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フクロウ科

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
フクロウ科
モリフクロウ
モリフクロウ Strix aluco
保全状況評価[1]
ワシントン条約附属書II)
分類
ドメイン : 真核生物 Eukaryota
: 動物界 Animalia
: 脊索動物門 Chordata
亜門 : 脊椎動物亜門 Vertebrata
: 鳥綱 Aves
: フクロウ目 Strigiformes
: フクロウ科 Strigidae
Vigors, 1825
模式属
Strix Linnaeus, 1758

フクロウ科(フクロウか、Strigidae)は、鳥綱フクロウ目に属する科。

分布

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アフリカ大陸北アメリカ大陸南アメリカ大陸ユーラシア大陸インドネシアオーストラリア日本

形態

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羽毛は柔らかくて縁が細かい。そのため羽ばたいた際に音を発することなく、獲物に接近することができる。頭頂に耳介状の羽毛(羽角)が生える種もいて、これらの種はミミズク(-ズク)と呼称されることもある。ミミズクの由来は諸説あり「耳が付いている」や「耳が突き出している」などが元になったと考えられている。-ズクの和名がある種でも羽角が発達していなかったり(例:アオバズク)、逆に-ズクと和名になくても羽角が発達する種(例:シマフクロウ)もいる。

他の鳥類に比べたら視力が発達していて、感度はヒトの約100倍。眼は大型で頭部の正面を向く。網膜には色覚はないものの感度の高い細胞が集まり、暗所でも物を見分けることができる。また眼が正面を向くため、物を立体的に捕らえることができる。反面視野は狭く眼球が大きすぎるため眼球を回転させて周囲を見渡すことができないが、頸部を180°以上回転させることにより視野の狭さを補っている。

耳孔は左右で異なる位置にあり、これにより獲物が発する音から正確に方向や位置を探知できると考えられ聴覚は発達している。 後肢には鋭い爪が生え、捕らえた獲物をしっかりと掴むことができる。

分類

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以下の分類・英名はIOC World Bird List (v 14.1)[2]に、属和名は主として山階 (1986)[3]に、種和名は山崎ら (2017)[4]に従う。†は絶滅を示す。

生態

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森林草原砂漠などに生息する。主に夜行性だが、昼間に活動する種もいる。

食性は動物食で、昆虫魚類両生類、鳥類、哺乳類などを食べる。消化できなかった毛や骨は小さな塊(ペリット)にして吐き出す。

繁殖形態は卵生で、主に樹洞に巣を作り(他の鳥の古巣を使う、地面に直接卵を産む、地面に穴を掘って巣を作る種もいる)卵を産む。抱卵はメスのみが行う。

多くの種が飛行時に羽音を立てないが、シマフクロウをはじめとする魚食性のフクロウは羽音を立てる。

人間との関係

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開発による生息地の破壊や、それに伴う獲物の減少などにより生息数が減少している種もいる。

画像

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関連項目

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出典

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  1. ^ CITES. Appendices I, II and III valid from 26 November 2019. <http://www.cites.org/> (Accessed 21 December 2019)
  2. ^ Gill F , D Donsker & P Rasmussen (Eds). 2024. “Owls”. IOC World Bird List (v 14.1). doi:10.14344/IOC.ML.14.1. www.worldbirdnames.org (2024年8月8日閲覧)
  3. ^ 山階芳麿 「フクロウ科」『世界鳥類和名辞典』 大学書林、1986年、223-234頁。
  4. ^ 山崎剛史・亀谷辰朗・太田紀子 「フクロウ目の新しい種和名」『山階鳥類学雑誌』第49巻 1号、山階鳥類研究所、2017年、31-40頁。
  5. ^ a b 柴田佳秀 「世界のフクロウ全種リスト」『生きもの好きの自然ガイド「このは」 No. 9 世界のフクロウがわかる本とっておきの100種』 文一総合出版、2015年、124-127頁。
  6. ^ a b 加茂元照・波多野鷹 「種別リスト」『ザ・フクロウ 飼い方&世界のフクロウカタログ』 誠文堂新光社、2004年、208-211頁。
  7. ^ 『フクロウ大図鑑』、134頁
  8. ^ 『フクロウ大図鑑』、88頁
  9. ^ 『フクロウ大図鑑』、89頁
  10. ^ 『フクロウ大図鑑』、105頁

参考文献

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  • マリアンヌ・テイラー著、山階鳥類研究所監訳、『フクロウ大図鑑』、2018年、ISBN 978-4-89531-329-2
  • 安部直哉 『山渓名前図鑑 野鳥の名前』、山と渓谷社2008年、14頁。
  • 小原秀雄・浦本昌紀・太田英利・松井正文編著 『レッド・データ・アニマルズ6 アフリカ』、講談社2000年、91-93、188-189頁。
  • 小原秀雄・浦本昌紀・太田英利・松井正文編著 『レッド・データ・アニマルズ1 ユーラシア、北アメリカ』、講談社、2000年、100、199頁。
  • 小原秀雄・浦本昌紀・太田英利・松井正文編著 『レッド・データ・アニマルズ4 インド、インドシナ』、講談社、2000年、181-182頁。
  • 小原秀雄・浦本昌紀・太田英利・松井正文編著 『レッド・データ・アニマルズ5 東南アジアの島々』、講談社、2000年、73-74、178-180頁。
  • 小原秀雄・浦本昌紀・太田英利・松井正文編著 『レッド・データ・アニマルズ7 オーストラリア、ニューギニア』、講談社、2000年、88、191頁。
  • 小原秀雄・浦本昌紀・太田英利・松井正文編著 『レッド・データ・アニマルズ8 太平洋、インド洋』、講談社、2001年、91、207-208頁。
  • 黒田長久監修 C.M.ペリンズ、A.L.A.ミドルトン編 『動物大百科8 鳥II』、平凡社1986年、86-95頁。
  • 中村登流監修 『原色ワイド図鑑4 鳥』、学習研究社1984年、56、58頁。
  • 『小学館の図鑑NEO 鳥』、小学館2002年、74-75、121、137、158、163頁。

関連書籍

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