プロジェクト:世界遺産/より正確な記事名/過去ログ
このページは過去の議論を保存している過去ログページです。編集しないでください。新たな議論や話題は、プロジェクト‐ノート:世界遺産/より正確な記事名で行ってください。 |
より正確な記事名とは、ユネスコに登録されている遺産の名称を英仏語から日本語に翻訳する時により正確に翻訳するという意味です。話し合いの離散を防ぐためここに登録してください。
参考資料:参考になる資料がある場合以下に追加してください。
問題の所在
[編集]ユネスコは世界遺産の個別名称について英語、フランス語のみを公式名称とすると声明している。しかし、社団法人日本ユネスコ協会連盟(以下「日本ユネスコ」と略すが、日本ユネスコ国内委員会とは別のものである)編集の『世界遺産年報』および公式サイトには、英語登録名のみに基づく日本語訳が掲載されており、一般にはこれが正式な日本語名称と受け取られる傾向がある。ところがそれらの日本語名称を仔細に検討してみると、英語名の正確な翻訳ではなかったり、個別遺産の性格を正しく反映していない訳となっているものも見受けられる。また、日本ユネスコは翻訳名の見直しを毎年行っており、遺産によっては毎年のように訳し方に変更が加えられてきた場合もある。
日本ユネスコはユネスコの公式な下部組織ではなく([1])、日本ユネスコ自身、自らのリストが公式なものとは主張していない([2])。ユネスコの公式声明に立ち返るならば、日本ユネスコの訳はあくまでも仮訳とみなすべきである。
さらにいえば、あなんさんが指摘したようにタイ政府はタイ国内の個別世界遺産名称について英仏語名称とは全く別のタイ語名称をタイの正式遺産名称としている場合も存在する。
このような場合、ウィキペディア日本語版では公式の英仏語名称に近く、かつ個別遺産の実体を反映した日本語訳を採用するものとする。
また間違いではないが音訳の問題でクインズランドとクイーンズランドの様に、音訳にゆれがある場合、ある程度ウィキペディア内で統一を図ることが必要である(→Wikipedia:ウィキプロジェクト 世界遺産/訳語の揺れ)。
論議の場として
[編集]ここに書かれている遺産名称については、変更・提案があったもの、又は論議がされているものです。変更された遺産名称についての問題点や、よりよい新名称がある場合には、各遺産の記事やこのページのノートで提案してください。また名称について論議されている場所がありましたら、話の拡散を防ぐために論議しているページのリンクを付け加えてください。新規に提案される場合には現在の遺産名称と提案する遺産名称、その理由を追加してください。名称についての話が終わりましたら、後から見た人がわかるように要約の形で以下に追加してください。
このページの意図は問題提起をする、論議をする場を設けることです。決定名称を強制するためにあるものではありません。挙げられた新名称に問題がある場合には論議を行いより正確な名称に変更してください。
記事名、一覧の名称修正について
[編集]- 修正を行った遺産名称は以下に変更点を記入する。
- 記事のノートに変更したことと、ここへのリンクを入れる。
記入方法
[編集]修正後の遺産名
[編集]- 英語名:(英語名称)
- 仏語名:(仏語名称) *仏語名は議論の必要に応じて加えてください。
- 変更内容:(変更前)→(変更後)
- 変更理由
修正を行った遺産登録名
[編集]以下『』付きの数字は『世界遺産年報』のその年の版を指す。『2008』なら『世界遺産年報2008』である。
平遥古城
[編集]- 英語名:Ancient City of Ping Yao
- 古都平遥→平遥古城
- 日本語の古都はかつて都であった都市を意味する。日本ユネスコ訳では日本の遺産名について英仏語に古都という表現がないにもかかわらず、「古都京都の文化財」「古都奈良の文化財」という表現を採用している(これは日本の世界遺産については日本政府の提示名を採用している為である)。この場合は遺産の実体から考えて問題ないと思われるが、中国山西省の世界遺産(英語名:Ancient City of Ping Yao)を「古都平遥」と訳すのは誤訳の疑いがある。というのも山西省平遥県は歴史上一度も王朝(地方民族王朝を含む)の都となったことがないし、エインシェント・シティーは必ずしも古都を意味しないからである。この場合中国語名称である「平遥古城」が遺産の実体を正確に反映しているので、日本語名称も平遥古城とする。なお、中国語で「城」とは城壁のある都市と意味する。
- 日本ユネスコでも『2003』までは「平遥古城」を採用していた。「古都平遥」は『2004』以降で使われている。
ホイアンの古い町並み
[編集]- 英語名:Hoi An Ancient Town
- 古都ホイアン→(ホイアンの古い町並み)
- ベトナムの世界遺産(英語名:Hoi An Ancient Town)についても日本ユネスコ訳は「古都ホイアン」としているが、ホイアンは広南阮氏政権及び阮朝の都フエの外港であったに過ぎず、チャンパ王国時代についても都であった形跡はない。ホイアン世界遺産の実体は16世紀以降、ほとんどは18世紀以降に建造された旧中国人街を中心とする橋、会館、廟、民家などで構成されており、これを日本語で古都と表現することはできない。またホイアンには城壁はないので、「古城」とするのも無理がある。このため、ウィキペディア日本語版では英仏語の意味を汲んで、「ホイアンの古い町並み」としたい。(フエは古都の名称に相応しいが、英仏語名称ではフエの建築群と呼んでおり、日本ユネスコ訳もそうなっている。)
高敞、和順、江華の支石墓群
[編集]- 英語名:Gochang, Hwasun & Ganghwa Dolmen Sites
- 高敞、和順、江華の支石墓群跡→高敞、和順、江華の支石墓群
- この韓国の世界遺産(英語名:Gochang, Hwasun & Ganghwa Dolmen Sites)の日本ユネスコ訳名称のうち、最後の「跡」は不要である。
- 日本ユネスコの訳は「高敞、和順、江華の巨石墓跡」(『2001』)→「高敞、和順、江華の支石墓跡」(『2002』)→「高敞、和順、江華の支石墓群跡」(『2004』)と変遷している。
スコータイの歴史上の町と関連の歴史上の町
[編集]- 英語名:Historic Town of Sukhotai and Associated Historic Towns
- 古代都市スコタイと周辺の古代都市群→スコータイの歴史上の町と関連の歴史上の町
- 題名の「古代」が歴史用語の古代と間違いやすく不適切。代案として「遺跡」、「古都」などが浮かんだが、ユネスコの正式名称が英語・仏語と言うことを考慮し直訳に変更。なおスコタイという表記も最近減っているので、これもスコータイに改めた。
- 日本ユネスコでは「スコタイ遺跡と周辺の歴史地区」(『1995』)→「古都スコタイと周辺の歴史地区群」(『1996』)→「古都スコタイと周辺の古都」(『1997-1998』)と変遷し、『2004』から「古代都市スコタイと周辺の古代都市群」に改められた。
ロード・ハウ島群
[編集]- 英語名:Lord Howe Island Group
- ロード・ハウ諸島→ロード・ハウ島群
- ロード・ハウは諸島ではなく一つの島。Lord Howe Island Groupの誤訳と思われる。ちなみに周辺には他の名称の島がある。新たな記事名には直訳を採用。
海印寺大蔵経板殿
[編集]- 英語名Haeinsa Temple Janggyeong Pandeon, the Depositories for the Tripitaka Koreana Woodblocks
- 八萬大蔵経を納めた伽*山海印寺(*印は人偏に耶)→海印寺大蔵経板殿
- この遺産のユネスコ正式名称(英語)は<<Haeinsa Temple Janggyeong Panjeon, the Depositories for the Tripitaka Koreana Woodblocks>>だが、これを日本ユネスコ訳のように「八萬大蔵経を納めた伽*山海印寺(*印は人偏に耶)」と訳す問題点について。まず、Haeinsa Temple が海印寺であることは問題ないが、Janggyeong Panjeon は韓国語で蔵経板殿を意味する。韓国の世界遺産正式名称は海印寺蔵経板殿だけだが、外国人には意味がよく分らないため、英語名称では「韓国大蔵経版木の収蔵庫」と説明を加えている。日本ユネスコ訳では版木を脱落させて八萬を付け足し、海印寺にも伽*山(*印は人偏に耶)と山号を付加している。この訳の最大の問題点は世界遺産に登録されているのは海印寺の蔵経板殿(大蔵経収蔵庫)だけなのに、海印寺全体が登録されているようにみえること、また収蔵されているのは大蔵経の版木なのに訳では木版の版木なのか印刷したものなのか曖昧なことも問題。八萬や文字がよく表示できない伽*山(*印は人偏に耶、別の字では伽耶山)は不要であろうし、簡潔な名前の方がよい。日本は漢字文化圏なので、韓国語名称どおり海印寺蔵経板殿でも良いが、蔵経の意味が日本語として不明であり、各種の教典を集めたものの総称として、また英語のtripitakaも反映した形で、海印寺大蔵経板殿とするのが妥当である。
ミストラス
[編集]- 英語名:Archaeological Site of Mystras
- ミストラ遺跡→ミストラスの考古遺跡
- 「ミストラ」は西ヨーロッパを経由して日本で紹介された伝統的な呼称であるが、現地のギリシア語名は、ミストラス(Μύστρας)であり、英語登録名も同じくミストラスである。日本語文献にも「ミストラス」を採用する実例があり、現地音に忠実な「ミストラス」としても読者を混乱させるといった事情も無いと考えられる。ノート:ミストラスも参照。
ラ・ルヴィエールとル・ルーにあるサントル運河の4つのリフトとその周辺 (エノー州)
[編集]- 英語名:The Four Lifts on the Canal du Centre and their Environs, La Louvière and Le Roeulx (Hainault)
- 中央運河にかかる4機の水力式リフトとその周辺のラ・ルヴィエール及びル・ルー(エノー)→ラ・ルヴィエールとル・ルーにあるサントル運河の4つのリフトとその周辺 (エノー州)
- ラ・ルヴィエール、ル・ルーは都市名であって、あくまでもその運河沿いしか指定されていないようなので、あたかもそれらの都市そのものが指定されているかのように訳すのは不適切でないかと考えた。
- 日本ユネスコの訳は「中央運河にかかる4機の水力式リフトとその周辺のラ・ルヴィエール地域やル・ルー地域(エノー)」(『2000』)→「中央運河にかかる4機の水力式リフトとその周辺のラ・ルヴィエールやル・ルー(エノー)」(『2002』)→「中央運河にかかる4機の水力式リフトとその周辺のラ・ルヴィエール地域やル・ルー(エノー)地域」(『2003』)→「中央運河にかかる4機の水力式リフトとその周辺環境、ラ・ルヴィエールとル・ルー(エノー)」(『2004』)→「中央運河にかかる4機の水力式リフトとその周辺のラ・ルヴィエールやル・ルー(エノー)」(『2005』。2002と同じ)→「中央運河にかかる4機の水力式リフトとその周辺のラ・ルヴィエール及びル・ルー(エノー)」(『2006』以降)と小刻みな変化を続けてきた。
マドリウ=ペラフィタ=クラロ渓谷
[編集]- 英語名: Madriu-Perafita-Claror Valley
- 変更内容:マデリウ-ペラフィタ-クラーロル渓谷→マドリウ=ペラフィタ=クラロ渓谷
- Wikipedia:記事名の付け方や他のハイフンの入った世界遺産の例に従い、ハイフンを=に変更。
- Clarorという語は一般に原音(カタルーニャ語)では「クラロ」(ロにアクセントがつく)と発音、「クラーロル」とはならないと考えたから(この場合、ラにアクセントがあるように読める)。
- もっとも本件に関する定訳はおそらくまだないため、さまざまな表記が存在している。よって今後の議論も必要。ノート:マドリウ=ペラフィタ=クラロ渓谷も参照。
- 『21世紀世界遺産の旅』(小学館、2007年)のように、ウィキペディアとほぼ同じ「マドリウ・ペラフィタ・クラロ渓谷」という表記を採用する文献も現れている。
ベッリンツォーナ旧市街の3つの城と防壁・城壁群
[編集]- 英語名 Three Castles, Defensive Wall and Ramparts of the Market-Town of Bellinzone
- 仏語名:Trois châteaux, muraille et remparts du bourg de Bellinzone
- ベリンツォーナ旧市街にある3つの城、要塞及び城壁→ベッリンツォーナ旧市街の3つの城と防壁・城壁群
- rempartsを要塞と訳すことに疑問を感じた。
- 日本ユネスコの訳は『2004』まで「ベリンツォーナ旧市街にある3つの城、城壁と要塞」で、『2005』から「ベリンツォーナ旧市街にある3つの城、要塞及び城壁」となった。
スオメンリンナの要塞
[編集]- 英語名:Fortress of Suomenlinna
- 仏語名:Forteresse de Suomenlinna
- スオメンリンナの要塞群→スオメンリンナの要塞
- 6つの島の上に建造された「ひとつの」要塞であって、英語名、仏語名ともに単数形。よって「群」は不要と判断した。
- 日本ユネスコは「スオメンリンナ要塞」(『1995』)→「スオメンリンナの要塞群」(『1996』)→「スオメンリンナの城塞」(『1997-1998』)→「スオメンリンナの要塞」(『2002』)→「スオメンリンナの要塞群」(『2004』)となった。
ウアダン、シンゲッティ、ティシット、ウアラタの古いクスール
[編集]- 英語名:Ancient Ksour of Ouadane, Chinguetti, Tichitt and Oualata
- 仏語名:Anciens Ksour de Ouadane, Chinguetti, Tichitt et Oualata
- ウワダン、シンゲッティ、ティシット及びウワラタの古い集落→ウアダン、シンゲッティ、ティシット、ウアラタの古いクスール
- ウアダン / ウワダン、ウワラタ(ワラタ)/ ウアラタは、表記の揺れの範囲内と思うが、「クスール」に関しては、英語名、仏語名ともイタリックで表現しており、訳さないほうが良いと思われる。
- 日本ユネスコの訳は「ウワダニ、シンゲッティー、ティシットとウアラタの古代集落」(『97-98』)→「ワダネ、シンゲッティ、ティシットとワラタの古代集落」(『2002』)→「ウワダン、シンゲッティ、ティシットとウワラタの古い集落」(『2004』)→「ウワダン、シンゲッティ、ティシット及びウワラタの古い集落」(『2006』)と変遷してきた。
セルース猟獣保護区
[編集]- 英語名:Selous Game Reserve
- 仏語名:Réserve de gibier de Selous
- セルー・ゲーム・リザーブ→セルース猟獣保護区
- Selousはイギリス人フレデリック・セルースに因んでいるので、最後のsが落ちるのは不自然。なお、この場合のgameは対応する仏語名からも明らかなように「狩猟対象の鳥獣」を指す言葉。今になってみると「セルース狩猟鳥獣保護区」とでも訳せばよかったかとも思う
- 日本ユネスコの訳は「セルース動物保護区」(『1995』)→「セルー・ゲーム・リザーブ」(『1996』)→「セルース・ゲーム・リザーブ」(『97-98』)→「セルース鳥獣保護区」(『2002』)→「セルー・ゲーム・リザーブ」(『2004』)と変化してきた。
バン・ダルガン国立公園
[編集]- 英語名:Banc d'Arguin National Park
- 仏語名:Parc national du banc d'Arguin
- バンダルギン国立公園→バン・ダルガン国立公園
- モーリタニアの公用語はフランス語なのでArguinは「アルガン」と発音するはず(現地の転訛等で「アルギン」と読むという場合、出典の提示をお願いします)。なお、仏語名を基準にするなら「アルガン暗礁国立公園」と表記すべき。この点、日本ユネスコは類似案件のヴァレ・ド・メ自然保護区は「メ渓谷自然保護区」と表記しており、基準がよく分からない。日本語版では、固有名詞に準ずるものとしてカタカナ表記で統一した。
- 日本ユネスコの訳は「アルガン岩礁国立公園」(『1995』)→「アルガン礁国立公園」(『1996』)→「アルギン礁国立公園」(『2002』)→「アルガン岩礁国立公園」(『2003』)→「バンダルギン国立公園」(『2004』)と変化してきた。
ジュッジ鳥類国立公園
[編集]- 英語名:Djoudj National Bird Sanctuary
- 仏語名:Parc national des oiseaux du Djoudj
- ジュッジ国立鳥類保護区→ジュッジ鳥類国立公園
- セネガルの公用語はフランス語であるため、仏語名の翻訳を記事名とした。
キュレネ
[編集]- 英語名:Archaeological Site of Cyrene
- 仏語名:Site archéologique de Cyrène
- クーリナの古代遺跡→キュレネの考古遺跡
- 古代ギリシャ都市名であるので、松平千秋訳『ヘロドトス・歴史』(岩波文庫)の表記に従った。
- 日本ユネスコの訳は「キュレーネの考古学的遺跡」(『1995』)→「コリナの古代遺跡」(『1996』)→「クーリナの遺跡」(『97-98』)→「キュレーネの遺跡」(『2002』)→「クーリナの遺跡」(『2003』)→「クーリナの古代遺跡」(『2004』)と変化してきた。
グアラニーのイエズス会伝道所群
[編集]- 英語名: Jesuit Missions of the Guaranis: San Ignacio Mini, Santa Ana, Nuestra Señora de Loreto and Santa Maria Mayor (Argentina), Ruins of Sao Miguel das Missoes (Brazil)
- 仏語名:Missions jésuites des Guaranis : San Ignacio Mini, Santa Ana, Nuestra Señora de Loreto et Santa Maria Mayor (Argentine), ruines de Sao Miguel das Missoes (Brésil)
- グアラニーのイエズス会伝道施設群:サン・イグナシオ・ミニ、サンタ・アナ、ヌエストラ・セニョーラ・デ・ロレート、サンタ・マリア・ラ・マジョール(アルゼンチン)、サン・ミゲル・ダス・ミソオエス遺跡群(ブラジル)→グアラニーのイエズス会伝道所群 : サン・イグナシオ・ミニ、サンタ・アナ、ヌエストラ・セニョーラ・デ・ロレート、サンタ・マリア・マジョール(以上アルゼンチン)、サン・ミゲル・ダス・ミソンイス遺跡(ブラジル)
- 「イエズス会伝道施設」は日本語版ウィキペディアで既に「イエズス会伝道所」として立てられていたので、それに従った(他の類似物件も同じ)。なお、「サン・ミゲル・ダス・ミソンイス」は日本ユネスコでは「サン・ミゲル・ダス・ミソオエス」と表記されているが、登録名のSao Miguel das Missoesの正しい綴りはSão Miguel das Missõesなので、「ミソオエス」とは読めない。
タラマンカ山脈=ラ・アミスター保護区群とラ・アミスター国立公園
[編集]- 英語名:Talamanca Range-La Amistad Reserves / La Amistad National Park
- 仏語名:Réserves de la cordillère de Talamanca-La Amistad / Parc national La Amistad
- タラマンカ地方-ラ・アミスター保護区群/ラ・アミスター国立公園→タラマンカ山脈=ラ・アミスター保護区群とラ・アミスター国立公園
- Talamanca RangeのRange はmountain range(山脈)のことである(それは仏語名で中南米などの山脈を意味するcordillèreが充てられていることからも明らか)。山脈とその周辺一帯と理解すれば「地方」も誤訳でないのかもしれないが、原語に近い訳名を採用した。なお、「タラマンカ山脈=ラ・アミスター保護区群」(コスタリカ側)と「ラ・アミスター国立公園」(パナマ側)の並列関係が分かりやすいようにスラッシュは使わなかった(世界遺産登録名では、別名の表記にスラッシュが使われることがあるため)。
テキーラの古い産業施設群とリュウゼツランの景観
[編集]- 英語名:Agave Landscape and Ancient Industrial Facilities of Tequila
- 仏語名:Paysage d'agaves et anciennes installations industrielles de Tequila
- リュウゼツラン景観と古代テキーラ産業施設群→テキーラの古い産業施設群とリュウゼツランの景観
- 仏語名を見る限りでは、ここでのTequilaは地域名の可能性もある(飲料ならば大文字で書き出さない)。実際、ICOMOSの登録勧告書内ではAgave landscape of the Tequila area や Tequila Landscapeといった表現も出てくるので、飲料、地名のどちらにも取れるような訳名にした。なお、テキーラの生産は16世紀以降のことなので、「古代」はあきらかに不適切な訳。
マウルブロン修道院の建造物群
[編集]- 英語名:Maulbronn Monastery Complex
- 仏語名:Monastère de Maulbronn
- マウルブロン修道院群→マウルブロン修道院の建造物群
- 仏語名からあきらかなように、修道院それ自体は単数
メッセル採掘場の化石発掘現場
[編集]- 英語名:Messel Pit Fossil Site
- 仏語名:Site fossilifère de Messel
- メッセル・ピットの化石地域→メッセル採掘場の化石発掘現場
- ピットは英語であり、ドイツの地名としては好ましくない表記(ドイツ語ではGrube Messel)。
- 日本ユネスコの訳は「メッセル・ピット化石発掘地」(『1995』)→「メッセル・ピットの化石地域」(『1996』)→「メッセル・ピットの化石遺跡」(『97-98』)→「メッセル鉱山の化石地区」(『2002』)→「メッセル・ピットの化石遺跡」(『2003』)→「メッセル・ピットの化石地域」(『2005』)と変化している。
コスタ・ド・デスコブリメントの大西洋岸森林保護区群
[編集]- 英語名:Discovery Coast Atlantic Forest Reserves
- 仏語名:Côte de la découverte – Réserves de la forêt atlantique
- ディスカヴァリー・コースト大西洋岸森林保護区群→コスタ・ド・デスコブリメントの大西洋岸森林保護区群
- フランス語名に明らかなとおり、「ディスカヴァリー・コースト」は現地の名称ではない。現地の名称通り、コスタ・ド・デスコブリメントとするか、「発見海岸」と和訳する方が中立的と判断した。現地にデスコブリメント川などの地名もあるようなので、ここでは現地名称を採用した。
大西洋岸森林南東部の保護区群
[編集]- 英語名:Atlantic Forest South-East Reserves
- 仏語名:Forêt atlantique – Réserves du sud-est
- サウス・イースト大西洋岸森林保護区群→大西洋岸森林南東部の保護区群
- フランス語名に明らかなとおり、South-Eastは単なる方位を指しているものにすぎず、固有名詞然として訳す必然性が全くない。
マリタイム・グリニッジ
[編集]- 英語名:Maritime Greenwich
- 仏語名:Maritime Greenwich
- 河港都市グリニッジ → マリタイム・グリニッジ
- Maritime(「海の」)を「河港」とするのは、テムズ川沿いの町の形容としては誤りでないが、登録名の訳としては不適切である。訳すのならば「海事都市グリニッジ」(『ビジュアルワイド世界遺産』)などの方が適切であろう。ただし、ここではフランス語名からして、形容詞がついたものと見るのでなく、固有名詞的な名称と判断した(maritimeが形容詞なら仏語名はGreenwich maritimeとなるはず。この点はClassical Weimar / Weimar classiqueのような実例もある)。
アクイレイアの遺跡地域と総大司教座聖堂のバシリカ
[編集]- 英語名:Archaeological Area and the Patriarchal Basilica of Aquileia
- アクイレイアの遺跡地域と総主教聖堂バシリカ → アクイレイアの遺跡地域と総大司教座聖堂のバシリカ
- ここでは「総主教」ではなく「総大司教」の方が適切であり、『世界遺産年報2000』に掲載された「後にギリシャ正教のイタリアにおける長老座所在地(554年~1751年)となり、中央ヨーロッパの広大な地域への伝道に重要な役割を果たした」(p.27) という解説自体が史実に照らして不適切である(ノート:アクイレイアの遺跡地域と総大司教座聖堂のバシリカ参照)。
ザルツカンマーグート地方のハルシュタットとダッハシュタインの文化的景観
[編集]- 英語名:Hallstatt-Dachstein Salzkammergut Cultural Landscape
- 仏語名:Paysage culturel de Hallstatt-Dachstein / Salzkammergut
- ハルシュタット-ダッハシュタイン・ザルツカンマーグートの文化的景観 → ザルツカンマーグート地方のハルシュタットとダッハシュタインの文化的景観
- ハルシュタットとダッハシュタイン山塊は、ともにザルツカンマーグート地方に含まれている。仏語名を基準にして、その辺りが分かりやすいように訳出した。
パンノンハルマの千年の歴史をもつベネディクト会大修道院とその自然環境
[編集]- 英語名:Millenary Benedictine Abbey of Pannonhalma and its Natural Environment
- 仏語名:Abbaye bénédictine millénaire de Pannonhalma et son environnement naturel
- パンノンハルマのベネディクト会修道院とその自然環境 → パンノンハルマの千年の歴史をもつベネディクト会大修道院とその自然環境
- 日本ユネスコの訳にはMillenaryが反映されていない。これは登録された年が丁度1000周年であったことを示している。別に「千年の歴史をもつ」でなく「千周年記念」などでも良いのだろうが、いずれにしてもMillenaryを日本語登録名に反映させる必要があると判断した。
サン・ミジャンのユソ修道院とスソ修道院
[編集]- 英語名:San Millán Yuso and Suso Monasteries
- 仏語名:Monastères de San Millán de Yuso et de Suso
- サン・ミジャン・ユソとサン・ミジャン・スソの修道院群 →サン・ミジャンのユソ修道院とスソ修道院
- サン・ミジャン・デ・ラ・コゴジャにある二つの修道院の個別登録名は「ユソ修道院」と「スソ修道院」である[3]。翻訳ではそれを踏まえた。なお、仏語名を基準にするならば、「サン・ミジャン・デ・ユソの修道院とサン・ミジャン・デ・スソの修道院」でも構わないと思う。実際、スペイン語版の記事を見る限りでは、修道院は「サン・ミジャン・デ・ユソ修道院」とも「ユソ修道院」とも呼ばれているようである(スソも同じ)。ただし、「サン・ミジャン・ユソ修道院」とは言わないようなので、英語名をそのまま音写するのは不適切の可能性がある。
- 日本ユネスコの訳は「聖ミジャン・デ・ジュソ修道院および聖ミジャン・デ・スソ修道院」(『1999』)→「サン・ミリャン・ユソ修道院とサン・ミリャン・スソ修道院」(『2002』)→「サン・ミジャン・ユソ修道院とサン・ミジャン・スソ修道院」(『2003』)→「サン・ミジャン・ユソ修道院群とサン・ミジャン・スソ修道院群」(『2004』)→「サン・ミジャン・ユソとサン・ミジャン・スソの修道院群」(『2005』)と変化してきた。
トカイのワイン産地の歴史的・文化的景観
[編集]- 英語名:Tokaj Wine Region Historic Cultural Landscape
- 仏語名:Paysage culturel historique de la région viticole de Tokaj
- トカイワイン産地の歴史的文化的景観 → トカイのワイン産地の歴史的・文化的景観
- 英語名ではTokajが地名なのかワイン名(トカイワイン)なのか分かりづらいが、仏語名を見る限りでは、地名と見るべきである。
- 日本ユネスコの訳は「トカイ地方のワイン産地の文化的景観」(『2003』)→「トカイ地方のワイン産地の歴史的文化的景観」(『2004』)→「トカイワイン産地の歴史的文化的景観」(『2005』)と変化してきた。
ヘーガ・クステンとクヴァルケン群島
[編集]- 英語名:High Coast / Kvarken Archipelago
- 仏語名:Haute Côte / Archipel de Kvarken
- クヴァルケン群島 / ハイ・コースト → ヘーガ・クステンとクヴァルケン群島
- 語順が変わったのが2008年なので、そこは問題ないが、スウェーデンの世界遺産にハイ・コーストという英語名をそのまま使うのは非中立的である。スウェーデンの公立中学校で24年間理科・数学の教師をしていた人物の著書(宇野幹雄『スウェーデンの世界遺産紀行』新評論)によれば、スウェーデン語では「ヘーガ・クステン」と呼ぶらしいので、それに従った。
- 日本ユネスコの表記は「ヘーガクフテン」(『2001』)→「ハイ・コースト(ヘーガクフテン)」(『2002』)→「ハイ・コースト」(『2004』)→「クヴァルケン群島 / ハイ・コースト」(『2007』)と変化した(クヴァルケン群島の拡大登録は2006年)。当初のヘーガクフテンという表記は単なる誤植の可能性がある(過去の日本ユネスコの表記には、アタプエルカ→アタプルカ、フェラポントフ→セラポントス、プロヴァン→プロヴァンスなど、固有名詞の音写で誤植が頻繁に見られたため)。
上スヴァネティ
[編集]- 英語名:Upper Svaneti
- 仏語名:Haut Svaneti
- アッパー・スヴァネティ → 上スヴァネティ
- グルジアの世界遺産に英語名をそのまま使うのは非中立的である。地域区分としてのUpper, Lowerには、日本語では上(かみ)、下(しも)を対応させることが可能であり、ここではそうした(さもなければ現地の区分通り「ゼモ・スヴァネティ」とすべきであろう)。ちなみにUpper Middle Rhine Valleyの日本ユネスコ訳は「ライン渓谷中流上部」(『2004』までは「ライン渓谷上流中部」)である。
コルドバのイエズス会伝道所とエスタンシア群
[編集]- 英語:Jesuit Block and Estancias of Córdoba
- 仏語:Ensemble et les estancias jésuites de Córdoba
- コルドバのイエズス会管区とエスタンシアス → コルドバのイエズス会伝道所とエスタンシア群
- この場合のJesuit Blockは実質的にイエズス会伝道所と同じような意味のようなので、他の類似物件に合わせて、それをあてた。エスタンシアは「農場」のことだが、英語名・仏語名ともスペイン語をそのまま用いているので、カタカナで音写した。なお、日本ユネスコは「フィヨルド群」などのように複数形には「群」を対応させることが多くなっているので、ここではそれに準じた(なぜ、ここだけ複数のsをそのまま音写しているのかよく分からない)。
- 日本ユネスコの訳は「コルドバのイエズス会教会群と私有地跡」(『2002』)→「コルドバのイエズス会管区とエスタンシアス」(『2004』)と変化した。
メキシコ国立自治大学の大学都市の中央キャンパス
[編集]- 英語名:Central University City Campus of the Universidad Nacional Autónoma de México (UNAM)
- 仏語名:Campus central de la cité universitaire de l’Universidad Nacional Autónoma de México (UNAM)
- メキシコ国立自治大学(UNAM)の中央大学都市キャンパス → メキシコ国立自治大学の大学都市の中央キャンパス
- 英語名だとcentralがどこにかかるのか不明瞭だが、仏語名から明らかなように直接的にはキャンパスにかかっている。スペイン語版ウィキペディアでもそうなっていることから、ここでは仏語名をそのまま訳した。
スコーグスシュルコゴーデン
[編集]- 英語名:Skogskyrkogården
- 仏語名:Skogskyrkogården
- スクーグシュルコゴーデン → スコーグスシュルコゴーデン
- ノート:スコーグスシュルコゴーデン参照。表記のブレというよりも、Skogskyrkogårdenの太字にしたsに対応する音が日本ユネスコの名称には反映されていないように見える(過去の名称では必ずしもそうではなかった)。
- 日本ユネスコの訳は「スコースキュアコゴーデン」(『1995』)→「スクッグスシュルカゴーデン」(『1996』)→「スクーグスシルコゴーデン」(『1997-1998』)→「スクーグシュルコゴーデン」(『2003』)と変化してきた。
ラポニア地域
[編集]- 英語名:Laponian Area
- 仏語名:Région de Laponie
- ラポニアン・エリア → ラポニア地域
- ノート:ラポニア地域#改名提案参照。なお、英語名をそのままカタカナ書きにすることは、スウェーデンの世界遺産の表記としては非中立的。
- 日本ユネスコの訳は「ラップ人(サーメ人)地域」(『1997/1998』)→「ラップ人の地域」(『2004』)→「ラポニアン・エリア」(『2006』)と変化してきた。