キングズ・インディアン・ディフェンス
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キングズ・インディアン・ディフェンス (King's Indian Defence) は、チェスのオープニングの1つ。1.d4 Nf6 2.c4 g6 3.Nc3 Bg7が基本形となる。
- KIDと省略される場合もある。
- 形は似ているが、1.d4 Nf6 2.c4 g6 3.Nc3 d5と指すとグリュエンフェルド・ディフェンスになる。
概要
[編集]キングズ・インディアン・ディフェンスは、ハイパーモダンとよばれる定跡の一つ。黒の作戦はセンターの支配を白に一時的に許すが、その後(d6とした上で)e5またはc5とポーンを突くことによってセンターを崩そうとすることである。
1930年代半ばまでは、かなり疑わしい定跡とされていたが、3人のウクライナのチェス選手(コンスタンチノポルスキー・ボレスラフスキー・ブロンステイン)らの研究により、一般的な定跡となった。世界チャンピオンのカスパロフ、フィッシャー、タル等が黒で引き分けの少ない戦法として好んで指した。ECOコードは、[E60]~[E99]である。
主な変化
[編集]クラシカル・システム、ゼーミッシュ・ヴァリエーション、フィアンケット・システムがよく指されており、他にもフォー・ポーンズ・アタック等多くの変化がある。
クラシカル・システム
[編集]4.e4 d6 5.Nf3 0-0 6.Be2 e5。 現在、もっとも多く指されている変化である。4.e3と指すのはc1のビショップの働きが悪くなるので良くない。
- メインライン
その後の継続手は、7.0-0 Nc6 8.d5 Ne7と指されることが多い。白の9手目は、Ne1, Nd2, b4などがある。白はクイーンサイドから、黒はキングサイドから攻撃することになる。
- 昔のメインライン
7.0-0 Nbd7は、昔は多く指されたが、最近は...Nc6のほうが多く指される。
- モダン・ヴァリエーション
7.0-0 Na6は、近年多く指されている。
- ペトロシアン・システム
7.d5は、メインラインと似たような展開になることが多い。
- エクスチェンジ・ヴァリエーション
7.dxe5 dxe5 8.Qxd8 Rxd8は互角で、引き分けになることが多い。
ゼーミッシュ・ヴァリエーション
[編集]4.e4 d6 5.f3
5...0-0 6.Be3のあと、黒の6手目は、c5,Nc6,e5などの変化がある。
フィアンケット・システム
[編集]4.g3 0-0 5.Bg2 d6 6.Nf3 Nbd7 7.0-0 e5 8.e4 exd4
白も黒同様フィアンケットする。
アヴァーバク・ヴァリエーション
[編集]4.e4 d6 5.Be2 0-0 6.Bg5
フォー・ポーンズ・アタック
[編集]4.e4 d6 5.f4 0-0 6.Nf3
参考文献
[編集]有田謙二『チェス・マスター・ブックス1~定跡と戦い方』河出書房新社、1995年。ISBN 4-309-72171-0。
de Firmian, Nick (1999). Modern Chess Openings 14th edition. New York: David McKay Co.. ISBN 0-8129-3084-3
Gallagher, Joe (2002). Starting out:the King's indian. London: Gloucester Publishers plc. ISBN 1-85744-234-2