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シトロエン・LN

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
LN

シトロエン・LNフランスの自動車メーカー・シトロエン1975年から1985年まで生産した小型大衆車である。

概要

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1972年にデビューしたルノー・5以来、伝統的に大家族主義で小排気量の割に大きな4ドアボディを持つ大衆車が歓迎されていたフランスでも、3ドアのコンパクトな車体を持つ若者や核家族向けの大衆車のラインナップが必要となっていたが、傑作車とはいえど、いずれも設計年次が古い2CVディアーヌアミしか持ち駒のない当時のシトロエンでは対応できないカテゴリであった。

そのような状況を受けて、1974年にシトロエンがプジョー傘下に入ってから急遽開発されたのがこのLNである。車体は提携先のプジョー・104クーペと共用しているが、フロントグリルヘッドライトの意匠は異なり、室内もステアリングホイールやシート表皮はオリジナルとなっている。

2CV以来の空冷水平対向2気筒エンジン(602 cc、32馬力)を縦置きで搭載する。トランスミッションはGS譲りの4速MTが組み合わせられる。

販売

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デビュー当時、世界中のシトロエン愛好家からは「今後のシトロエン車は全てプジョーのバッジエンジニアリング版になってしまうのではないか」という懸念をもって迎えられたが、3年後のヴィザの登場でこれは杞憂に終わった。シトロエン自身もブランドイメージの低下を懸念し、当初はLNをフランス国内だけで販売した。

1978年にマイナーチェンジを行いLNAと車名を改め、同時にヨーロッパ各国での販売が開始された。エンジンの排気量を652 ccにアップし、最大出力が36馬力に向上した。

1982年のマイナーチェンジでは、ヴィザと同様のプジョー製水冷直列4気筒エンジン(1124 cc、57馬力)を搭載し、最高速度も145 km/h近くに達するLNA 11が追加された。LNA 11のエンジンとトランスアクスルは横置きで、プジョー・104と同じメカニズムに戻ったことになる。

LNシリーズはランニングコストの低さと104譲りの優れたシャシー性能により、経済的な大衆車として1985年まで生産された。後継は翌年登場のシトロエン・AXである。また、プジョー・104ベースの兄弟車には他にタルボ・サンバがある。

参考文献

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<- Previous シトロエン ロードカータイムライン 1980年代-
タイプ 1980年代 1990年代 2000年代 2010年代 2020年代
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ハッチバック 2CV
LN / LNA AX C1 I C1 II
ヴィザ サクソ C2
C3 I C3 II C3 III
DS3 DS3クロスバック
C4エアクロス
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オープン DS3カブリオ
セダン BX エグザンティア C5 I C5 II
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