ドキソルビシン
表示
(ドキソルビシン塩酸塩から転送)
IUPAC命名法による物質名 | |
---|---|
| |
臨床データ | |
販売名 | アドリアシン、ドキシル |
胎児危険度分類 |
|
薬物動態データ | |
生物学的利用能 | 5%(経口時) |
代謝 | 肝臓(aldo-keto reductaseおよびmicrosomal glycosidase) |
半減期 | 28.3時間 |
排泄 | 尿中(22.7%:7日間) 糞中(14~45%) |
データベースID | |
CAS番号 | 23214-92-8 25316-40-9 (塩酸塩) |
ATCコード | L01DB01 (WHO) |
PubChem | CID: 31703 |
KEGG | D03899 |
化学的データ | |
化学式 | C27H29NO11 |
分子量 | 543.52 579.98(塩酸塩) |
ドキソルビシン(doxorubicin)は、抗悪性腫瘍剤(抗がん剤)の一種。1967年にイタリアのFarmitalia研究所のF. Arcamoneらにより、Streptomyces peucetius var. caesiusの培養濾液中から発見されたアントラサイクリン系の抗腫瘍性抗生物質である。 アドリアマイシン (Adriamycin) ともいう。商品名はアドリアシン(製造販売:協和発酵工業→協和発酵キリン→現協和キリン)およびドキシル(ヤンセンファーマ製造販売)。DXRまたはADM(あるいはADR)という略号で表されることもある。世界保健機関 (WHO) の下部組織によるIARC発がん性リスク一覧のグループ2に属する。ヒトに対する発癌性の限られた証拠、動物実験での十分な証拠がある。
効能・効果
[編集]副作用
[編集]心筋障害[1][2]、心不全、骨髄抑制、出血、心電図異常、頻脈、食欲不振、悪心・嘔吐、口内炎、下痢、脱毛、発熱など。
作用機序
[編集]腫瘍細胞のDNAの塩基対間に挿入し、DNAポリメラーゼ、RNAポリメラーゼ、トポイソメラーゼII反応を阻害し、DNA、RNA双方の生合成を抑制することによって抗腫瘍効果を示す。細胞周期別では特にS期に高い感受性を示す。
脚注・参考文献
[編集]
参考資料
[編集]- 『アドリアシン注用10』医薬品インタビューフォーム・2006年10月作成(協和発酵工業)
- “Immunoregulatory Effect of Mesima (R) as an Immunotherapeutic Agent in Stage III Gastric Cancer Patients after Radical Gastrectomy”. J Korean Cancer Assoc. 29: 383-390. (1997) .
- “Phellinus linteus sensitises apoptosis induced by doxorubicin in prostate cancer”. Br J Cancer. 95: 282-288. (2006) .