ボゴ・インディアン・ディフェンス
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ボゴ・インディアン・ディフェンス (Bogo-Indian Defence) は、チェスのオープニングの1つ。旧ソビエト連邦のチェスプレーヤーであるエフィム・ボゴリュボフが考案したオープニングである[1]。右図はその基本形で[2]、右図までの指し手は1.d4 Nf6 2.c4 e6 4.Nf3 Bb4+である[2]。手順前後でニムゾ・インディアン・ディフェンスやカタラン・オープニング、クイーンズ・インディアン・ディフェンス等に変化することが多いオープニングである[3]。
主な変化
[編集]4.Bd2 Bxd2+ 5.Qxd2 d5 6.Nc3 0-0 7.e3 Nbd7 8.Bd3 c6 9.e4 de 10.Nxe4 Nxe4 11.Bxe4 Qe7 12.0-0[4]
白の4手目で4.Nc3とチェックを防ぐとニムゾ・インディアン・ディフェンスに変化する[3][5]。4.Nbd2とビショップの交換を避けた時の黒の指す手は4.… d5、4.… b6、4.… d6、4.… c5がある[3]。4.Nbd2 d5と指した時の変化は5.e3 0-0 6.a3 Be7 7.Bd3である[3]。この手順中6.… Bxd2+と指す手もある[3]。
黒の4手目は他に4.… a5[3][5]、4.… Qe7[3][5]、4.… Be7[5]もある。4.… a5と指すと5.Nc3 0-0 6.e3 d6 7.Qe2 Nbd7と進行する[3]。4.… Qe7と指したときの白の5手目は5.Nc3[5]、5.g3[3][5]、5.e3[3][5]がある。5.Nc3と指すと5.… b6 6.g3 Bb7 7.Bg2 0-0 8.0-0 d6と進行し形勢互角[5]。5.g3は4.… Qe7に対する白の手の中では最も良い手とされ[5]、以下5.… Nc6 6.Bg2 Bxd2+ 7.Nbxd2 d6 8.0-0 0-0と進行する[3]。5.e3は1930年にドイツのハンブルクで対局されたフランク・マーシャル対ウラジーミル・ペトロフ戦で白のマーシャルによって指された手で[5]、その後5.… 0-0 6.Bd3 d5 7.0-0 Nbd7 8.Nc3 Bxc3 9.Bxc3 b6 10.Rc1 Bb7 11.cd ed 12.Qb3! c5? 13.dc Nxc5 14.Bxf6! gf 15.Qxb4! Kh8 16.Rxc5!と進行し黒のペトロフが投了した[3][6]。黒はチェックメイトを防ぐにはクイーンを犠牲にするしかない[7]。
白の5手目では他に5.Nbxd2と指す手があり、以下5.… d6 6.e4 0-0 7.Bd3 e5 8.0-0 Qe7と進行し黒が十分に指せる形勢となる[3]。この途中で7.… Qe7と指すのは8.e5 Nfd7 9.Qe2 h6 10.Qe3 Rd8 11.0-0-0で白が指しやすい[3]。
黒の5手目は他に5.… b6、5.… d6、5.… Ne4がある[3]。5.… b6と指すと6.Nc3 Bb7 7.e3 d6 8.Be2 Nbd7と進行する[3]。この途中6.g3と指すと6.… Bb7 7.Be2となりクイーンズ・インディアン・ディフェンスに変化する[3]。5.… d6と指すと6.Nc3 0-0 7.e3 Nc6と進行し[3]、5.… Ne4と指すと6.Qc2 f5 7.g3 0-0 8.Bg2 d6と進行する[3]。
黒の6手目は他に6.… c6と指す手もあり[3]、黒の7手目は他に7.… b6と指す手もある[3]。
白の8手目では他に8.Rc1と指す手もあり[3]、以下8.… c6 6.Bd3 Qe7と進行する[3]。
参考文献
[編集]- 有田謙二 著 『チェス・マスター・ブックス 1 定跡と戦い方』 河出書房新社、1980年1月25日初版発行、2010年9月30日新装版初版発行、ISBN 978-4-309-73141-4[8]
- 有田謙二 著 『チェス・マスター・ブックス 5 やさしい実戦集』 河出書房新社、1976年6月15日初版発行