クロムネヤマガメ
クロムネヤマガメ | |||||||||||||||||||||||||||||||||
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クロムネヤマガメ Rhinoclemmys melanosterna
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分類 | |||||||||||||||||||||||||||||||||
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学名 | |||||||||||||||||||||||||||||||||
Rhinoclemmys melanosterna (Gray, 1861) | |||||||||||||||||||||||||||||||||
和名 | |||||||||||||||||||||||||||||||||
クロムネヤマガメ | |||||||||||||||||||||||||||||||||
英名 | |||||||||||||||||||||||||||||||||
Colombian wood turtle |
クロムネヤマガメ(Rhinoclemmys melanosterna)は、爬虫綱カメ目イシガメ科アメリカヤマガメ属に分類されるカメ。
分布
[編集]模式標本の産地(模式産地)はコロンビアで、コロンビアに分布することも共に英名の由来になっている[1]。
形態
[編集]最大甲長29センチメートル[1]。オスよりもメスの方が大型になり、オスは最大甲長25センチメートル[1]。背甲はややドーム状に盛り上がる[1]。背甲の色彩は黒や暗褐色で、斑紋が入らない[1]。左右の肛甲板の間にはごく浅い切れ込みが入る[1]。腹甲の色彩は黒や暗褐色で、外縁や甲板の継ぎ目(シーム)は淡黄色や淡黄褐色[1]。種小名melanosternaは「黒い胸」の意で、腹甲の色彩に由来し和名と同義[1]。
頭部はやや小型か中型[1]。吻端はやや突出し、上顎の先端は浅く凹む[1]。虹彩は淡黄色や白[1]。頭部の色彩は黒や暗褐色で、吻端から眼や鼓膜の内側、側頭部にかけて1本の淡緑色や黄色、橙色、赤の筋模様が入る[1]。大型個体では側頭部の筋模様が消失することもある[1]。下顎や喉、頸部側面や腹面の色彩は黄色で、喉、頸部側面には黒い斑点や虫食い状の斑紋が入る[1]。指趾の間には水掻きが発達する[1]。四肢の色彩は暗灰色や暗褐色で、黄色や橙色の斑点が入る[1]。
卵は長径4.8-7.1センチメートル、短径2.8-3.8センチメートル[1]。孵化直後の幼体は甲長3.9-5.9センチメートル[1]。幼体は肋甲板に淡黄褐色や淡黄色の斑点が入る個体もいるが、成長に伴い消失する[1]。眼後部から後方に向かう筋模様の下に2-3本の筋模様が入るが、成長に伴い複雑な模様になる個体が多い[1]。
分類
[編集]アシポチヤマガメの亜種やシノニムとされていたが、分布が重複しないこと、色彩や斑紋に差異があること、中間型の個体がいないこと、分子系統学的解析などから独立種とする説が有力である[1]。核DNAとミトコンドリアDNAの分子系統学的解析から属内ではアシポチヤマガメ、カンムリヤマガメ、ハナトガリヤマガメ、ハラスジヤマガメ、ミゾヤマガメと単系統群を形成すると推定されている[1]。
生態
[編集]サバンナや熱帯モンスーン林、熱帯雨林内を流れる河川、湖、池沼、塩性も含めた湿原、河口、三角州、潟湖、水路などに生息する[1]。昼行性[1]。
繁殖形態は卵生。少なくともコロンビアの個体群は周年繁殖し、特に6-8月と11月に繁殖することが多い[1]。1回に1-2個の卵を数回に分けて産む[1]。産卵時には穴を掘らないが、産み終えた卵には落ち葉や腐葉土を薄くかける[1]。卵は85-141日で孵化し、雨季にあたる9-11月に地表に現れることが多い[1]。
人間との関係
[編集]生息地では食用や薬用にされたり、民芸品の材料とされることもある[1]。
ペットとして飼育されることもあり、日本にも輸入されている。生息地では野生のカメの輸出が厳しく制限されているため、国際的にも流通量は非常に少ない[1]。アクアテラリウムで飼育される[1]。飼育下でも果実を好むが昆虫や肉も食べ、植物質の多いリクガメ用の配合飼料、動物質の多い水棲ガメ用の配合飼料にも餌付く[1]。
参考文献
[編集]- 海老沼剛 『爬虫・両生類ビジュアルガイド 水棲ガメ1 アメリカ大陸のミズガメ』、誠文堂新光社、2005年、53頁。
- 千石正一監修 長坂拓也編 『爬虫類・両生類800種図鑑 第3版』、ピーシーズ、2002年、206頁。