女かは不明)がアキラに「兄の仇」と言ったため、男であったことが判明した。
- 変身能力による不意打ち以外にも、特にスピードに優れており、彼の攻撃は動体視力に優れたアキラでさえも簡単には見切れなかった。
- その正体はイワノヴ家によって人工的に顕身を操る様に造られた新種で「シェイプシフター(可変新種)」と呼称される。
- 劇中の描写では、アキラが人狼である事を知らされていなかったか、或いはアキラとミナ姫との関係を掴み切れていなかった為に、本人にとっても意外な最期を迎える事となった。
- アニメ版では、「変身女」とクレジットされている。「真祖の遺産」の情報を得ようとして由紀やミナ姫の姿をとり、アキラを誘惑する。だがミナ姫の姿での狂態が「真祖の遺産」にまつわるアキラのトラウマを刺激し、惨殺される。
- ナボコフ将軍
- イワノヴ家の重臣。大公家が滅びた後、同胞たちの生存と安寧のため、残存兵力を率いる。
- ツェペッシュ家との講和と引き換えに、ミナに関する重大な秘密を伝える。
- ナホトカ・ナージェンカ中尉
- イワノヴ軍歩兵大隊に所属する女性士官。上官のナボコフ将軍の命によりツェペッシュ家派遣軍に投降、講和の申し出を伝える。
その他のヴァンパイア
- ヒステリカ
- 声 - 釘宮理恵
- 三支族から送り込まれたテロリスト。バンドと日本国民との間に不和を招くために暗躍する。
- かつてスペイン風邪で家族を亡くして本人も死にかけた為、ヴェラによりヴァンパイアとなった。以来浅からぬ因縁がある。その当時はフランチェスカと名乗っていたようで、ヴェラからはフランチェスカ、あるいはフランと呼ばれる。
- ななみや彦坂の他、多数のヴァンパイアを配下とし、手駒として扱う。
- コウモリに似た有翼の獣人に顕身する。
- アニメ版では、三支族陣営ではなくテロメアの一員として登場した。
- 平井星一(ひらい せいいち)
- 声 - 千葉一伸
- アニメ第1話に登場したオリジナルキャラクター。人気の若手俳優。映画版「ブラッディワルツ」の主演を務め、役作りの為と称して片手に長手袋をはめている。実はヴァンパイアで、一般人を襲った際にミナの配下に追われ片腕を切り落とされたために義手を付けており、長手袋はそれを隠すためのもの。
- 生放送のテレビ番組「アストライアの天秤」にパネリストとして出演した際、ヴァンパイアの女王を名乗って登場したヴェラから執拗に挑発され、怒りを抑えきれずに本性を現した。ヴェラがスタジオに持ち込んだ片腕を奪い返して巨大なカメレオンのような姿に顕身し、更にはミナを襲おうとするも、逆に死ぬように命令を受けてそのまま自害させられる。
- この一部始終がほぼそのまま放映されたことで、世間にバンパイアの存在が知られることとなり大騒動になった。
- DVD1巻付録のブックレットでは、平井呈一(ブラム・ストーカー『ドラキュラ』の翻訳者)との名前の類似が指摘されている。
- 原始ヴァンパイア
- 南米アマゾン・マナウス西方「チェーンスモーカーズフォレスト」の地下空間「ネクロパレス」に住み着く種族で地下世界での生活から眼球その物が退化して無くなっている。
- 地下宮殿の守人である女性と上書きによってローゼンマン配下となった男性がいる。
地の一族
便宜上、本項では、地の一族の夫人(生物学的には普通の人間)なども併記する。
レーゲンドルフ家
- ヴォルフガング・レーゲンドルフ
- 声 - 中田譲治
- アキラの父親。人狼騎士団(ベイオウルブス)を率いてツェペッシュ家を守護し、主君を害するものに対しては相手が三支族であろうと刃を向ける。
- 冷厳ともいえる性格で、アキラが三支族の刺客に狙われた際は、トラウマに囚われたアキラに活を入れるためとはいえ、救出に赴こうとしたベイオウルブスを制止しており、「あの親父は鬼だ」と評された。
- 一見すると、アキラに対して息子ではなく騎士団の一員として厳しく接しているように思えるが、「親としての本分とは子が自力で生きていける力を身につけさせる事で、そのために子に憎まれようと問題ではない」との本意をミナ姫に吐露している様にかなりの親バカで、アキラの幼少時には縁起を担いで「女装させた姿」を写真に撮ったりしている。
- ミナ姫の入れ替わりを知り、イワノヴ領から取って返すが、偽ミナの言質にこれ以上の強硬策はとれぬと権限を元老院に委譲して捕らえられる。
- アニメ版では、「アキラが記憶喪失」という背景から、「父と息子」というよりは「上司と部下」としての印象が強い。
- アキラの母
- アキラとユウヒの母親。日本人。作中で名前は明らかにされていない(ただし「鏑木」は彼女の姓であろう)。
- 人狼の子供を2人も産んだ事から身体が弱っており、ヴァンパイアバンドから離れた場所で療養中である。アキラからは度々携帯電話のメールで近況報告を受けている。
- ユウヒ
- アキラの弟。7歳。顔立ちは母親似で、髪の色は父ヴォルフガングと同じ。
- ヴァンパイアバンドから離れた場所で母親と一緒に暮らしていた。兄であるアキラを強く慕い、彼を「おにいちゃま」と呼ぶ。
- 原作第32話にて、「産まれたばかりの頃の写真」という形で初登場。誕生した当初は持っていないと思われた『人狼の因子』が顕在化した為、ヴォルフによりバンドへと呼び寄せられる(原作第44話)。
- どういう訳か、アキラを含めたレーゲンドルフ家にはユウヒの存在・成長を秘匿する傾向があり、ミナ姫ですら近影写真を見せていないという徹底振りである。
ウルフボーイズ
- 人狼騎士団(ベイオウルブス)の精鋭達。狼少年(ウルフボーイズ)と呼ばれ、遊撃隊として活躍する。
- レムスとロムルス、リロイとハインリヒ、ヒュンテとカミーユがそれぞれ「連理之枝」としてコンビを組む。ゴートとシンヴァもコンビを組んでいるが「連理之枝」ではない[7]。
- レムス
- 声 - 藤本隆行
- ウルフボーイズのリーダー的存在。ベイオウルブス内でも高い地位にいるらしく、ウルフボーイズではない一般の団員から隊長と呼ばれる場面もある。「試練の儀」は黒の森だった。
- ロムルス
- 声 - こぶしのぶゆき
- サーベルの使い手。私服姿の時はサングラスをかけていることが多い。浜の実力を高く評価している。「試練の儀」は黒の森だった。
- リロイ
- 声 - 宮崎寛務
- 日本刀による二刀流の使い手。バンダナを付けており顔には大きな傷跡がある。強面で言葉遣いも粗く激情家だが、パンダなどを好む「かわいい物好き」の一面もある。出会いがしらに抱きしめてあんなを泣かせたことがある。「試練の儀」はアラスカだった。
- ハインリヒ
- 声 - 高橋研二
- 居合いの使い手。眼鏡をかけている。リロイとは逆に言葉遣いが丁寧で物腰も柔らかいが、コンビとしての息は合っている模様。デスゲームの際はリロイと共に、間接的ではあるがアキラの戦いを手助けした。「試練の儀」はアラスカだった。
- ヒュンテ
- 槍の使い手。狙撃手でもある。聞き取れないほどの小さな声で喋るため作中では基本的に台詞が「……」と表記され、傍らにいる誰かが「ヒュンテは『○○』と言っている」などと改めて発言内容を説明する。
- カミーユ
- 声 - 近藤孝行
- 盲目の剣士。目は見えないが聴覚や気配を感じ取る能力に優れる。ヒュンテの言葉を聞き取れる数少ない人物の1人。
- ゴート
- ハルバードによる力強い攻撃を得意とする。シンヴァの元上官。他のメンバーよりも年上。「試練の儀」はタクラマカン砂漠だった。
- アニメ版では、第9話で台詞があったにもかかわらずクレジットされていない。
- シンヴァ
- 声 - 赤羽根健治
- 短刀の使い手。嗅覚に優れる。ウルフボーイズ内では年少であり、他のメンバーをおっさん呼ばわりすることも。「試練の儀」はアイスランドで元々暖かい国の生まれらしく寒がりな所がある。
試練の儀の参加者
アキラ15歳の折、共にシベリアで試練の儀に参加した少年達。本来はアキラと共にミナの側近くを守る親衛隊を育てるべく集められたが、悲劇的な末路を辿った。各キャラクターの名前の由来は、三原順の漫画『はみだしっ子』の登場人物から。
- アンヘル・アーベナント
- 褐色の肌をもつ美少年。連理之枝と呼ばれるパートナーシップで幼くしてアキラの相棒となる。
- 地の一族元老院情報室からミナの護衛に転任して来た。気配を消しての潜入行動が得意。
- 見た目が完全な女性のため、彼を知らない人達は女性と勘違いしていた。
- 自然と女性っぽい仕草をするため、試練の儀を遂行する際に彼の裸を見たアキラ・グレアム・サーニン全員を色々な意味で困らせた。
- 後にとある理由でテロメアに寝返り、情報室所属という立場を利用してバンドに対する様々な工作活動を行う。
- 工作活動の発覚後に行方をくらますが、その直前にユウヒによって喉へ痛手を負わされており、喋れなくなった為、現在は人工声帯を使用している(正確には聞き取り難いだけで発声は可能)。
- 作中ではアンジーと呼ばれることが多い。
- グレアム・リンドグレン
- アキラやアンジーらと共に試練の儀へ参加した少年。ぶっきらぼうな性格をしている。
- 試練の儀の遂行中に徐々にアキラ達と打ち解けるが、完遂前に死亡する。彼の死は後々までアキラの心に傷を残すこととなった。
- 父方のリンドグレン家はツェペッシュ公主家に仕えているが、母方の血筋はローゼンマン配下であるフリードマン家の遠縁に連なる。
- サーニン・ユモレスク
- アキラやアンジーらと共に試練の儀へ参加した少年。くだけた性格をしている。
- 相手の背後に回り尻尾をつかむ「尻尾とり」という遊びが得意。
- 試練の儀の遂行中はムードメーカー的役割を果たすが、完遂前に消息不明となり、数年後に思わぬ形でアキラの前に現われることになる。
ユモレスク家
武門として名高く、かつてイワノヴ家に仕えていたが、「ワルシャワの大粛清」の際にツェペッシュ公主家へと寝返ったため遺恨を残し、サーニンを除く当主一家が皆殺しにされるという悲劇に見舞われた(ただし長女タチアナは後に生還)。
- タチアナ・ユモレスク
- サーニンの姉。家名存続の為に心を病んだ母の姿を間近で見続けていたため、そのような犠牲の上に成り立つ地の一族とヴァンパイアの社会に対し強い嫌悪感を抱く。
- 両親と共に乗った小型機の墜落事故で死亡したものと思われていた。実は、小型機の墜落はイワノヴ家による撃墜であり、生きのびた本人も虜囚とされていた。それから機をうかがい、李大公家領内まで逃亡し、少数民族ヴァンパイアの村に匿われる。李大公家による防疫名目の殺戮から逃れるべく、明梅(ミンメイ)たち生活を共にしていた21人を連れてバンドへ亡命してくる。
- 本作では、人狼化できるのは地の一族の男性のみという設定になっており、肉体的には普通の人間だがそれ以外に何らかの能力を持っていると踏む人物もいる。
- ユモレスク夫人
- タチアナとサーニンの母親。ユモレスク家の跡継ぎたる人狼の男児を産むことを期待されていたが、第一子のタチアナが女児で、第二子の男児がすぐに死別したため、狼の姿となった夫と交合することで確実に人狼の男児を産むこととなった。
- 予備知識が無かったのか、人狼の母となるには心が弱かったのかは不明だが、獣の姿で生まれた第三子サーニンを見て、心が砕けてしまい、狼の縫いぐるみを溺愛するようになる。
- どういうわけか、夫や娘と共に小型機に乗り、イワノヴ家による狙撃で死亡した。
元老院
地の一族の長老たちであり、アキラやユウヒはごく普通に接しているが、遊撃隊含め他の若手からは敬遠されている。 その理由は訓練と称して平気で骨を折る様な真似をするからだが、その実、自分の子や孫を戦で亡くしており、リロイたちに「長生きなんぞしても心配事が増えるだけ」とこぼしている。 「ワルシャワの大粛清」以来の戦場をくぐり抜けた猛者揃いで、剣に固執する事無く「叩く、砕く、なぎ払う」の力技で敵を圧倒する。 彼らはミナの母・ルクレツィアより「薔薇の口づけ」を授かっており、年齢も(大雑把に言うと)四百歳を越える。揃いも揃って女好きの集団で(本人たち曰く、「英雄色を好む」)その方面に関してはデリカシーと言うモノが無い。 ネクロパレスでの戦いでローゼンマン部隊相手に奮闘するも全員が戦死した。
- スコット卿
- 元老院の長。アンジーの祖父。数百年以上ツェペッシュ家に仕えている。
- エルネスト卿、エドワード卿、コナリー卿、アントニオ卿
- 元老院メンバー。スコット卿と同年代のお歴々。スコット含め全員の年齢を足すと「イエス・キリストより長生き(2000歳以上?)」らしい。
三支族陣営の「地の一族」
- ゲルハルト・フリードマン
- ローゼンマンの配下で警備担当者。バンド来島時、行政府ビル内部の不穏な動きを察知し、ミナ姫と会談中のローゼンマンに撤退を進言するが却下される。グレアムの遠縁に当たる。
- 後に、一隊を率いて、ニューヨークに潜伏するミナ姫を捕える。
人間
便宜上、本項では、初登場時には人間であったが後に人間ではなくなったキャラクターなども併記する。
学校関係者
- 久世僚平(くぜ りょうへい)
- 声 - 千葉進歩
- アキラの同級生で幼馴染。学校では生徒会役員を務める。当初はミナの存在に反発し、彼女と行動を共にするアキラをも「向こう側」の者と見て忌避する。結局は、ジャン・マレイによって仲間達が襲われ、ミナに助けを求めて気絶する。
- 後に、アンジーの仲介によってアキラと和解するも、ヴァンパイアバンドへは隔意を残しており、「現代日本の平均的な高校生」としての尺度で批判的な物言いをする。
- アンジーの手でバンドに対するサボタージュの駒として利用される。
- 東雲ななみ(しののめ ななみ)
- 声 - 伊藤静
- アキラや由紀が通う高校の生徒会長。当初は自分達の学校に編入してきたミナに反発し、ジャン・マレイに利用され、ヴァンパイアになる。なお、ヴァンパイアになってからは、髪の色素が薄くなった。
- ジャン・マレイの死後は、ユヅルへの恋心を利用され、ヒステリカの手駒にされるが、ミナの策によりヒステリカの支配から解き放たれた。以後はミナ姫付きのメイドとしてネリー等と共に働く傍ら、学校にも再び通っている。ネロに言わせれば、『眼鏡で巨乳で生徒会長のトリプル・リーチ(後に年下の彼氏であるユヅルの存在もあって『神』に昇格(?))』らしい。
- パイド・パイパーの事件の際、彼女も感染していたのだが、通常の検査では発見できない「ステルスタイプ」でタイミングをズラされて発症。バンド地下にある「施設」を内部から破壊しようとしたが、ミナの命令によりユヅルによって高所から突き落とされる。その後の生死は不明だったが、12巻で落下防止用の構造材に引っかかって一命を取り留め「ある人物(現時点では明かされていない)」の手当てを受けた後に指示とバックアップを受けて「仮面の人物」として隠密活動していた事が明らかとなる。
- なお「料理は『独創』」と言い、ユヅル曰く「時々凄い料理を作る」らしい。
- ユヅル
- 声 - 伊藤実華
- ななみの幼馴染の少年。隣家同士で幼少時から何かと世話になっているななみを「お姉ちゃん」と呼んで慕う。
- ミナによりななみが救い出された後、彼女と共に生きるために自ら望んでヴァンパイアになる。以後はバンドに居住し、ななみに従属する形式をとりながら、年下の彼氏となる。
- 当初はミナに恩義を寄せていたが、バンドを守るための苦渋の決断とはいえ、ミナの命令でななみを手に掛けてしまう(ユヅルの主人はななみで、更にそのななみの主人はミナであるため、ヴァンパイアのヒエラルキーによって拒むことが出来なかった)。その後はミナに失望し、アンジーと共に姿をくらましていたがローゼンマン配下としてミナの前に姿を現す。その際に顕身したミナの攻撃を受け止めている。しかし、これはななみを失った事から自暴自棄になっている事が原因。そのためかローゼンマン側に上書きされた描写が特にない。「仮面の人物」としてローゼンマン城に潜入していたななみと再会し、別ルートで脱出する。
- ユ「ズ」ルではなくユ「ヅ」ルが正しい表記。
- アニメ版では、プールにて水着姿のメイド隊に物理的に挟まれ赤面していたが、本人はいたってななみ一筋である。また、第10話の「ダンス ウィズ ザ ヴァンパイアメイド」にて、13歳であることが語られている。
- 彦坂(ひこさか)
- 声 - 市来光弘
- アキラの同級生。「ヒコ」というあだ名で呼ばれることが多い。ミナ姫やアキラと少し会話を交わしたというだけの理由で、他の生徒に暴力を振るわれる。
- 力を欲してヴァンパイアになり、ジャン・マレイやヒステリカの下を転々とするが、結局は捨て石扱いに過ぎず、最期は説得するアキラの目前で自ら体内に埋め込まれた自爆装置を起動し、爆死する。
- シスター・ローラ
- 声 - 鴨ノ宮ゆう
- アキラ達が通う学校の教師兼シスター。作中で数学の授業を担当している場面がある。アキラの要請を受け、学内で暗躍するヴァンパイアから生徒を守るための避難所として礼拝堂を提供する。礼拝堂が襲撃された際には襲ってきたヴァンパイアに噛まれたが、その後抗体ワクチンを投与された模様。
- 西条崇(さいじょう たかし)
- 声 - 一条和矢
- アニメ版オリジナルキャラクター。生徒会副会長。制服を着崩していることが多い。生徒会がアキラを捕える計画を立てた際、アキラを捕えた生徒が所属するクラスや部活に特別予算を配布することを校内放送で宣言し、一般生徒を嗾けた。反面、生徒会の味方についたアキラを快く受け入れるが、正体はテロメアの一員。教会でのジャン・マレイとの戦闘に乗じてミナを殺害しようとする。
日本政府関係者
- 後藤・ジョゼ・玲子(ごとう・ジョゼ・れいこ)
- 特区監督庁参事官。日本政府とバンド間との交渉を務める。浜警部の上司。
- アメリカ人の父親と日本人の母親のハーフ。ヴァンパイアバンドにおける暗闘で死亡したニコル・エデルマンの姉だが、本人は「両親の離婚により別離して以来20年間交流はなかった」と称している。ただし、石動議員は「ニコルのことでヴァンパイアバンドに含むところがある」と見ている。また、石動議員を「おじい様」と呼んでいるが、血縁関係の有無は作中で明らかになっていない。
- 官僚としては有能だが、くぐってきた修羅場の違いゆえか、ミナ姫や浜警部に作戦面で一本取られることもある。
- 浜いわく、「調停者」と呼ばれる立場の家系。
- ヴァンパイア騒動に際して他の官僚たちの右往左往振りをたしなめるが、逆に己の無為無策と当事者責任を問われ「しょせん祖父の七光り」、「ミナの使い走り」とまで酷評されて締め出される(しかし、この評自体は事実)。
- 石動(いするぎ)
- 声 - 丸山詠二
- 与党現主流派の大物議員。政府内に大きな影響力を持つ。後藤参事官からは「おじい様」と呼ばれているが、血縁関係の有無は作中で明らかになっていない。バンドに対しては打算的ながらも一応は友好的な素振りを見せていたが、イワノヴがバンドへ侵攻して来た際は、ミナへ危険を告げようとした後藤参事官を拘束するなど不穏な行動も取っている。
- 浜いわく、「調停者」と呼ばれる立場の家系。本来尽力すべきヴァンパイア騒動をなぜか傍観し、事態の悪化を加速させる。
- 浜誠児(はま せいじ)
- ヴァンパイアがバンド外へ出没する事件を調査するために警視庁から派遣された捜査官。階級は警部補。後に警部へ昇進し、警視庁特区分署の署長代行を務めるようになる。ただし分署はほぼ開店休業状態であり(署員は浜一人だけ)、署長代行の浜も署を留守にしていることが多い。料理が得意で、アキラと料理談義を交わすことも。
- ナバホと日本人のハーフ。普段は飄々としているものの、デルタフォースへの所属経験があり、「スレッジハマー」の異名を持つ傭兵で高い戦闘能力の持ち主。その実力は京劇男を軽くあしらうほど。実際は常人を越えた能力の持ち主だが本人いわく「ヴァンパイアじゃないし、人狼ともちょっと違う」とのこと。実際変身時は本人が言う通り、人狼寄りではあるが全く別の姿になっている(「狼」と言うよりは「熊」)。
- ミナとはちょっとした因縁があるが、本人はその事を気にとめていない。傭兵時代のコネで米軍やCIAなどにも顔が効く(各方面にかなりの《貸し》があるらしい)。
- ミナの夢の中では、一介の巡査だった。
- 溝口勝一(みぞぐち かついち)
- 声 - 浦山迅
- 特区担当大臣。与党旧主流派に属する中堅議員で、かつては次期幹事長の最有力候補とも言われた辣腕政治家。
- 与党現政権に対する旧主流派からの牽制役として、バンドの活動をも阻害してくる。
- アニメでは総理大臣で、しんやを盾にミナに脅迫され、バンド承認を余儀なくされる。
- 溝口しんや[8](みぞぐち しんや)
- 溝口勝一の孫。5歳。祖父である勝一とバンドとの対立に巻き込まれる。取引材料としてネーラにヴァンパイア化され、バンドに収容されるが取引が成立した時点で抗体ワクチンを投与されて帰された。
- 溝口こういち[9]((みぞぐち こういち)
- 溝口しんやの父親。作中では溝口しんやの口から名前が語られるだけで本人は未登場。アニメではしんやの母親と共に僅かながら出番がある。
- 西原
- 東京都知事。
- 極右(に見せかけたポピュリスト)かつ排外主義者で、ヴァンパイア騒動に際してバンドの即時退去を要求、「何を遠慮することがある、奴ら人間じゃない」とまで放言し、市民の憎悪と敵意に油を注ぐ。
- この発言以後、東京は自警団による検問・リンチ・そして「ヴァンパイア狩り」が横行し、放火や誤認殺人が多発する非常事態となった。
その他の人間
- ニコル・エデルマン
- 声 - 兒玉彩伽
- CNNのキャスター。バンドを取材するために来日する。後藤参事官の生き別れの妹。ミナ姫暗殺を企てるヴァンパイアに協力して自らもヴァンパイアとなる。体内に爆弾を隠し持ちミナ姫に近付くも、実行直前でアキラとヴェラによって阻止され死亡する。
- バンドを取材するために集まっていたメディアはヴァンパイアの存在に懐疑的だったが、死亡して灰となったニコルを目の当たりにし、その実在を信じざるを得なくなった。
- ユヅルの母
- ユヅルの母親。デイトレーダーとしての仕事が忙しく、家庭をあまり顧みない。ユヅルがヴァンパイア絡みの事件に巻き込まれた際も対応をバンド側に任せたきりだった。
- シゲル
- 本名不明。通称シゲ。ネットカフェ難民。
- ネット上で、「バンドに行けば、ヴァンパイアにしてもらえて、派遣よりも安楽に暮らせる」という出所不明の噂が流れ、バンド周辺の共同管理区域はネットカフェ難民・失業者・ホームレスらヴァンパイア志願者がたむろする「派遣村」と化した。シゲルもその一人で、漠然とだがリーダー格。
- イワノヴのバンド襲撃に便乗して明梅を襲った李大公家の兵により重傷を負う。その後明梅の手でヴァンパイア化する事によって延命し、仲間たちと共に都内の地下道に潜伏していたが、彼らもパイド・パイパーに感染していた[10]。
- ジェシカ・ハーリン
- ニューヨークに住む場末のストリッパー。ローゼンマンの元から逃れ行き倒れ寸前となっていたミナと偶然出会い、彼女を自宅にかくまう。ミナの正体に気付いた際に「娘が成長するまでは働けるようにヴァンパイアになれないか?」と持ちかけるが、「その娘が年老いて亡くなる時になっても自分は今と変わらぬままだ」と諭されて諦めた。
- スージー・ハーリン
- ジェシカの娘。年端のいかない幼い少女。
- Mr.チャーチ
- CIA南米担当のケースオフィサー。浜が米軍時代に従事した麻薬カルテル撲滅作戦で知り合い、彼に大きな借りを作った。それが縁でアキラのミナ姫奪還に協力、ローゼンマンの本拠地チェーンスモーカーズフォレストの在処を伝える。
- 渡辺タカフミ
- 広告デザイン事務所を営むデザイナー。妻が少女時代にミナと出会っており、その縁で特区関係の仕事(最初に依頼されたのは特区公表の為のパンフレット)をしている。
- ヴァンパイアに襲われてヴァンパイア化してしまった隣の木村一家をかくまうが、今度は渡辺家が隣人や自警団に目をつけられる。
- 渡辺智恵美
- 幼なじみだった渡辺タカフミの妻で一児の母。少女時代にお忍びで来日したミナ姫と知り合い、友人となる。
- その縁もあってヴァンパイアに対しては好意的であり、ヴァンパイア化してしまった隣人一家をかくまうが、結果周囲の疑念の目に晒される事となってしまった。
- 「老人」[11]
- 本名不明。ミナからは「ドクトル・ファウスト」と呼ばれる(彼自身もミナを「メフィスト・フェレス」と呼ぶ)。バンドへの終身通行許可権限を持つ唯一の「人間」。かつてナチスドイツの下で数々の人体実験を行い、戦後は戦犯とされた元医師。
- 身分を捨てて逃亡し国外に潜伏するも、結局は正体が露見。その逃避行の中でミナに救われる。ミナの庇護の下でバンドの設立に尽力し、特にスティグマの実用化において功績が大きい。
- 望めばヴァンパイアになって永遠の命を手に入れる事が出来る立場に居ながらそうしなかったばかりか、人間の身でありながらヴァンパイアに協力するなど、アキラにはにわかに理解し難い行動原理の持ち主。アキラは、その姿に言い様のない不気味さを覚えた。
- 13巻にて本編に登場。ヨーロツパ・アルプス山中の極秘施設「ベルガマスク研究所」にてミナと合流し、協力を求められる。
- 環先生
- 声 - 環望
- アニメ版オリジナル(?)キャラクター。フルネームは環望(たまき のぞむ)。テレビ番組「アストライアの天秤」のパネリスト。ヴァンパイアを題材とした作品を数多く描いている漫画家。代表作「ブラッディワルツ」は実写映画化され公開間近。
- 後に、ヴァンパイアバンドの公表により新作を出しづらくなったが、旧作が飛ぶように売れていることが語られた。
- モデルは原作者の環望で、声も本人が担当している。
その他の敵対者
- 「特撮ヒーローもどき」
- アキラを殺すためにローゼンマンが放った刺客。「特撮ヒーローもどき」というのはアキラが仮に呼んだ名前。「仮面の男」と呼ばれることも。
- いわゆる特撮番組のヒーローのような姿をしており、両手の装具には高熱を発する能力が備わっている。
- ジジ達の助けを借りて逃げるアキラを執拗に追い詰める。アキラを殺すために無関係の第三者をも手にかけたクネクネ女とは異なり、その機会があったにもかかわらずジジ達には一切手を出さなかった。
- アニメ版では女性の体型をしている。また、その正体も原作版とは異なっている。
- 美刃(メイレン)
- 声 - 小林ゆう
- アニメ版オリジナルキャラクター。ミナ姫、由紀に続く第三のヒロイン格にして、アニメ版におけるライバルキャラクター。アキラの高校の制服を着ているが、敵とも味方ともつかない思わせぶりな言動でアキラを翻弄する。常時ドロップの缶(クマー式ドロップのロゴ入り)を携帯しており、食用の他に指で弾いて飛び道具として用いることもある。その際の威力は窓ガラスを割ったりヴァンパイアに傷を負わせるほど。
- 正体は虎の姿に変身する一族(森の一族)の末裔。希少種として監禁されていたところを、ミナ姫や三支族とは異なる陣営の「お姫様」に救われ、ドロップを与えられた。
- デスゲームでは、刺客に追われるアキラを助け「京劇男」を倒す。その後アキラに対し、ミナを見捨てデスゲームから離脱するよう説得するが受け入れられず、最終的には彼女自身の秘めた目的のためにアキラと対峙する。
- テロメアの盟主
- アニメ版から原作に逆輸入されたキャラクター。本名は不明だが、アニメ版の台本では「ミナ2」との記載がある。
- 謎の組織テロメアの首領。ミナ姫と瓜二つの姿をしており、ミナの天敵を自称する。
- イワノヴや本人の証言によると、ヴァンパイアという種族の歴史を終わらせる存在で、南米スモーカーズフォレストの「ネクロパレス」で発見された《始まりのヴァンパイア》との関連が示唆されているが、現在のところ正体は不明。
- バンドがイワノヴに侵攻された際、混乱に乗じて密かにミナを急襲・拉致。秘密裏にミナと入れ替わり、バンドを掌握せんと目論む。事実が発覚した際には自分こそが本物で「200年前にはぐれた際、既に入れ替わっていた」と語る。
- 少なくとも真祖の力を持つ事は間違いなく、巨大な鋏を持つ甲殻類らしき「何か」の姿に顕身する。
- 始まりのヴァンパイア
- 南米アマゾン・マナウス西方「チェーンスモーカーズフォレスト」の地下空間「ネクロパレス」に眠る初代公主ツェペッシュ最初の女。だが、その肉体は意志を持たずただ生きて眠り続ける。
未確認人物
登場したが、その立場が不明瞭な人物。
- 「二丁拳銃の男」
- 正体不明だが、ミナが捕らえられていたローゼンマン大公家ビルの研究セクションを襲撃し、ミナが一時脱出する機会を作った。呼び名はシルエット姿から辛うじて判別できた「コルト・シングル・アクション・アーミー(S.A.A)」の二丁拳銃から。
外伝の登場人物
- アキラ(旭)・ガルシア・フジサキ
- 外伝『ダイブ イン ザ ヴァンパイアバンド』の主人公である、もう1人の「アキラ」。日系ブラジル人4世の少年で、褐色の肌を持つ。マサキに付き合ってバンドに入り込み、巻き込まれる形で望まずしてヴァンパイアにされる。48時間以内に抗体ワクチンを手に入れ人間に戻るために暁やミナの協力で奔走するが、バンド全体を揺るがす事件に巻き込まれ、最終的にヴァンパイアとして生きる道を選ぶ。
- 本編11巻にも登場。偽ミナの元に向かうアキラの為に「同じ名を持つ」事を利用して時間稼ぎをする。
- 名前の由来は、アキラの祖父が小林旭のファンだったことから。姓の漢字は定かではない。
- 瑠璃(るり / RULi)[12]
- バンド内でアキラとマサキが出会った少女。歌が得意で、メジャーデビューの直前まで迫っていたが、誘拐された末に望まずしてヴァンパイアにされ、トランクの中に全裸で閉じ込められていたところをアキラとマサキに発見される。人間に戻るためアキラと行動を共にし事件に関わり、マサキが所持していたワクチンをアキラにより投与され完全なヴァンパイア化阻止に成功。自分を救うために人間に戻ることを諦めたアキラに泣きながら感謝した後、バンドを後にする。
- マサキ
- アキラの悪友。ヴァンパイアになって享楽的な生活を送るためにバンドへ潜り込む。望み通りにヴァンパイアとなるが、アキラと仲違いし、抗体ワクチンを隠し持って行方をくらます。その後散々な目に遭ったことでヴァンパイアになったことを後悔するが、最後の一つだったワクチンのアンプルをアキラに取り上げられたことで人間に戻れなくなり、最終的に牙なしとして地下で暮らすことになった。
- ハーヴェイ
- 情報通のヴァンパイア。1歳に満たぬ頃に実の母親によってヴァンパイアとされ、肉体的には乳児の状態で100年以上生きている。肉体的には乳児だがバンドの中では実力者として君臨している。童貞。
- 初出は原作者が発行した同人誌。
- 「ゴス」
- アルフォンス配下のヴァンパイア。「ゴス」はアキラが仮に呼んだ名前であり、本名は不明。
- ゴスロリ衣装をまとい髪をツインテールにまとめた少女(後姿だとミナと区別がつかない)。アキラの探索行に同行するが、一方で不審な行動も見せる。サーベルの使い手。本編にも何度か登場している。
- テレビ番組に造詣が深いらしい。
- 鏑木アキラ
- 人狼の少年。もう1人のアキラの探索行を手助けする。
- ミナ・ツェペッシュ
- バンドを治めるヴァンパイアの女王。ハーヴェイをアキラたちに引き合わせる。
- アルフォンス
- ミナ姫の側近。とある事情からマサキを追う。少女のヴァンパイアばかりの集団を従えている。
- 浜誠児
- バンド内に設置された、唯一の警視庁特区分署の署長代行にして、唯一の警察官。
- ジジ / クララ / あんな
- 「牙なし」の子供たち。バンド内の地理に非常に詳しい。
用語
- ヴァンパイア
- いわゆる吸血鬼。石器時代から地上に存在しており、人間社会の影で生きていたが、バンドの設立を受けて公にその姿を現した。
- 基本的に不老であり身体能力も非常に高いが、日光を浴びたり脳や心臓などの重要器官が激しい損傷を受けた場合は死亡して灰となる。また、種族的な本能として自己破壊衝動を持ち、そのため一定数以上に人口が増える事がないとされる。
- 味覚は完全に人間とは違い、血液以外の味は分からない。ただし、かつてのセキコが開発途中のスティグマ(後述)の不味さゆえに口直しに飴を舐めていたり、バーに酒が置いてある事から飲酒するヴァンパイアが居るらしい点など、かなり大きな個人差がある。また、喫煙するヴァンパイアは普通に居るため、匂いなどで血液以外の風味を感じる事は出来るようだ。
- 味が判るかどうかは別にして、ヴァンパイアも普通の食物を食べる事自体は可能である。ノスタルジーから人間だった頃の好物を食べる者もあり、セキコなどは多量の飴を摂取し続けた事で太ってさえいる事から、一応は通常の食物等から栄養を採る事が可能である事が判る[13]。
- 人間が血を吸われるとレトロウイルスの一種であるヴァンパイアウイルスに感染し、72時間で完全にヴァンパイア化する。ただし抗体ワクチンがあればそれを防ぐことができる(後述)。ヴァンパイアには絶対的なヒエラルキーが存在し、血を吸われた者は吸った者に、平民は貴族に、貴族は真祖たる王族には逆らえず命じられれば無条件で服従する。
- 太陽の光を浴びたり、心臓を破壊されれば死んで(実際には心臓でなくとも、人間と同じように頭部や身体各所の急所を手酷く破壊されれば死に至る)灰になる点に関しては伝説におけるヴァンパイアと同じ性質を持っているが、それ以外の「流れる水を渡れない」「招待された事のない建物に入れない」「鏡に姿が映らない」「影がない」「自分の棺で眠らなければ回復が出来ない」「にんにくの臭いを嫌う」「十字架等の宗教的なシンボルを畏れる」等の、ステレオタイプの描写はない。伝説のようにオカルト的な由来を持つ不死の怪物ではなく、生物の一種である事が判る(セキコがダイエットに成功している事から、一応は代謝がある事が判っている)。ただし、自分固有の「真の姿」を見せる事が出来る(「顕身」と呼ばれる)高位のヴァンパイアは、伝説さながらの超能力を使う事が出来る。
- 吸血によるウィルス感染の結果仲間を増やすが、その他にも通常の生殖行為で子孫を作る事が出来る。そうして産まれた子供は、人間よりも遥かに長い時間をかけて、しかし成長して行く。真祖を含む産まれつきのヴァンパイア達は子供から大人まで成長するが、成人後にも老化が続くのかどうかに関しては語られていない。
- 顕身
- ヴァンパイアが持つ、もう一つの姿。心の有り様が投影されると思われる。具体的にどんな姿になるのかは、個体差が非常に激しい。伝説さながらの超能力を使う事が出来る(その能力も固体ごとに違う)。
- 牙なし
- 他者の血を吸うことを拒否し、自らの牙を抜いたヴァンパイア。アーミッシュに似た禁欲的な生活様式を重んじ、その勤勉さからバンド運営を始めとする公職に就き、ツェペッシュ家の土台を支えている。ミナによると「吸血鬼でも人間でもない」という理由で、純粋なヴァンパイアから迫害を受けていたらしい。彼女がバンド建設に躍起になっているのも、ヴァンパイアの歴史に変化を与えて、彼らにも安息の世界を用意するためという動機も含んでいる。バンドに居住する「牙なし」達は第三者同士で擬似的な家族関係を構成している。「牙なし」達の多くはヴァンパイア化した身内(夫、妻、親や子供)に襲われてヴァンパイアとなった為、家族を始めとした「人間的かかわり」に飢えている。一例としてジジ、クララ、あんな達は血縁こそ無いものの「兄妹」として共に生活しており「両親」もいる。
- 「牙を抜く事」はヴァンパイアにとってはかなりの負担となる為、バンド内では牙なしになる際には医療施設で処置を受け予後観察の入院をする。
- 上書き
- ヴァンパイアの絶対的ヒエラルキーである「マスター」を変更する方法。
- 「マスターとするヴァンパイアに血を吸われる」「マスターとなるヴァンパイアのDNA培養液を注入する」などの方法でマスターを変える事が出来る。
- 自分の意志と関わりなくヴァンパイア化した者を保護する際に行われる事もあるが、古くは内通者を作る為の手段だった。中にはヒステリカの様に転職感覚でマスターを代えていた者もいる。
- スティグマ
- ツェペッシュ公主家が開発した人造の血液で、バンドのヴァンパイア達はこれで飢えをしのぐことによって、人を襲う必要が無くなった。
- 19世紀末までには空腹感を完全に満たす程ではないものの、摂取することで最低限の満足感は得られ、少なくとも血に飢える事はなくなるという所まで開発が進んでいたなど、比較的早い段階から血液の代替品としての目標は達成されつつあった。残った問題はその味であり、開発途中のスティグマは「髪の毛が抜けるかと思った」「味をなんとかしないと(国を作っても)すぐに革命が起きる」と評される程に不味かったようだ(試飲役に抜擢されたセキコは、口直しの為に飴を常備していた)。
- 20世紀後半に入り、ミナがナチス戦犯として逃亡中だった「老人」をスカウトして開発に協力させた結果、遂に実用化にこぎつけることが出来た。現在では味の面でも改良がなされており、少なくとも劇中でバンドの吸血鬼から不満が出ている様子はない。
- バンドの住民に対して輸血用パックのような形で配布されている他、繁華街など一部の地区においては飛行船から空中散布されている。バンド内には人口比に対し常時300%の割合でスティグマの備蓄が保たれている。
- アグニの血
- 中世ヴァンパイア王家の暗闘の最中に生み出された化学薬品。敵の手に落ちた間者や捕虜となった者が口腔内に仕込んだカプセルを噛み砕き血液と混合する事で化学反応を起こし燃焼、ヴァンパイアを爆裂弾と化し周囲を巻き込んで自爆する。
- 作中ではヒステリカが配下のヴァンパイア達の心臓近くに埋め込み、携帯電話で遠隔操作する形で自爆テロを画策した。
- 遮光ジェル
- ヴァンパイアが昼間も肌をさらして活動するための必需品。全身に塗れば日光を遮断できるが、徐々に揮発するので直射日光に対しては15分程度で効果が切れる。揮発する際には僅かな刺激臭を発する。
- 紫外線防護服(イクリプスアーマー)
- 時間制限のある「遮光ジェル」に頼ることなく長時間の日中活動を可能とする為の装備。全身をくまなく覆い紫外線をシャットアウトする外装と頭部にはマルチスコープ機能を持つ仮面を装備する。
- 各大公家でも開発、実用化を進めており李大公家の工作員や東雲ななみなどが使用しているのが確認されている。
- 抗体ワクチン
- ヴァンパイア化を食い止める薬。望まずヴァンパイアになる者を可能な限り減らすべく、バンド内の薬品工場で量産されている。ただし、効果があるのは血を吸われてから48時間以内。
- パイド・パイパー
- ナノマシンの一種でヴァンパイアを支配する事が可能。脳内に定着し投与されたヴァンパイアに「自らのマスターに命じられた時と同じ刺激」を与えコントロールする。
- 元々ツェペッシュ公家情報部が開発・研究していたが「代謝機能を著しく阻害する」と言う欠点を解決できず、開発に行き詰ったまま凍結されていたサンプルが盗み出され、何者かの手で完成した。
- これによってミナが命の危険にさらされたが自力で復活。その後、改良を加えたものが由紀に投与された。
- 投与された対象の体組織に擬態する特性を持ち完成版はその機能すら代行できる。
- 由紀に投与された物は更に改良されたのか右眼からPCに「赤外線入力」を可能とする機能が付加された。
- V.G.S(ヴァンパイア・ガード・サービス)
- ベイオウルブズと並んでバンド内の治安維持を受け持つ機関。ヴァンパイアの隊員のみで構成されている。
- 地の一族
- 狼の姿に変身することができる一族。いわゆる人狼だが、変身時に月齢の影響は受けない。変身の度合いは本人の意思で調節が利くらしく、身体の一部だけを獣化させる事に始まり、人型を維持した半人半獣の状態を経て、完全な狼そのものの姿にまでも変身可能である。ヴァンパイアほどではないがかなりの長寿を誇り、数百年は生きる[14]。
- 元々はヴァンパイアを狩り立てる為に生み出された種族であり、狼の姿に変身すれば顕身したヴァンパイアでさえ逃れるのが難しい程の力を持っている。ヴァンパイアウィルスに対する「自壊因子(アポトーシス)」が組みこまれており、血を吸われても吸血鬼化せず、48時間以内に抗体ワクチンを接種しなければ、通常のヴァンパイア化する72時間を待たずして衰弱死する。
- 普通の人間の男性と同じく人間の女性と交わる事で子孫を作るが、地の一族としての能力は男性にのみ発現するため、タチアナなどの地の一族の男性と人間の女性の間に生まれた女性は普通の人間と変わりない。また、男性にも必ず因子が受け継がれるわけではなく『人狼の因子』が顕在化する時期にも個人差がある。通常は物心がつく頃に人狼化するようになり、まずは「変身しないように」しつけられる。
- 女性に確実に人狼の因子を持つ男児を妊娠させる方法も存在するが、その方法が「人狼化した状態で女性と交わる事」である為、女性にとっては精神的な苦痛を伴う。血脈の危機の場合など、緊急的な措置として行われる。その方法を採った場合、産まれてくる子供は最初から人狼の姿をしている。地の一族の子供を産む事は、女性の身体に非常に大きな負担をかける。アキラの母親は地の一族の男児を2人も産んだ為に、車椅子の生活を余儀なくされた。また、タチアナの母親はサーニンを出産した際に、人狼の姿で産まれてきた我が子を見て精神的に強い衝撃を受け、半ば廃人となってしまっている。これらの事から地の一族の男性には女性を尊び大切にする風潮がある。
- 地の一族は人間の姿のままでも身体能力や五感が優れており(その分香辛料などの刺激物が苦手で、口に入れば少量の辛子程度でも悶絶する)高い回復力も持つが、銀に弱い。銀が体内に入れば大きなダメージを負うのは勿論、銀製品を直接身に着ける事すら出来ない。劇中で銀粉を浴びせられたアキラは一瞬のうちに皮膚が爛れ、前後不覚の状態に陥った。心臓を貫かれても再生する力を持つ事から作中で登場した人物の「古傷」は銀製の武器による物と思われる。
- 人狼の特質の内「自壊因子」「伴性遺伝」はヴァンパイアとの和解、主従関係の成立と共に改変された物であるという説が存在し、かつて「ヴァンパイアの特質を獲得した人狼」や「女性の人狼」が存在していた事が示唆されている。
- ベイオウルブス
- ツェペッシュ家に仕える騎士団。人狼騎士団とも呼ばれる。バンドには少なくとも3000人の団員がいる。
- 地の一族はかつては氏族ごとに活動し、各々が独自のヴァンパイア支族に仕えていたが、数百年前ツェペッシュ公家再興に端を発した抗争「ワルシャワの大粛清」を切っ掛けにほぼ統一された。その後ベイオウルブスと称して独立。現在はあくまでも「契約」と言う形でツェペッシュ公主家に仕えている。
- アウト・クラン
- クランは氏族の意。地の一族の内、表面上はツェッペシュ公主家に従いつつも、実際には旧来の主君に忠誠を抱いている者や元老院に叛意を抱いている者を指す。
- 連理之枝
- 地の一族におけるパートナーシップ制度。二人一組での行動を基本とする。ネーミングの由来は漢詩『長恨歌』の一節「在天願作比翼鳥 在地願為連理枝詩」から。
- 試練の儀
- 地の一族が行う成人の儀式。15歳になった少年達を数名程度の小集団で荒野、砂漠、雪山などの厳しい環境に(文字通り)裸一貫で放り出し、一定期間を生き延びさせることで集団行動や人狼化をコントロールする術を習得させるのが目的。過酷さ故に死亡者が出ることもある。
- 当事者たちにとってはあまり思い出したくない記憶が多いが、傍で聞いていると『修学旅行自慢』にも聞こえる。
- ガルガンチュア
- イワノヴ家が使う人狼。「ワルシャワの大粛清」においてユモレスク家を始めおよそ7割の軍勢が離反した為、その際に捕らえられた者はおろか残留した者まで徹底的な弾圧を受け、人としての姿も尊厳すら持たされぬ怪物とされた。
- 東京零号埋立地
- ミナが政府から貰い受けた東京湾の埋立地で、ここにヴァンパイアバンドが建設された。
- 面積16.51km2(1651ヘクタール)。東京港第7次改訂港湾計画に沿って、大田区及び品川区沖に建設された。
- ジオ・フロンティア
- バンドの深部に広がる居住空間。バンド内のヴァンパイアは基本的にここで生活している。
- クレイドル
- バンドの最深部に広がる広大な空間。ツェペッシュ公国の在りし日の姿が再現されており、壁や天井には、青空や太陽など外の映像が投影されている。ミスターABやナスターシャなどの住人がいる。
- アマゾン・マナウス西方「チェーンスモーカーズフォレスト」にあるローゼンマン大公家居城の地下にも同名の地下空間が存在するが、それこそはヴァンパイアの始まりの地古の都「ネクロパレス」だった。
- テロメア
- ヴァンパイアに対して敵対的な組織。詳細は謎に包まれているが、公主家配下の重鎮であるデルマイユ家や地の一族元老院にスパイを送り込む程の力を持つ。また、バンドに対する様々なサボタージュへの関与も疑われている。
- 薔薇の口づけ
- ヴァンパイアが己の血を他者に与える行為。これを受けた相手は、ヴァンパイアの形質を受け継ぐ事なく頑強な身体となる。肉体的損傷は短期間で回復し、病気にかかる事はない。ただの人間でも相当な長命を得る事ができ、元々頑強な肉体を誇る人狼ともなれば数百年の寿命を獲得した例もある。
- 元々は新谷かおるの「クリスティ・ハイテンション」とのクロスオーバーにおいて登場した設定だったが、後に本編に輸入する形で導入された。ミナにより19世紀末に10歳前後で薔薇の口づけを受けたクリスティは、21世紀初頭まで生きた。人狼である評議会のメンバーに至っては、400年以上生き続けている。
- 「クリスティ・ハイテンション」の劇中では、ミナの一族にのみ見られる能力だと説明される。
- クリスティと同じく瀕死の状態となった由紀に対しては何故か施されなかったが、その理由は語られていない。
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単行本
- 本編
- 2006/6/23 ISBN 4-8401-1397-1
- 2006/12/22 ISBN 4-8401-1646-6
- 2007/6/23 ISBN 978-4-8401-1917-7
- 2007/11/20 ISBN 978-4-8401-1971-9
- 2008/6/23 ISBN 978-4-8401-2233-7
- 2008/12/22 ISBN 978-4-8401-2508-6
- 2009/7/23 ISBN 978-4-8401-2584-0
- 2009/12/22 ISBN 978-4-8401-2951-0
- 2010/3/23 ISBN 978-4-8401-2991-6
- 2010/11/22 ISBN 978-4-8401-3399-9
- 2011/3/24 ISBN 978-4-8401-3780-5
- 2011/9/22 ISBN 978-4-8401-4041-6
- 2012/3/23 ISBN 978-4-8401-4445-2
- 外伝
- ダイブ イン ザ ヴァンパイアバンド 1 2010/1/23ISBN 4840129649
ドラマCD
- SOUND COFFIN
- コミックフラッパー2009年5月号にドラマCDが付録として封入された。脚本は環望自身によるものである[15]。
- ダンス ウィズ ザ ヴァンパイアメイド CDすぺしゃる
- アニメ放送開始後に発売されたもの。シリアスな本編とは異なり、全体的にコミカルな雰囲気で構成されている。
- 2010年4月7日発売。
テレビアニメ
2010年1月よりチバテレビ他U局系、AT-Xにて放送された。ShowTimeとメディアファクトリーTVでは本編動画が配信されている。全12話。
第1話はオリジナルストーリーとなっており、原作者の環望が声優としてゲスト出演した。環は第8話にも出演しており、監督の新房昭之のファンということもあり、積極的にアニメのスタッフとコミュニケーションを取って制作に反映をもたらしている[16]。
原作で存在したパンチラなどのお色気描写はテレビ放送時には編集された。しかし、発売されたDVD・BDではディレクターズカット版とされ、ミナの顕身した姿など、裸体の表現が規制の解かれたものとなっている。
スタッフ
- 監督 - 新房昭之
- シリーズ構成 - 吉野弘幸
- キャラクターデザイン・総作画監督 - 紺野直幸
- シリーズディレクター - 園田雅裕
- デザインワークス - MEIMU、小林徳光
- 美術監督 - 東厚治
- 色彩設計 - 西表美智代
- 撮影監督 - 藤田智史
- 編集 - 関一彦
- 音響監督 - 鶴岡陽太
- 音楽 - 土橋安騎夫
- プロデューサー - 浅香敏明、大澤信博
- アニメーション制作 - シャフト
- アニメーション協力 - エー・シー・ジー・ティー
- 製作 - ヴァンパイアバンド行政府(メディアファクトリー、AT-X、flying DOG、ジェンコ)
主題歌
- オープニングテーマ
※ 第1話・第7話はオープニングテーマなし。
- エンディングテーマ
-
- 「爪痕」
- 作詞 - 中野愛子 / 作・編曲 - 藤田淳平 / 歌 - hibiku
- 「フレンズ」(第7話・第12話)
- 作詞 - NOKKO / 作曲 - 土橋安騎夫 / 編曲 - 藤田淳平 / 歌 - 中野愛子
※ 第4話・第5話はエンディングテーマなし。
各話リスト
各話のサブタイトルは吸血鬼や人狼が登場するホラー映画から取られている[17]。
話数 | サブタイトル | 脚本 | 絵コンテ | 演出 | 作画監督 | エンドカード イラスト |
---|---|---|---|---|---|---|
#1 | プロムナイト | 吉野弘幸 | MEIMU | 龍輪直征 | 福世孝明 田中穣 高野晃久 |
MEIMU |
#2 | ハウリング | 園田雅裕 | 安藤正浩 宮田奈保美 福世孝明 |
小林尽 | ||
#3 | ティーン ウルフ | 園田雅裕 | 木村寛 | 小原愼司 | ||
#4 | インタビュー ウィズ ヴァンパイア | 鎌仲史陽 | 安藤正浩 福世孝明 |
狐印 | ||
#5 | シャドウ オブ ヴァンパイア | 羽多野浩平 | 森義博 | 小林利充 | せんむ | |
#6 | フロム ダスク ティル ドーン | 鎌仲史陽 | 安藤正浩 松本文男 |
大羽快 | ||
#7 | イノセント ブラッド | 中澤勇一 | 木村寛 | 中澤勇一 | 屡那 | |
#8 | ニア ダーク | 横谷昌宏 | 龍輪直征 | 鎌田均 岩崎安利 高野晃久 |
カサハラテツロー | |
#9 | ロストボーイ | 川原智弘 | 木村寛 | 福世孝明 安藤正浩 松本文男 |
有馬啓太郎 | |
#10 | ワルプルギスの夜 | 吉野弘幸 | 田中雄一 | 森義博 | 鎌田均 小林利充 |
中央東口 |
#11 | アンダーワールド | 小林智樹 | 鎌仲史陽 | 桝井一平 清水恵蔵 福世孝明 松本文男 |
氷川へきる | |
#12 | ダンス イン ザ ヴァンパイアバンド | 羽多野浩平 | 鎌田均 福世孝明 |
環望 |
第7話と8話の間には、新作カットを加えた総集編『ダンス イン ザ ヴァンパイアバンド 特別編〜Special Edition〜』が放送された。
放送局
放送地域 | 放送局 | 放送期間 | 放送日時 | 放送系列 |
---|---|---|---|---|
日本全域 | AT-X | 2010年1月7日 - 4月1日 | 木曜 9:00 - 9:30 (リピート放送あり) |
CS放送 |
千葉県 | チバテレビ | 2010年1月10日 - 4月4日 | 日曜 24:00 - 24:30 | 独立UHF局 |
神奈川県 | テレビ神奈川 | 日曜 25:30 - 26:00 | ||
埼玉県 | テレ玉 | 2010年1月11日 - 4月5日 | 月曜 25:00 - 25:30 | |
愛知県 | テレビ愛知 | 2010年1月12日 - 4月6日 | 火曜 25:28 - 25:58 | テレビ東京系列 |
東京都 | TOKYO MX | 火曜 25:30 - 26:00 | 独立UHF局 | |
兵庫県 | サンテレビ | 2010年1月13日 - 4月7日 | 水曜 26:10 - 26:40 |
Webラジオ
2010年1月からのテレビアニメ『ダンス イン ザ ヴァンパイアバンド』放送開始に合わせて、メディファクラジオでラジオ番組が配信されていた。
- 概要
- タイトル:『ラジオ イン ザ ヴァンパイア バンド! ミナと由紀 放課後の理事長室!』
- 配信:2009年12月25日 - 2010年5月7日(毎週金曜日、2010年4月9日配信分より隔週)
- パーソナリティー
- 悠木碧(ミナ・ツェペッシュ役)
- 斎藤千和(三枝由紀役)
- ゲスト
- 中野愛子(オープニングテーマ「フレンズ」歌手)・hibiku(エンディングテーマ「爪痕」歌手)
- 環望(原作者)・中野愛子
- hibiku
- 中野愛子
- hibiku
- 中野愛子
- hibiku・中野愛子
- 中野愛子
- hibiku
- 土橋安騎夫(音楽)・中野愛子
- hibiku
- 中村悠一(鏑木アキラ役)・中野愛子
- 中野愛子[19]
- 無し
- hibiku・中野愛子
- hibiku・中野愛子
- エピソード
- 第1回の収録日は2009年12月16日だった。
- 第7回は2月12日に配信されたが、番組内でhibiku(2月10日生まれ)の誕生祝いが行われた。当のhibikuは事前に知らされておらず、番組収録中にお祝いされ驚いていた。
- 中野愛子とhibikuは、番組内の一コーナー「ミュージック イン ザ ヴァンパイアバンド」において(一部を除き)隔回で交互にゲスト出演している。第7回は本来hibikuが出演する回だったが、中野も前述の誕生日祝いのためにこっそり収録現場へ来ており、番組にも出演した。
- 第15回と第16回は、アニメのBD・DVD発売記念イベントとして、2010年4月11日にゲーマーズ秋葉原店で公開録音が行われた。
- ラジオCD
- ラジオ イン ザ ヴァンパイア バンド スペシャルCD 〜魅惑? 幻惑? ルーマニア料理対決〜
- ラジオ イン ザ ヴァンパイア バンド スペシャルCD 〜ミナと由紀 秘密のお泊り会〜
関連
コミックフラッパー掲載作品の幾つかとコラボしている。
- 『クリスティ・ハイテンション』(新谷かおる) - 第4話(単行本2巻)『The Adventure of The Sussex Vampire』にミナ・ツェペッシュとヴェラトゥースがコラボ出演している。また、単行本書き下ろしの『The Epilogue of The Sussex Vampire』は新谷と環の共同作画である。
- 『殿といっしょ』(大羽快) - コミックフラッパーのオフィシャルサイトでアンケートに答えた際に閲覧可能なおまけ漫画で、コラボしたことがある。
- 『二十面相の娘』(小原愼司) - コミックフラッパー2008年5月号付録であるオフィシャル同人誌『20人+αの二十面相の娘』において、ミナ・ツェペッシュがコラボ出演している。また、三大公の一人であるローゼンマンについても僅かながら言及されている。
上記以外にもドラマCD『SOUND COFFIN』において、『BRAVE10』『数学ガール』などといったコミックフラッパー掲載作品(2009年5月当時)への言及がある。『数学ガール』はアニメ版においても内容の一部が引用されている。
脚注・出典
- ^ ドラマCD版に出演したキャラクターは、ミナ、アキラ、ヴェラトゥース、由紀、ななみの5人のみ。
- ^ 弟のユウヒが訪ねてきた際にはきつい物言いで追い返そうとした。それは「自分が生きている世界に関わらせたくない」からであり、ユウヒを悲しませ、自身が嫌われるのも承知でやった。
- ^ 登場した初期の頃は振り仮名が「めいばい」と表記されていた。
- ^ アニメ版における同様のミスを原作に逆輸入したセルフパロディ。このミスは、該当箇所の絵コンテを担当した環望による誤字が修正されず、そのまま映像化されたために発生した。
- ^ アキラ達同様に吸血イルカに襲われるが、逆に上書きして従えた。
- ^ 作中で具体的な年齢は明らかになっていないが、単行本5巻のおまけ漫画にて、あんなの実年齢を聞いたアキラが「姉さん」と呼んで丁寧に接する場面がある。
- ^ 『ダンス イン ザ ヴァンパイアバンド副読本 ヴァンパイアバンド入島案内書』 メディアファクトリー、2009年。
- ^ 「しんや」の漢字表記は作中で明らかになっていない。
- ^ 「こういち」の漢字表記は作中で明らかになっていない。
- ^ 明梅に直接噛まれた者、シゲと他数人は暴走せずに済んでいる。
- ^ 原作者が発行した同人誌に登場したキャラクターであり、後に漫画本編へ逆輸入された。
- ^ 作中では「琉璃」や「RULI」と表記されている箇所もある。誤植か。
- ^ 作者はヴァンパイアにとって血液以外の通常の食事では栄養にならない旨を明言している[1]ものの、クリスティ・ハイテンションでの設定を維持したまま話を進めたため、本作独自の設定とは相違が生じてしまっている(無論、セキコだけが特別な性質を持っていると考える事は出来るが)。
- ^ 「薔薇の口づけ」を受けた元老院メンバーの四百歳オーバーで現役及び、ヴォルフが400年前当時「若者」だったことから逆算。
- ^ “ダンスインザヴァンパイアバンド ドラマCD”. メディアファクトリー. 2009年5月15日閲覧。
- ^ コミックフラッパー.com内作品紹介サイトのインタビューより。
- ^ 環望(tamakinozomu) - 原作者のTwitter。
- ^ なお、TOKYO MXでの放送については原作者開設のtwitterにて、番組と平行して内容の解説等を行うことがある。
- ^ 番組収録当日はアニうた KITAKYUSHUに出演しており、そちらの閉演後に北九州から電話越しで番組収録に参加した。