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ジャフナ県

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
ジャフナ県

யாழ்ப்பாணம் மாவட்டம்
යාපනය දිස්ත්‍රික්කය
Jaffna District
ジャフナ半島の農場
ジャフナ半島の農場
ジャフナ県
ジャフナ県
北緯9度40分 東経80度10分 / 北緯9.667度 東経80.167度 / 9.667; 80.167座標: 北緯9度40分 東経80度10分 / 北緯9.667度 東経80.167度 / 9.667; 80.167
スリランカの旗 スリランカ
北部州(スリランカ)の旗 北部州
県都 ジャフナ
政府
 • 県次官 Suntharam Arumainayaham
面積
 • 合計 1,025 km2
 • 陸地 929 km2
 • 水域 96 km2  9.37%
面積順位 24位(国土全体の1.56%)
人口
(2012年)[2]
 • 合計 583,378人
 • 順位 16位(総人口の2.88%)
 • 密度 570人/km2
民族
(2012年)[2]
 • スリランカ・タミル 577,246 (98.95%)
 • シンハラ 3,366 (0.58%)
 • スリランカ・ムーア 2,139 (0.37%)
 • インド・タミル 499 (0.09%)
 • その他 128 (0.02%)
宗教
(2012年)[3]
 • ヒンドゥー教 483,900 (82.95%)
 • キリスト教 94,146 (16.14%)
 • 仏教 2,533 (0.43%)
 • イスラム教 2,455 (0.42%)
 • その他 344 (0.06%)
等時帯 UTC+5:30 (スリランカ標準時)
郵便番号
40000-40999
市外局番 021
ISO 3166コード LK-41
ナンバープレート NP
公用語 タミル語シンハラ語
ウェブサイト www.jaffna.dist.gov.lk

ジャフナ県(ジャフナけん、タミル語: யாழ்ப்பாணம் மாவட்டம்シンハラ語: යාපනය දිස්ත්‍රික්කය英語: Jaffna District)は、スリランカ北部州に属する。県都はジャフナ

歴史

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現在のジャフナ県の領域は、紀元前5世紀から13世紀までラジャラタ英語版と呼ばれる王権の一部であった。13世紀から植民地時代までの期間は、ジャフナ県にはタミル系のジャフナ王国が成立した。[4] ジャフナ王国の滅亡後、この地は時代とともにポルトガルオランダ、そしてイギリスの支配下に入った。1815年、イギリスはセイロン島の支配を確立すると、全島を低地シンハラ、高地シンハラ、タミルの3つの民族を基準とする行政区域に分割した。ジャフナ県はタミル行政区域の一部とされた。1833年コールブルーク・キャメロン委員会英語版の提言により、民族別の行政区域は廃止され、新たに5つの地形に基づいたが設立された。[5] ジャフナ県はマンナール県、ワンニ県とともに北部州を構成する県の一つとなった[6]。この区分はスリランカ独立後も変わらず、ジャフナ県は北部州を構成する県の一つであり続けた。1978年9月には北部州に新たにムッライッティーヴー県が創設され、1984年2月にはジャフナ県の南部が分離されキリノッチ県が創設された。

地理

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ジャフナ県はスリランカ最北の北部州のさらに最北端に位置しており、その領域の大半はジャフナ半島から構成される。面積は1025km2[1]、県域の大半はインド洋に面しているが、南側ではキリノッチ県と接する。県庁所在地であるジャフナは、半島の先端付近に位置している。地形的には以下の4つの地域に分けられる。

行政区域

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ジャフナ県は15の(DS地区)から構成されている[7]。郡はさらに435のGN地区から構成されている[7]

郡(DS地区) 主要な都市
及び町
GN
地区[7]
面積[7][8]
(km2)
人口(2012年国勢調査)[9] 人口
密度
(/km2)
スリランカ・タミル シンハラ スリランカ・ムーア インド・タミル その他 合計
デルフト 6 45 3,780 38 0 1 0 3,819 85
Islands North カイツ英語版 15 30 9,846 129 3 19 0 9,997 333
Islands South Velanai英語版 30 78 16,379 6 125 15 0 16,525 212
ジャフナ ジャフナ 28 17 48,413 504 1,682 104 56 50,759 2,986
カライナーガル カライナーガル英語版 9 22 9,533 0 0 9 2 9,544 434
ナルア ナルア英語版 40 38 67,777 199 45 21 6 68,048 1,791
テンマラッチ チャヴァカッチェリ英語版 60 221 64,162 247 62 169 45 64,685 293
東ヴァダマラッチ Maruthankerney 18 179 12,718 1 3 16 0 12,738 71
北ヴァダマラッチ ポイント・ペドロ 35 29 47,183 167 12 26 1 47,389 1,634
南西ヴァダマラッチ カラヴェディ英語版 35 88 45,495 73 18 38 4 45,628 519
Valikamam East コパイ英語版 31 102 72,908 252 101 35 2 73,298 719
Valikamam North テリパライ英語版 45 57 28,179 1,336 21 4 6 29,546 518
Valikamam South ウドゥヴィル英語版 30 30 52,574 190 44 25 0 52,833 1,761
Valikamam South West サンディリパイ英語版 28 45 52,039 159 18 8 2 52,226 1,161
Valikamam West チャンカニ英語版 25 44 46,260 65 5 9 4 46,343 1,053
合計 435 1,025 577,246 3,366 2,139 499 128 583,378 569

人口動態

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2012年時点のジャフナ県の人口は583,378人[2]。ジャフナ県はスリランカでも有数の人口密度の高い県である。人口の大半はスリランカ・タミルから構成される。

ジャフナ県の人口動態は北部州の他県や東部州と同じように、2009年まで続いた内戦により大きな影響を受けている。この内戦における死者は10万人に上ると推定されており[10]、また内戦期間を通じて、数十万から百万とも言われるタミル人が西側諸国などへ移住英語版した[11]。それ以外でも、多くのタミル人が比較的安全なコロンボへと移住している。さらに県内にいたスリランカ・ムーアシンハラ人といったタミル人以外の民族グループの多くが、タミル・イーラム解放のトラ (LTTE) により他の地域へと追放された。

民族

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民族別の人口(1881年-2012年)[2][12][13][14][15]
タミル[16] シンハラ ムスリム[17] その他 合計
人口
人口 % 人口 % 人口 % 人口 %
1881年国勢調査 261,902 98.61% 80 0.03% 2,648 1.00% 953 0.36% 265,583
1891年国勢調査 275,227 98.55% 131 0.05% 3,049 1.09% 877 0.31% 279,284
1901年国勢調査 296,805 98.66% 226 0.08% 3,078 1.02% 742 0.25% 300,851
1911年国勢調査 321,908 98.53% 403 0.12% 3,485 1.07% 916 0.28% 326,712
1921年国勢調査 324,874 98.29% 1,042 0.32% 3,748 1.13% 877 0.27% 330,541
1946年国勢調査 413,264 97.29% 4,546 1.07% 5,620 1.32% 1,358 0.32% 424,788
1963年国勢調査 597,920 97.50% 5,630 0.92% 8,600 1.40% 1,080 0.18% 613,230
1971年国勢調査 673,043 95.56% 20,402 2.90% 10,312 1.46% 593 0.08% 704,350
1981年国勢調査 812,247 97.73% 4,615 0.56% 13,757 1.66% 493 0.06% 831,112
1997年推計 n/a n/a n/a n/a n/a n/a n/a n/a 466,937
1998年推計 n/a n/a n/a n/a n/a n/a n/a n/a 457,264
1999年推計 n/a n/a n/a n/a n/a n/a n/a n/a 491,007
2000年推計 n/a n/a n/a n/a n/a n/a n/a n/a 502,356
2001年推計[18] 541,133 99.95% 49 0.01% 201 0.04% 0 0.00% 541,383
2002年推計 n/a n/a n/a n/a n/a n/a n/a n/a 574,164
2003年推計 590,299 99.74% 40 0.01% 1,241 0.21% 248 0.04% 591,828
2004年推計 583,064 99.73% 88 0.02% 1,384 0.24% 131 0.02% 584,667
2005年推計 595,651 99.69% 75 0.01% 1,705 0.29% 69 0.01% 597,500
2006年推計 650,339 99.72% 54 0.01% 1,725 0.26% 66 0.01% 652,184
2007年調査 559,188 99.92% 67 0.01% 350 0.06% 14 0.00% 559,619
2008年推計 559,665 99.91% 29 0.01% 452 0.08% 50 0.01% 560,196
2009年推計 623,841 99.87% 26 0.00% 777 0.12% 0 0.00% 624,644
2011年調査 564,455 99.51% 746 0.13% 1,874 0.33% 154 0.03% 567,229
2012年国勢調査 577,745 99.03% 3,366 0.58% 2,139 0.37% 128 0.02% 583,378

宗教

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宗教別の人口(1971年-2012年)[3][15][19][20][21]
ヒンドゥー教 キリスト教[22] 仏教 イスラム教 その他 合計
人口
人口 % 人口 % 人口 % 人口 % 人口 %
1971年国勢調査 585,418 83.11% 85,031 12.08% 18,210 2.59% 15,520 2.20% 171 0.02% 704,350
1981年国勢調査 705,705 84.97% 104,766 12.61% 5,104 0.61% 14,844 1.79% 133 0.02% 830,552
2008年推計 484,308 86.45% 75,357 13.45% 29 0.01% 452 0.08% 50 0.01% 560,196
2012年国勢調査 483,900 82.95% 94,146 16.14% 2,533 0.43% 2,455 0.42% 344 0.06% 583,378

脚注

[編集]
  1. ^ a b Area of Sri Lanka by province and district”. Statistical Abstract 2010. Department of Census & Statistics, Sri Lanka. 2013年9月3日時点のオリジナルよりアーカイブ。2013年1月19日閲覧。
  2. ^ a b c d A2 : Population by ethnic group according to districts, 2012”. Department of Census & Statistics, Sri Lanka. 2013年1月19日閲覧。
  3. ^ a b A3 : Population by religion according to districts, 2012”. Department of Census & Statistics, Sri Lanka. 2013年1月19日閲覧。
  4. ^ De Silva, K. M. (1981). A History of Sri Lanka. ニューデリー: オックスフォード大学出版局. pp. xvii. http://www.noolaham.org/wiki/index.php?title=A_History_of_Srilanka 
  5. ^ Mills, Lennox A. (1933). Ceylon Under British Rule (1795 - 1932). London: オックスフォード大学出版局. pp. 67-68. http://www.noolaham.org/wiki/index.php?title=Ceylon_Under_British_Rule_%281795_-_1932%29 
  6. ^ Medis, G. C. (1946). Ceylon Under the British (2nd (revised) ed.). Colombo: The Colombo Apothecaries Co.. pp. 39-40. http://www.noolaham.org/wiki/index.php?title=Ceylon_Under_the_British 
  7. ^ a b c d Statistical Information 2012”. 北部州. 2013年1月19日閲覧。
  8. ^ Land area by province, district and D.S division”. Statistical Abstract 2010. Department of Census & Statistics, Sri Lanka. 2013年1月19日閲覧。
  9. ^ A6 : Population by ethnicity and district according to Divisional Secretary's Division, 2012”. Department of Census & Statistics, Sri Lanka. 2013年1月19日閲覧。
  10. ^ Up to 100,000 killed in Sri Lanka's civil war: UN”. ABCニュース (20 May 2009). 2013年1月16日閲覧。
  11. ^ Harrison, Frances (23 July 2003). “Twenty years on - riots that led to war”. BBCニュース. http://news.bbc.co.uk/2/hi/south_asia/3090111.stm 
  12. ^ Basic Population Information on Jaffna District - 2007”. Department of Census & Statistics, Sri Lanka. 2013年1月19日閲覧。
  13. ^ Statistical Information 2010”. 北部州. 2013年1月19日閲覧。
  14. ^ Enumeration of Vital Events 2011 - Northern Province”. Department of Census & Statistics, Sri Lanka. 2013年1月19日閲覧。
  15. ^ a b Pre-1984 figures include Kilinochchi District which was carved out of the southern part of Jaffna district in February 1984
  16. ^ スリランカ・タミルインド・タミルを含む。
  17. ^ スリランカ・ムーア、インド・ムーアを含む。
  18. ^ 2001年の国勢調査はジャフナ県ではデータ無し。
  19. ^ Jaffna District in Facts and Figures. ジャフナ: Teepam Institute. (1987-06-01). http://www.noolaham.org/wiki/index.php?title=Jaffna_District_in_Facts_and_Figures&uselang=en 
  20. ^ Population by religion and district, Census 1981, 2001”. Statistical Abstract 2010. Department of Census & Statistics, Sri Lanka. 2013年1月8日時点のオリジナルよりアーカイブ。2013年1月19日閲覧。
  21. ^ Jaffna District Statistical Information 2009. Jaffna District Secretariat. (2009-06). p. 32 
  22. ^ カトリック、その他キリスト教を含む。

外部リンク

[編集]