シンエンペラー
この記事は現役競走馬を扱っています。 |
シンエンペラー | ||||||
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新馬戦(メイクデビュー東京)出走時 (2023年11月4日) | ||||||
欧字表記 | Shin Emperor[1] | |||||
香港表記 | 真命新帝 | |||||
品種 | サラブレッド | |||||
性別 | 牡 | |||||
毛色 | 栗毛 | |||||
生誕 | 2021年4月30日(3歳) | |||||
父 | Siyouni | |||||
母 | Starlet's Sister | |||||
母の父 | Galileo | |||||
生国 | フランス | |||||
生産者 | Ecurie Des Monceaux[1] | |||||
馬主 | 藤田晋[1] | |||||
調教師 | 矢作芳人(栗東)[1] | |||||
競走成績 | ||||||
生涯成績 |
8戦2勝 中央:7戦2勝 海外:1戦0勝 | |||||
獲得賞金 |
3億7557万5200円 中央:3億5604万4000円[1] 愛国:12万5000ユーロ[2] (2024年11月24日現在) | |||||
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シンエンペラー(欧字名:Shin Emperor、2021年4月30日 - )は、フランス生産、日本調教の競走馬[1]。2023年の京都2歳ステークスの勝ち馬である。
馬名の意味は、真の皇帝、新しい皇帝[3]。
経歴
[編集]デビュー前
[編集]2021年4月30日、フランスのEcurie Des Monceauxで誕生。2022年アルカナオーガストイヤリングセールで210万ユーロ(約2億9400万円)で矢作芳人調教師によって落札された。この落札額はセール開催初日、2日目を通じての最高落札額であった[4]。
セール直後のインタビューでは、どのオーナーによる代理落札であるかは伏せられており、「新しい日本人オーナー」とのみ発表されていたが[4]、2022年11月に矢作芳人調教師がゲスト出演したABEMAの競輪番組にて、所有するオーナーが藤田晋であることが判明した[要出典]。
本馬は外国産馬であるが、育成先はノーザンファーム早来の小笠原厩舎が担当した[5]。
2歳(2023年)
[編集]距離は2000m以上欲しいという見解で、かつマル外が出走可能なレースへの出走が模索されていたが、急遽11月4日東京芝1800mの2歳新馬戦に出走することが決定[要出典]。2番人気に推されるなか、好スタートを切りつつも3番手控えると、直線で早めに抜け出し鞍上の横山武史のステッキに応えて急加速。2着馬に3馬身差をつけて勝利した[6]。レース後、年内あと1走することが明言されると、京都2歳ステークスへ鞍上にジョアン・モレイラを迎えて中2週で出走することが決定した[7]。
11月25日に行われた京都2歳ステークスでは、出遅れから後方追走となり、馬群に包まれる展開となるも、最終直線で馬群を突き抜ける加速力と勝負根性を見せてゴール前で差し切り、無傷での重賞初制覇を達成した。なお、レース前日には本馬の母であり、ソットサスやシスターチャーリーなどを輩出した名牝スターレッツシスターが疝痛のため14歳で亡くなったと報道されており、天国にいる母へ捧げる勝利にもなった[8]。フランス産のJRA重賞勝利はダイワカーリアンの富士ステークス以来23年ぶりとなる[9]。加えて、ヌレイエフ系のJRA重賞制覇は14年ぶりとなった。また、フランス産のJRA2歳重賞制覇自体も初である他[要出典]、シユーニ産駒のJRA重賞初制覇であり[10]、ポーラーファルコン系のJRA重賞も初制覇となった[要出典]。
続く12月28日に行われたホープフルステークスで初G1挑戦、最終直線で好位から抜け出して一旦先頭立ったものの、ゴール前に後方から追い込んできたレガレイラに差されて惜しくも2着で終わった[11]
3歳(2024年)
[編集]2024年最初のレースに陣営が選んだのは、クラシック初戦である皐月賞と同舞台、同距離の前哨戦である弥生賞。鞍上に新たに川田将雅を迎えての出走であった。レース当日は新馬戦、1勝クラスと中山芝2000mを連勝していたトロヴァトーレ、新馬戦、アイビーステークスと連勝していたダノンエアズロックに次ぐ3番人気に推された。スタートで不利がありつつも中団にポジションをとりつつ追走していた。3コーナーあたりから進出をはじめ、逃げていたシリウスコルトは捉えたものの、レース中盤に捲って進出していたM.デムーロ騎乗のコスモキュランダを捉えることはできず1と1/4馬身差の2着となった。[12]
賞金的にも余裕があり、かつ弥生賞で優先出走権を得たことから、次走はクラシック初戦の皐月賞とされた。ここからは鞍上に坂井瑠星とし、レースに臨んでいくことになった。[13]レース当日は5番人気となり有力馬の1頭としての出走であった。レースはメイショウタバルが前半1000m通過が57.5秒というハイペースどころではない超ハイペースで逃げを打ち、まったく息の入らないラップが続いた。シンエンペラーは中団にポジションをとり、鞍上が懸命に追い直線4番手まで上がってきたが、最後に外から伸びてきたアーバンシックに交わされての5着となった。[14]レースはジャスティンミラノが1:57.1という2017年にアルアインが記録したレコードを0.7秒も更新する大レコードとなり7着のエコロヴァルツがレコードタイのタイムをマークするなどタイム的にはかなりのレベルのレースとなった。[15]
その後は引き続きクラシック第2戦である東京優駿への出走を表明。鞍上は引き続き坂井瑠星とされた。[16]レース当日は血統面からの高速馬場への適応、上がり勝負となった際の末脚を不安視され7番人気と評価を落とした。レースは逃げを打つと予想されていたメイショウタバルが出走取り消しとなり逃げ馬不在。エコロヴァルツが大外から積極策でスローペースに持ち込み上がり決着となった。シンエンペラーは中団にポジションをとり直線に向いたときは後方にいたが他馬の間を縫うように末脚を伸ばした。しかし前目につけてレースを運んでいたダノンデサイル、皐月賞馬のジャスティンミラノには届かず、勝ち馬のダノンデサイルから3と1/4馬身離された3着であった。[17]しかし、血統面から不安視されていた上がり勝負であっても上がり2位の末脚を使って3着であったことから陣営の評価は高かった。[18]陣営から秋は欧州遠征を行い、愛チャンピオンステークスをステップレースとし、生まれ故郷であるフランスの凱旋門賞を大目標とするとされた。この矢作師の発言に対し馬主の藤田晋氏はXにて「もちろん行きますよ」と反応した。[19][20]
競走成績
[編集]以下の内容は、JBISサーチ[21]、netkeiba.com[22]、JRA-VAN Ver.World[23]、およびRacing Post[24]に基づく。
競走日 | 競馬場 | 競走名 | 格 | 距離(馬場) | 頭 数 |
枠 番 |
馬 番 |
オッズ (人気) |
着順 | タイム (上り3F) |
着差 | 騎手 | 斤量 [kg] |
1着馬(2着馬) | 馬体重 [kg] |
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2023.11. 4 | 東京 | 2歳新馬 | 芝1800m(良) | 13 | 4 | 4 | 4.0 (2人) | 1着 | 1:48.1(33.8) | -0.5 | 横山武史 | 56 | (トゥルーサクセサー) | 474 | |
11.25 | 京都 | 京都2歳S | GIII | 芝2000m(良) | 14 | 4 | 5 | 3.7 (1人) | 1着 | 1:59.8(35.3) | -0.1 | J.モレイラ | 56 | (プレリュードシチー) | 480 |
12.28 | 中山 | ホープフルS | GI | 芝2000m(良) | 16 | 3 | 6 | 3.1 (2人) | 2着 | 2:00.3(35.7) | 0.1 | B.ムルザバエフ | 56 | レガレイラ | 482 |
2024. 3. 3 | 中山 | 弥生賞ディープ記念 | GII | 芝2000m(良) | 11 | 5 | 5 | 3.5 (3人) | 2着 | 2:00.0(34.8) | 0.2 | 川田将雅 | 57 | コスモキュランダ | 480 |
4.14 | 中山 | 皐月賞 | GI | 芝2000m(良) | 17 | 7 | 14 | 8.4 (5人) | 5着 | 1:57.5(34.8) | 0.4 | 坂井瑠星 | 57 | ジャスティンミラノ | 482 |
5.26 | 東京 | 東京優駿 | GI | 芝2400m(良) | 17 | 7 | 13 | 17.8 (7人) | 3着 | 2:24.9(33.4) | 0.6 | 坂井瑠星 | 57 | ダノンデサイル | 486 |
9.14 | レパーズタウン | 愛チャンピオンS | G1 | 芝2000m(Gd)[注 1] | 8 | 3 | 8 | 7.9 (4人) | 3着 | 2:03.4 | 0.2 | 坂井瑠星 | 58.5 | Economics | 計不 |
10. 6 | パリロンシャン | 凱旋門賞 | G1 | 芝2400m(重) | 16 | 10 | 6.3 (3人) | 12着 | 2:32.7 | 坂井瑠星 | 56.5 | Bluestocking | 計不 | ||
11.24 | 東京 | ジャパンC | GI | 芝2400m(良) | 14 | 5 | 7 | 26.8 (8人) | 2着 | 2:25.5(33.1) | 0.0 | 坂井瑠星 | 56 | ドウデュース | 488 |
- 競走成績は2024年11月24日現在
血統表
[編集]シンエンペラーの血統 | (血統表の出典)[§ 1] | |||
父系 | ヌレイエフ系 |
[§ 2] | ||
父 Siyouni 2007 鹿毛 |
父の父 Pivotal1993 栗毛 |
Polar Falcon | Nureyev | |
Marie d'Argonne | ||||
Fearless Revival | Cozzene | |||
Stufida | ||||
父の母 Sichilla2002 鹿毛 |
*デインヒル | Danzig | ||
Razyana | ||||
Slipstream Queen | Conquistador Cielo | |||
Country Queen | ||||
母 Starlet's Sister 2009 栗毛 |
Galileo 1998 鹿毛 |
Sadler's Wells | Northern Dancer | |
Fairy Bridge | ||||
Urban Sea | Miswaki | |||
Allegretta | ||||
母の母 Premiere Creation1997 栗毛 |
Green Tune | Green Dancer | ||
Soundings | ||||
Allwaki | Miswaki | |||
Alloy | ||||
母系(F-No.) | 16号族(FN:16-h) | [§ 3] | ||
5代内の近親交配 | Miswaki4×4=12.50%、Mr. Prospector5×5×5×5=12.50%、Northern Dancer5×5×4=12.50%、Special5×5=6.25% | [§ 4] | ||
出典 |
- 半姉シスターチャーリー(父Myboycharlie)は、2018年のブリーダーズカップ・フィリー&メアターフなどG1-7勝の勝ち馬、同年のエクリプス賞最優秀芝牝馬。
- 全兄ソットサスは、2019年のジョッケクルブ賞、2020年のガネー賞、凱旋門賞の勝ち馬。
- 4代母アロイの半姉ノアルコホリックは1983年のサセックスステークスの勝ち馬。
脚注
[編集]注釈
[編集]出典
[編集]- ^ a b c d e f “シンエンペラー”. JBIS. 2023年11月25日閲覧。
- ^ “2024 アイリッシュチャンピオンS、メイトロンS、アイリッシュセントレジャーの登録要綱”. 2024年9月15日閲覧。
- ^ “シンエンペラー”. JRA. 2023年11月25日閲覧。
- ^ a b “ジャックルマロワ賞当日に矢作師が凱旋門賞馬ソットサス全弟を落札 アルカナ社セール - 競馬”. nikkansports.com. 日刊スポーツ (2022年8月15日). 2024年1月9日閲覧。
- ^ 渡邊武仁 (2023年4月19日). “【POG牧場取材秘話】ノーザンファーム早来/牡馬編”. サンスポZBAT!. 2024年1月9日閲覧。
- ^ “【POG】凱旋門賞馬ソットサスの全弟シンエンペラーがV 横山武「想像以上に強かった」/うま屋/デイリースポーツ online”. デイリースポーツ online (2023年11月4日). 2024年1月9日閲覧。
- ^ “【注目馬動向】凱旋門賞馬ソットサスの全弟シンエンペラーはモレイラで京都2歳Sへ 新馬VのミスタージーティーはホープフルS”. UMATOKU | 馬トク. スポーツ報知 (2023年11月11日). 2024年1月9日閲覧。
- ^ “【京都2歳S】シンエンペラー レースレコードでV 凱旋門賞馬の全弟が馬群割って無傷の連勝 ― スポニチ競馬Web”. スポニチ競馬Web. 2024年1月9日閲覧。
- ^ “【ホープフルS・血統値】天国に旅立つ母に勝利を手向けたシンエンペラー 兄に続け!日本競馬の〝悲願〟凱旋門賞制覇へ”. 東スポ競馬 (2023年12月27日). 2024年1月9日閲覧。
- ^ “【京都2歳S結果速報】Siyouni産駒がJRA重賞初制覇 凱旋門賞馬の全弟シンエンペラーが混戦を断つ|競馬×AI×データ分析【SPAIA競馬】”. SPAIA競馬 (2023年11月25日). 2024年1月12日閲覧。
- ^ “【ホープフルS結果】牝馬のレガレイラが差し切りV!”. netkeiba.com (2023年12月28日). 2024年1月12日閲覧。
- ^ “競馬データベース | 競走馬・騎手など情報満載”. netkeiba. 2024年11月27日閲覧。
- '^ “【注目馬動向】シンエンペラーは皐月賞で坂井瑠星騎手との新コンビ決定”. UMATOKU | 馬トク - スポーツ報知 (2024-03-06JST20:00:00+0900). 2024年11月28日閲覧。
- ^ “競馬データベース | 競走馬・騎手など情報満載”. netkeiba. 2024年11月27日閲覧。
- ^ “皐月賞の勝ち時計(優勝タイム)ランキング 2024年ジャスティンミラノがレコードを更新(1分57秒1) | 競馬まとめ”. netkeiba. 2024年11月27日閲覧。
- '^ “【注目馬動向】皐月賞5着のシンエンペラーは日本ダービーへ 鞍上は引き続き坂井瑠星騎手”. UMATOKU | 馬トク - スポーツ報知 (2024-04-20JST14:00:00+0900). 2024年11月28日閲覧。
- ^ “競馬データベース | 競走馬・騎手など情報満載”. netkeiba. 2024年11月28日閲覧。
- ^ “【日本ダービー】外国産馬初V狙ったシンエンペラー直線伸びるも3着 坂井瑠星騎手「勝てなくて悔しい」 | 競馬ニュース”. netkeiba. 2024年11月28日閲覧。
- ^ “【日本ダービー】3着のシンエンペラーは凱旋門賞挑戦へ意欲 矢作調教師「十分勝負になる。もちろん瑠星で」 | 競馬ニュース”. netkeiba. 2024年11月28日閲覧。
- ^ “ダービー3着シンエンペラーが凱旋門賞へ サイバーエージェント社長の藤田晋オーナー「もちろん行きますよ」 | 競馬ニュース”. netkeiba. 2024年11月28日閲覧。
- ^ “シンエンペラー 競走成績”. JBISサーチ. 公益社団法人日本軽種馬協会. 2023年11月25日閲覧。
- ^ “シンエンペラーの競走成績”. netkeiba. Net Dreamers Co., Ltd.. 2023年11月25日閲覧。
- ^ “凱旋門賞(G1) 2024/10/6(日)”. JRA-VAN Ver.World. JRAシステムサービス株式会社. 2024年11月25日閲覧。
- ^ “Shin Emperor”. 2024年9月15日閲覧。
- ^ “Full Result 3.25 Leopardstown (IRE)”. racingpost.com. レーシング・ポスト. 2024年9月15日閲覧。
- ^ a b “血統情報:5代血統表|シンエンペラー”. JBISサーチ. 日本軽種馬協会. 2023年11月25日閲覧。
- ^ a b “血統情報:5代血統表|シンエンペラー”. netkeiba. netkeiba. 2023年11月25日閲覧。
外部リンク
[編集]- 競走馬成績と情報 netkeiba、JBISサーチ、Racing Post