ザ・ワンダース
ザ・ワンダース | |
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別名 | ジ・エコーズ |
出身地 | 日本 |
ジャンル |
ロック ポップス 歌謡曲 |
活動期間 |
1967年 - 1969年 2010年 |
レーベル | テイチク |
事務所 | 日本音楽出版社(後の日音) |
共同作業者 |
和田昭治(元デューク・エイセス) 村上司(日音) |
メンバー |
栗敏夫 朝紘一(朝コータロー) 尾崎紀世彦 |
ザ・ワンダース(THE WONDERS)は、1967年に結成された日本のコーラス・グループ・グループ・サウンズである。「すばらしい人たち」という意味と、彼らのコーラス指導をした和田昭治の名字から命名された。
テイチクレコード専属歌手という契約上、他社ではジ・エコーズ名義でアニメソングや軍歌をレコーディングしている。
1969年に解散。
メンバー
[編集]- 栗敏夫(本名:小栗俊雄) 1943年8月18日[1] - 、ボーカル/ギター/ドラム(リーダー)
- 朝紘一(朝コータロー) 1942年3月15日 - 、ボーカル/ギター/ベース
- 尾崎紀世彦 1943年1月1日 - 2012年5月30日[2]、ボーカル/ギター
※5人編成の時期がある。
この節の加筆が望まれています。 |
来歴
[編集]1966年頃、四国で行われたジョイントライブで「ジミー時田とマウンテンプレイボーイズ」の尾崎と、「ザ・タドポールズ[3]」の朝と栗が知り合う。同年代ということで打ち解け、音楽で意気投合した三人は1967年1月10日グループを結成、ジャズ喫茶や米軍キャンプでの演奏を中心に音楽活動をスタートさせた。ウォーカー・ブラザーズやザ・ビートルズのカバー曲を歌っていたが、日音のプロデューサー・村上司にスカウトされ、1967年8月にシングル「明日への道」とアルバム『ニューカマー・ザ・ワンダース』の同時リリースでデビューする[4]。
『ウルトラセブン』の音楽制作担当プロデューサーの木山貢吉(日音)が、主題歌と挿入歌をテイチク(現・テイチクエンタテインメント)からデビュー直後のザ・ワンダースにキャスティングした。だが、この曲は日音が原盤製作し、各レコード会社へ音源貸出方式を採っていたため、テイチクレコードとの契約上「ザ・ワンダース」という名称を使用できなかった。そこでプロデューサーの村上と木山が「ジ・エコーズ」と名付け、発売に至った[5]。
ザ・ワンダースとしてライブ活動し、テレビ主題歌等をジ・エコーズ名義で歌っていたが、グループ・サウンズブームに翳りが見えた1969年秋、村上が三人に、思うような結果が出ないのでグループを解散し、栗は音楽制作のスタッフに、朝は作詞家に、そして尾崎はソロボーカリストになってはどうかと提案した。将来を考え三人はグループ解散を受け入れた[4]。
解散後
[編集]- 栗敏夫
歌手を引退し、日音の音楽制作スタッフとなる。
- 朝紘一
ヒデ夕樹の「ソウルフル・ブラッズ」に参加。1973年、「ヒデとコータロー」を結成する。ソロでは「朝紘太郎」「朝コータロー」「朝礼志」名義がある、日立グループ「日立の樹」(CMソング)、『スーパーロボット レッドバロン』主題歌、映画『GOEMON』やテレビ番組のナレーション、声優、ボイストレーナーなど、活動の幅を広げた。
- 尾崎紀世彦
ナイトクラブで弾き語りを始め、ソロデビューを薦める村上がその店に日参。ソロデビューから半年後、「また逢う日まで」が大ヒットすることとなる。ソロとなっても、栗とは歌手とプロデューサーとして、朝とは同じステージで活動することも多かった。
再結成
[編集]2010年7月末、仙台放送の特別企画DVD『懐かしのせんだい・みやぎ映像集 続・昭和の情景』で再結成し、オリジナルテーマソング「ぐいぐい走れ仙石線」と挿入歌の「ウルトラセブンの歌」を歌った。「ウルトラセブンの歌」は、当時のメンバーによる43年ぶりのセルフカバー(オリジナル・カラオケを使用)で、本来の「ザ・ワンダース」名義では初のリリースとなった。ちなみに1回目の「セブン」が朝コータロー、2回目の「セブン」が小栗俊雄、3回目の「セブン」が尾崎紀世彦である[6]。
ディスコグラフィ
[編集]シングル
[編集]- 「明日への道」(1967年8月1日、2014年[7])作詞・作曲:和田昭治
- B面:「遠い思い出」作詞・作曲・編曲:和田昭治
- 「霧と恋」(1967年10月1日、2014年[7])作詞:橋本淳、作曲・編曲:すぎやまこういち
- B面:「悲しくて」作詞:和田昭治、作曲:和田昭治
- 「赤い花びら」(1968年3月、2014年[7])作詞:橋本淳、作曲・編曲:筒美京平
- 「マサチューセッツ」(1968年4月、2014年[7])作詞:なかにし礼、作曲:Barry, Robin&Maurice Gibb (ビージーズの日本語カバー)
- B面:「ロック天国」作詞:朝紘一、作曲:Stooky, Mason, Dixon (ピーター・ポール&マリーの日本語カバー)
- 「キャプテン・スカーレット」(1968年5月、2014年[7])作詞:見尾田瑞穂、作曲:バリー・グレイ(『キャプテン・スカーレット』イメージソング)
- 「僕のマリア」(1968年7月、2014年[7])作詞:奥成達、作曲・編曲:和田昭治(奥成達の作詞家デビュー作)
- B面:「ワン・モアー・チャンス」作詞:朝紘一、作曲・編曲:和田昭治
- 「グリーン・ベレー」(1968年8月、2014年[7])作詞:漣健児・なかはらひろと、作曲:バリー・サドラー
- B面:「ハトの来ない朝」作詞:みおたみずほ、作曲・編曲: 和田昭治
- 「孤独の夕陽」(1968年12月20日)作詞:みおたみずほ、作曲:渡辺岳夫、編曲:松山茂(テレビ時代劇『黒い編笠』主題歌)
- 「ばくはつ五郎」(1970年)作詞:橋本淳、作曲・編曲:和田昭治(テレビアニメ『ばくはつ五郎』オープニングテーマ)[8]
- 「涙はともだち」 作詞:橋本淳、作曲・編曲:和田昭治(テレビアニメ『ばくはつ五郎』エンディングテーマ)
- 青空学園校歌「さくらが光る時計台」 作詞:山上路夫、作曲・編曲:司一郎(テレビアニメ『ばくはつ五郎』挿入歌)
- 青空学園応援歌「燃えろ青春」 作詞:山上路夫、作曲・編曲:司一郎(テレビアニメ『ばくはつ五郎』挿入歌)
- 「誠之介武芸帳」(1969年6月)作詞:伊上勝、作曲:冬木透、作曲・編曲:林一(テレビ時代劇『妖術武芸帳』主題歌)
コーラス
- 「恋の数え唄」(1969年6月)作詞:なかにし礼、作曲・編曲:鈴木邦彦、歌:三浦恭子、コーラス:ザ・ワンダース
- 日産・サニー(1970年、日産自動車)CMソング
- コカ・コーラ(1970年、日本コカ・コーラ)CMソング
- 「Big New Life」(新コカ・コーラの唄「新世界」)コークスキー編 ザ・ワンダース、シンガーズ・スリー
アルバム
[編集]- ニューカマー・ザ・ワンダース(1967年8月1日、2014年[7])12曲
- ロック天国(1968年)EPV-1044/12曲:8トラック・カートリッジ・テープ、10曲:4トラック・カートリッジ
- 太陽の仲間たち(1968年4月、2014年[7])4曲 17センチLP 全曲英語歌詞 シングル版と別テイク
- ザ・ワンダース・コンプリート・シングルズ&モア(2000年3月23日)26曲
- GSウルトラ・レア・トラックス(2000年5月24日)オムニバス20曲中4曲 ※アルバム「ロック天国」収録曲[9]
- GSウルトラ・レア・トラックス 2(2000年12月20日)オムニバス21曲中4曲(未発表の「白いブランコ」「風」を収録)
その他
[編集]- DVD『懐かしのせんだい・みやぎ映像集 続・昭和の情景』(2010年9月18日)特典CD
ジ・エコーズ名義
[編集]- 「ウルトラセブンの歌」作詞:東京一、作曲・編曲:冬木透(『ウルトラセブン』主題歌)
- 「ULTRA SEVEN」作詞:東京一、作曲・編曲:冬木透(『ウルトラセブン』挿入歌)
- 「友情の虹」作詞:東京ムービー企画部、作曲:渡辺岳夫、編曲:松山茂(『巨人の星』副主題歌)
- 「雪の進軍」作詞・作曲:永井建子
- 「抜刀隊の歌」作詞:外山正一、作曲:シャルル・ルルー
- 「敵は幾万」作詞:山田美妙斎、作曲:小山作之助
- 軍歌はモノラル録音でCD化 オムニバスアルバムに収録。
出演
[編集]テレビ
脚注
[編集]- ^ シングル「赤い花びら」歌詞カードに掲載されたプロフィール。
- ^ 偲ぶ会参列者に尾崎家から配布されたCD「~Thank You for the Memories~」 Kiyohiko Ozaki January 1, 1943 ~ May 30, 2012 - 尾崎紀世彦ファンサイト 2012年9月16日閲覧
- ^ 女性1人男性4人のコーラスグループで、ヒデ夕樹も在籍していた。ザ・ピーナッツ等のバックコーラスを担当。
- ^ a b 2009年5月8日広島エフエム放送「食卓on楽」小栗俊雄出演の要約
- ^ 『懐かしのせんだい・みやぎ映像集 続・昭和の情景』ブックレット
- ^ 尾崎紀世彦、幻のバンドで「ウルトラセブン」復活秘話 - zakzak 2010年9月2日閲覧
- ^ a b c d e f g h i MEG-CD/ザ・ワンダース - オンデマンドCD復刻
- ^ 「ばくはつ五郎」1970年ーの青春学園アニメが、HDリマスター版でDVD-BOX発売 - アニメ!アニメ! 2016年2月23日閲覧
- ^ アルバム「GSウルトラ・レア・トラックス」ライナー・ノーツ閲覧。