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クラクフ市電NGT8形電車

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
フレキシティ > フレキシティ・クラシック > クラクフ市電NGT8形電車
クラクフ市電NGT8形電車
NGT8(2013年撮影)
基本情報
製造所 ボンバルディア・トランスポーテーション
製造年 2012年 - 2013年
製造数 24両
運用開始 2012年
投入先 クラクフ市電ポーランド語版
主要諸元
編成 3車体連接車、片運転台
軌間 1,435 mm
電気方式 直流600 V
架空電車線方式
設計最高速度 80 km/h
車両定員 225人(着席77人)
車両重量 42.0 t
全長 32,830 mm
全幅 2,400 mm
全高 3,600 mm
床面高さ 600 mm(高床部分)
360 mm(低床部分)
290 mm(乗降扉付近)
(低床率68 %)
車輪径 600 mm
固定軸距 1,800 mm
主電動機 三相誘導電動機
主電動機出力 105 kw
出力 420 kw
制御方式 VVVFインバータ制御IGBT素子)
備考 主要数値は[1][2][3][4]に基づく。
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NGT8は、ポーランドクラクフ路面電車であるクラクフ市電ポーランド語版で使用されている車両バリアフリーに適した超低床電車(部分超低床電車)として、2012年から営業運転に用いられている。形式名の「NGT8」は、ドイツ語で「低床式連接式動力車(Niederflurgelenktriebwagen)・車軸数8」という意味である[1][2][3][4][5]

概要

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2009年、クラクフ市電を運営するクラクフ市交通会社ポーランド語版は、市電の近代化プロジェクトの一環として新型電車の入札を実施し、ボンバルディア・トランスポーテーション(現:アルストム)が獲得した後2011年に契約を交わした。これを基に同社が製造したのがNGT8である[1][2][6]

クラクフ市電には2000年以降、NGT8と同じく「フレキシティ・クラシック」ブランドの車種であるNGT6の導入が行われている。NGT8はこのNGT6と同様に片運転台の3車体連接車だが、収容力の向上を目的に全長がNGT6の26 mから32.4 mに拡大しており[注釈 1]、特に中間車体の全長が伸びている。また、前面デザインも変更され、衝突時の安全対策のためクラッシャブルゾーンが設けられている。前後車体の運転台側のボギー台車にはシュコダ製の主電動機三相誘導電動機)が搭載されている。制御装置を初めとした主要な電気機器は屋根上に搭載されている[1][5]

車内については、主電動機が設置されたボギー台車の上部は床上高さ600 mmとなっている一方、それ以外は360 mm、乗降扉付近は290 mmに抑えられており、この低床部分は車内全体の68 %となっている。また、前方車体の低床部分には車椅子が設置可能なフリースペースが1箇所存在する。また、車内は冷暖房が完備されている他、車内照明は天井に配備されたLED照明が用いられている[1]

2012年10月から営業運転を開始し、2013年までに契約分の全車両の導入が完了した。2023年現在はポドグジェ車庫ポーランド語版(Stacja Obsługi Tramwajów Podgórze)に24両が在籍し、主に13号線・14号線で使用されている[3][2][7]

脚注

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注釈

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  1. ^ 製造当時、全長32.4 mのNGT8はポーランドで最長の路面電車車両であった。

出典

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  1. ^ a b c d e Wagon NGT 8”. Miejskie Przedsiębiorstwo Komunikacyjne S.A. w Krakowie. 2023年5月7日閲覧。
  2. ^ a b c d Dminik Lebda (2013年5月8日). “Kraków: Jeżdżą już wszystkie 24 tramwaje Bombardiera”. Transport Publiczny. 2023年5月7日閲覧。
  3. ^ a b c Tramwaje”. Miejskie Przedsiębiorstwo Komunikacyjne S.A. w Krakowie. 2023年5月7日閲覧。
  4. ^ a b FLEXITY Classic – Krakow, Poland”. Bombardier. 2015年10月2日時点のオリジナルよりアーカイブ。2023年5月7日閲覧。
  5. ^ a b Marek Graff (2015/7-8). “Nowy tabor tramwajowy w Polsce” (PDF). TTS Technika Transportu Szynowego (Instytut Naukowo-Wydawniczy „SPATIUM” sp. z o.o): 54. https://yadda.icm.edu.pl/baztech/element/bwmeta1.element.baztech-b6a4adc0-b1a1-43b7-8650-28c3efcbc459/c/Graff_Nowy.pdf 2023年5月7日閲覧。. 
  6. ^ Najdłuższe wagony tramwajowe w Polsce”. Dziennnik Polski (2010年7月23日). 2023年5月7日閲覧。
  7. ^ Contact”. Miejskie Przedsiębiorstwo Komunikacyjne S.A. w Krakowie (2010年6月8日). 2023年5月7日閲覧。