テレフタル酸
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テレフタル酸 | |
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別称 Benzene-1,4-dicarboxylic acid para-Phthalic acid TPA PTA | |
識別情報 | |
CAS登録番号 | 100-21-0 |
ChemSpider | 7208 |
RTECS番号 | WZ0875000 |
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特性 | |
化学式 | C8H6O4 |
モル質量 | 166.14 g/mol |
示性式 | C6H4(COOH)2 |
外観 | 白色結晶又は粉末 |
密度 | 1.522 g/cm3 |
融点 |
300°C (密閉管内) (402°C (675 K) (空気中)) |
沸点 |
昇華性 |
水への溶解度 | 0.0017 g/100 mL at 25°C |
溶解度 | 極性有機溶媒、塩基性水溶液 |
酸解離定数 pKa | 3.51, 4.82[1] |
構造 | |
双極子モーメント | 0 |
危険性 | |
安全データシート(外部リンク) | MSDS sheet |
EU分類 | not listed |
関連する物質 | |
関連するカルボン酸 | フタル酸 イソフタル酸 安息香酸 p-トルエン酸 |
関連物質 | p-キシレン ポリエチレンテレフタラート テレフタル酸ジメチル |
特記なき場合、データは常温 (25 °C)・常圧 (100 kPa) におけるものである。 |
テレフタル酸(テレフタルさん、terephthalic acid)は、芳香族ジカルボン酸の一種。ベンゼン環のパラ位に2個のカルボキシ基が結合した形を持つ。TPAと略す。また高純度のものを PTA (purified terephthalic acid) と略すことがある。 酸性や中性の水、アルコールやジエチルエーテル等にはほとんど溶けないが、アルカリ性の水や熱濃硫酸、DMFには可溶である。異性体にフタル酸、イソフタル酸があり、これらの異性化あるいは p-キシレンの酸化によって作ることが可能。下式のようにエチレングリコールと縮合重合して生成されるポリエステルはポリエチレンテレフタラート (PET) と呼ばれ、ペットボトルや衣料の原料として工業的に重要である。
テレフタル酸の2008年度日本国内生産量は 1,015,009t、消費量は 160,184t である[2]。
p-キシレンをコバルト、マンガン、臭素の触媒下に250℃で酸素酸化して製造される。この系中ではテレフタル酸に至る前にp-トルイル酸を経由している[3]。
出典
[編集]- ^ Brown, H.C., et al., in Baude, E.A. and Nachod, F.C.,Determination of Organic Structures by Physical Methods, Academic Press, New York, 1955.
- ^ 経済産業省生産動態統計・生産・出荷・在庫統計 Archived 2011年5月22日, at the Wayback Machine.平成20年年計による
- ^ 野村正勝、鈴鹿輝男『最新工業化学』講談社、2004年、128ページ。