コンテンツにスキップ

英文维基 | 中文维基 | 日文维基 | 草榴社区

スティームパケット

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
スティームパケット
Steampacket
出身地 イングランドの旗 イングランド ロンドン
ジャンル ブルース
ソウル・ミュージック
活動期間 1965年 - 1966年
レーベル チャーリー・レコード
旧メンバー ロング・ジョン・ボルドリー
ロッド・スチュワート
ジュリー・ドリスコール
ブライアン・オーガー
ヴィック・ブリッグス
リッキー・フェンソン
ミッキー・ウォーラー

スティームパケットSteampacket、Steam Packetと表記されることもある)[1]は、1965年にロング・ジョン・ボルドリーとロッド・スチュワートジュリー・ドリスコール、オルガン奏者のブライアン・オーガーによって結成されたブリティッシュ・ブルース・バンド[2]である。

略歴

[編集]

単独グループではない音楽的なレビューでは[3]、スティームパケットは、1965年にそれまで在籍したグループのフーチー・クーチー・メン (Hoochie Coochie Men)が解散した後に、ロング・ジョン・ボルドリーによって結成された[4]。バンドには、フーチー・クーチー・メンでボルドリーと一緒に在籍していたロッド・スチュワート、ボーカリストのジュリー・ドリスコール、オルガン奏者のブライアン・オーガー、ギタリストのヴィック・ブリッグスが含まれていた。彼らは過去にローリング・ストーンズヤードバーズと関係していたジョルジオ・ゴメルスキー[5]によってマネージメントされていた。

スティームパケットは、全国のさまざまなクラブ、劇場、学生組合で演奏し、その中には、1965年のイギリス・ツアーにおけるローリング・ストーンズのサポートも含まれていた[6][7]。ただ、契約上の困難があったため、スタジオやライブでアルバムを正式に録音することはなかった。マーキー・クラブでのリハーサルを録音したデモテープの各曲は、後にスチュワートの成功を活かすために『First of the Supergroups: Early Days and The First Supergroup: Steampacket Featuring Rod Stewart』という欺瞞的なタイトルでリリースされた[8][9]

その後の動向

[編集]

スチュワートは1966年初頭にバンドを脱退し、数ヶ月後にロング・ジョン・ボルドリーが続き、それからすぐグループは解散した。その後、ロング・ジョン・ボルドリーは、キーボードで当時はまだ無名だったエルトン・ジョンを含むブルーソロジーに参加[10][11]、さらにソロ・キャリアを追求し、1967年に「Let the Heartaches Begin」により全英シングルチャートでナンバー1ヒットを記録している。ジュリー・ドリスコール、ブライアン・オーガー、ヴィック・ブリッグスはザ・トリニティーを結成し、ブリッグスは1966年後半になってエリック・バードン・アンド・ジ・アニマルズに参加するため脱退した。ジュリー・ドリスコールとブライアン・オーガーのザ・トリニティーは、1968年に「火の車 (This Wheel's on Fire)」がヒットした。ロッド・スチュワートはその後もジェフ・ベック・グループフェイセズ、そしてソロ・アーティストとして歌い続けた。ちなみにフリートウッド・マックピーター・グリーンミック・フリートウッドがスティームパケットで演奏したという都市伝説がある。実際のところ、スティームパケットは、ロッド・スチュワートの脱退を除くと、結成時から解散までずっと同じメンバーだった。グリーンとフリートウッドがロッド・スチュワートと一緒に演奏したグループはショットガン・エクスプレスである[12]

ラインナップ

[編集]

ディスコグラフィ

[編集]

アルバム

[編集]
  • 『ファースト・スーパー・グループ』 - Rock Generation Volume 6 - The Steampacket (Or The First "Supergroup") (1970年)
  • The Steampacket Featuring Long John Baldry, Rod Stewart, Brian Auger & Julie Driscoll (1990年) ※1965年録音

参考文献

[編集]
  • Paul Myers: Long John Baldry and the Birth of the British Blues, Vancouver 2007 - GreyStone Books

脚注

[編集]
  1. ^ John Chilton (21 Jun 2004). Who's Who of British Jazz: 2nd Edition. Bloomsbury Publishing. p. 12. https://books.google.com/books?id=fuu36Cq2ZTwC&pg=PA12#v=onepage&q&f=false 
  2. ^ Paul Du Noyer (2003). The Illustrated Encyclopedia of Music. Flame Tree Publishing. p. 181. ISBN 1-904041-96-5 
  3. ^ Brian Auger”. MTV Artists. 16 August 2016閲覧。
  4. ^ Sharon Davis (6 Jan 2012). Every Chart Topper Tells a Story: The Sixties. Random House. p. 162. https://books.google.com/books?id=IDvneZmPuVIC&pg=RA1-PT162#v=onepage&q&f=false 
  5. ^ Alan di Perna (1 Oct 2012). Guitar Masters: Intimate Portraits. Hal Leonard Corporation. https://books.google.com/books?id=5dsJYulxGsQC&pg=PT43#v=onepage&q&f=false 
  6. ^ Concerts & Package Tours : 1965 (July - August)”. bradfordtimeline.co.uk. 2020年2月13日閲覧。
  7. ^ Dafydd Rees, Luke Crampton (1 Oct 1999). Rock Stars Encyclopedia. DK Pub.. p. 852. https://archive.org/details/rockstarsencyclo00rees 
  8. ^ Richie Unterberger. “The First Supergroup: Steampacket Featuring Rod Stewart”. AllMusic. 2020年2月13日閲覧。
  9. ^ Richie Unterberger. “The Steampacket Artist Biography”. AllMusic. 2020年2月13日閲覧。
  10. ^ BackstageE: Blue Kiwi Tour”. eltonjohnworld.com (26 August 2002). 2020年2月13日閲覧。
  11. ^ Keith Hayward (2013). Tin Pan Alley: The Rise of Elton John. Soundcheck Books. pp. 66–67. https://books.google.com/books?id=PEgPhgVOPpUC&pg=PT34#v=onepage&q&f=false 
  12. ^ Hedin, Mark (25 May 2000). “Legendary British Bluesman Peter Green's Back On The Scene”. MTV. http://www.mtv.com/news/873117/legendary-british-bluesman-peter-greens-back-on-the-scene/ 6 March 2018閲覧。 

外部リンク

[編集]