マイケル・リン (美術家)
マイケル・リン(林明弘) | |
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プロフィール | |
出生: | 1964年 |
職業: | 美術家 |
籍貫地: | 中華民国(台湾) |
出生地: | 日本 東京都 |
各種表記 | |
発音転記: | マイケル・リン |
英語名: | Michael Lin |
各種表記(本名) | |
繁体字: | 林明弘 |
簡体字: | 林明弘 |
拼音: | Lín Míng hóng |
通用拼音: | Lín Míng hóng |
ラテン字: | Lin Ming hung |
注音符号: | ㄌㄧㄣˊ ㄇㄧㄥˊ ㄏㄨㄥˊ |
台湾語: | Lîm bîn-hông |
発音転記: | リン・ミンホン |
英語名: | Lin Ming hong |
マイケル・リン(Michael Lin、1964年 - )は台湾の現代美術家。本名は林 明弘(リン・ミンホン)。日本の東京出身で、台湾の名家霧峰林家の9代目[1]。台北、上海、パリ、ブリュッセルなどを拠点に世界各地で主にインスタレーション作品などの創作活動を行っている。
経歴
[編集]台湾で清朝時代からの富豪だった霧峰林家の家系で[2]、台湾文化協会を設立し、日本で貴族院議員も務めた林献堂のひ孫にあたる。祖母は日本人。父は実業家の林博正。1964年に東京で出生するも、8歳時に日本を離れ台湾で林家と同居するようになる[3]。 1973年の9歳時に家族とともに米国に移住[3]。1980年に台湾に戻りアメリカンスクールに通学するも、高校3年時に再渡米する[3]。 幼少時の米国移住は1971年のアルバニア決議による両親の危機感が要因としている[4]。同じ霧峰林家のリチャード・リン(林寿宇、1933 - 2011)も油絵や彫刻分野で活躍した芸術家。
カリフォルニア芸術大学で設計を専攻し1987年に卒業後は一旦就業するも、設計が向いていないと自覚[3]、再度オーティス・カレッジ・オブ・アート・アンド・デザインに進学し、1990年に美術学士課程を修了する[3]。 その後1993年にアートセンター・カレッジ・オブ・デザインでも美術学修士課程を修了し[3]、台湾に戻った。 台北市のスタジオ「伊通公園(IT Park)」での創作活動で頭角を現し、その後日本や北米、ヨーロッパ各国、中国など世界各地で活躍するようになった。
2014年には1年間国立台南芸術大学造形芸術研究所客員教授を務めている[5]。
作品
[編集]作風
[編集]中華圏伝統の花柄模様を使った大胆な絵が最大の特徴[註 1][4]。
日本統治時代に勃興し、戦後に最盛期を迎えた繊維産業は主にカーテンや寝具のシーツなどが主な用途だった。中国文化古来の伝統である吉祥文様や牡丹、龍鳳呈祥を大胆に描く『阿嬤的花布(お婆ちゃんの花布)』とも呼ばれるデザインが多用されている[6][4]。その後洗練されたデザインの外国製品の流行などで一時は衰退したが、1990年代に巻き起こった台湾本土化運動の影響で美術作品の素材として重用されるようになった[4]。そしてこれらの柄と素材を作品に生かす工業デザイナーや芸術家が相次いだ。リンは米国から帰国すると、台湾での幼少期における自身の記憶を昇華させるとともに、これらのムーブメントを自分の作品に融合した。その後、台湾花布の花柄を大型化し壁画アートのような大規模なものにもあしらう作品を多数生みだしている。
エキシビジョン出展
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- 1999年 - 第1回福岡アジア美術トリエンナーレ[7]
- 2001年 - 第49回ヴェネツィア・ビエンナーレ[8]
- 2006年 - 中正紀念堂xルイ・ヴィトン[9]
- 2009年 - 第10回リヨンビエンナーレ[10][11]
- 2011年 - 第3回シンガポール・ビエンナーレ[12]
- 2013年 - 第5回オークランドトリエンナーレ[13]
個展
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- 2005年 - ウィーン・クンストハレ・ヴィーン[14]
- 2010年 - プラート・ルイジ・ペッチ現代美術センター[15]
- 2012年 - 上海・上海外灘美術館[16]
- 2013年 - 北京・当代唐人芸術中心[17]
- 2014年 - 上海・震旦博物館(アウロラ・ミュージアム)「AFTER CHANDIGARH(チャンディガールへ続く)」xアルカンターラ[18][19][20]
常設アート
[編集]- パリ・パレ・ド・トーキョーカフェテリア[21]
- 金沢市・金沢21世紀美術館「市民ギャラリー」xSANAA(妹島和世、西沢立衛)
- ニューヨーク近代美術館(モマPS1)[22]
- アトランタ・ハイ美術館[23]
- ベヘール・デ・ラ・フロンテーラ・モンテンメディオ現代芸術財団(野外博物館)[24]
- 十和田市・十和田市現代美術館[25][26]
- メルボルン・ビクトリア国立美術館[27]
- スタヴァンゲル・Kunstskolen i Rogaland(美術学校)[28]
- ヘント(ブラインド・ウォール・プロジェクト[29])
-
パレ・ド・トーキョーの内装
-
ハイ美術館
-
ローガランの学校
美術館以外の公共空間
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- ボーソレイユ - Ecole Des Cigales[30]
- 福岡市 - 九州大学伊都キャンパス・ウェスト2号館エントランスホール[31]
- 別府市
- 香港 - ドイツ銀行[35]
- アルメレ - KAF(クンストリーニ・アルメーレ・フレホランド)[36]
- 台中市
- 台北市
- ミラノ・ジュエリーブランド『ポメラート』のサン・ピエトロ・アッロルト通りにあるブティック本店[41][42]
- ローマ・サンタ・マリア・デッラ・パーチェ教会(キオストロ・デル・ブラマンテ)[43]
その他
[編集]著書
[編集]- 島嶼生活(2007年) - 発行:誠品股份有限公司、ISBN 9789868220157
- Michael Lin(2010年、共著) - 発行:Hatje Cantz Pub ISBN 9783775724296
脚注
[編集]註釈
[編集]出典
[編集]- ^ 林明弘 探索新美台灣 公共電視
- ^ 台望族林明弘 躋身國際藝術舞台2008-2-27,TVBS
- ^ a b c d e f 被花布隔開的前後文:林明弘.想家的技藝 伊通公園
- ^ a b c d 以天地為棟宇─關於林明弘與其作品的一些想法 伊通公園
- ^ 客座老師 国立台南芸術大学
- ^ 阿嬤的花布 林明弘的國際語言2013-03-25,聯合報
- ^ 第1回福岡アジア美術トリエンナーレ1999 福岡アジア美術館
- ^ 49th Venice Biennale Lin Michael Ming Hong Universe in Universe
- ^ 包起中正紀念堂2006-05-04,香港蘋果日報
- ^ Michael Lin Universe in Univerce
- ^ 第10回リヨン・バイエニアル 2009年12月23日,アートイット
- ^ singapore art biennale 2011: michael lin 2011年5月29日 designboom.com
- ^ 5th Auckland Triennial: Michael Lin and Andrew Barrie @ Auckland Art Gallery 2013年7月3日 Auckland Art Gallery Toi o Tāmaki
- ^ Michael Lin Kunsthalle
- ^ Michael Lin a Prato2010-10-30,ドムスアカデミー
- ^ 样板屋:2012林明弘 上海外滩美术馆
- ^ 空位——林明弘 (个展)2013-09,ARTLINKART
- ^ 2014年 | アルカンターラ CHANDIGARH アルカンターラ公式
- ^ マイケル・リンとアルカンターラのコラボレーション作品が上海のアウロラ・ミュージアムで展示2014-11-27,生活の友社
- ^ Michael Lin for Alcantara - “After Chandigarh”2014-12-12,アルカンターラ
- ^ Everyone loves the lamps in the Palais de Tokyo cafe2009-06-19,Ouno Design
- ^ Michael Lin: Grind
- ^ ARTIST MICHAEL LIN’S INVITING INSTALLATIONS2017-02-19,フラワー・マガジン
- ^ JARDÍN PASADIZO2017-12-18,Fundación NMAC
- ^ 無題 マイケル・リン 十和田市現代美術館
- ^ マイケル・リン ミングリング-ふれあい-展開催2011-06-02,十和田市公式ブログ
- ^ MICHAEL LIN AT NGV2017-08-23,ビクトリア国立美術館/YouTube
- ^ Fyrtårn mot vanetenkning2007-11-28,ノルウェー放送協会
- ^ Untitled (Flowers Blinde Muren) De Nieuwe Opdrachtgevers
- ^ 2.École des Cigales, Beausoleil Agence Pièces Montées
- ^ Green House 九州大学伊都新キャンパス
- ^ 『BEPPU PROJECT 2015』マイケル・リン壁画作品展示終了についてお知らせ2015-09-17,混浴温泉世界
- ^ 別府新聞 出掛けよう!プラットホーム2012-11-06,大分合同新聞/YouTube
- ^ platform04 BEPPU Project
- ^ Urban Utopia Deutsche Bank Collection Hong Kong opens2011-02-17,ドイツ銀行 Art MAG
- ^ Wand Kundtlinie Almere MARPI Design
- ^ 公共藝術 融合在地 精采無限 2014-12-05,台中市政府文化局
- ^ 林明弘的大型視覺藝術創作,讓高鐵台中站耳目一新2018-05-01,誠品画廊
- ^ 羅芙奧春拍 捧林明弘牡丹花布 藝術鬧時尚2009-06-06,台灣蘋果日報
- ^ 【台北】文化と生活の融合。台湾の今を表現するモダンホテル。2017-06-23,注目の現代建築と巡る、台湾縦断の旅。【2017トラベル 台湾編】(ヴォーグ)
- ^ Pomellato: Nuovo concept per il negozio di Milano 2005年10月26日 Pambianco News
- ^ ミラノから発信する彩りとモダニティ〈ポメラート〉 2015年6月26日 家庭画報
- ^ Michael Lin al Chiostro del Bramante, Roma 20172017-10,Artribune
- ^ illy bar cups collection Michael Lin. Dutch illy collection site
- ^ ミッシェル・ベルナルド社長とアーティストが語る、仏老舗磁器ブランド「ベルナルド」の魅力2014-04-01,AFPBB/Marie claire
- ^ Bernardaud 150 ans - Interview Michael Lin 2016年7月4日 ベルナルド/YouTube
- ^ サプライズ感たっぷり 台湾新幹線の限定版乗車券2018-06-09,フォーカス台湾
参考文献
[編集]関連項目
[編集]外部リンク
[編集]- 公式ウェブサイト
- 【🚄藝術 不期而遇│台灣高鐵藝術元年】林明弘作品《窗》 国家文化芸術基金会/YouTube
- 台灣當代藝術資料庫 林明弘 台灣視覺藝術協會
- 林明弘 Michael LIN 誠品畫廊
- 以藝術之名 藝術家訪談>林明弘 公共電視文化事業基金会
- vol.4 Michael Lin | VOICE 来福した旬な著名人にお話を聞いてきました。 AFRO FUKUOKA [ONLINE]