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ジャレル・コットン

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
ジャレル・コットン
Jharel Cotton
2023年7月12日 京セラドーム大阪
基本情報
国籍 アメリカ合衆国の旗 アメリカ合衆国
出身地 アメリカ領ヴァージン諸島の旗 アメリカ領ヴァージン諸島セント・トーマス島
生年月日 (1992-01-19) 1992年1月19日(32歳)
身長
体重
180 cm
91 kg
選手情報
投球・打席 右投右打
ポジション 投手
プロ入り 2012年 MLBドラフト20巡目(全体626位)
初出場 MLB / 2016年9月7日
NPB / 2023年4月25日
経歴(括弧内はプロチーム在籍年度)

ジャレル・レアンドレ・コットン(Jharel Leandre Cotton、1992年1月19日 - )は、アメリカ領ヴァージン諸島セント・トーマス島出身のプロ野球選手投手)。右投右打。

愛称は「スキーキー(Squeaky)」[1]。、「コットン・キャンディ(Cotton Candy)」[2]

同じくプロ野球選手(投手)のジャメイン・コットンを兄に持つ[3]

経歴

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プロ入り前

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マイアミ・デイド大学英語版在学時の2011年MLBドラフト28巡目(全体852位)でニューヨーク・メッツから指名されたが、この時は入団せず。

プロ入りとドジャース傘下時代

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イーストカロライナ大学英語版へ移った2012年、今度はMLBドラフト20巡目(全体626位)でロサンゼルス・ドジャースから指名され、プロ入り。契約後、傘下のパイオニアリーグのルーキー級オグデン・ラプターズ英語版でプロデビュー。5試合(先発1試合)に登板して1勝0敗、防御率1.20、20奪三振を記録した。

2013年はA級グレートレイクス・ルーンズ、A+級ランチョクカモンガ・クエークス、AA級チャタヌーガ・ルックアウツでプレーし、3球団合計で21試合(先発11試合)に登板して2勝7敗、防御率4.01、72奪三振を記録した。

2014年はA+級ランチョクカモンガでプレーし、25試合(先発20試合)に登板して6勝10敗、防御率4.05、138奪三振を記録した。

2015年はA級グレートレイクス、A+級ランチョクカモンガ、AA級タルサ・ドリラーズ[注 1]、AAA級オクラホマシティ・ドジャースでプレーし、4球団合計で21試合(先発11試合)に登板して6勝2敗、防御率2.45、114奪三振を記録した。オフにはアリゾナ・フォールリーグに参加し、グレンデール・デザートドッグス英語版に所属した。11月20日にルール・ファイブ・ドラフトでの流出を防ぐために40人枠入りした[4]

AAA級ナッシュビル・サウンズ時代(2016年8月21日)

2016年は開幕からAAA級オクラホマシティでプレーし、22試合(先発16試合)に登板して8勝5敗、防御率4.90、119奪三振を記録した。7月にはオールスター・フューチャーズゲームの世界選抜に選出され、当日の試合では勝利投手となった[5]

アスレチックス時代

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2016年8月1日にジョシュ・レディックリッチ・ヒルとのトレードで、グラント・ホームズ英語版フランキー・モンタスと共にオークランド・アスレチックスへ移籍した[6]。移籍後は傘下のAAA級ナッシュビル・サウンズへ配属され、8月9日のラウンドロック・エクスプレス戦では9回二死まで完全試合の快投を見せた[7]。9月7日にメジャー初昇格を果たすと、同日のロサンゼルス・エンゼルス戦で先発してメジャーデビュー。6.1回1失点の投球で初勝利を挙げた[8]。この年メジャーでは5試合に先発登板して2勝0敗、防御率2.15、23奪三振を記録した。

2017年は序盤から先発ローテーションとして起用されたが、調子が上がらずAAA級ナッシュビルに降格した。すぐにメジャーに昇格するも、再びAAA級ナッシュビルに降格した。ホームとアウェーの成績が乖離しており、ホームでは4勝6敗で防御率6.98だったことに対し、アウェーでは5勝4敗で防御率3.94だった[9]

2018年3月22日にトミー・ジョン手術を受けて、全休となった[10]

2019年はA+級ストックトン・ポーツで投球することでリハビリを行っていたが、5月にハムストリングの怪我で挫折し、手術を受けることを選択した。7月にマウンドに復帰し、AAA級ラスベガス・アビエイターズ[注 2]で投球していた。オフの11月20日にDFAとなった[11]

アスレチックス退団後

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2019年11月23日に金銭トレードで、シカゴ・カブスへ移籍した[12]

公式戦での登板がないまま、2020年8月16日にDFAとなり[13]、20日にマイナー契約となった[14]。その後9月5日に自由契約となった[15]

レンジャーズ時代

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2020年12月15日にテキサス・レンジャーズとマイナー契約を結んだ[16]

2021年は5月のマイナーリーグ開幕から傘下のAAA級ラウンドロック・エクスプレスでプレーし、 7月30日にメジャー契約を結んでアクティブ・ロースター入りした[17]。この年メジャーでは23試合に登板して2勝0敗、防御率3.52、30奪三振を記録した。

ツインズ時代

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2021年11月5日にウェイバー公示を経てミネソタ・ツインズへ移籍した[18]

2022年は開幕をメジャーで迎えるも4月13日にDFAとなり、20日にマイナー契約で傘下のAAA級セントポール・セインツへ配属された[19]。その後、5月10日に再びメジャー契約を結んでアクティブ・ロースター入りしたが[20]、17日に再びDFAとなり、20日にマイナー契約でAAA級セントポールへ配属された[21]。6月3日には三度メジャー契約を結んでアクティブ・ロースター入りするも[22]、6日にマイナー契約でAAA級セントポールへ配属され[23]、8日にこのシーズン4度目となるメジャー契約を結んでアクティブ・ロースター入りした[24]。その後、9月15日にDFAとなった[25]

ジャイアンツ時代

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2022年9月18日、サンフランシスコ・ジャイアンツに移籍した[26]。ジャイアンツでは5試合の中継ぎ登板で2勝0敗、防御率6.75に終わり、オフにFAとなった。

オリックス時代

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2023年1月24日、オリックス・バファローズへの入団が発表された[27][28]。背番号は42[27]

4月25日の対北海道日本ハムファイターズ戦(エスコンフィールド)に3番手で登板したのが一軍初登板となり、4回を投げて被安打3、1失点、9奪三振と好投を見せ、来日初勝利を挙げた。しかしその後は6試合の登板にとどまり、NPBで挙げた勝利はその1勝止まりだった。ウエスタン・リーグでは11試合の登板で2勝2敗1セーブ、防御率3.79の成績を挙げていたが、8月30日を最後に登板しておらず、10月9日、右肘のセカンドオピニオンを受けるために帰国した[29]。12月1日に自由契約となった[30]

投球スタイル

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スクリューボールのような変化を見せるチェンジアップが武器[31]バッグス・バニーのように急に止まってまた動き出す、それぐらいブレーキがのかかった変化のイメージから「バッグス・バニー・チェンジアップ」と名付けている[32][33]

詳細情報

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年度別投手成績

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W
H
I
P
2016 OAK 5 5 0 0 0 2 0 0 0 1.000 112 29.1 20 4 4 0 0 23 1 0 10 7 2.15 0.82
2017 24 24 0 0 0 9 10 0 0 .474 566 129.0 133 28 53 1 4 105 9 2 91 80 5.58 1.44
2021 TEX 23 0 0 0 0 2 0 0 3 1.000 137 30.2 28 2 15 0 2 30 1 0 12 12 3.52 1.40
2022 MIN 25 0 0 0 0 2 2 0 2 .500 144 35.0 23 7 16 0 2 31 2 0 13 11 2.83 1.11
SF 5 0 0 0 0 2 0 0 0 1.000 37 8.0 11 0 4 0 0 8 1 0 4 4 6.75 1.88
'22計 30 0 0 0 0 4 2 0 2 .667 181 43.0 34 7 20 0 2 39 3 0 20 17 3.56 1.26
2023 オリックス 7 3 0 0 0 1 1 0 1 .500 84 18.1 24 4 4 0 1 22 2 0 13 12 5.89 1.53
MLB:4年 82 29 0 0 0 17 12 0 2 .586 996 232.0 215 41 92 1 8 197 14 2 133 116 4.50 1.32
NPB:1年 7 3 0 0 0 1 1 0 1 .500 84 18.1 24 4 4 0 1 22 2 0 13 12 5.89 1.53
  • 2023年度シーズン終了時

年度別守備成績

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投手(P)












2016 OAK 5 1 1 0 1 1.000
2017 24 8 10 0 1 1.000
2021 TEX 23 1 1 0 0 1.000
2022 MIN 25 1 2 0 0 1.000
SF 5 1 0 0 0 1.000
'22計 30 2 2 0 0 1.000
2023 オリックス 7 0 0 0 0 ----
MLB 82 12 14 0 2 1.000
NPB 7 0 0 0 0 ----
  • 2023年度シーズン終了時

記録

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MiLB

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NPB

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初記録
投手記録

背番号

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  • 45(2016年 - 2017年、2021年 - 2022年9月)
  • 47(2022年9月 - 同年終了)
  • 42(2023年)

脚注

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注釈

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  1. ^ 2015年よりドジャース傘下
  2. ^ 2019年よりアスレチックス傘下

出典

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  1. ^ Explaining A's Players Weekend nicknames MLB.com (英語) (2017年8月25日) 2017年9月18日閲覧
  2. ^ 【オリックス】“戦車”と“わたあめ”が来た!新外国人のシュウィンデル&コットンが愛称披露 - プロ野球 : 日刊スポーツ”. nikkansports.com. 2023年10月22日閲覧。
  3. ^ Kelsie Heneghan (2014年7月7日). “Cotton brothers square off in Lancaster”. milb.com. 2017年5月10日閲覧。
  4. ^ Ken Gurnick (2015年11月20日). “Cotton, Stripling added to 40-man roster”. MLB.com. 2017年5月10日閲覧。
  5. ^ http://www.truebluela.com/2016/7/10/12116220/jjharel-cotton-willie-calhoun-futures-game-dodgers-minor-league-report
  6. ^ “ドジャース、アスレチックスからR.ヒルとJ.レディック獲得”. ISM. Yahoo! JAPAN. (2016年8月2日). オリジナルの2016年8月6日時点におけるアーカイブ。. https://archive.is/20160806162806/http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20160802-00000211-ism-base 2017年5月10日閲覧。 
  7. ^ Cotton Just Misses Perfect Game in Sounds Win”. milb.com (2016年8月10日). 2017年5月10日閲覧。
  8. ^ Susan Slusser (2016年9月7日). “Zach Neal strong in A’s win; Jharel Cotton set for debut”. San Francisco Gate. 2017年5月10日閲覧。
  9. ^ https://www.mlbtraderumors.com/2018/03/al-west-notes-ohtani-vogelbach-whalen-as-cotton-puk.html
  10. ^ Jharel Cotton has Tommy John surgery”. ESPN. March 22, 2018閲覧。
  11. ^ Martin Gallegos (2019年11月20日). “Cotton designated; Jefferies added to A's roster” (英語). MLB.com. 2019年11月25日閲覧。
  12. ^ Jordan Bastian (2019年11月20日). “Cubs land RHP Cotton from A's for cash” (英語). MLB.com. 2019年11月25日閲覧。
  13. ^ George Miller (2020年8月16日). “Cubs DFA Jharel Cotton, Place Tyler Chatwood On IL” (英語). MLB Trade Rumors. 2020年8月17日閲覧。
  14. ^ MLB公式プロフィール参照。2020年8月21日閲覧。
  15. ^ Cubs Claim Ildemaro Vargas, Release Jharel Cotton” (英語). MLB Trade Rumors. 2020年9月5日閲覧。
  16. ^ Rangers sign revival project Cotton, 2 others” (英語). MLB.com. 2021年11月6日閲覧。
  17. ^ Rangers Select Contracts of RHP's Drew Anderson and Jharel Cotton from Triple-A Round Rock; Activate RHP Josh Sborz from Paternity List” (英語). MLB.com (2021年7月30日). 2022年3月11日閲覧。
  18. ^ Twins Claim Jharel Cotton, Outright Rob Refsnyder” (英語). MLB Trade Rumors. 2021年11月6日閲覧。
  19. ^ Steve Adams (2022年4月20日). “Twins Outright Jharel Cotton” (英語). MLB Trade Rumors. 2022年5月27日閲覧。
  20. ^ Mark Polishuk (2022年5月10日). “Twins Place Carlos Correa, Chris Paddack On 10-Day IL; Select Mark Contreras, Jharel Cotton” (英語). MLB Trade Rumors. 2022年5月27日閲覧。
  21. ^ Steve Adams (2022年5月20日). “Twins Outright Jharel Cotton” (英語). MLB Trade Rumors. 2022年5月27日閲覧。
  22. ^ Anthony Franco (2022年6月3日). “Twins Select Jharel Cotton, Ian Hamilton” (英語). MLB Trade Rumors. 2022年6月4日閲覧。
  23. ^ Anthony Franco (2022年6月6日). “Twins Sign Aaron Sanchez, Tyler Thornburg To Minors Deals” (英語). MLB Trade Rumors. 2022年6月9日閲覧。
  24. ^ Anthony Franco (2022年6月8日). “Twins Reinstate Carlos Correa, Select Jharel Cotton” (英語). MLB Trade Rumors. 2022年6月9日閲覧。
  25. ^ Twins Designate Jharel Cotton For Assignment” (英語). MLB Trade Rumors (2022年9月15日). 2023年1月24日閲覧。
  26. ^ Jharel Cotton Elects Free Agency” (英語). MLB Trade Rumors (2022年10月20日). 2023年1月24日閲覧。
  27. ^ a b “オリックスが新外国人・コットンとシュウィンデルの獲得を発表”. サンケイスポーツ. (2023年1月24日). https://www.sanspo.com/article/20230124-F22LROJ7LVJWFEML7QDLT3DL5M/ 2023年1月24日閲覧。 
  28. ^ 新外国人選手獲得のお知らせ”. オリックス・バファローズ. 2023年4月10日閲覧。
  29. ^ 【オリックス】コットンが右肘セカンドオピニオンのため帰国 今季1勝1敗1H、防御率5・89」『日刊スポーツ』2023年10月10日。2024年1月10日閲覧。
  30. ^ 【今日のプロ野球情報】バウアー、安樂智大ら|12月1日発表の自由契約 退団選手 移籍情報一覧”. ベースボールチャンネル (2023年12月1日). 2024年1月10日閲覧。
  31. ^ 友成那智、村上雅則『メジャーリーグ・完全データ選手名鑑2017』廣済堂出版、2017年、246頁頁。ISBN 978-4-331-52084-0 
  32. ^ オリックス・コットンが入団会見 自慢のチェンジアップは「バッグス・バニーのように止まって、また動き出す」」『サンスポ』2023年2月11日。2024年1月10日閲覧。
  33. ^ 【オリックス】コットン、救援で強烈な日本デビュー「バックス・バニー・チェンジアップ」さく裂で4回9奪三振」『中日スポーツ』2023年4月25日。2024年1月10日閲覧。
  34. ^ a b “【オリックス】コットンが来日初登板で初白星 宮城早期降板の危機救い4回1失点9奪三振”. 日刊スポーツ. (2023年4月25日). https://www.nikkansports.com/baseball/news/202304250001407.html 2023年4月25日閲覧。 
  35. ^ “次も期待!来日初先発のオリ・コットン 「いけるところまでいこう」4回途中2失点で連敗脱出に貢献”. スポーツニッポン. (2023年5月22日). https://www.sponichi.co.jp/baseball/news/2023/05/22/kiji/20230522s00001173097000c.html 2023年5月22日閲覧。 

関連項目

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外部リンク

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