AL☆VEシアター
AL☆VEシアター supported by 109シネマズ | |
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AL☆VEシアター | |
情報 | |
正式名称 | AL☆VEシアター |
開館 | 2020年12月25日 |
開館公演 |
ワンダーウーマン 1984 私をくいとめて スパイの妻 劇場版 相撲道〜サムライを継ぐ者たち〜 |
客席数 | 387席 |
用途 | 映画上映 |
運営 |
秋田シネマ&エンターテイメント 東急レクリエーション(提携) |
所在地 |
秋田県秋田市東通仲町4-1 秋田拠点センターアルヴェ2階 |
最寄駅 | 秋田駅 |
最寄IC | 秋田自動車道秋田中央IC |
外部リンク | https://alvetheater.com |
特記事項 | 秋田県興行生活衛生同業組合加盟 |
AL☆VEシアター supported by 109シネマズ(アルヴェシアター サポーテッド バイ いちまるきゅうシネマズ)は、秋田県秋田市東通仲町の「秋田拠点センターアルヴェ」2階にある映画館。
ここでは、前身であるパンテオンシネマズAKiTA(パンテオンシネマズあきた)、駅の映画館 AKiTAシアター(えきのえいがかん あきたシアター)、ルミエール秋田(ルミエールあきた)についても述べる。
歴史
[編集]水野晴郎プロデュースにより、水野の個人事務所「M&T ピクチャーズ」(西田和昭代表)が主体となって秋田市南通亀の町で「秋田パンテオン」や「秋田有楽座」を1955年(昭和30年)[注 1]から経営していた興行会社「第一商事」と提携して「秋田駅周辺地区新都市拠点整備事業」によって建設された「秋田拠点センターアルヴェ」の2階にパンテオンシネマズAKiTAの名称で2004年(平成16年)7月16日に開館。パンテオンと有楽座を亀の町から実質移転[注 2]する形でスタートした。
その後、2004年(平成16年)後半から西田和昭の病気療養を理由に「M&T ピクチャーズ」に出資していた「ラスカルピクチャーズ」が運営に当たっていたが、2005年(平成17年)10月に再び「M&T ピクチャーズ」に運営が戻る。
しかし、テナント料の問題として民事訴訟に発展し、同年11月16日、東京地裁は水野らに明け渡しとテナント料4,200万円の支払いを命じる判決を下した[5]。判決に先立って10月からパンテオンシネマズAKiTAも突然の休業に入り、事実上の撤退をした[6]。
後継テナントとして、民間棟部分のビルオーナーの秋田新都心ビルの作業が難航したことから民間棟のテナント会有志が黒沢久雄の事務所に直接掛け合って交渉するなど後継探しが一時二分したが、最終的にテナント有志側が2006年8月5日から9月15日までの期間限定で、駅の映画館 AKITAシアター(えきのえいがかん あきたシアター)として暫定営業という形で映画館を再開[7][8]。2つのスクリーンでの限定公開だったものの、採算ラインを上回ったため、9月16日以降も採算ラインを割らなければ続けるということとなった。
同年11月、岩手県盛岡市で名劇、ルミエール、ピカデリーなど5館の映画館を展開する岩手県盛岡市の南部興行が運営に名乗りを上げた[9]。同社は「AKITAシアター」の名称で、2006年11月18日から営業を開始し、本格的に復活[7][8]。
2007年(平成19年)4月25日、テナント契約更新を機に、ルミエール秋田(ルミエールあきた)と改称[9]。しかし、2020年(令和2年)5月18日、民間棟を管理・運営する秋田新都心ビルとの契約が満了するため閉館した[10]。
以降は秋田ケーブルテレビと秋田新都心ビルが設立した合弁会社「秋田シネマ&エンターテイメント」が不定期に映画を上映していたが、同年12月25日に同社が「AL☆VEシアター」(アルヴェシアター)として再び開館[11]。5つあるスクリーンのうち3つのみ使用し、運営と編成は109シネマズを展開する東急レクリエーションがサポート[12]。残りのスクリーンは2021年(令和3年)3月9日に会員制サテライトシェアオフィスとして改装の上「Atelier AL☆VE」(アトリエアルヴェ)として開業し[13][14]、これを機に現在の施設名であるAL☆VEシアター supported by 109シネマズ(アルヴェシアター サポーテッド バイ いちまるきゅうシネマズ)と改称された。
沿革
[編集]- 2004年(平成16年)
- 7月16日
- 内覧会。
- 「秋田シネマフェスティバル IN パンテオンシネマズAKITA」開催(19日まで)。
- 7月17日 - グランドオープン。「ハリー・ポッターとアズカバンの囚人(字幕版)」「ウォルター少年と、夏の休日」「デイ・アフター・トゥモロー」「トロイ」「スキャンダル」「丹下左膳」「友引忌」の7作品でスタート。
- 8月14日 - 秋田県でロケが行われた映画「釣りバカ日誌15 ハマちゃんに明日はない!?」が先行公開される。
- 11月 - 運営がラスカルピクチャーズへ移り、占野しげるが支配人になる。
- 7月16日
- 2005年(平成17年)
- 2月19日 - 『火火』公開に伴い、高橋伴明監督が舞台挨拶を行う。
- 4月 - 秋田新都心ビルと水野晴郎側との間で約4500万円の債務弁済契約を結ぶ。また5月末日までの建物明け渡しを求める。
- 5月28日 - 上映開始時間を9時00分から8時30分へ変更。
- 6月 - 秋田新都心ビル、約4500万円の支払いと建物の明け渡しを求めラスカルと水野晴郎を相手取り東京地裁に提訴。
- 7月2日 - ワーナー・ブラザースの配給が打ち切られる。
- 8月29日 - 上映開始時間を戻す。
- 10月12日
- 運営がラスカルピクチャーズからM&Tピクチャーズへ戻る。
- 20世紀フォックス、UIP、東芝エンタテインメントの配給が打ち切られる。
- 10月14日 - 突然の休館[6]。
- 11月2日 - 水野晴郎とM&Tピクチャーズ西田和昭代表らが秋田市役所を訪れ、佐竹敬久市長に対し映画館再開の意欲を伝えるとともに、再開への側面的な支援を依頼する。
- 11月16日 - 秋田新都心ビルが映画館を運営するM&Tピクチャーズや水野晴郎などを相手取り、建物の明け渡しとテナント料などの支払いを求めた訴訟の判決が東京地裁であり、新都心ビル側の主張を全面的に認めた。秋田新都心ビルは秋田地裁に明け渡しの仮執行の手続に入る旨を発表した[15]。
- 11月25日 - 秋田新都心ビル関口昇司社長は、映画運営会社を今年度中に決定し、来年3月までには映画館を再開させる考えであることを発表した。
- 12月1日 - M&Tピクチャーズと水野晴郎は控訴期限の12月1日までに控訴しなかったため、東京地裁での判決が確定。ただし、ラスカルピクチャーズは判決に不服として東京高裁に控訴した。
- 2006年(平成18年)
- 2007年(平成19年)4月25日 - 「AKITAシアター」が「ルミエール秋田」に改称[7][8]。
- 2017年(平成29年)5月20日 - ホテルメトロポリタン秋田で「ルミエール秋田開館10周年記念パーティ」が開催される[16]。
- 2018年(平成30年)7月1日 - ロックバンド「鴉」のワンマンライブ「東名阪秋咲き巡り」が開催される[17]。
- 2019年(平成31年)2月15日 - 『赤い雪 Red Snow』上映に伴い、出演俳優の永瀬正敏と菜葉菜、監督の甲斐さやかが舞台挨拶を行う[18]。
- 2020年(令和2年)
- 2021年(令和3年)
- 2023年(令和5年)
特色
[編集]- パンテオンシネマズAKiTA時代
- 主に松竹やワーナー・ブラザース(=松竹東急系)、20世紀フォックス(現:20世紀スタジオ)及びUIP配給作品を中心に上映していた。一方、東宝系は東宝の子会社が運営する「イオン秋田・TOHOシネタウン」(現:TOHOシネマズ秋田)が既に存在していたためか配給されず、東映やウォルト・ディズニー・スタジオ、及びソニー・ピクチャーズ エンタテインメント(以下、SPE)が配給する作品も上映されなかった。
- また、金曜ロードショー再現ライブというものが行われていた。
- ルミエール秋田時代
- パンテオンシネマズ時代同様、松竹やワーナーが配給する作品の他、それまで上映されなかったSPE作品などを上映[8]。映画興行のみならず、先述するロックバンドのライブ[17]や、落語家を招いた『ルミエール秋田落語会』などのイベントも行われた。
- コンセッションでは焼肉味と豚丼味のライスバーガーや今川焼きなどの軽食も販売していた[8]。
- AL☆VEシアター時代
- 東急レクリエーションが編成を行っている為、パンテオンシネマズやルミエール時代同様、松竹やワーナーが配給する作品を中心に上映している他、Disney+のプレミアアクセスでの劇場公開との同時配信を巡ってTOHOシネマズにて公開が見送られている一部ディズニー作品など[25]に関しても、当映画館では上映が行われている[26]。
- また、スマートフォンやスマートグラス等で、映画の字幕や音声ガイドが楽しめるアプリ「HELLO!MOVIE」に対応している作品に関しては字幕ガイド用スマートグラスのレンタルを行っており、聴覚障害者や耳の遠い高齢者も楽しめるようになっている[27]。
スクリーン
[編集]2021年8月現在のもの[28]。
スクリーン | 座席数 | |
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一般席 | 車椅子席 | |
シアター1 | 127席 | 2席 |
シアター2 | ||
シアター3 |
- パンテオンシネマズAKiTA時代
スクリーン | 座席数 |
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ベガ | 210席 |
アンタレス | 127席 |
シリウス | |
プロキオン | |
ボルックス |
- ルミエール秋田時代
スクリーン | 座席数 | |
---|---|---|
一般席 | 車椅子席 | |
ルミエール1 | 210席 | 2席 |
ルミエール2 | 127席 | |
ルミエール3 | ||
ルミエール4 | ||
ルミエール5 |
脚注
[編集]注釈
[編集]出典
[編集]- ^ 『映画年鑑 1960年版 別冊 映画便覧 1960』時事通信社、1960年。
- ^ 『映画年鑑 1969年版 別冊 映画便覧 1969』時事通信社、1969年。
- ^ 日本映画製作者連盟配給部会『映画館名簿 1985年』時事映画通信社、1984年。
- ^ 『「いやし処ほてる寛楽 秋田川反」2023年7月29日グランドオープン』(プレスリリース)セレクトホテルズグループ、2023年7月29日 。2024年6月9日閲覧。
- ^ 「水野晴郎氏側が敗訴 東京地裁、未払い料支払い命令 シネコン訴訟」『朝日新聞』秋田版 2005年11月17日
- ^ a b ““水野晴郎プロデュース” 秋田のシネコン「パンテオンシネマズ秋田」が1年で休館”. 河北新報 (河北新報社). (2005年10月14日)
- ^ a b c d “暫定営業中の映画館が長期運営へ - 「ルミエール秋田」へ名称変更”. 秋田経済新聞 (みんなの経済新聞ネットワーク). (2007年4月24日) 2017年5月21日閲覧。
- ^ a b c d e f “ルミエール秋田”. 港町キネマ通り (2016年11月). 2021年8月23日閲覧。
- ^ a b 「ルミエール秋田 新装オープン 秋田駅東口 アルヴェ」『朝日新聞』秋田版 2007年4月26日
- ^ a b 「「13年間楽しんだ」 映画館「ルミエール秋田」最後の1日」『秋田魁新報電子版』秋田魁新報社、2020年5月17日。オリジナルの2021年5月17日時点におけるアーカイブ。2024年12月16日閲覧。
- ^ 「長く愛される映画館に アルヴェシアター、25日オープン」『秋田魁新報電子版』秋田魁新報社、2020年12月22日。オリジナルの2020年12月22日時点におけるアーカイブ。2024年12月16日閲覧。
- ^ 「アルヴェの映画館、来月25日に新オープン 秋田新都心ビル」『秋田魁新報電子版』秋田魁新報社、2020年11月18日。オリジナルの2020年11月18日時点におけるアーカイブ。2024年12月16日閲覧。
- ^ “秋田駅東口に5G対応シェアオフィス 映画館の一部活用しオープン”. 河北新報. (2021年3月17日) 2021年8月23日閲覧。
- ^ “秋田駅直結ビルにシェアオフィス、テレワーク需要開拓”. 日本経済新聞. (2021年3月9日) 2021年8月23日閲覧。
- ^ 津村豊和 (2005年11月17日). “パンテオンシネマズ休館:明け渡し訴訟、新都心側が勝訴−−東京地裁 /秋田”. 毎日新聞 (毎日新聞社)
- ^ “「ルミエール秋田」開館10周年記念パーティー開催しました”. 秋田拠点センターアルヴェ (2017年5月22日). 2021年10月2日閲覧。
- ^ a b “祭終”. 近野淳一(鴉)オフィシャルブログ. サイバーエージェント (2018年4月4日). 2021年10月2日閲覧。
- ^ “映画「赤い雪 Red Snow」の出演キャストや監督を迎えた舞台挨拶が開催!!”. あきたタウン情報 (2019年2月14日). 2021年10月2日閲覧。
- ^ “ルミエール秋田が今週末で閉館、“さよなら映画祭”で「男はつらいよ」最新作など上映”. 映画ナタリー. ナターシャ (2020年5月12日). 2024年6月9日閲覧。
- ^ “新生 鶴岡まちなかキネマ オープニング上映作品決まる”. 荘内日報 (荘内日報社). (2023年3月2日) 2024年6月9日閲覧。
- ^ 「「AL☆VEシアター」オープン 映画ファン続々と【動画】」『秋田魁新報電子版』秋田魁新報社、2020年12月25日。オリジナルの2020年12月25日時点におけるアーカイブ。2024年12月16日閲覧。
- ^ 「監督自ら秋田弁を出演者に特訓 本県ロケ「光を―」先行上映」『秋田魁新報電子版』秋田魁新報社、2021年9月23日。オリジナルの2021年9月23日時点におけるアーカイブ。2024年12月19日閲覧。
- ^ 石塚陽子「大館市出身の長澤監督 秋田で公開「うれしい」映画「凪の島」作品への思い語る AL☆VEシアター」『秋田魁新報』秋田魁新報社、2023年4月18日、27面。
- ^ 羽生田一海「映画「土を喰らう十二ヵ月」 監督、撮影の裏話披露 アルヴェでトーク」『秋田魁新報』秋田魁新報社、2023年11月29日、27面。
- ^ 細野真宏 (2021年3月3日). “「ラーヤと龍の王国」。ディズニーと映画館の関係が激変!一体何が起こっているのか?【前編】”. 映画.com. 2021年8月23日閲覧。
- ^ “上映中”. AL☆VEシアター. 2021年8月23日時点のオリジナルよりアーカイブ。2021年8月23日閲覧。
- ^ “字幕メガネ貸出”. AL☆VEシアター. 2021年8月23日閲覧。
- ^ “劇場案内”. AL☆VEシアター. 2021年8月23日閲覧。
外部リンク
[編集]- 公式ウェブサイト
- AL☆VEシアター supported by 109シネマズ (@alvetheater) - X(旧Twitter)