キャサリン (ゲームキャラクター)
キャサリン | |
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マリオシリーズのキャラクター | |
初登場作品 | 『夢工場ドキドキパニック』 |
キャサリン(Catherine、欧米ではBirdo[注 1])は、任天堂が発売したコンピュータゲームソフト『夢工場ドキドキパニック』およびマリオシリーズに登場する架空のキャラクター。同社の登録商標。
概要
[編集]筒状に突き出て開きっぱなしの大きな口と、頭に付いているリボンピンクが基本色。「キャシー」と呼ばれると機嫌が良くなる。担当者によると、「男」「女」ではなく、あくまでも「女の子と思い込んでいる」「恐竜ではない」[1]。近年[いつ?]は女性として扱われることがある(後述)。口から卵を吐く。
言葉遣いも女性らしく、マリオたちのことを「ちゃん」付けで呼んだりしている作品もある。『いただきストリート』では大人な態度で接している。また、自身を美しいと思っていたりとナルシストな描写が多い。
『キャプテン★レインボー』にも登場。男性扱いされ逮捕された際に、主人公ニックが女性だという証拠を取りに行くイベントがある。マリオシリーズでは丁寧な口調で話すが、この作品では言葉遣いが荒々しくなっている。
卵を使っての攻撃と火炎弾のほか、吸い込み攻撃が使えるようになったり、踏ん張りジャンプもできるようになっている。
英語名はBirdoだが、『SUPER MARIO BROS. 2』(『スーパーマリオUSA』の日本以外での名称)のエンディングでは誤って"Ostro"と表示されており(Ostroは別の敵「ダウチョ」の英語名)、同様の誤記がある『スーパーマリオコレクション』の攻略本の一部ではキャサリンの英名を「オストロ」として紹介していたものもある。このミスは『スーパーマリオアドバンス』で訂正された。
キャサリンに女性の証拠があったり(キャプテン★レインボー、2008年)、女性には効果がないピーチの技も効果がなかったり(スーパーマリオスタジアム ファミリーベースボール、2008年)、女子更衣室にいたり(マリオゴルフ ワールドツアー、2014年)、女性レース協会に所属したり(マリオカート8、2014年)している。
歴史
[編集]1987年、フジテレビとタイアップしたファミリーコンピュータ ディスクシステムのソフト『夢工場ドキドキパニック』で中ボスとして初登場。基本色のピンクのほか、赤、緑(ステージによっては灰色)の3種がいて、ピンクは口から卵だけを発射し、赤は卵と火を発射し、緑(灰)は火だけを発射する。なお、キャサリンの初登場はワリオやヨッシーやデイジーよりも早い。
1992年に発売された『夢工場ドキドキパニック』の移植版『スーパーマリオUSA』以降、マリオシリーズのキャラクターの一員となる。『スーパーマリオUSA』のCMが初CMデビューである。キャサリンが口から卵を吐き出して「できちゃったぁ!!」と語るCMは話題になった[2]。翌1993年の『USA』のスーパーファミコン移植版が収録された『スーパーマリオコレクション』のCMでは、『夢工場ドキドキパニック』『USA』の大ボス、マムーと一緒にリムジンでパーティ会場に乗り入れている。
1996年にサテラビューで放送されたサウンドリンクゲーム『BSスーパーマリオUSA パワーチャレンジ』では、3匹のキャサリンたちで結成された「スーパーキャサリンズ」がマリオたちの邪魔をする。
『マリオテニス64』で再登場を果たし、初めてプレイヤーキャラクターとして登場。以後、マリオシリーズのゲーム(パーティー系やスポーツ系)に登場するようになった。
『マリオ&ルイージRPG』ではマリオたちと敵対した。このゲームの上でキャサリンは女優を目指している(2020年発売の『ペーパーマリオ オリガミキング』で夢が実現し、主演女優として演劇に出演した)。
『マリオ&ソニック AT 北京オリンピック』ではマリオ側の隠れキャラとして登場する予定だったが、取り消された(ただし不完全だがデータとしては収録されている)。しかし、『マリオ&ソニック AT バンクーバーオリンピック』ではゲストとして遊びに来ることがあり、見つけるとスターポイントがもらえる。アドベンチャーツアーズではヨッシーの落し物「ドリフトボード」を拾い、持ち主であるトップアスリートに渡したいらしくヨッシーでミッションをクリアすると返してくれる。
『マリオ&ソニック AT ロンドンオリンピック』では、Wii版のみの初のライバルとして参戦し、水泳とバドミントンで勝負を仕掛けてくる。なお、バドミントンのパートナーは青のキャサリンでキーパーとしても登場し、他にも赤や黄色などのキャサリンもキーパーとして登場する。
ペーパーマリオシリーズでは、アイドルとしてレギュラー出演している。『ペーパーマリオ スーパーシール』で登場して以来、後の作品にもアイドルとして登場している。『ペーパーマリオ オリガミキング』ではアイドルだけでなく、喫茶店のオーナーもしている。
『マリオカート8』では、ピーチサーキットの看板に登場しており、その看板からピーチ、デイジー、キノピコ、ウェンディ、ロゼッタと共に「women of racing organization」(和訳すると「女性レース協会」)に所属していることが明らかになっている。サンシャインくうこうでは、アナウンス放送で「Ms. Birdo」と呼び出しを受けている。本作ではプレイアブルとして参戦していないが、2023年2月9日のニンテンドーダイレクトでの発表で、同年3月9日に配信された『マリオカート8 デラックス』の追加コース第4弾配信の際に新たな追加キャラクターとして参戦した。カラーバリエーションとして、赤、青、水色、黄色、緑、オレンジ、黒、白のキャサリンも同時に参戦した。
各国の日本国外名
[編集]バリエーション
[編集]- キャサリンレッド
- 『スーパーマリオUSA』のワールド2-2以降のステージボス。タマゴの連射力が上がったキャサリンで、時折火の玉を織り交ぜてくる。
- キャサリングリーン
- 『スーパーマリオUSA』のワールド5以降のステージボス。炎しか吐かず、倒すには別の道具や敵キャラクターが必要になる。灰色の体色の場合もある。
その他のマリオシリーズでは青、黄色、オレンジ、水色、黒など様々な色のキャサリンが登場している。
派生・近種
[編集]- メカキャサリン
- 『スーパーマリオアドバンス』のワールド3-3でドン・チュルゲに変わって登場するキャサリン型のロボット。巨大タマゴを吐いてくる。
- イモーヌ
- 『マリオ&ルイージRPG3!!!』に登場する、キャサリンそっくりの顔をした小さな芋虫。キノコ王国の3賢者の一人。魔法のような力で巨大化したり、相手を小さくしたりする。戦闘後は、蝶のような姿になる。
関連キャラクター
[編集]- マリオ
- マリオシリーズにおける主人公キャラ。『スーパーマリオUSA』では敵対関係だったが、『マリオゴルフ ファミリーツアー』以降は敵対することは無くなり共にスポーツなどを楽しむことも増えており相性も悪くはない。また『いただきストリート』ではキャサリンは彼を「マリオちゃん」と唯一彼をちゃん付けで呼んでいる(ルイージも同様)。
- 『ペーパーマリオ オリガミキング』では、OEDO大劇場で行われた演劇にマリオを役者として参加させ、フィナーレではマリオに一方的にキスをした(キスをされたマリオは白目になって気絶していた)。
- ルイージ
- マリオの双子の弟。マリオと同様に『スーパーマリオUSA』と『マリオ&ルイージRPG』で敵対するが、それ以降の作品では敵対する事はなく、共にスポーツなどを楽しんでいる。
- ヨッシー
- ペアを組む事が多く、スポーツゲームでは相性が最も良いキャラクター。ヨッシーからは「キャサリンさん」と呼ばれキャサリンも「ヨッシーちゃん」と呼んでいる。『マリオテニス64』でダブルスを組んだ以来、スポーツゲーム等でヨッシーとペアを組んで登場する事が多く、恋仲とされている時もある。沢田ユキオの漫画『スーパーマリオくん』では『マリオテニス64』の発売前から相思相愛の関係であったが、本山一城の漫画『スーパーマリオ』においてはキャサリンからの一方的な片思いであり、『ヨッシーアイランド』でピンクヨッシーがキャサリンになった経緯が明かされている。
- ヘイホー
- キャサリンと同じく『夢工場ドキドキパニック』でデビューし、『スーパーマリオUSA』からマリオファミリーになっていたキャラクターの一人で相性も良い。キャサリンとは違い、『スーパーマリオUSA』以降の作品ではクッパの手下として登場している。
- 『ペーパーマリオ カラースプラッシュ』では、キャサリンのステージを観に来ており、ステージが終わった後にその場にいた1体のヘイホーがキャサリンのことを「結構老けた」と評した。
- ピーチ
- キノコ王国の姫。サテラビューでゲームと同時に放送されたラジオドラマでは、ピーチとは非常に仲が悪いという設定で、互いに罵り合いを繰り広げる描写されており、その影響か、『スーパーマリオスタジアム ファミリーベースボール』では相性が悪くなっている[3]。
- 『マリオ&ルイージRPG』では、ピーチの声が奪われるのを阻止するために、ピーチの影武者として登場した。
- 『いただきストリートWii』では上記とは違い、ピーチに対して大人な態度で接しており、仲も悪くない。
- デイジー
- サラサ・ランドの姫。『マリオテニス64』にて共に登場し、キャサリンは彼女のダブルスのパートナーを務めた。以降、2人でコンビを組むことはないが、『スーパーマリオスタジアム ファミリーベースボール』では互いの相性は良いとされており[3]、『マリオパーティ8』で2人がコンビを組むと「プリティフレンズ」になる。『マリオカート ダブルダッシュ!!』のエンディング後のシーンでは、仲良さそうに話しているところが描写されている。
- 『マリオ&ソニック AT リオオリンピック』では、サッカーで5色(赤・青・水色・黄・黄緑)のキャサリンがデイジーのチームの選手として登場している。
- キノピオ
- キノコ王国の住民。『スーパーマリオUSA』では敵対したが、『ワリオの森』ではキノピオのことを画面端で応援している。『マリオカート ダブルダッシュ!!』のエンディング後のシーンでは、デイジーと3人話している描写がなされている。
- クッパ
- クッパ軍団を統べる大魔王。『マリオパーティ8』でキャサリンを「可愛い」と評しているが、『マリオテニスGC』ではピーチにキスを強請り、その代役で赤キャサリンがやろうとすると驚いて逃げていった。キャサリンは彼を「クッパちゃん」と呼んでいる。
- クッパJr.
- クッパの息子。『スーパーマリオスタジアム ファミリーベースボール』のチャレンジモードでキャサリンを拉致した。
- テレサ
- オバケ。『マリオゴルフファミリーツアー』のオープニング映像で一緒にゴルフをしている。
- ノコノコ
- 『ペーパーマリオ カラースプラッシュ』と『ペーパーマリオ オリガミキング』で、キャサリンのステージのバックダンサーを務めている。
- カロン
- 骨のオバケ。『マリオパーティ7』で共にマリオパーティシリーズに初登場した。
- ムーチョ
- キャサリンと同じく『スーパーマリオUSA』からマリオファミリーになっていたキャラクターで、以降の作品ではクッパの手下として登場している。
- 『ペーパーマリオ オリガミキング』では、キャサリンがてんくうスパーランド内の秘密の温泉で経営している喫茶店で従業員または常連客として登場する。
- ドンキーコングJr.
- 初代ドンキーコングの息子。デイジーやキャサリンと共に『マリオテニス64』で再登場を果たした。
- マムー
- 『夢工場ドキドキパニック』に登場した夢の国サブコンの支配を企む大魔王。キャサリンは元々マムーの手下として登場していたが、『スーパーマリオUSA』以降はそのような描写はされていない。
- マメック王子
- マメーリア王国の王子。ピーチの声が奪われるのを阻止するために、キャサリンをピーチの影武者として仕向けた。
- パーニョ
- マメーリア人の盗人。クッパを子分にしていたが、途中で彼とはぐれてしまったためキャサリンを後任の相棒として任命した。ただし、実際は逆にこき使われており、マリオとの対戦後すぐにコンビを解消した。
- オリビア
- 『ペーパーマリオ オリガミキング』に登場したマリオのパートナー。OEDO大劇場で行われたキャサリン主演の演劇を観た際に、キャサリンのことを「綺麗な人」と評した。演劇のフィナーレでキャサリンがマリオにキスをした際は顔が赤くなった。
- ククール
- 『ドラゴンクエストVIII 空と海と大地と呪われし姫君』に登場。『いただきストリート』シリーズで共演。キャサリンからはとても好かれているが、彼はかなり嫌っている。
- ニック
- 『キャプテン★レインボー』の主人公。キャサリンがマッポに男性だと勘違いされて逮捕された時に、女の証を取りに行かされた。
- マッポ
- 『ギフトピア』に登場する警官ロボット。『キャプテン★レインボー』にて、女子トイレから出てきたキャサリンを男性だと勘違いし逮捕した。
- キノピコ
- ボスパックン
- 相性が良いとされている[3]。
- ワリオ
- ワルイージ
- ゲッソー
- タイニーコング
- 相性が悪いとされている[3]。
配役
[編集]『マリオテニス64』や『スーパーマリオアドバンス』では女性声優で普通の言葉を発していたが、ニンテンドーゲームキューブ以降の作品からは戸高一生による加工された独特の低音の鳴き声となっている。
- 日出郎(スーパーマリオUSAとスーパーマリオコレクションのCM)
- 呑奈純(BSスーパーマリオUSA パワーチャレンジ、ピンク)
- 梨花(BSスーパーマリオUSA パワーチャレンジ、レッド)
- あけみ(BSスーパーマリオUSA パワーチャレンジ、グリーン)
- ジェン・テイラー(スーパーマリオアドバンス)
- ジェシカ・チザム (マリオテニス64)
- 戸高一生(マリオゴルフ ファミリーツアー以降の作品)
登場作品
[編集]太字はプレイアブルとして登場した作品
- 夢工場ドキドキパニック
- スーパーマリオUSA
- スーパーマリオコレクション
- スーパーマリオアドバンス
- BSスーパーマリオUSA パワーチャレンジ
- ワリオの森
- スーパーマリオRPG
- 星のカービィ スーパーデラックス
- マリオ&ルイージRPG
- マリオ&ルイージRPG ブラザーシップ!
- マリオバスケ 3on3
- 役満DS
- キャプテン★レインボー
- MARIO SPORTS MIX
- マリオスポーツ スーパースターズ
- マリオテニスシリーズ(64、GB、GC、オープン、エース)
- マリオゴルフシリーズ(FT、GBA、WT)
- マリオカートシリーズ(ダブルダッシュ!!、ACGP、ACGP2、Wii、8DX[注 2]、ツアー)
- マリオストライカーズシリーズ(GC、Wii、Switch)
- スーパーマリオスタジアムシリーズ(ミラクル、ファミリー)
- マリオパーティシリーズ(7、8、9、アイランドツアー、スーパー、スーパースターズ、ジャンボリー)
- 大乱闘スマッシュブラザーズシリーズ(DX、X、Wii U、SPECIAL)
- いただきストリートシリーズ(DS、Wii)
- マリオ&ソニックシリーズ(北京、バンクーバー(Wii/DS)、ロンドン(Wii)、ソチ、リオ(3DS/Wii U)、東京)
- ペーパーマリオシリーズ(スーパーシール、カラースプラッシュ、オリガミキング)
脚注
[編集]注釈
[編集]出典
[編集]- ^ 太田智美 (2015年1月15日). “キャサリン、お前オスだったのか……? 任天堂の回答がナナメ上だった”. ねとらぼ. 2024年9月8日閲覧。
- ^ M.B.MOOK『懐かしファミコンパーフェクトガイド』66ページ
- ^ a b c d 『スーパーマリオスタジアム ファミリーベースボール 任天堂公式ガイドブック』小学館、2008年8月10日、104頁。ISBN 9784091064233。