ジュリアン・アラフィリップ
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2018年ツアー・オブ・ブリテンにて | ||||||||||||||||||
基本情報 | ||||||||||||||||||
愛称 |
juju(ジュジュ)[1] loulou(ルル) | |||||||||||||||||
生年月日 | 1992年6月11日(32歳) | |||||||||||||||||
国籍 | フランス | |||||||||||||||||
出身地 | シェール県サン=タマン=モンロン | |||||||||||||||||
身長 | 173cm | |||||||||||||||||
体重 | 62kg | |||||||||||||||||
選手情報 | ||||||||||||||||||
所属 | スーダル・クイックステップ | |||||||||||||||||
分野 | ロードレース&シクロクロス | |||||||||||||||||
特徴 |
パンチャー[2] クラシックスペシャリスト | |||||||||||||||||
アマチュア経歴 | ||||||||||||||||||
2013 | Etixx-iHNed | |||||||||||||||||
プロ経歴 | ||||||||||||||||||
2014- | クイックステップ | |||||||||||||||||
主要レース勝利 | ||||||||||||||||||
フレッシュ・ワロンヌ (2018,2019,2021) クラシカ・サンセバスティアン(2018) ストラーデ・ビアンケ(2019) ミラノ~サンレモ(2019) ジロ・デ・イタリア 区間通算1勝 ツール・ド・フランス 山岳賞(2018) 区間通算6勝 ツアー・オブ・カリフォルニア (2016) ヤングライダー賞(2015) 区間通算2勝 クリテリウム・デュ・ドーフィネ 新人賞(2016) 山岳賞(2019) 区間通算3勝 パリ~ニース ポイント賞(2017) ヤングライダー賞(2017) 区間優勝 ブエルタ・ア・エスパーニャ 区間優勝 イツリア・バスク・カントリー 区間通算4勝 ティレーノ〜アドリアティコ 区間通算3勝 | ||||||||||||||||||
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最終更新日 2024年5月27日 |
ジュリアン・アラフィリップ(Julian Alaphilippe、1992年6月11日 - )は、フランス出身の自転車競技(ロードレース)選手。
経歴
[編集]アラフィリップはマッサーでありスカウトマンのジョアン・モリーに発見された。彼は若いフランスライダーのマネージャーを務めておりサン=タマン=モンロンに住んでいた。その町は2013年ツール・ド・フランス第13ステージの舞台にもなった街である。13歳の頃から自転車に乗りはじめたアラフィリップは、今でもたまに叩くドラムよりも自転車を好み、「僕の父はオーケストラの指揮者だった。だから僕は音楽とリズムが好きなんだろう。音楽は僕のライディングにエネルギーを与えてくれてるんだろうね。」と話す。様々な自転車競技に通じ、シクロクロスのフランス選手権U23カテゴリーでは2回優勝した。その後、エティックス・クイックステップのコンチネンタルチームEtixx-Ihnedに迎えられた。
2年目のプロシーズンである2015年のアルデンヌ・クラシックにおいて、フレッシュ・ワロンヌで2位、リエージュ〜バストーニュ〜リエージュでも2位と驚きの成果をあげ、続くツアー・オブ・カリフォルニアでは山岳ステージの山場、マウントバルディを制してステージ優勝と総合ジャージに袖を通し、彼の底無しの潜在能力をカリフォルニアで証明した。「自分に自信を持ってもっと強くなる。2015年は好調のスタートだ。今年は一歩一歩この成長を続けていきたい」[3]
2017年、パリ〜ニース第4ステージの山岳TTでは並み居る強豪を抑えて優勝し、総合ジャージに袖を通した[4]。ブエルタ・ア・エスパーニャの第8ステージでは、ラファウ・マイカとヤン・ポランツとのスプリントで圧勝し、自身初のグランツール区間優勝を果たした。
2018年、フレッシュ・ワロンヌにて、念願のクラシック初勝利[5]。ツール・ド・フランスではピレネー山脈三連戦の初日、第10ステージにて逃げ集団より抜け出し独走でツールステージ初優勝を飾る。また、アルプス初戦の第16ステージでも独走勝利を果たし、最終的には合計4の超級山岳を制し山岳賞を獲得した。
2019年、ミラノ〜サンレモにて、モニュメント初制覇[6]。ツール・ド・フランス第3ステージでは残り16km付近から抜け出して独走勝利。総合でも首位に立ち、フランス人選手としては2014年のトニー・ガロパン以来、5年ぶりにマイヨ・ジョーヌを手に入れた[7]。第6ステージで一旦マイヨジョーヌを手放すも、第8ステージで奪還[8]。第13ステージの個人タイムトライアルでは、本命と目されていたゲラント・トーマスに14秒差を付けてのステージ勝利。フランス人によるツール・ド・フランスでの個人タイムトライアル優勝はプロローグを含めれば18年ぶり、含めなければ32年ぶり。マイヨジョーヌを着たフランス人としてはローラン・フィニョン以来、35年ぶりの勝利となった[9][10]。ピレネーの山頂フィニッシュが設定された第14、15ステージを終えてもマイヨジョーヌをキープ[11]。アルプス3連戦初日となる第18ステージでも総合首位を守ったが、第19ステージでタイムを失いエガン・ベルナルに総合首位の座を明け渡す結果となった[12][13]。続く第20ステージでも3分以上遅れ最終的に総合5位という結果となったが、ステージ2勝と14日間マイヨジョーヌを着用したことが評価されスーパー敢闘賞が贈られた[14]。
2020年、ツール・ド・フランス第2ステージではアダム・イェーツ、マルク・ヒルシとのゴール前スプリントを制し、ステージ優勝[15]。同時にマイヨ・ジョーヌも獲得し、第4ステージまで総合首位をキープした。 世界選手権では、残り12kmの最後の登りでアタックをかけ、そのまま独走勝利。自身初、フランス人としては1997年のローラン・ブロシャール以来23年ぶりの世界王者の座を獲得した[16]。
特徴
[編集]2015年のアルデンヌ・クラシックの成果から、若きクラシックレーサーとしての成長が期待されたが、ツアー・オブ・カリフォルニアではのちに世界王者となるペーター・サガンを限界まで追い詰めた(最終ステージの前日、アラフィリップは2秒差で総合首位に立ち、ペーター・サガンの優勝は最終ステージで3位以内のボーナスタイム獲得が必須となった)[17][18]。その成果から、クライマーであり総合上位を狙える選手としての才能も見出され、翌年のツアー・オブ・カリフォルニアではクイーン・ステージを制し総合優勝に輝いた[19][20]。
パトリック・ルフェーブルGMは「彼は本物で、いつも幸せそうだ。そして、いくつもの潜在能力を秘めている」と話す。
主な戦歴
[編集]2014年
[編集]- ツール・ド・レン ポイント賞、 ヤングライダー賞(第4ステージ優勝)
2015年
[編集]- フレッシュ・ワロンヌ 2位
- リエージュ〜バストーニュ〜リエージュ 2位
- ツアー・オブ・カリフォルニア 総合2位、 ヤングライダー賞(第7ステージ優勝)
2016年
[編集]- フレッシュ・ワロンヌ 2位
- ツアー・オブ・カリフォルニア 総合優勝(第3ステージ優勝)
- クリテリウム・デュ・ドフィネ ヤングライダー賞
- ツール・ド・フランス 敢闘賞 (第16ステージ)
2017年
[編集]- アブダビ・ツアー ヤングライダー賞
- パリ〜ニース ポイント賞、ヤングライダー賞、区間優勝(第4ステージ・個人タイムトライアル)
- ミラノ~サンレモ 3位
- ブエルタ・ア・エスパーニャ 区間優勝(第8ステージ)
- ツアー・オブ・広西 ヤングライダー賞
2018年
[編集]- コロンビア・オロ・イ・パ 区間優勝(第4ステージ)
- イツリア・バスク・カントリー 区間優勝(第1,2ステージ)
- フレッシュ・ワロンヌ 優勝
- クリテリウム・デュ・ドーフィネ 区間優勝(第4ステージ)
- ツール・ド・フランス 山岳賞(第10,16ステージ優勝)
- クラシカ・サンセバスティアン 優勝
- ツアー・オブ・ブリテン 総合優勝(第3ステージ優勝)
- ツアー・オブ・スロバキア 総合優勝(第1ステージ優勝)
2019年
[編集]- ブエルタ・ア・サンフアン 区間優勝(第2,3(ITT)ステージ)
- ツアー・コロンビア 区間優勝(第5ステージ)
- ストラーデ・ビアンケ 優勝
- ティレーノ〜アドリアティコ 区間優勝(第2,6ステージ)
- ミラノ~サンレモ 優勝
- イツリア・バスク・カントリー 区間優勝(第2ステージ)
- フレッシュ・ワロンヌ 優勝
- クリテリウム・デュ・ドーフィネ 山岳賞、区間優勝(第6ステージ)
- ツール・ド・フランス スーパー敢闘賞(第3ステージ、第13ステージ・個人タイムトライアル優勝)
2020年
[編集]- ツール・ド・フランス 区間優勝(第2ステージ)
- 世界選手権自転車競技大会ロードレース 男子エリートロードレース 優勝
- ブラバンツ・パイル 優勝
2021年
[編集]- ティレーノ〜アドリアティコ 区間優勝(第2ステージ)
- フレッシュ・ワロンヌ 優勝
- ツール・ド・フランス 区間優勝(第1ステージ)
- 世界選手権自転車競技大会ロードレース 男子エリートロードレース 優勝
2022年
[編集]- ツール・ド・ラ・プロヴァンス ポイント賞
- イツリア・バスク・カントリー 区間優勝(第2ステージ)
- ツール・ド・ワロニー 区間優勝(第1ステージ)
2023年
[編集]- フォーン=アルデシュ・クラシック 優勝
- クリテリウム・デュ・ドーフィネ 区間優勝(第2ステージ)
2024年
[編集]- ジロ・デ・イタリア 区間優勝(第12ステージ)
- オコロ・スロベンスカ ポイント賞(第3ステージ優勝)
- チェコ・ツアー 区間優勝(第4ステージ)
脚注
[編集]- ^ ツール・ド・フランス2018 第10ステージ レースレポート - J SPORTS
- ^ 『ciclissimo選手名鑑2018』八重洲出版、2018年。
- ^ http://www.etixx-quickstep.com/en/team/55/julian-alaphilippe
- ^ パリ〜ニース2017第4ステージ 山岳TTでコンタドールらを圧倒したアラフィリップが総合首位に浮上
- ^ 「ユイの壁」の激坂バトル アラフィリップがバルベルデの5連覇を阻止
- ^ “ポッジオとローマ通りを先頭で駆け抜けたアラフィリップがモニュメント初制覇”. 2019年7月10日閲覧。
- ^ “シャンパーニュの丘で飛び出したアラフィリップが独走勝利&マイヨジョーヌ獲得”. 2019年7月10日閲覧。
- ^ デヘントが中央山塊で鮮やかな独走勝利 攻撃に出たアラフィリップがマイヨジョーヌ奪回
- ^ マイヨジョーヌのアラフィリップが27.2km個人TTでトーマスを14秒差で下す
- ^ ツール・ド・フランス2019第13ステージ個人TTはマイヨ・ジョーヌのアラフィリップがサプライズ優勝!
- ^ アラフィリップ総合首位でピレネー越え、トーマスも追随
- ^ キンタナが超級ガリビエを独走 ベルナルが挽回し、アラフィリップが首位を守る
- ^ 積雹と土砂崩れにより急遽ステージ短縮 ベルナルがマイヨジョーヌを獲得
- ^ 運命が決めたツールの若き王ベルナル 個人を超えたチームワークの勝利
- ^ “ツール・ド・フランス2020 第2ステージ 大会2日目の本格山岳ステージでアラフィリップが亡き父に捧げる勝利&マイヨジョーヌ獲得”. cyclowired (2020年8月31日). 2020年9月21日閲覧。
- ^ “ロード世界選手権2020男子エリートロードレース 独走したアラフィリップが世界王者に 逃げた新城幸也は自分の展開に持ち込めず”. cyclowired (2020年9月28日). 2020年9月28日閲覧。
- ^ アラフィリップが頂上ゴール制覇で総合首位に サガンに2秒差で最終ステージへ
- ^ 4勝目を飾ったカヴェンディッシュ ボーナスタイムを得たサガンが総合優勝
- ^ ステティーナを下したアラフィリップがクイーンステージ制覇 19秒差で総合首位に
- ^ カヴェンディッシュが最終スプリント制覇 23歳アラフィリップが総合優勝に輝く
外部リンク
[編集]- ジュリアン・アラフィリップ - サイクリングアーカイヴス
- ジュリアン・アラフィリップのプロフィール - ProCyclingStats
- 公式サイト