ホーム (デラニー&ボニーのアルバム)
『ホーム』 | ||||
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デラニー&ボニー の スタジオ・アルバム | ||||
リリース | ||||
録音 |
1968年2月27日、8月6日-7日、9月13日、1969年7月1日-2日 テネシー州メンフィス スタックス・スタジオ[2] 1968年11月1日 カリフォルニア州ハリウッド スカイヒル・スタジオ[2] | |||
ジャンル | ロック、スワンプ・ロック、ソウル | |||
時間 | ||||
レーベル | スタックス・レコード | |||
プロデュース | ドナルド・ダック・ダン、ドン・ニックス | |||
専門評論家によるレビュー | ||||
デラニー&ボニー アルバム 年表 | ||||
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『ホーム』(Home)は、アメリカ合衆国の夫婦デュオ、デラニー&ボニーが1969年にスタックス・レコードから発表したスタジオ・アルバム。エレクトラ・レコードから発売されたファースト・アルバム『オリジナル・デラニー&ボニー』(1969年)よりも先に制作が始められたが、リリースは本作の方が後になった[3][4]。
背景
[編集]全曲とも1968年2月27日から11月1日の間にレコーディングされた。ただし、オリジナルLP収録曲のうち5曲と、アウトテイクとなった「ア・ロング・ロード・アヘッド」及び「オール・ウィ・リアリー・ウォント・トゥ・ドゥ」に関しては、1969年7月にも追加のレコーディングが行われ[5]、この時にホーン・セクション、キーボード、バックグラウンド・ボーカルのパートが録音された[2]。
1968年2月27日に行われた最初のセッションは、ブッカー・T&ザ・MG'sのメンバー4人にアイザック・ヘイズ(キーボード)、ウィリアム・ベル(バックグラウンド・ボーカル)、ホーン・セクションを加えた編成で行われた[2]。続く8月のセッションには、ブッカー・T&ザ・MG'sのうちブッカー・T・ジョーンズを除く3人とアイザック・ヘイズが参加し、9月13日にホーン・セクションが追加された[2]。
11月1日のセッションのみ、ハリウッドでレオン・ラッセル、カール・レイドル、ジミー・カースタインを迎えて行われた[2]。この日は2曲(リマスターCDに収録されたアウトテイクも合わせると4曲)の録音が行われ[5]、その一つ「ピース・オブ・マイ・ハート」はジャニス・ジョプリンの歌唱により大ヒットした曲で、Matthew Greenwaldはオールミュージックにおいて「このヴァージョンは、ジャニス・ジョプリンのヴァージョンの苦悩や傷心を全て持ち合わせており、もちろんスタックス的なダウン・ホーム・ファンクの要素もボーナスとして追加された」と評している[6]。
本作制作時のアウトテイクのうち「ダーティ・オールド・マン」と「ゲット・アワセルヴズ・トゥゲザー」は、エレクトラ・レコード移籍後に再録音され、アルバム『オリジナル・デラニー&ボニー』に収録された。
アルバム・ジャケットは、ミシシッピ州ポントトクにあるデラニー・ブラムレットの生家で撮影され、デラニーとボニーの夫婦、それにデラニーの祖父の3ショットとなっている[2]。
評価
[編集]本作はデラニー&ボニーのスタジオ・アルバムの中で唯一、Billboard 200入りを逃した[7]。Richie Unterbergerはオールミュージックにおいて5点満点中3.5点を付け「後のアルバムの方が遥かに広く知られていくが、このレコードは後の作品と比べても、よりソウル寄りでロック色が少ないことを除けば、大きな違いはない」と評している[8]。また、ロバート・クリストガウは本作にB+を付け「エレクトラのアルバム(『オリジナル・デラニー&ボニー』)と並ぶ作品ではない」としながらも「十分に良い」と評している[3]。
2006年リマスターCD
[編集]2006年にスタックス・レコードから発売されたアメリカ盤リマスターCD(STXCD-8626-2)は、ボーナス・トラックが追加されて16曲入りとなり、曲順も大幅に変更された[9]。一方、2006年7月26日にビクターエンタテインメントから発売された日本盤CD(VICP-63502)では、オリジナル盤の曲順に準じた10曲の後にボーナス・トラック6曲が収録された[10]。
収録曲
[編集]- イッツ・ビーン・ア・ロング・タイム・カミング "It's Been a Long Time Coming" (Delaney Bramlett, Bonnie Bramlett) – 2:21
- ア・ライト・ナウ・ラヴ "A Right Now Love" (B. Bramlett, Homer Banks) – 2:25
- ウィ・キャン・ラヴ "We Can Love" (Steve Cropper, Eddie Floyd) – 2:24
- マイ・ベイビー・スペシャライゼズ "My Baby Specializes" (Isaac Hayes, David Porter) – 3:17
- エヴリバディ・ラヴズ・ア・ウィナー "Everybody Loves a Winner" (Booker T. Jones, William Bell) – 4:49
- シングス・ゲット・ベター "Things Get Better" (S. Cropper, E. Floyd, Wayne Jackson) – 2:31
- ジャスト・プレイン・ビューティフル "Just Plain Beautiful" (S. Cropper, Bettye Crutcher) – 2:12
- ハード・トゥ・セイ・グッドバイ "Hard to Say Goodbye" (B. Bramlett, Carl Radle) – 2:40
- プア・ユア・ラヴ・オン・ミー "Pour Your Love on Me" (B. Bramlett, H. Banks) – 2:46
- ピース・オブ・マイ・ハート "Piece of My Heart" (Bert Berns, Jerry Ragovoy) – 4:25
日本盤リマスターCDボーナス・トラック
[編集]- ア・ロング・ロード・アヘッド "A Long Road Ahead" (D. Bramlett, B. Bramlett, C, Radle) – 3:01
- オール・ウィ・リアリー・ウォント・トゥ・ドゥ "All We Really Want to Do" (D. Bramlett, B. Bramlett) – 2:54
- ルック・ホワット・ウィ・ハヴ・ファウンド "Look What We Have Found" (unknown) – 2:59
- アイヴ・ジャスト・ビーン・フィーリング・バッド "I've Just Been Feeling Bad" (S. Cropper, E. Floyd) – 2:54
- ダーティ・オールド・マン "Dirty Old Man" (D. Bramlett, Mac Davis) – 2:37
- ゲット・アワセルヴズ・トゥゲザー "Get Ourselves Together" (D. Bramlett, B. Bramlett, C. Radle) – 2:27
アメリカ盤リマスターCD
[編集]- "A Long Road Ahead" – 3:01
- "My Baby Specializes" – 3:17
- "Things Get Better" – 2:31
- "We Can Love" – 2:24
- "All We Really Want to Do" – 2:54
- "It's Been a Long Time Coming" – 2:21
- "Just Plain Beautiful" – 2:12
- "Everybody Loves a Winner" – 4:49
- "Look What We Have Found" – 2:59
- "Piece of My Heart" – 4:25
- "A Right Now Love" – 2:25
- "I've Just Been Feeling Bad" – 2:54
- "Dirty Old Man" – 2:37
- "Get Ourselves Together" – 2:27
- " Pour Your Love on Me " – 2:46
- "Hard to Say Goodbye" – 2:40
参加ミュージシャン
[編集]- デラニー・ブラムレット - ボーカル、ギター
- ボニー・ブラムレット - ボーカル
- スティーヴ・クロッパー - ギター
- ブッカー・T・ジョーンズ - キーボード
- アイザック・ヘイズ - キーボード
- レオン・ラッセル - キーボード
- ドナルド・ダック・ダン - ベース
- カール・レイドル - ベース
- アル・ジャクソン・ジュニア - ドラムス
- ジミー・カースタイン - パーカッション
- ウェイン・ジャクソン - トランペット
- ベン・コーリー - トランペット
- アンドリュー・ラヴ - サクソフォーン
- ジョー・アーノルド - サクソフォーン
- エド・ローガン - サクソフォーン
- ウィリアム・ベル - バックグラウンド・ボーカル
下記のミュージシャンは1969年7月のオーバー・ダビングのみ参加[2]。
- ジェイ・プルート - トランペット
- ディック・ステフ - トランペット
- ジョン・デイヴィス - トランペット
- ジム・テリー - サクソフォーン
- フィル・フォレスト - バックグラウンド・ボーカル
脚注・出典
[編集]- ^ アメリカ盤CD『The Best of Delaney & Bonnie』(Rhino Records, R2 70777)英文ブックレット内トラック・リスト
- ^ a b c d e f g h アメリカ盤リマスターCD『Home』(Stax Records, 0025218862622)英文ブックレット内クレジット
- ^ a b Robert Christgau: CG: Delaney & Bonnie - 2015年2月3日閲覧
- ^ 日本盤CD『オリジナル・デラニー&ボニー』(WPCR-15008)ライナーノーツ(増渕英紀、2013年4月)
- ^ a b アメリカ盤リマスターCD『Home』(Stax Records, 0025218862622)英文ブックレット内トラック・リスト
- ^ Piece of My Heart - Delaney & Bonnie | AllMusic - Song Review by Matthew Greenwald
- ^ Delaney & Bonnie | Awards | AllMusic
- ^ Home - Delaney & Bonnie | AllMusic - Review by Richie Unterberger
- ^ Delaney & Bonnie - Home (CD, Albums) at Discogs
- ^ デラニー&ボニー/ホーム (+6) (紙ジャケット仕様) (限定) - CDJournal - 2015年2月3日閲覧