ザブ (洗剤)
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ザブは、 花王がかつて発売していた、洗濯用合成洗剤である。キャッチコピーは、発売時期により異なるが、基本的には「がんこな汚れに、ザブ」である。
概要
[編集]エネルギーの主力が石炭から石油へと移る中、1960年(昭和35年)に初代製品が発売された。それ以前に発売されていた、同社製の「ワンダフル」は、洗浄主成分が高級アルコール(原料はマッコウクジラの油、ヤシ油など)由来であったのに対し、同社初の洗浄主成分の原料が100%石油由来の洗剤として誕生した。
沿革
[編集]- 第1期
- 1960年3月、大型洗剤「ザブ」発売開始。
- 1961年、パッケージ改良。
- 1964年、組成とパッケージ改良。
- 1968年、「スーパーザブ」発売。
- 1969年、パッケージ改良。
- 1970年代は酵素または漂白剤配合の製品が登場し、泥汚れに適した製品を展開した。
- 1970年、「スーパーザブコーソ」発売。
- 1971年、「スーパーザブXO」発売。
- 1973年3月、「ザブXK」発売。
- 1973年末頃、組成とパッケージ改良。
- 1975年7月、コンパクト洗剤「新ザブ」が発売されたが、数年で発売停止となった。
- 1979年、ライバルメーカーであるライオンからアルカラーゼ酵素を配合した「酵素パワーのトップ」が登場。これに対して、ザブも翌年に「ザブ酵素」の発売を以って、酵素の配合が定着するようになった。
- 1980年6月、「ザブ酵素」改良。
- 1980年8月、小型「ザブ酵素」改良。
- 1981年8月、「無りん ザブ酵素」発売。
- 1982年3月、「無りん ザブ酵素」小型発売。
- 1982年6月、「ザブ酵素」「無りん ザブ酵素」改良。
- 1983年11月、「スーパーザブ」発売。
- 1985年2月、「無りん 新酵素ザブ」発売。
- 1986年9月、商品名を「ザブ」に戻す。
- 1987年2月、劇的な小型化を実現した「アタック」が発売されると、花王の洗濯洗剤における主力商品の位置付けが、急速に「アタック」へと移っていった。
- 1988年、「パワフルザブ」発売。2度目のコンパクト化。
- 1990年、「ザブ(コンパクト洗剤)」発売。
- 1991年、売り上げ低迷のため、「ジャスト」の発売と同じ時期に販売終了。
- 第2期
用途
[編集]配合成分
[編集]- ABS:「ザブ(第1期)」のみ。
- LAS:「スーパーザブ(第1期)」 - 「ザブ(コンパクト洗剤)」。
- リン酸塩:「スーパーザブ(第2期)」以前。
- アルミノけい酸塩:「無りん ザブ酵素」以降。
- 蛍光増白剤
- ポリオキシエチレンアルキルエーテル:「パワフルザブ」以降。
- タンパク質分解酵素:「スーパーザブコーソ」・「ザブXK」初期・「ザブ酵素」以降。
- プロテアーゼ
- アミラーゼ
- 漂白剤:「スーパーザブXO」・「スーパーザブ(第2期)」・「パワフルザブ」・「ザブ(コンパクト洗剤)」。
- ケラチン分解酵素:「ザブ(第3期)」のみ。
歴代の商品
[編集]- ザブ
- 発売時期により、同じ商品名で3期に分かれた。
- スーパーザブ
- 発売時期により、同じ商品名で2期に分かれた。
- スーパーザブコーソ
- 花王初の酵素配合の洗濯用洗剤。酵素が身体に悪影響を及ぼすため、販売終了。
- スーパーザブXO
- スーパーザブコーソの発売停止に伴い、急遽リニューアル。漂白剤配合。
- ザブXK
- 発売初期は、酵素配合だった。
- 新ザブ
- 小型化洗剤。大箱と同じ使用回数で、90円お得な点が売りだった。
- ザブX-2
- 泥汚れに適していた。
- 小型化洗剤ザブX-2
- 上記製品の大箱と同じ使用回数(66回分)で、100円お得。
- ザブ酵素
-
- 小型化洗剤ザブ酵素
- 小型化洗剤はこの製品をもって終売。
- 無りんザブ酵素
- シリーズ初の無りん洗剤。
- 新酵素ザブ
- 低温の水でも、強い洗浄力を持った。この製品から無りん洗剤のみとなる。
- パワフルザブ
- コンパクト洗剤(標準使用量25g/30Lの製品、酵素・漂白剤配合)。泥汚れと食べこぼしのシミに、強力な洗浄力を発揮した。
- ザブ(コンパクト洗剤)
- ミクロ漂白成分配合で、普通の洗剤では落ちにくい、黄ばみ・汗ジミ・食べこぼしのシミに効果的だった。
- 新活性ザブ
- 粉末洗剤初のボトルタイプ、自動計量機能付き。後に、箱入りのみとなる。標準使用量15g/30Lの製品。
- 快速ランドリーザブ
- 新活性ザブの改良品。箱入りのみ(100回分)。末期の製品。
ロゴ・パッケージ
[編集]青が基調となっている。
1987年 - 1989年頃までは、箱の中心は太陽をイメージし、太陽の中心に「2つの酵素が効く 頑固な汚れに ザブ」と書かれていた
1990年、コンパクト化されたころは、箱の中心は泡をイメージし、泡の中心に「漂白パワープラスで しつこい汚れに強い ザブ」と書かれていた。
キャッチフレーズ
[編集]「ザブ」の上に書かれている「頑固な汚れに」というのは発売当初からのキャッチフレーズで、1989年頃まで続いた。
- 1987年 - 1989年:2つの酵素が効く(ザブ(第3期)時代)
- 1988年 - 1989年:ドロ・シミに抜群のパワー(パワフルザブ時代)
- 1989年 - 1990年:ガンコ汚れに強い(パワフルザブ時代)
- 1990年 - 1991年:漂白パワープラスで しつこい汚れに強い(ザブ(コンパクト洗剤)時代)
ザブの歌
[編集]発売当初から1980年までは「頑固な汚れに、ザブがある」と宣伝していた。
1987年からはYASUが歌を担当した。「頑固な汚れにザーブ!」という歌詞。
1990年には、「新 ザブの歌」が作られた。
TV-CM出演タレント
[編集]- 久里千春、吉田友紀(ザブ酵素、1980年7月 - 1982年)
- 田中信夫(ザブ酵素のナレーション、1980年7月 - 1982年)
- さとう宗幸(スーパーザブ)
- 石川さゆり(新酵素ザブ)
- 中島啓江(パワフルザブ)
- 星野知子(コンパクトザブ、1990年8月 - 1991年)