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さんふらわあ さつま (2代)

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
さんふらわあ さつま (2代)
基本情報
船種 フェリー
船籍

日本の旗 日本 🇮🇩インドネシア

🇲🇳モンゴル
所有者 ブルーハイウェイライン[1](1993-2000)
船舶整備公団[1]
ブルーハイウェイライン西日本(2000-2007)
ダイヤモンドフェリー(2007-2011)
フェリーさんふらわあ(2011-2018)
運用者 ブルーハイウェイライン(1993-2000)
ブルーハイウェイライン西日本(2000-2007)
ダイヤモンドフェリー(2007-2009)
フェリーさんふらわあ(2009-2018)
建造所 三菱重工業下関造船所[2][1]
姉妹船 さんふらわあ きりしま (初代)
航行区域 近海(非国際)[2]
船級 JG第2種船[2]
信号符字 JG5189
IMO番号 9035113
MMSI番号 431319000
改名 さんふらわあ さつま1(2018)
DHARMA FERRY VII(2018)
経歴
起工 1992年6月19日[1]
進水 1992年11月14日[3]
竣工 1993年3月14日[1]
就航 1993年3月24日[3][4]
運航終了 2018年8月26日(日本)
最後 2018年インドネシアに売却
要目
総トン数 12,415 トン[3]
載貨重量 5,814 トン[3]
全長 186.0 m[3]
垂線間長 170.0m[2]
全幅 25.5 m[3]
深さ 9.7m(D甲板)[2]
満載喫水 6.6m[2]
機関方式 ディーゼル
主機関 NKK-SEMT 12PC4-2V 2基[2]
推進器 4翼ハイスキュード可変ピッチ2軸[2]
最大出力 34,200馬力[1]
定格出力 29,070馬力[1]
最大速力 25.7ノット[1]
航海速力 22.8ノット[1]
航続距離 4,000海里[1]
旅客定員 711名(竣工時)[2]
1,051名(最大)[1]
782名(末期)[5][3]
乗組員 60名[3]
車両搭載数 8.5mトラック175台、乗用車140台[3][1]
テンプレートを表示

さんふらわあ さつま (2代)は、フェリーさんふらわあが運航していたフェリー

概要

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ブルーハイウェイライン「初代さんふらわあ さつま」の代船として三菱重工業下関造船所で建造され[2]大阪志布志航路に1993年3月24日に就航した[2]。同社では初の新造船であり、本船より従来のさんふらわあの太陽マークに加え胴体前方と後方の上部に水色のラインが入るカラーリングが採用された。

1997年4月19日からは東京 - 苫小牧航路に就航し、同年9月には大洗港への寄港を追加。1999年4月4日から志布志航路に復帰した。2000年の分社化によりブルーハイウェイライン西日本の所有となり、2007年にはダイヤモンドフェリーとブルーハイウェイライン西日本の合併に伴いダイヤモンドフェリーの所有となり、ファンネルマークは白地にオレンジの帯でダイヤモンドフェリーの菱形にDが入った白いマークを入れたデザインに変更された。

関西汽船とダイヤモンドフェリーのフェリーさんふらわあへの統合により、2009年11月1日からフェリーさんふらわあによる運航となる。その際、ファンネルマークがダイヤモンドフェリーの頭文字のDのマークからオレンジ1色に変更された。

2017年1月31日より、大阪港の発着地をかもめフェリーターミナルからコスモフェリーターミナルに移転[6]。 2015年11月、大阪 - 志布志航路への新造船導入が発表された。新造船は2018年3月と6月にそれぞれ就航が予定されていたが[7][8]、その後2018年5月・夏季の就航に変更された[9]

2018年4月にはさんふらわあ さつま1に改名され[10]、3代目さんふらわあ さつまの就航後はさんふらわあ ぱーる長期運休の代替として神戸 - 別府間で8月26日まで臨時運航した[5][11]

2018年9月には、船名をDHARMA FERRY VIIに変更し、インドネシアに売却(船籍はモンゴル)された[要出典]

設計

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  • 船体は大型化され、車両甲板がノーピラー化され車両積載量を向上させた。甲板高は高く取られトラック用のC・Dデッキの高さは9フィート6インチ高の輸送コンテナが積載できる4.3mとし、冷凍貨物用の電源プラグの増設も行う他、ランプウェイを右舷の前後に配置し荷役時間の短縮が図られた[2]。また、航海速力が23ノットに向上し所要時間が1時間短縮され14時間あまりとなった[2]

船内

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船内インテリアは「地中海の風」を同型2隻のテーマとし、本船は南スペインのイメージで統一されており[2]、内装に木目を多用して茶・赤の配色を中心に重厚なイメージとした[12]

個室は全て海側で窓があり[2]、トイレは温水洗浄便座付となっている。また、客室はすべて騒音源から遠く揺れの少ない高層部のA・Bデッキ中央部に集中させた[2]。またブルーハイウェイラインでは初めてツインルーム型の1等客室を34室設けた[12]

船室タイプの一覧
タイプ クラス 定員 室数 設備
個室 デラックス
(旧・特等)
2-3名 10室 ツインベッド、3名利用の場合は補助ベッド使用
ユニットバス、トイレ、洗面台、テレビ、冷蔵庫、窓あり
デラックスB
(旧・1等A)
2-3名 34室 ツインベッド、3名利用の場合は補助ベッド使用
シャワールーム、トイレ、洗面台、テレビ、窓あり
デラックスB(和室)
(旧・1等A)
2-3名 2室 布団、シャワールーム、トイレ、洗面台、テレビ、窓あり
ファースト
(旧・1等B)
4-5名 28室 5名利用の場合はエキストラマット使用
2段ベッド、テレビ、窓あり
ファーストシングル
(旧・1等B)
1名 9室 シングルベッド、テレビ、窓あり
寝台 ツーリストベッド
(旧・2等寝台)
4名-6名×24室 4名:24室
6名:24室
2段ベッド、電源コンセント
ドライバーズルーム
(旧・2等寝台)
18-22名 18名:2室
22名:2室
2段ベッド
大部屋 ツーリスト
(旧・2等)
11-86名 5室 テレビ、電源コンセント(共用)

設備

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8階
  • レストラン「コスタ・デル・ソル」[13]
  • カフェテリア
  • フリースペース
7階
  • 展望サロン「ロンダ」[13]
  • 2等寝台(4名・6名各8室)
  • 特等室
  • 1等A
  • 1等B(2室)
  • 2等室(5室)
6階
  • 展望浴室
  • ロビー・案内所
  • 売店
  • 自販機コーナー
  • ゲームルーム
  • コインロッカー
  • ドライバー浴室
  • ドライバー娯楽室
  • 1等B
  • 2等寝台(4名・6名各16室)
  • ドライバールーム
過去の設備
  • カードルーム(6階・ツーリストルームに変更)
  • カラオケルーム(7階)
  • 和室大広間「桜島」[2](7階・ツーリストルームに変更)
  • ラウンジ「ヒラソル」[2][13](7階・ツーリストルームに変更)
  • グリル「ラス・プリサス」[2][13](8階・フリースペースに変更)
  • スナック「アマポーラ」[2][13](7階・自販機コーナーに変更)

事故・インシデント

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2001年2月5日、0時2分ごろ、志布志港から大阪港へ向けて室戸岬西方沖27.4海里を航行中、右舷主機が1番シリンダ連接棒ボルトの折損により損傷、左舷主機のみで運航を継続して大阪港へ入港した[14]

2011年12月21日、3時42分ごろ、志布志港から大阪港へ向けて室戸岬東北東方沖13海里を航行中、左舷主機が1番シリンダのブローバイにより損傷、右舷主機のみで運航を継続して大阪港へ入港した[15]

脚注

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  1. ^ a b c d e f g h i j k l 新造船写真集 カーフェリーさんふらわあ さつま 船舶整備公団 株式会社ブルーハイウェイライン - 船の科学1993年10月号
  2. ^ a b c d e f g h i j k l m n o p q r s t ブルーハイウェイライン・三菱重工下関造船所「「地中海の風」を大阪~志布志航路に――"さんふらわあ さつま"」『海事総合誌 COMPASS』、海事プレス社、1993年3月号、43-52頁。 
  3. ^ a b c d e f g h i 貨物営業案内 フェリー部門主要目”. ブルーハイウェイライン. 2001年2月8日時点のオリジナルよりアーカイブ。2018年4月27日閲覧。(Internet Archive)
  4. ^ 「創業二十五年史」1995年・ブルーハイウェイライン
  5. ^ a b 神戸ー別府航路 臨時便のお知らせ - フェリーさんふらわあ(2018年4月23日)
  6. ^ フェリーさんふらわあ/南港コスモ第2ターミナル開業。大阪発着地統一で利便向上”. 日本海事新聞 (2017年2月2日). 2017年2月5日時点のオリジナルよりアーカイブ。2017年2月5日閲覧。
  7. ^ 大阪⇔志布志航路 新造船2隻 建造決定! 2018年 竣工”. フェリーさんふらわあ (2015年11月16日). 2018年3月17日閲覧。
  8. ^ フェリーさんふらわあ新造船、2018年に2隻就航”. Web CRUISE (2015年11月16日). 2015年11月16日閲覧。
  9. ^ 大阪⇔志布志航路 新造船 「さんふらわあさつま」就航日決定のお知らせ - SankeiBiz(2018年2月21日)
  10. ^ お知らせ さんふらわあさつま船体名称変更のお知らせ[リンク切れ] - フェリーさんふらわあ(2018年4月27日)
  11. ^ 「さんふらわあ ぱーる」復旧、8月29日より運航再開 神戸~大分航路 - Traicy(2018年7月5日)
  12. ^ a b ブルーハイウェイライン、大阪-志布志に新造船2隻投入 - 日経産業新聞1992年5月27日
  13. ^ a b c d e 12,436G/T最新鋭姉妹船「さんふらわあさつま」第1船 「さんふらわあきりしま」第2船 船主・運航ブルーハイウェイライン - 内航近海海運1993年9月号
  14. ^ 神戸地方海難審判庁 (26 March 2004). 旅客船さんふらわあ さつま機関損傷事件 (Report). 財団法人海難審判協会. 2016年2月9日閲覧
  15. ^ 運輸安全委員会(海事専門部会) (27 September 2012). 船舶事故調査報告書 (PDF) (Report). 運輸安全委員会. 2016年2月9日閲覧

関連項目

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外部リンク

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