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トヨタ・ヤリスヴァーソ

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
トヨタ・ヴィッツ > トヨタ・ファンカーゴ > トヨタ・ヤリスヴァーソ

ヤリス ヴァーソYARiS VERSO)は、日本自動車メーカートヨタ自動車によって製造・販売されたトールワゴン乗用車である。日本では、同型車がファンカーゴとして販売された。プラットフォームXP10型ヤリス(日本名ヴィッツ)/エコー(日本名プラッツ)と同じNBCプラットフォームを採用した。日本における後継車種はトヨタ・ラクティス[1]欧州における後継車種はトヨタ・ヴァーソ-Sとなる。

トヨタ・ヤリスヴァーソ
XP20/NCP2#型
2001年式前期型GLSグレード1.3 フロント
同リア
概要
別名 トヨタ・ファンカーゴ日本
トヨタ・エコーヴァーソフィリピンおよび香港
製造国 日本の旗 日本愛知県豊田市
販売期間 1999年8月 - 2005年10月
デザイン 生間博和
ボディ
乗車定員 5名
ボディタイプ 5ドアトールワゴン
エンジン位置 フロント
駆動方式 前輪駆動
プラットフォーム トヨタ・NBCプラットフォーム
パワートレイン
変速機 5速MT、4速AT
車両寸法
ホイールベース 2,500 mm
全長 3,860 - 3,880 mm
全幅 1,660 - 1,665 mm
全高 1,680 - 1,710 mm
車両重量 1,000 - 1,140 kg
系譜
後継 トヨタ・ヴァーソ-S
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概要

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コンセプトカー1997年に開催された第32回東京モーターショーにて公開された。ヤリスをベースとしたbBとは異なり、デザイン欧州人が好む様な、欧州風な物となった[1]ホイールベースはヤリスより130mm延長された。

インストルメントパネルにセンターゲージレイアウトを採用し、同時期に発売されたプラッツ同様、ISOFIXと互換性のあるリアシートを標準装備した。後部座席には床下収納と前方収納を採用し、荷室空間を広く取った。自転車大型クロスバイク等は標準装備されるフックを使用する事により固定でき、当時のコンパクトカーの中ではトップクラスの荷室空間と収納スペースを備えた。これにより、キャンプ福祉車両としても使用される。日本ではタクシーとしても使用される。

1.3Lおよび1.5Lのガソリンエンジンが用意され、2001年には1.4LのD-4D型ディーゼルエンジンが追加された。日本では、1.5L(NCP25型)の四輪駆動仕様も設定された。4速ATが標準装備された。また、ステアシフトマチックはGグレードでは標準装備された。本車は、ヴィッツとプラッツと共に第20回1999年 - 2000年日本カー・オブ・ザ・イヤーを受賞した。

日本では、エクステリアカラーは発売当初16色、マイナーチェンジ後は特別仕様車含む18色で、インテリアカラーはマイナーチェンジ後がシャドーグレーフレンチターコイズブルー、以降のマイナーチェンジ後ではブラックのみとなった。

一部の市場では、2人乗り仕様のバンも用意された。

また、イギリスでのユーザー満足度調査で1位を獲得するなど、ターゲットとしていた欧州では高評価を得た[注釈 1]

年表(日本仕様ファンカーゴ)

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  • 1997年10月 - 第32回東京モーターショーにてFuncargoコンセプトとして参考出品。
  • 1999年8月30日 - ファンカーゴ発表および発売。
  • 2000年
    • 1月 - 一部改良。リヤシートヘッドレストを全車標準装備化。
    • 8月 - 一部改良。ボディカラーにグリーンパールマイカを追加設定。
      全車「平成12年基準排出ガス25%低減レベル」(☆・G-LEV)を達成。
    • 12月 - 一部改良。EBD付ABSを全車標準装備化。
  • 2001年
    • 1月 - 一部改良。「G」と「X」に特別仕様「マジョーラ」を追加設定。マジョーラカラーは当時実用化されたばかりで、見る角度や光の当たり方によってさまざまな色に変化して見える偏光性塗料で、こちらでは「エメラルドスペクトラシャイン」という青紫系のカラーが採用されている。
    • 8月 - 一部改良。ボディカラーでスーパーホワイトIIからホワイトに変更設定。
  • 2002年8月8日 - マイナーチェンジ。
    フェイスリフト実施と、エンジン改良により、全車が平成12年基準排出ガス75%低減レベルとなったほか、室内ではステアリングホイールやメーターなどに手を加え、デザインを変更している。
    内装ではインパネのデザイン・車内の全体的な色調の変更などを、外装ではフロントグリル・ヘッドライト・バンパー・リアコンビネーションランプなどの変更。また、「G」と「X」に「ペアベンチバージョン」および「リアリビングバージョン」を追加設定した。リアリビングバージョンは、それまで4:2:4に3分割されていた商用車的なリアシートが、一般的な6:4の快適なシートへと変更されたが、シートの床下への収納はできなくなっている。
    全車「平成12年基準排出ガス75%低減レベル」(☆☆☆・U-LEV)を達成。
  • 2003年6月 - 一部改良。「X」に「HIDセレクション」を追加設定。
  • 2004年2月 - 一部変更。
    全車「平成17年基準排出ガス50%低減レベル」(新☆☆☆・U-LEV)を達成。また、「1.3X」は「平成22年度燃費基準+5%達成車」の、「1.3J」および「1.5G(FF車)」は「平成22年度燃費基準達成車」の認定をそれぞれ受けた。
  • 2005年
    • 9月 ー オーダーストップに伴い生産終了。以降は在庫対応分のみの販売となる。
    • 10月 - 販売終了。

脚注

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注釈

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  1. ^ イギリスでのレビューでは、エクステリアデザインは賛否両論であったが、居住空間や運転性能などで高評価であった。また、特徴的なエクステリアデザインであった為「アイスクリームバン」とも呼ばれた。

出典

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  1. ^ a b 交通タイムス社 (2024年1月11日). “スライドドアも持たずに35万台も売れた! 1代限りで消えたのが謎すぎる「ファンカーゴ」というスマッシュヒットカー”. WEB CARTOP. 2024年8月10日閲覧。

関連項目

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