モートン (マリオシリーズ)
モートン (Morton Koopa Jr.) は、任天堂のコンピュータゲームソフト『マリオシリーズ』に登場する架空のキャラクター。クッパ7人衆の一人。
概要
[編集]目が左右非対称。7人衆の中で唯一、体の色が濃い茶色になっており、左目の周りには灰色の星型の入れ墨のような模様がある。頭部には髪の毛が3本だけ生えており、肥満体型。左右に2本ずつ、4本の牙がある(大きい牙が2本、その内側にもう2本)。甲羅の色は黒に近い濃い茶灰色。ただし、『スーパーマリオワールド』のゲーム中ドット絵のみ、顔と甲羅共にクッパのデザインに近い緑色になっており、体の色も普通だった。
『スーパーマリオブラザーズ3』や『New スーパーマリオブラザーズ Wii』のイラストでは杖を左手で持っており、宝玉の色は赤。体格はロイ共々にやや太めで、『スーパーマリオワールド』以降はその体を活かした地震攻撃をよく使用してくるようになる。当初は他のメンバーと比べ体のサイズはそれほど変わらなかったが、『New スーパーマリオブラザーズ Wii』以降は体格が大きめに描かれるようになっており、『マリオカート8』でも最重量級になっている。メンバーの中では長いこと公式作品内で一人称が設定されていなかったが(商業二次漫画などでは使用していた)、『マリオ&ルイージRPG ペーパーマリオMIX』にて一人称が「オラ」となり、喋り方も片言で「ワシャシャシャ」という笑い方をする。
『大乱闘スマッシュブラザーズ for Nintendo 3DS』のフィギュアの説明文では、力任せで頭はあまり良くないとされている。
名前の由来はモートン・ダウニー・ジュニアとされている[1]。
ゲームでの声優は、『New スーパーマリオブラザーズ Wii』以降はレニ・ミネルラが担当(本人の声を低音加工している)、『マリオカート8』ではデイヴィッド・コーク (David Cooke) が担当。
歴史
[編集]- スーパーマリオブラザーズ3(1988年)、スーパーマリオコレクション(1993年)、スーパーマリオアドバンス4(2003年)
- 初登場作品。ワールド2、砂漠の国の王様を毛虫(リメイク版ではターペン)に変えていた。飛行船でマリオと戦うが、攻撃手段はラリーとさほど変わらず、ビームが画面の端まで届くようになった程度(本作では地震は使用しない)。しかし、戦う場所の地形の凹凸がより複雑になっており、ラリー戦ほど楽ではない。
- ファミコン版ではゲーム中の顔と甲羅の色、魔法の杖の宝玉の色が灰色になっている。リメイク版でも灰色だが顔に黄色い星印の模様が追加され、杖の宝玉の色が7人全員共通で赤に統一されている。
- 『スーパーマリオアドバンス4』では、新たに「カードe+」のプロモーションカードの追加コースカードPR「ひこうせんのぎゃくしゅう!」にてステージボスを務めている。
- スーパーマリオワールド(1990年)、スーパーマリオアドバンス2(2001年)
- 2面「ドーナツ平野」のボス。壁に登って、天井からマリオに向かって落下してくる。ただし、今作以降は着地時に攻撃を避けてジャンプしないと、落下した衝撃で前作・今作のロイと同様に地震が起こり、マリオは動けなくなってしまう。モートンを壁に登らせることなく倒すことも可能である。
- ゲーム中の顔と甲羅の色は緑色になっている。
- ヨッシーのロードハンティング(1993年)
- 5面のボスとして登場。大きな青い蛙のようなメカを操る。
- Hotel Mario(1994年)
- 日本未発売。1面「Morton's WoodDoor-Hysteria Hotel」のボスとして登場。
- マリオ&ルイージRPG(2003年)
- クッパ城の中ボスで、クッパ7人衆の2番手として登場。最初はモートンの衝撃波を避ける。通路の奥にいるモートンに触れたら戦闘。技は炎攻撃と衝撃波。炎攻撃はイギーと同じ。衝撃波はジャンプして、回転後に落下して衝撃波を放つ。その際の回転回数が衝撃波の数になる。体力はあるが、防御力が無く遅い。
- スーパーマリオ 不思議のジャンジャンランド(2004年)
- 『スーパーマリオアドバンス4』のグラフィックを使用したカプコンのアーケード用メダルゲーム。ボーナスチャンス「コクッパバトル」で他のメンバーと共に登場。
- New スーパーマリオブラザーズ Wii(2009年)
- ワールド6の砦と城のボスとして登場。『マリオ3』と同様に魔法の杖(宝玉は赤)を所持する。砦のときはワールド2のロイ同様に地震攻撃を行ってくるが、両端が溶岩であったり、天井からヤリが落ちてくるので注意が必要。城のときはカメックの魔力によりモートンがヒップドロップをすると左右の床が押しあがってくる。当然上に潰されたら即やられてしまう。
- 太鼓の達人Wii みんなでパーティ☆3代目!(2010年)、太鼓の達人 Wii 決定版(2011年)、太鼓の達人 Wii 超ごうか版(2012年)
- Wii版『太鼓の達人』シリーズの3 - 5作目に収録されたメドレー楽曲『New スーパーマリオブラザーズ Wii』にて、演奏中に魂ゲージが最大まで達すると、画面手前に他の7人衆やクッパJr.と一緒に登場する。
- New スーパーマリオブラザーズ 2(2012年)
- ワールド4のボス。真ん中の足場から、鉄球を転がしてきたり、地震を行う。また天井が狭いこともあり踏みつけにくい。また踏みつけると、他のメンバーと同様甲羅で体当たりをしてくるが、戦闘経路 がやや複雑なため、踏みつければ一番下の経路のどちらかを通過し終わるまで転がっていく。(鉄球を出した時に踏みつければ鉄球と衝突してどちらかの経路へ移動する。)そして土管からまた戻ってくる。
- 上記の他、ワールド6-城、ワールドスター-城では7人全員がクッパクラウンに乗って画面奥から石化攻撃を放ってくる。
- New スーパーマリオブラザーズ U(2012年)、New スーパールイージ U(2013年)、New スーパーマリオブラザーズ U デラックス(2019年)
- ワールド2「デザートさばく」のボス。ヒップドロップで巨大サンボを砂の中から出してだるま落としで攻撃してくる。またヒップドロップでは前々作同様地震を起こしてくる。
- ファミコンリミックス2(2014年)、ファミコンリミックス ベストチョイス(2015年)
- お題収録タイトルのひとつとして『スーパーマリオブラザーズ3』があり、7人衆を倒すお題が存在する。
- マリオカート8(2014年)
- 隠しレーサーとして参戦。他の7人衆と同様にゲームでは初めて操作可能になった。キャッチコピーは「無敵のタフガイ」。重量級(最重量級)でクッパ、ワリオと同等。「ホネホネさばく」のスタッフゴーストとしても登場する。
- 大乱闘スマッシュブラザーズ for Nintendo 3DS / Wii U(2014年)
- クッパJr.のカラーバリエーションのひとつとして参戦。モーションを共有しつつ、カラー変更でグラフィックや音声などがそれぞれのキャラクターのものに変化するという非常に特殊な仕様となっており、性能は8名全員で共通している。クッパクラウンの色は灰色。
- →詳細は「クッパJr. § ssb4」を参照
- パズル&ドラゴンズ スーパーマリオブラザーズ エディション(2015年)
- ワールド3のボスとして登場。火属性。「モートンフレイム」などのスキルを使う。また、ワールド8では7人全員がクッパと共にクッパクラウンに乗り込んで「クッパぐんだん(闇属性・属性変化あり)」として登場し、クッパJr.と並んで共に戦う。
- 裏ワールド3をクリアするとモートンがサブキャラクターとして使用可能となる。
- マリオ&ルイージRPG ペーパーマリオMIX(2015年)
- 今作よりゲーム内では初めて明確に台詞を伴っての登場となり、一人称は「オラ」で「ワシャシャ」と笑い、やや片言口調になっている。レミー、イギーとトリオを組んで登場しており、最終ダンジョンで戦う。彼らとのバトルでは、モートンによってスターカードが全て敵味方問わずダメージを与える効果のものとなってしまう他、彼らの攻撃は全てトリオ回避で避けなければならず、失敗すると即ゲームオーバーとなる。レミー、イギー、モートンの順で、モートンは3番目に攻撃し、イギー同様にワンワンを投げてくる。3人の連続攻撃を全て回避すると3人は気絶するため、この隙を付いて攻撃することができる。
- ペーパーマリオ カラースプラッシュ(2016年)
- アキャットタワーのボス。各地に飛び散った大ペンキスターの捜索のため、クッパにより塔に派遣されていた。マリオを妨害しながら塔を登り、最上階で目的の大ペンキスターを発見するも直後にマリオに追いつかれ、勝負を挑む。今作では地震攻撃はせず、杖を変化させたハンマーで攻撃する。手下が運んできた足場に乗っかって甲羅にこもり、ジャンプ攻撃を防ぐ。体力が減ると怒ってハンマーに火をつけてくる。
- マリオカート8 デラックス(2017年)
- 最初から使用可能。重量級。Wii U版では同じクラスだったワリオと差別化が取られた。
- マリオ&ルイージRPG1 DX(2017年)
- 本編のボス戦では固有の台詞が追加されている他、新モード「クッパ軍団RPG」にも登場。
- 大乱闘スマッシュブラザーズ SPECIAL(2018年)
- 前作に引き続き、クッパJr.のカラーバリエーションのひとつとして参戦。7人衆のみハンマーの代わりに魔法の杖を使うようになった。
- マリオ&ルイージRPG3 DX(2018年)
- 新モード「クッパJr. RPG」に登場。
- マリオカート ツアー(2019年)
- 2019年10月9日より開催された「トーキョーツアー」より登場。スペシャルスキルは「ジャンボバナナ」。
- ドクターマリオ ワールド(2020年)
- 2020年10月22日のアップデートより登場。ステージモードでのスキルはバブルマシンや氷の扇風機を3個壊せないブロックに変更、VSモードでのスキルは対戦相手のウイルスを2 - 10匹凍らせるかバブルウイルスに変化させる。
- スーパーマリオメーカー2(2020年)
- アップデートVer3.0.0から他の7人衆とともに追加。「スーパーマリオ 3Dワールド スキン」以外で使用でき、設置数はクッパ7人衆全員分で共有して1エリアにつき最大7体まで設置が可能。攻撃方法は従来のものに合わせて本作独自のものが加わり、魔法の杖からのビームの他、ヒップドロップで地震を起こし、左右に炎の魔法を飛ばす。「New スーパーマリオブラザーズ U スキン」では『New』シリーズ、「スーパーマリオブラザーズ3 スキン」ではファミコン版に準じたデザインを採用。原作に登場しない「スーパーマリオブラザーズ スキン」ではクッパをベースにして『3』に近づけたデザイン、戦い方が大きく異なる「スーパーマリオワールド スキン」でも『3』に近づけたデザインで描き直されている。
- マリオカート ライブ ホームサーキット(2020年)
- コンピューター専用レーサーとしてクッパJr.や他の7人衆とともに登場。
ゲーム作品以外
[編集]- OVA『アマダアニメ スーパーマリオ』では遠藤みやこが声を担当。
- アメリカのアニメ『The Adventures of Super Mario Bros. 3』および『Super Mario World』では、Big Mouth Koopa Jr.(ビッグ・マウス・クッパ・ジュニア)の名で登場。声優はDan Hennessey。このアニメでは体格が小柄になっており、よく喋る(ここでの最巨漢はBully Koopa(ロイ))。
- 漫画『スーパーマリオくん』についてはスーパーマリオくんの登場キャラクター#クッパ7人衆(旧名:コクッパ7人衆)を参照。その他、クッパ7人衆#メディアミックスでの登場例も参照。
- マンガでロイに対し「兄ちゃん」と呼ぶ表現がある。
登場作品
[編集]レミー同様、『Mario is Missing!』(日本未発売)のゲーム本編には登場していない。
- スーパーマリオブラザーズ3
- スーパーマリオワールド
- ヨッシーのロードハンティング
- Hotel Mario(日本未発売)
- マリオ&ルイージRPGシリーズ / ペーパーマリオシリーズ
- スーパーマリオ 不思議のジャンジャンランド
- New スーパーマリオブラザーズ Wii
- New スーパーマリオブラザーズ 2
- New スーパーマリオブラザーズ U
- ファミコンリミックスシリーズ
- マリオカートシリーズ
- 大乱闘スマッシュブラザーズシリーズ
- パズル&ドラゴンズ スーパーマリオブラザーズ エディション
- ドクターマリオ ワールド
- スーパーマリオメーカー2
脚注
[編集]- ^ “Nintendo Feature: 10 Amazing Mario Facts” (英語). Official Nintendo Magazine. (2010年4月30日) 2014年5月9日閲覧。