クク
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クークー(Kuku、ペルシア語:کوکو)は、鶏卵を使ったイラン料理および 卵料理である。形状はイタリアのフリッタータに似た、具をたっぷり入れたオープンフェースのオムレツである。様々な具材を入れた多種類のククが作られるが、中でもワケギ、パセリ、チャイブ、コリアンダー、イノンド、ホウレンソウ、レタス、フェヌグリーク等の数種類のハーブや葉野菜を入れ、深い緑色になったクークーイェ・
典型的なクークーイェ・サブジーの調理では、卵と刻んだハーブを混ぜ、塩、黒胡椒とターメリックかアドヴィーエと呼ばれるミックススパイスで味付けする。これを油をひいて熱したフライパンに流し、低温で固まるまで焼き、上下をひっくり返して両面を焼くか、最後にオーブンに入れて上面を焼く。卵と混ぜる前に、ハーブを短時間ソテーする場合もある。使用されるハーブの量は、通常、卵の量よりもかなり多く、ハーブの味が強い。付け合せとしてはクルミとゼレシュク(セイヨウメギの実)が好まれ、ナン、チェロウ、ヨーグルト、ピクルス等が添えられることもある。温かい状態でも冷やしても食べられる。
イランの主なクークー
[編集]- クークーイェ・ゴレ・カラム(کوکو گل کلم /Kuku-ye Gol-ye Kalam):カリフラワーのクークー
- クークーイェ・バーデンジャーン(کوکو بادنجان /Kuku-ye Bademjan):ナスのクークー
- クークーイェ・ルービヤー・サブズ(کوکو لوبیا سبز /Kuku-ye Lubia Sabz):サヤインゲンのクークー
- クークーイェ・ノホード・サブズ(کوکو نخود سبز /Kuku-ye Nokhod Sabz):グリーンピースのクークー
- クークーイェ・カドゥー(کوکو کدو /Kuku-ye Kadu):ズッキーニのクークー
- クークーイェ・グーシュト(کوکو گوشت /Kuku-ye Gusht):牛挽肉のクークー
- クークーイェ・マーヒー(کوکو ماهی /Kuku-ye Mahi):魚肉のクークー。シロマス、マス、サケ、パーチ、カレイ類、コダラなどが適す
- クークーイェ・ジュジェ(کوکو جوجه /Kuku-ye Jujeh):鶏肉のクークー
- クークーイェ・マースト(کوکو ماست /Kuku-ye Mast):ヨーグルトのクークー
- クークーイェ・マグズ(کوکو مغز /Kuku-ye Maghz):牛や羊の脳のクークー
- クークーイェ・ペステ(کوکو پسته /Kuku-ye Pesteh):ピスタチオの甘いクークー
この他、ソラマメやニンニク、サツマイモ、リーキ、カルドンのクークーがある。
アフガニスタンのクークー
[編集]クークーイェ・タルカリ(野菜のクークー)、クークーイェ・ボンジョネ・シアー(ナスのクークー)、クークーイェ・ボンジョネ・ルーミー(トマトのクークー)などがある。