イン・ザ・プール
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イン・ザ・プール | ||
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著者 | 奥田英朗 | |
発行日 | 2002年5月15日 | |
発行元 | 文藝春秋 | |
国 | 日本 | |
言語 | 日本語 | |
形態 | ソフトカバー | |
ページ数 | 272 | |
次作 | 空中ブランコ | |
コード | ISBN 978-4-16-320900-5 | |
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『イン・ザ・プール』は、奥田英朗による日本の短編小説集およびその表題作、またそれを原作とした2005年の日本の映画作品。2019年に舞台化[1]。『精神科医 伊良部シリーズ』の第1作。第127回直木賞候補になった。伊良部総合病院の地下にある神経科を訪れる人々と、彼らを診る医師を描いた作品。
以下の5編が収録されている。
- イン・ザ・プール(初出『オール讀物』2000年8月号)
- 勃ちっ放し(初出『オール讀物』2001年8月号)
- コンパニオン(初出『オール讀物』2001年11月号)
- フレンズ(初出『別冊文藝春秋』237号(2002年1月号))
- いてもたっても(初出『オール讀物』2002年3月号)
2009年10月、フジテレビ「ノイタミナ」枠で『空中ブランコ』のタイトルでシリーズがアニメ化される。本作からは「勃ちっ放し」(第2話)、「フレンズ」(第6話)、「いてもたっても」(第8話)が、また「コンパニオン」が「天才子役」のサブタイトルに変更され第9話でアニメ化される。
登場人物
[編集]- 伊良部 一郎(いらぶ いちろう)
- 精神科医。35歳。伊良部総合病院の息子。色白でデブでマザコン。「いらっしゃーい」と甲高い声で患者を迎える。愛車は黄緑色のポルシェ。注射フェチで、患者が来た時はとりあえず注射を打つ。神経は図太く、遠慮知らず。プールで好きなだけ泳ぎたいからと、窓ガラスを割って不法侵入を試みようとするなど、破天荒な性格。ボサボサの髪にはフケが浮き出ている。思ったことは何でも実行に移す主義。父親は日本医師会の理事。
- マユミ
- 伊良部の助手を務める茶髪の若い看護師。美人だが愛想はない。ミニスカート等、セクシーなナース服に身を包み、露出狂かと思われるくらい肌(特に胸と太もも)を露出する。一人でいることを好み、友達もいないらしい。
- 大森 和雄(おおもり かずお)
- 「イン・ザ・プール」主人公。38歳。既婚。出版社勤務、主婦向けの月刊誌の編集部在籍。運動をするように伊良部に言われ、プールに通い始める。完璧なフォームとより長距離泳ぐことを求め、仕事中も泳ぐことばかり考えてしまい、やがて泳がずにいられなくなるプール依存症に。
- 田口 哲也(たぐち てつや)
- 「勃ちっ放し」主人公。35歳。サラリーマン。淫夢を見て勃起していたところ、棚から落ちてきた広辞苑が直撃し、鎮まらなくなる。伊良部総合病院の泌尿器科を訪れ、陰茎強直症と診断される。神経科に回される。
- 安川 広美(やすかわ ひろみ)
- 「コンパニオン」主人公。女優を目指すイベントコンパニオンだが、事務所の斡旋で結婚相談所のサクラもしている。毎日誰かに尾行されている気がして、眠れぬ日々が続き、友人の助言で神経科を訪れる。友人は自意識過剰だと言う。
- 津田 雄太(つだ ゆうた)
- 「フレンズ」主人公。高校2年生。どんな些細なことでも携帯電話でメールしてしまい、その回数は1日に200回以上におよぶ。片時も携帯を手放せなくなり、10分程度触っていなかっただけで、左手に震えの症状が出始め、親に勧められ神経科を受診。
- 岩村 義雄(いわむら よしお)
- 「いてもたっても」主人公。33歳。独身。ルポライター。タバコの火の始末の確認行為が習慣化し、止められなくなる。自ら強迫神経症と診断を下し、伊良部の元を訪れる。
映画
[編集]イン・ザ・プール | |
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監督 | 三木聡 |
脚本 | 三木聡 |
原作 | 奥田英朗 |
製作 |
長松谷太郎 佐々木亜希子 |
製作総指揮 |
三木裕明 坂上直行 |
出演者 |
松尾スズキ オダギリジョー 市川実和子 田辺誠一 |
音楽 | 坂口修 |
撮影 | 小林元 |
編集 | 高橋信之 |
製作会社 |
日本ヘラルド映画 IMJエンタテインメント ウィルコ ポニーキャニオン |
配給 | 日本ヘラルド映画 |
公開 | 2005年5月21日 |
上映時間 | 101分 |
製作国 | 日本 |
言語 | 日本語 |
2005年5月21日公開。原作のうち、「イン・ザ・プール」「勃ちっ放し」「いてもたっても」を映画化。オムニバスでなく、3つの物語が微妙にリンクしながら並行して描かれる。
出演
[編集]- 伊良部一郎:松尾スズキ[2]
- 田口哲也:オダギリジョー
- 岩村涼美:市川実和子(原作では男)
- 大森和雄:田辺誠一
- マユミちゃん:MAIKO[要曖昧さ回避]
- 佐俣教授:森本レオ
- 前西室長:岩松了
- 編集長:ふせえり
- 吉沢部長:きたろう(友情出演)
- 姫乃木医師:三谷昇
- ちはる
- 若宮医師:戸田昌宏
- 江口のりこ
- 真木よう子
- 藤田陽子
- 中村優子
- 松岡俊介
- プールの管理人:田中要次
- 鈴木一功
- 木下ほうか
- 加藤歩
- 中村教授:綾田俊樹
- 嶋田久作
スタッフ
[編集]- 監督・脚本:三木聡
- プロデューサー:長松谷太郎、佐々木亜希子
- エグゼクティブプロデューサー:三木裕明、坂上直行
- 撮影:小林元
- 美術:花谷秀文
- 編集:高橋信之
- 音楽:坂口修
- 照明:堀直之
- 録音:高橋義照
- 装飾:田口貴久
- エンディングテーマ:シュガー・ベイブ「DOWN TOWN」
- テーマソング:大滝詠一「ナイアガラ・ムーン」
舞台
[編集]キャスト (舞台)
[編集]スタッフ (舞台)
[編集]- 上演台本・演出:笹部博司
日程 (舞台)
[編集]- 6月29日 新潟・りゅーとぴあ 新潟市民芸術文化会館
- 7月7日 兵庫・姫路キャスパホール
- 7月11日 - 15日 東京・あうるすぽっと
- 7月25・26日 兵庫県立芸術文化センター
- 7月27日 兵庫・滝野文化会館
オーディオブック
[編集]2010年11月26日発売、ダイスクリエイティブ。キャストはつきねこ座のメンバー。
声は、左がつきねこ座でのキャラクター名、右の括弧内が声優名。
CDという媒体のみならず、オトバンクの『FeBe』で配信されている。「勃ちっ放し」「いてもたっても」はCDには収録されておらず、『FeBe』でのみ視聴購入可能である。
イン・ザ・プール
[編集]- 和雄
- 声 - うみぶた劇団員(CV:寺井智之)
コンパニオン
[編集]フレンズ
[編集]勃ちっ放し
[編集]いてもたっても
[編集]- 義雄
- 声 - 山本兼平
脚注
[編集]- ^ a b “奥田英朗「イン・ザ・プール」舞台化、渡辺徹と内博貴の二人芝居に”. ステージナタリー (ナターシャ). (2019年2月6日) 2019年6月18日閲覧。
- ^ “『イン・ザ・プール』松尾スズキ独占インタビュー”. シネマトゥデイ (株式会社シネマトゥデイ). (2005年5月23日) 2019年3月3日閲覧。