コンテンツにスキップ

英文维基 | 中文维基 | 日文维基 | 草榴社区

スモーキー・ロビンソン

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
スモーキー・ロビンソン
2021年
基本情報
出生名 William Robinson, Jr.
生誕 (1940-02-19) 1940年2月19日(84歳)
出身地 アメリカ合衆国
ミシガン州デトロイト
ジャンル R&Bソウル
職業 歌手ソングライター
音楽プロデューサー
活動期間 1955年 -
共同作業者 ザ・ミラクルズ
テンプテーションズ
公式サイト www.smokeyrobinson.com

ウィリアム・"スモーキー"・ロビンソン・ジュニアWilliam 'Smokey' Robinson, Jr.1940年2月19日 - )は、アメリカミュージシャン。名門レーベル、モータウンの設立に参加し、長く副社長を務めた。ブラックミュージック界の大御所である。

ローリング・ストーンの選ぶ歴史上最も偉大な100人のシンガー」において20位[1]、「ローリング・ストーンの選ぶ歴史上最も偉大な100組のアーティスト」においてもザ・ミラクルズが第32位にランクインしている。更に「Q誌の選ぶ歴史上最も偉大な100人のシンガー」においては第95位に選ばれている[2]

歴史

[編集]

ミシガン州デトロイト出身。1955年にハイスクールの友人らとミラクルズの前身となる「マタドールズ」というコーラス・グループを結成する。やがてスモーキーは後に作曲家のベリー・ゴーディー・ジュニアの目に留まり、ザ・ミラクルズは1959年にゴーディーが設立したタムラ=モータウン・レコードの契約アーティスト第1号となった。1960年、スモーキーとゴーディーが共作した「ショップ・アラウンド」がR&Bチャートの1位に輝く。1962年末に発表された「ユーヴ・リアリー・ゴッタ・ホールド・オン・ミー」もR&Bチャート1位を獲得し、この曲はビートルズにもカヴァーされた。1963年、「ミッキーズ・モンキー」もヒット。

スモーキーはミラクルズでの歌手活動だけでなく、作曲家としてもテンプテーションズフォー・トップスマーヴィン・ゲイら所属アーティストに多くの楽曲を提供、1961年からは副社長の肩書きを得てゴーディーと二人三脚でモータウンをもり立てていく。その詞曲のクオリティーの高さは、ボブ・ディランがスモーキーを「現代アメリカ最高の詩人」と評したほどであった。

1965年、「ウー・ベイビー・ベイビー」と「トラックス・オブ・マイ・ティアーズ」がヒット。同年11月発売のアルバム『Going to a Go-Go』からグループ名を「スモーキー・ロビンソン&ザ・ミラクルズ」に変更。12月にシングルカットした「ゴーイング・トゥ・ア・ゴー・ゴー」は後にローリング・ストーンズにカヴァーされた。1967年発表の「涙のクラウン」は1970年に再ヒットし、ついに初の全米チャート1位の完全制覇を成し遂げた。

スモーキーは1972年にグループを離れ、ソロ活動を始める。ソロとしても「クワイエット・ストーム」、「クルージン」のヒットを出す傍らモータウン副社長の業務も続けた。一方、ミラクルズはスモーキーの後任のリード・シンガーとしてビリー・グリフィンを迎え、「ドゥ・イット・ベイビー」や、1976年の「ラヴ・マシーン」(全米1位)などのヒットを放っている。

1981年には「ビーイング・ウィズ・ユー」が全米ビルボード誌2位[3]、全米キャッシュボックス誌1位、全英1位となった。(「クルージン」に引き続き2年連続でビルボード誌2位、キャッシュボックス誌1位という結果に終わった。ソロ名義ではついにビルボード誌だけが1位を取れなかった)

1985年にはUSAフォー・アフリカに参加し、「ウィ・アー・ザ・ワールド」のコーラスを担当。

1987年のシングル曲「ジャスト・トゥ・シー・ハー」は全米8位を記録し、ロビンソンはこの曲でグラミー賞最優秀男性R&Bボーカル・パフォーマンス賞を受賞した[3]1988年にはケニー・Gのアルバム『シルエット』にゲスト参加するが、同年にモータウンがMCAレコードに売却されると1990年に会社を離れ、しばらくの間表舞台から遠ざかっていた。1999年にモータウン・レーベルに復帰し、現在も活動を続けている。

2006年

2014年ランディ・ジャクソンをプロデューサーに迎えたセルフカバーアルバム『Smokey & Friends』をヴァーヴ・レコードからリリース。アロー・ブラック、エルトン・ジョンゲイリー・バーロウ (テイク・ザット)、JC・シャゼイ、ジェシー・J、ジョン・レジェンド、シーロー・グリーンスティーヴン・タイラーニコール・シャージンガープッシーキャット・ドールズ)、ミゲル、メアリー・J.ブライジ、ジェームス・テイラー、シェリル・クロウ、レデシーが参加してスモーキーとデュエットをしている。

2016年にはアメリカ議会図書館よりガーシュウィン賞を贈られる[4][5]

2023年、9年ぶりの新作『ガズムズ』を発表、『ガズムズ』とはオーガズムの略語であり、そのタイトルからTikTokユーザーのネタにされたが、これに対してロビンソンは「ガズムズとは君が得たかもしれないあらゆる良い気分についてのことだ。セックスから離れろ、君がそう結び付けているだけだ」「ガズムズは単に性的な単語ではない」「人々は私の年齢を引き合いに出して、それについて語るべきでないというが、私にはまだガズムズがあるし、ずっとそうありたいと思っている」「タイトル曲を聴いてもらえればそういった類のものではないということを分かってもらえるだろう」と返答した[6]

ディスコグラフィー

[編集]
写真左から:指揮者のズービン・メータ、歌手のドリー・パートン、スモーキー・ロビンソン(2006年12月3日ホワイトハウスでのケネディ・センター名誉賞のレセプションにて)

The Miracles

[編集]
  • Hi... We're The Miracles (1961)
  • Cookin' With The Miracles (1962)
  • The Fabulous Miracles (1963)
  • Doin' Mickey Monkey (1963)

Smokey Robinson & The Miracles

[編集]
  • Going To A Go-Go (1965)
  • Away We A Go-Go (1966)
  • Make It Happen (1968)
  • Special Occasion (1968)
  • Time Out For Smokey Robinson And The Miracles (1969)
  • Four In Blue (1969)
  • What Love Has Joined Together (1970)
  • A Pocket Full Of Miracles (1970)
  • One Dozen Roses (1971)
  • Flying High Together (1972)
  • Smokey Robinson & The Miracles: 1957–1972 (1972) - ライヴ盤

Smokey Robinson

[編集]
  • Smokey (1973)
  • Pure Smokey (1974)
  • A Quiet Storm (1975)
  • Smokey's Family Robinson (1976)
  • Deep In My Soul (1977)
  • Love Breeze (1978)
  • Smokin' (1978)
  • Where There's Smoke… (1979)
  • Warm Thoughts (1980)
  • Being With You (1981)
  • Yes It's You Lady (1982)
  • Touch The Sky (1982)
  • Essar (1984)
  • Smoke Signals (1985)
  • One Heartbeat (1987)
  • Love, Smokey (1990)
  • Double Good Everything (1991)
  • Intimate (1999)
  • Food For The Spirit (2004)
  • Timeless Love (2006)
  • Time Flies When You're Having Fun (2009)
  • Smokey and Friends (2014)
  • Gasms (2023)

楽曲提供

[編集]

他のミュージシャンによるカバー

[編集]

脚注

[編集]
  1. ^ Rolling Stone. “100 Greatest Singers: Smokey Robinson”. 2013年5月26日閲覧。
  2. ^ Rocklist.net...Q Magazine Lists..”. Q - 100 Greatest Singers (2007年4月). 2013年5月21日閲覧。
  3. ^ a b Smokey Robinson | Awards | AllMusic
  4. ^ “Smokey Robinson named 2016 Gershwin Prize for Popular Song honoree”. The Los Angeles Times. (July 5, 2016). http://www.latimes.com/entertainment/music/la-et-ms-gershwin-prize-smokey-robinson-20160705-snap-story.html 2016年8月23日閲覧。 
  5. ^ スモーキー・ロビンソン氏、米国議会図書館によるガーシュウィン賞を受賞”. カレントアウェアネス・ポータル. 国立国会図書館 (2016年7月6日). 2016年8月23日閲覧。
  6. ^ Ordonez, Eli (2024年1月15日). “Smokey Robinson responds to viral TikTok, explains meaning behind ‘Gasms’ album title”. NME. 2024年10月24日閲覧。

関連項目

[編集]

外部リンク

[編集]