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ヘンリー・セフード

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
ヘンリー・セフード
2018年
本名 ヘンリー・カルロス・セフード
(Henry Carlos Cejudo)
生年月日 (1987-02-09) 1987年2月9日(37歳) [1]
出身地 カリフォルニア州ロサンゼルス[1]
通称 トリプル・C
(Triple C)
ザ・メッセンジャー
(The Messenger)
国籍 アメリカ合衆国の旗 アメリカ合衆国
身長 163 cm (5 ft 4 in)
体重 61 kg (134 lb)
階級 フライ級
バンタム級
リーチ 163 cm (64 in)
スタイル レスリング
スタンス オーソドックス
拠点 アリゾナ州フェニックス
チーム ファイト・レディー
トレーナー エリック・アルバラシン
ランク 松濤館空手 (黄帯)
現役期間 2013年 - 2020年
総合格闘技記録
試合数20
勝利16
ノックアウト8
タップアウト1
判定7
敗戦4
ノックアウト1
判定3
ウェブサイト http://www.henry-cejudo.com/
総合格闘技記録 - SHERDOG
獲得メダル
アメリカ合衆国の旗 アメリカ合衆国
男子 レスリング・フリースタイル
オリンピック
2008 北京 55kg級
世界ジュニア選手権
2007 グアテマラシティ 55kg級
パンアメリカン競技大会
2007 リオデジャネイロ 55kg級
レスリングパンアメリカン選手権
2006 リオデジャネイロ 55kg級
2007 サン・サルバドル 55kg級
2008 コロラドスプリングス 55kg級
テンプレートを表示
ヘンリー・セフード
YouTube
チャンネル
活動期間 2022年6月6日 -
登録者数 約21.1万人
総再生回数 約73,713,762回
チャンネル登録者数・総再生回数は
2024年1月3日時点。
テンプレートを表示

ヘンリー・セフードHenry Cejudo1987年2月9日 - )は、アメリカ合衆国男性総合格闘家、元レスリング選手。カリフォルニア州ロサンゼルス出身。ファイト・レディー所属。元UFC世界バンタム級王者。元UFC世界フライ級王者。UFC世界バンタム級ランキング7位。UFC史上7人目の二階級制覇王者。UFC史上4人目の二階級同時王者。オリンピック金メダリスト初のUFC世界王者。北京オリンピック男子フリースタイル55kg級金メダリスト。ヘンリー・セジュードとも表記される。

レスリング時代のセフード(2005年)

来歴

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両親がメキシコからの不法移民の家庭に第6子としてロサンゼルスで生まれ、母子家庭で育てられた。幼い頃はサンノゼラスクルーセスフェニックスと各地を移り住みながら貧しい生活をしていた。兄の影響でレスリングを始め、高校時代はアリゾナ州で2度、コロラド州で2度州王者になり、ジュニアの世界大会でも2位になった。卒業後は大学には進学せずコロラドスプリングスのオリンピック・トレーニング・センターに招待されフリースタイルレスリングに専念した[2]アマチュアボクシングではアリゾナ州のゴールデングローブで優勝している[1]

レスリング

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2008年北京オリンピックに出場し、男子フリースタイル55kg級決勝で松永共広を破りアメリカレスリング史上最年少となる21歳で金メダルを獲得[3][4]。北京オリンピック直後の2009年に1度引退するも、2つ目の金メダル獲得を目指して2011年に現役に復帰。2012年ロンドンオリンピックは予選で敗退した[5]

2013年1月30日、総合格闘技に転向を発表。3月2日に総合格闘技デビュー戦を行いTKO勝ちを収めた。

UFC

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2014年7月25日、UFCと契約。マーク・シュルツケビン・ジャクソンに続くUFCと契約した3人目のレスリングオリンピック金メダリストとなった。

2014年8月30日のUFC 177スコット・ヨルゲンセンと対戦予定であったが、減量中に体調不良となり、欠場した。

2014年12月13日、UFC初参戦となったUFC on FOX 13でダスティン・キムラと対戦し、3-0の判定勝ちを収めた。

2015年3月14日、UFC 185でフライ級ランキング10位のクリス・カリアソと対戦し、3-0の判定勝ちを収めた。

2015年6月13日、UFC 188でフライ級ランキング13位のチコ・カムスと対戦し、3-0の判定勝ちを収めた。

2015年11月21日、UFC Fight Night: Magny vs. Gastelumでフライ級ランキング3位のジュシー・フォルミーガと対戦し、2-1の判定勝ち。

2016年4月23日、UFC 197のUFC世界フライ級タイトルマッチで王者デメトリアス・ジョンソンに挑戦し、ボディへの膝蹴りでTKO負けを喫し王座獲得に失敗した。

2016年8月、リアリティ番組The Ultimate Fighter」のシーズン24でジョセフ・ベナビデスと共にそれぞれのチームのコーチを務めた。

2016年12月3日、The Ultimate Fighter 24 Finaleでフライ級ランキング1位のジョセフ・ベナビデスと対戦し、1-2の判定負け。

2017年9月9日、UFC 215でフライ級ランキング5位のウィルソン・ヘイスと対戦し、パウンドでTKO勝ち。パフォーマンス・オブ・ザ・ナイトを受賞した。

2017年12月2日、UFC 218でフライ級ランキング4位のセルジオ・ペティスと対戦し、3-0の判定勝ち。

UFCフライ級世界王座獲得

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2018年8月4日、UFC 227のUFC世界フライ級タイトルマッチで王者デメトリアス・ジョンソンに2年3カ月ぶりに挑戦し、2-1の5R判定勝ちでリベンジを果たし、王座獲得に成功。ファイト・オブ・ザ・ナイトを受賞した。また、オリンピック金メダリストでUFC王座獲得に成功した初めての選手となった。

2019年1月19日、UFC Fight Night: Cejudo vs. DillashawのUFC世界フライ級タイトルマッチで一階級上のUFC世界バンタム級王者TJ・ディラショーの挑戦を受け、開始直後に右フックでダウンを奪い、パウンドでTKO勝ちを収め、王座の初防衛に成功。パフォーマンス・オブ・ザ・ナイトを受賞した。

UFCバンタム級世界王座獲得・二階級制覇

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2019年6月8日、UFC 238で一階級上のUFC世界バンタム級王座決定戦でバンタム級ランキング1位のマルロン・モラエスと対戦。序盤は打撃で劣勢に立たされるも、徐々に巻き返して3RにパウンドでTKO勝ちを収め、パフォーマンス・オブ・ザ・ナイトを受賞。フライ級に続いてバンタム級王座の獲得に成功し、ランディ・クートゥアBJ・ペンコナー・マクレガージョルジュ・サンピエールダニエル・コーミエアマンダ・ヌネスに続いてUFC史上7人目となる二階級制覇を達成した。また、二階級の王座を同時に保持したのは、コナー・マクレガー、ダニエル・コーミエ、アマンダ・ヌネスに続いてUFC史上4人目となった。

2019年12月19日にバンタム級に専念するためフライ級王座の返上を表明。2020年2月29日のUFC Fight Night: Benavidez vs. Figueiredoで正式に王座を返上した[6]

2020年5月9日、UFC 249のUFC世界バンタム級タイトルマッチで元UFC世界バンタム級王者ドミニク・クルーズと対戦し、2R終盤に右膝蹴りでダウンを奪いパウンドでTKO勝ち。王座の初防衛に成功した。

2020年5月24日、バンタム級王座を返上し現役引退を発表した[7]

2022年4月、UFCで現役復帰するために、復帰前に事前に義務付けられている全米アンチドーピング機関(USADA)の検査対象者リストに入った[8]

2023年5月6日、約3年ぶりの復帰戦となったUFC 288のUFC世界バンタム級タイトルマッチで王者アルジャメイン・スターリングに挑戦し、1-2の5R判定負け。王座再獲得に失敗した[9]

2024年2月17日、UFC 298でバンタム級ランキング2位のメラブ・ドバリシビリと対戦し、0-3の判定負け。2連敗となった[10]

ファイトスタイル

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オリンピック金メダリストという肩書き通り、高いテイクダウンディフェンス能力を誇る反面、テイクダウンの成功率は35%前後とあまり高くない[11]。レスリング時代よりカウンターレスリングを得意とし[12]クリンチの攻防から相手を崩して倒し、上のポジションを取って相手のスタミナを削るレスラーらしい巧さをみせる。2016年に連敗を喫してからはトレーニングに空手を取り入れる。それにより打撃の精度と威力が向上し、連敗を喫する以前はUFCでの4勝全てが判定勝利であったが、連敗後は6勝のうち4勝がTKO勝利と戦績面でも打撃力の向上が窺える。

人物・エピソード

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  • オリンピックで金メダルを獲得し、UFCでは二階級制覇を達成したことから「トリプル・C (Triple C ※CはChampの略)」と呼ばれる[13]
  • 2008年に、日本の人気スポーツエンターテイメント番組のSASUKEに出場していた経験があり、その際には1stステージリタイアに終わった[14]
  • オリンピック金メダリストでUFC王座獲得に成功した初めての人物として、ギネスブック2020年版に掲載された[15]
  • フリースタイルレスラーのアンヘル・セフード英語版は実兄[16]

戦績

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総合格闘技 戦績
20 試合 (T)KO 一本 判定 その他 引き分け 無効試合
16 8 0 8 0 0 0
4 1 0 3 0
勝敗 対戦相手 試合結果 大会名 開催年月日
× メラブ・ドバリシビリ 5分3R終了 判定0-3 UFC 298: Volkanovski vs. Topuria 2024年2月17日
× アルジャメイン・スターリング 5分5R終了 判定1-2 UFC 288: Sterling vs. Cejudo
【UFC世界バンタム級タイトルマッチ】
2023年5月6日
ドミニク・クルーズ 2R 4:58 TKO(右膝蹴り→パウンド) UFC 249: Ferguson vs. Gaethje
【UFC世界バンタム級タイトルマッチ】
2020年5月9日
マルロン・モラエス 3R 4:51 TKO(パウンド) UFC 238: Cejudo vs. Moraes
【UFC世界バンタム級王座決定戦】
2019年6月8日
TJ・ディラショー 1R 0:32 TKO(パウンド) UFC Fight Night: Cejudo vs. Dillashaw
【UFC世界フライ級タイトルマッチ】
2019年1月19日
デメトリアス・ジョンソン 5分5R終了 判定2-1 UFC 227: Dillashaw vs. Garbrandt 2
【UFC世界フライ級タイトルマッチ】
2018年8月4日
セルジオ・ペティス 5分3R終了 判定3-0 UFC 218: Holloway vs. Aldo 2 2017年12月2日
ウィルソン・ヘイス 2R 0:25 TKO(右ストレート→パウンド) UFC 215: Nunes vs. Shevchenko 2 2017年9月9日
× ジョセフ・ベナビデス 5分3R終了 判定1-2 The Ultimate Fighter 24 Finale 2016年12月3日
× デメトリアス・ジョンソン 1R 2:49 TKO(ボディへの膝蹴り→パウンド) UFC 197: Jones vs. St. Preux
【UFC世界フライ級タイトルマッチ】
2016年4月23日
ジュシー・フォルミーガ 5分3R終了 判定2-1 UFC Fight Night: Magny vs. Gastelum 2015年11月21日
チコ・カムス 5分3R終了 判定3-0 UFC 188: Velasquez vs. Werdum 2015年6月13日
クリス・カリアソ 5分3R終了 判定3-0 UFC 185: Pettis vs. dos Anjos 2015年3月14日
ダスティン・キムラ 5分3R終了 判定3-0 UFC on FOX 13: dos Santos vs. Miocic 2014年12月13日
イライアス・ガルシア 5分3R終了 判定3-0 Legacy Fighting Championship 27 2014年1月31日
ライアン・ホリス 5分3R終了 判定3-0 Legacy Fighting Championship 24 2013年10月11日
ミゲリート・マルティ 1R 1:43 TKO(パンチ連打) Gladiator Challenge: American Dream 2013年5月18日
アンソニー・セッション 1R 4:23 TKO(パンチ連打) WFF 10: Cejudo vs. Session
【WFFバンタム級王座決定戦】
2013年4月19日
ショーン・ヘンリー・バーネット 1R 4:55 TKO(パンチ連打) Gladiator Challenge: Battleground 2013年3月24日
マイケル・ポー 1R 1:25 ギブアップ(パンチ連打) WFF: Pascua Yaqui Fights 4 2013年3月2日

獲得タイトル

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  • レスリングパンアメリカン選手権 男子フリースタイル55kg級 優勝(2006年)
  • パンアメリカン競技大会 レスリング 男子フリースタイル55kg級 優勝(2007年)
  • レスリングパンアメリカン選手権 男子フリースタイル55kg級 優勝(2007年)
  • レスリングパンアメリカン選手権 男子フリースタイル55kg級 優勝(2008年)
  • 北京オリンピック レスリング 男子フリースタイル55kg級 優勝(2008年)
  • サンキスト・キッズ・インターナショナル・オープン 男子フリースタイル55kg級 優勝(2011年)
  • 第2代UFC世界フライ級王座(2018年)
  • 第7代UFC世界バンタム級王座(2019年)

表彰

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  • UFC ファイト・オブ・ザ・ナイト(1回)
  • UFC パフォーマンス・オブ・ザ・ナイト(3回)

脚注

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  1. ^ a b c ヘンリー・セフード UFC公式サイト
  2. ^ 【Legacy FC27】要注目 セミ出場五輪金メダリスト=セフード MMAPLANET 2014年2月1日
  3. ^ Men's Freestyle bantamweight - Wrestling Beijing 2008 Summer Olympics
  4. ^ 男子レスリングで松永が銀・湯元が銅、日本のメダル獲得記録継続 ロイター 2008年8月19日
  5. ^ 'This isn't the end of Henry Cejudo' 2012年4月23日
  6. ^ Henry Cejudo relinquishing UFC flyweight belt; Joseph Benavidez-Deiveson Figueiredo targetedMMA Junkie 2019年12月19日
  7. ^ UFC: Henry Cejudo retired, bantamweight title now vacant ESPN 2020年5月24日
  8. ^ Henry Cejudo returning from retirement, plans to re-enter USADA testing pool MMA Fighting 2022年4月10日
  9. ^ UFC 288 Results: Sterling vs. Cejudo MMA Fighting 2023年5月7日
  10. ^ UFC 298: VOLKANOVSKI VS. TOPURIA MMA Fighting 2024年2月17日
  11. ^ UFC stats Henry Cejudo
  12. ^ ヘンリー・セフード "ザ・メッセンジャー" UFC®公式サイト セフード自身はタックルが得意と語るが、レスリング時代より小内刈のような刈り技が上手くMMAでも活用している
  13. ^ You won’t believe Henry Cejudo’s new nickname debuting at UFC 238 victory party MMA Mania 2019年5月16日
  14. ^ UFCフライ級バンタム級二階級同時制覇のヘンリー・セフードは11年前のSASUKEに出場していた! togetter 2019年6月9日
  15. ^ UFC champion Henry Cejudo makes it to the Guinness Book of Records amid COVID-19 crisis RepublicWorld.com 2020年3月27日
  16. ^ ANGEL CEJUDO TRENT PAULSON STORM TO TITLES AT DAVE SCHULTZ MEMORIAL INTERNATIONAL Team USA 2008年2月13日

関連項目

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外部リンク

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前王者
デメトリアス・ジョンソン
第2代UFC世界フライ級王者

2018年8月4日 - 2020年2月29日(返上)

空位
次タイトル獲得者
デイブソン・フィゲイレード
空位
前タイトル保持者
TJ・ディラショー
第7代UFCバンタム級王者

2019年6月8日 - 2020年5月24日(返上)

空位
次タイトル獲得者
ピョートル・ヤン