イッツ・ア・スモールワールド
イッツ・ア・スモールワールド(It's a Small World)は、世界のディズニーパークにあるアトラクションである。英名は「It's a Small World」のほかに、「"it's a small world"」と、引用符がつき全て小文字で表すこともある。東京ディズニーランドのガイドブックでは「It's A Small World」と、表記される。
このアトラクションが存在するパーク
- ディズニーランド(ディズニーランド・リゾート)
- マジック・キングダム(ウォルト・ディズニー・ワールド・リゾート)
- 東京ディズニーランド(東京ディズニーリゾート)
- ディズニーランド(ディズニーランド・リゾート・パリ)
- 香港ディズニーランド(香港ディズニーランド・リゾート)
概要
このアトラクションはディズニーランドを代表するアトラクションであり、世界的にとても有名なアトラクションである。中でもアトラクションのテーマソングである「小さな世界」は、分かりやすい歌詞、メロディーにより世界中で親しまれている。
「小さな世界」の"世界は一つ"という歌詞からもわかるとおり、世界平和をテーマにしたアトラクションであり、アトラクション内には様々な少年少女のオーディオアニマトロニクスが登場する。
内容はボートに乗り世界各国を旅するという内容であるが、各パークにあるイッツ・ア・スモールワールドは一部構成が違うところがあり、それぞれ自国のセクションがメインに置かれている(東京ディズニーランドであれば日本、フランスのディズニーランドであればパリ、など)。なお、最後のクライマックスでは白い衣装を身にまとった少年少女たちが自国の言葉で「小さな世界」を歌い上げるという演出は統一されている。
アトラクションの外観はほとんどのパークで同じような作りになっており、世界の有名な建築物がデフォルメされて表されているが、ウォルト・ディズニー・ワールド・リゾートにあるマジック・キングダムのみ他のパークと外観が異なっており、とてもこぢんまりとした作りになっている。また、他パークの外観に共通して見られる時計台は、室内に設置されている。
東京ディズニーランドでは以前、外観が水色や白色などの寒色系の色で塗られていたが、現在ではオレンジ色やピンク色などの暖色系の色に塗り替えられている。また、乗り場が内部にあるのは日本独自となっており、雨よけのために屋内に設置した。フロリダのマジック・キングダムや香港ディズニーランドの乗り場も同じく内部にある。
歴史
元々、このアトラクションは、1964年にニューヨークで開催されたニューヨーク世界博覧会にディズニーが出展したパビリオン(ユニセフおよびペプシコーラ提供)が前身で、好評だったため、ディズニーランドに移設されたものである。
ユニセフからの依頼を受けたウォルト・ディズニーはユニセフの理念に合うアトラクションとして作られた。「平和な世界」とは「子供たちの世界」ではないかと考えた末にアトラクションのテーマが決定した。人種や性別、国籍、言語の違いがあっても子供達は何のしがらみもなくすぐに友達になれ、ケンカしても泣いて笑ってすぐに仲直りしてしまう。まさしくこれが平和の世界ではないか、と考えたのである。 アトラクションのメインデザインはディズニー映画などで活躍していたメリー・ブレア、テーマミュージックはシャーマン兄弟が担当している。
カルフォルニアのディズニーランドにあるイッツ・ア・スモール・ワールドの最後(日本では各国の挨拶が書いてある場所)に"It's a Small World - a Salute to UNICEF"(イッツアスモールワールドはユニセフの理念・理想に捧げる)と記してある。なお、カルフォルニアのディズニーランド以外にはこの表記は無い。
各パークの詳細
ディズニーランド
イッツ・ア・スモールワールド | |||
---|---|---|---|
オープン日 | 1966年5月28日 | ||
スポンサー | バンク・オブ・アメリカ、マテル | ||
所要時間 | 約14分 | ||
定員 | 不明 | ||
利用制限 | なし | ||
ファストパス | 対象外 | ||
シングルライダー | 対象外 |
マジック・キングダム
イッツ・ア・スモールワールド | |||
---|---|---|---|
オープン日 | 1971年10月1日(パークと同時にオープン) | ||
スポンサー | なし | ||
所要時間 | 約13分 | ||
定員 | 不明 | ||
利用制限 | なし | ||
ファストパス | 対象外 | ||
シングルライダー | 対象外 |
東京ディズニーランド
イッツ・ア・スモールワールド | |||
---|---|---|---|
オープン日 | 1983年4月15日 (東京ディズニーランドと同時にオープン) | ||
スポンサー | なし | ||
所要時間 | 約10分 | ||
定員 | 20名/ボート一艘 | ||
利用制限 | なし | ||
ファストパス | 「ベリーメリーホリデー」期間中のみ○ | ||
シングルライダー | 対象外 |
東京ディズニーランドの「イッツ・ア・スモールワールド」は、上記の概要にあるような構成の違いを除けばほぼ海外のものと同様の内容である。東京ディズニーランドのものは下記のような順番で展開していく。
以前、このアトラクション前には大きなステージ(スモールワールドステージ)が存在した(現在は撤去)。ここでは「キッズ・オブ・ザ・キングダム」をはじめ、様々なショーが行われた。現在は噴水とトピアリーが設置されている。また、1998年11月3日まではアトラクション向かって右側に併設する形で「スモールワールドレストラン」というレストランが存在したが、現在は閉店(クローズ)しており、レストランがあった場所は「プーさんのハニーハント」になっている。建物の左側には大きなQライン(待ち列)エリアが存在したが、現在は「クイーン・オブ・ハートのバンケットホール」になっている。
1983年の開園以来、そごうがスポンサーであったが、2008年4月15日を以て提供を終了した。
ディズニーランド・パリ
イッツ・ア・スモールワールド | |||
---|---|---|---|
オープン日 | DLP | ||
スポンサー | France Telecom | ||
所要時間 | 約9分30秒 | ||
定員 | 20名/1台 | ||
利用制限 | 利用可能 | ||
ファストパス | DLP× | ||
シングルライダー | DLP× |
イッツ・ア・スモールワールド(It's a Small World)は、カナルボート型のライドに乗り、世界各国の子どもをイメージした人形たちが歌って踊る夢の世界を訪れるライド型アトラクション。
東京ディズニーランドにある同名のアトラクションとほぼ同内容のアトラクションだが、ご当地フランスのエリアの内容が異なるほか、乗り場が屋外に位置しているなど、若干の違いがある。乗り場が屋外にあるため、正面手前が池となっている。
香港ディズニーランド
イッツ・ア・スモールワールド | |||
---|---|---|---|
オープン日 | 2008年4月28日 | ||
スポンサー | なし | ||
所要時間 | 約15分 | ||
定員 | 23名/ボート一艘/24ボート | ||
利用制限 | なし | ||
ファストパス | 対象外 | ||
シングルライダー | 対象外 |
イッツ・ア・スモールワールド(小小世界)は香港ディズニーランドにあるアトラクションの一つ。 他のパークのものとは構成も非常に異なり、アメリカ、中東エリアの追加、アジアエリアの面積倍増とシーンの追加、38のディズニーキャラクターの登場(例:ハワイにスティッチ)など特徴的なものとなっている。また、テーマソングも広東語、中国語などの4つの言語が追加され、計9言語となっている。 下記の順で展開していく。
- ヨーロッパ(北極を含む)
- 中東
- アフリカ
- アメリカ
- アジア
- 南国の島々
- フィナーレ
その他
- 香港以外のディズニーパークでは、アメリカはフィナーレの終盤にカウボーイとネイティブアメリカンの子供が出てくるのみである。これは、万博のホスト国がアメリカだったためである。
- 東京ディズニーランドの「イッツ・ア・スモールワールド」にはドン・キホーテやサンチョ・パンサ、クレオパトラ、カメハメハ大王などの有名人がカメオ出演している。また、アトラクションで登場する少女の中に、ピノキオの人形を持っているものがある。
- 宝塚ファミリーランドに大人形館「世界はひとつ」という当アトラクションに類似したアトラクションがあった。
イッツ・ア・スモールワールド時計
- 東京ディズニーランドの当アトラクションのスポンサーであったそごうの多くの店舗には、正時の5分前になるとアトラクションに登場するからくり人形と共にテーマ曲である「小さな世界」を演奏する「イッツ・ア・スモールワールド時計」が設置されている。店舗ごとにデザインが異なり、時計の両端にカリヨンが併設されている店舗もある。しかし2008年4月15日を以って、市民に愛されてきた時計は全店で「老朽化のため」を理由に、イッツ・ア・スモールワールド時計でなくなることになった。この日は奇しくも、東京ディズニーランド開園25周年の記念日であった。これらのからくり機能を楽しみにしていた子供たちに対し、「おにんぎょうさんたちは、おやくそくがあって、おうちにかえることになりました。」と全てひらがなで書かれた終了告知が掲示された。今後も時計自体は撤去されず、時刻表示のみ使用される。そごうのHPでは、横浜店のページのみ4月16日付けで告知された(朝日新聞大阪本社版や神戸新聞でも報道あり)。 この措置はそごうが同アトラクションの提供契約を同日を以て終了したことが実際の理由であると思われる(案内文の「おやくそく」は契約の事を指していると思われる)。
なお、この時計はセイコー製である。