ウェルンホフェリア

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
ウェルンホフェリア
Wellnhoferia
生息年代: 中生代後期ジュラ紀、150 Ma
ウェルンホフェリアの標本
地質時代
後期ジュラ紀
分類
ドメイン : 真核生物 Eukaryota
: 動物界 Animalia
: 脊索動物門 Chordata
亜門 : 脊椎動物亜門 Vertebrata
: 爬虫綱 Reptilia
亜綱 : 双弓亜綱 Diapsida
下綱 : 主竜形下綱 Archosauromorpha
上目 : 恐竜上目 Dinosauria
: 竜盤目 Saurischia
亜目 : 獣脚亜目 Theropoda
: アーケオプテリクス科 Archaeopterygidae
: ウェルンホフェリア属 Wellnhoferia
学名
Wellnhoferia Elżanowski., 2001
和名
ウェルンホフェリア

ウェルンホフェリア学名 Wellnhoferia ペーター・ヴェルンホファーへの献名)は、ドイツから発見され、アーケオプテリクスに近縁な後期ジュラ紀に生息したに似た恐竜。ウェルンホフェリアはアーケオプテリクスに似ているが、アーケオプテリクスよりも尾が短く、足の第4趾が短かった。ポーランドヴロツワフ大学動物研究所のアンジェイ・エルザノフスキー英語版は、その違いが「個体差ではなく系統的減少」によるものであると断定した[1]

ウェルンホフェリア(オレンジ)とアーケオプテリクス4種とヒトとの大きさの比較図

1960年代にドイツのアイヒシュテット近郊で発見され、1988年にヴェルンホファーによってアーケオプテリクスの標本として記載され[2]、現在はゾルンホーフェンビュルガーマイスター・ミュラー博物館英語版に所蔵されている。もともとアマチュアコレクターによってコンプソグナトゥスとして分類されていた。

エルザノフスキーはウェルンホフェリアとアーケオプテリクスの間に大きな違いがあることを発見したが、メイヤーらによる2007年の研究では[3]、ウェルンホフェリアはアーケオプテリクスの1標本であると結論づけた。一方で、センターとロビンスによる2003年の論文では、エルザノフスキーによる新属の命名が支持された[4]

脚注[編集]

  1. ^ Elżanowski, Andrzej (2001). “A new genus and species for the largest specimen of Archaeopteryx. Acta Palaeontologica Polonica 46 (4): 519–532. http://www.app.pan.pl/archive/published/app46/app46-519.pdf. 
  2. ^ Wellnhofer, Peter (1988). “A New Specimen of Archaeopteryx”. Science 240 (4860): 1790. doi:10.1126/science.240.4860.1790. PMID 17842432. 
  3. ^ Mayr, Gerald; Pohl, Burkhard; Hartman, Scott; Peters, D. Stefan (2007). “The tenth skeletal specimen of Archaeopteryx”. Zoological Journal of the Linnean Society 149 (1): 97–116. doi:10.1111/j.1096-3642.2006.00245.x. https://www.academia.edu/download/30441448/ZJLS-2007-Mayr_et_al-10th_Archaeopteryx__bird__dino__theropod__LJ__GER.pdf. [リンク切れ]
  4. ^ Senter, Phil; Robins, James H. (2003). “Taxonomic status of the specimens of”. Journal of Vertebrate Paleontology 23 (4): 961–965. doi:10.1671/22. 

関連項目[編集]