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フリントシャー (競走馬)

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
フリントシャー
2015ソードダンサーステークス
(2015年8月29日)
欧字表記 Flintshire
品種 サラブレッド
性別
毛色 鹿毛
生誕 2010年4月4日(14歳)
Dansili
Dance Routine
母の父 Sadler's Wells
生国 イギリスの旗 イギリス
生産者 Juddmonte Farms
馬主 Khalid Abdullah
調教師 Andre Fabreフランス
Chad Brownアメリカ
競走成績
生涯成績 24戦8勝
獲得賞金 5,786,144ポンド
8,909,910ドル
勝ち鞍
G1 パリ大賞典 2013年
G1 香港ヴァーズ 2014年
G1 ソードダンサーS 2015年・2016年
G1 マンハッタンH 2016年
G3 リス賞 2013年
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フリントシャーFlintshire, 2010年4月4日 - ) は、鹿毛競走馬である。主な勝ち鞍は2013年パリ大賞典2014年香港ヴァーズ2015年ソードダンサーステークス2016年マンハッタンハンデキャップソードダンサーステークスである。いとこ(母の全妹の仔)に、2017年、18年の凱旋門賞連覇などG1級競走を11勝したエネイブルがいる。

経歴

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3歳時(2013年)

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2013年シャンティイ競馬場の未勝利戦でデビューし、勝利した。次走の条件戦は2着に敗れるも、続くリス賞(G3)で重賞初制覇、パリ大賞典(G1)でG1競走初制覇となった。

5戦目はニエル賞(G2)であったが、1番人気ながら4着に敗れ、続く凱旋門賞(G1)も8着に敗れた。

4歳時(2014年)

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4歳初戦はコロネーションカップ(G1)であったが、シリュスデゼーグルの2着に敗れた。続くサンクルー大賞(G1)で4着、フォア賞(G2)で2着に敗れると、凱旋門賞(G1)に出走。人気薄ながらも直線では勝ち馬トレヴに2馬身差まで迫り、2着でゴールとなった。

凱旋門賞後はブリーダーズカップ・ターフ(G1)に出走し、メインシークエンス(Main Sequence)に半馬身差及ばず2着に敗れたが、続く香港ヴァーズ(G1)では直線外から追い込んで勝利した。

5歳時(2015年)

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5歳になったフリントシャーはオールウェザーのダルシャーン賞を叩き台にドバイシーマクラシック(G1)に出走したが、前走の勝ち馬ドルニヤ(Dolniya)に2馬身1/4差をつけられて2着に敗れた。ヨーロッパに戻った後、コロネーションカップ(G1)に出走したが、3着に敗れた。

その後、これまで騎乗していたマキシム・ギュイヨン騎手からヴァンサン・シュミノー騎手に乗り替わり、サンクルー大賞(G1)とソードダンサーステークス(G1)に出走。サンクルー大賞(G1)はトレヴから1馬身1/4差の2着となったが、ソードダンサーステークス(G1)では直線に入る前に先頭に立ち、そのまま突き放して勝利した。レース後、ジュドモントファームのレーシングマネージャーはフリントシャーが国外遠征を繰り返しながらも勝利してきたことを受けて「彼は驚くべき馬だ」と述べた[1]

次走は3年連続出走となる凱旋門賞(G1)であった。M.ギュイヨン騎手が騎乗し、前年の勝ち馬トレヴには先着するも、勝ち馬ゴールデンホーンに2馬身差届かず2着に敗れた。続く香港ヴァーズ(G1)は再びV.シュミノー騎手に乗り替わるも、ハイランドリールの2着に敗れた。

6歳時(2016年)

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2016年になると、アメリカの芝コースへの適性の高さや、オーナーであるハーリド・ビン・アブドゥッラー王子がアメリカでの所有馬のラインナップの強化を望んでいることを受けて、フリントシャーはフランスアンドレ・ファーブル厩舎からアメリカ合衆国チャド・ブラウン厩舎に移籍となった[2]

移籍緒戦はハビエル・カステリャーノ騎手が騎乗してマンハッタンハンデキャップ(G1)を勝利した。続くボーリンググリーンハンデキャップ(G2)も勝利すると、連覇を狙ってソードダンサーステークス(G1)に出走。道中は最後方を追走、馬群が固まったところで徐々に内側からポジションを上げて直線で先頭に立つと、そのまま1着でゴールして連覇達成となった。騎乗したJ.カステリャーノ騎手は「彼は驚異的な馬だ。芝であのような凄い加速をする馬は見たことがない」と述べた[3]

次走はジョーハーシュ・ターフクラシックステークス(G1)に出走するも、逃げたエクト(Ectot)を交わせず、5馬身差の2着に敗れた。更に、ラストランとなったブリーダーズカップ・ターフ(G1)も逃げたハイランドリールを交わせず、1馬身3/4差2着に敗れた。

この年の活躍を受けて、エクリプス賞最優秀芝牡馬に選出されている。

引退後

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フリントシャーは引退後、ヒルンデール牧場(Hill 'n' Dale Farms)で種牡馬入りした。また、種牡馬入りに際して、ヒルンデール牧場、S.F.ブラッドストック(S.F.Bloodstock)、チャイナホースクラブ(China Horse Club)、ジュドモントファーム(Juddmonte Farms)による共同所有が決まっている。2017年の種付け料は2万ドル[4]

競走成績

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出走日 競馬場 競走名 距離 着順 騎手 着差 1着(2着)馬
2013.05.07 シャンティイ 未勝利 芝2000m 1着 M.ギュイヨン 2 1/2馬身 (Temps Libre)
2013.06.01 ロンシャン Prix de Lormoy 条件 芝2100m 2着 M.ギュイヨン 1馬身 Silver Trail
2013.06.16 シャンティイ リス賞 G3 芝2400m 1着 M.ギュイヨン 3馬身 (France Valour)
2013.07.13 ロンシャン パリ大賞典 G1 芝2400m 1着 M.ギュイヨン 1 1/2馬身 (Manndawi)
2013.09.15 ロンシャン ニエル賞 G2 芝2400m 4着 M.ギュイヨン 1 3/4馬身 Kizuna
2013.10.06 ロンシャン 凱旋門賞 G1 芝2400m 8着 M.ギュイヨン 12馬身 Treve
2014.06.07 エプソム コロネーションC G1 芝12f 2着 M.ギュイヨン 2馬身 Cirrus des Aigles
2014.06.29 サンクルー サンクルー大賞 G1 芝2400m 4着 M.ギュイヨン 3 1/2 Noble Mission
2014.09.14 ロンシャン フォア賞 G2 芝2400m 2着 M.ギュイヨン 1 1/2馬身 Ruler of the World
2014.10.05 ロンシャン 凱旋門賞 G1 芝2400m 2着 M.ギュイヨン 2馬身 Treve
2014.11.01 サンタアニタ BCターフ G1 芝12f 2着 M.ギュイヨン 1/2馬身 Main Sequence
2014.12.14 沙田 香港ヴァーズ G1 芝2400m 1着 M.ギュイヨン 1/2馬身 (Willie Cazals)
2015.03.03 シャンティイ ダルシャーン賞 条件 AW1900m 2着 M.ギュイヨン 短クビ Dolniya
2015.03.28 メイダン ドバイシーマC G1 芝2410m 2着 M.ギュイヨン 2 1/4馬身 Dolniya
2015.06.06 エプソム コロネーションC G1 芝12f 3着 M.ギュイヨン 1 3/4馬身 Pether's Moon
2015.06.28 サンクルー サンクルー大賞 G1 芝2400m 2着 V.シュミノー 1 1/4馬身 Treve
2015.08.29 サラトガ ソードダンサーS G1 芝12f 1着 V.シュミノー 2 1/2馬身 (Red Rifle)
2015.10.04 ロンシャン 凱旋門賞 G1 芝2400m 2着 M.ギュイヨン 2馬身 Golden Horn
2015.12.13 沙田 香港ヴァーズ G1 芝2400m 2着 V.シュミノー 1 1/2馬身 Highland Reel
2016.06.11 ベルモントパーク マンハッタンH G1 芝10f 1着 J.カステリャーノ 1 3/4馬身 (Ironicus)
2016.07.30 サラトガ ボーリンググリーンH G2 芝11f 1着 J.カステリャーノ 3/4馬身 (Grand Tito)
2016.08.27 サラトガ ソードダンサーS G1 芝12f 1着 J.カステリャーノ 1 3/4馬身 (Money Multiplier)
2016.10.01 ベルモントパーク ジョーハーシュ・ターフクラシックS G1 芝12f 2着 J.カステリャーノ 5馬身 Ectot
2016.11.05 サンタアニタ BCターフ G1 芝12f 2着 J.カステリャーノ 1 3/4馬身 Highland Reel

血統表

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フリントシャー血統ダンジグ系 / Northern Dancer 4x3=18.75%、*イルドブルボン 4x4=12.50% ) (血統表の出典)

Dansili
1996 黒鹿毛
父の父
デインヒル
1986 鹿毛
Danzig Northern Dancer
Pas de Nom
Razyana His Majesty
Spring Adieu
父の母
Hasili
1991 鹿毛
Kahyasi *イルドブルボン
Kadissya
kerali High Line
Sookera

Dance Routine
1999 鹿毛
Sadler's Wells
1981 鹿毛
Northern Dancer Nearctic
Natalma
Fairy Bridge Bold Reason
Special
母の母
Apogee
1990 鹿毛
Shirley Heights Mill Reef
Hardiemma
Bourbon Girl *イルドブルボン
Fleet Girl F-No.4-m


脚注

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  1. ^ Flintshire Flies Away From Sword Dancer Foes” (英語). BloodHorse.com. 2017年8月5日閲覧。
  2. ^ Globetrotting G1 Winner Flintshire Transferred To Chad Brown” (英語). Paulick Report. 2017年8月5日閲覧。
  3. ^ Flintshire Dominant Again in Sword Dancer” (英語). BloodHorse.com. 2017年8月5日閲覧。
  4. ^ Flintshire's Stud Fee Set at $20,000” (英語). BloodHorse.com. 2017年8月5日閲覧。

外部リンク

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