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ヤマハ・GT

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
1972 Yamaha GT50

ヤマハ・GT(ジーティー)とは、ヤマハ発動機が製造していたオートバイの車種名。通称はミニトレ。排気量50ccクラスのGT50と、同80ccクラスのGT80がシリーズ車種として展開された。

概要

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GTは、同社のDT1のミニチュア風のデザインで前傾シリンダーのロータリーディスクバルブエンジンを搭載したFT1 (FT50)を元祖とする。GTシリーズは、先代のコンセプトと「ミニトレ」の愛称を受け継ぎ、バーチカルシリンダーのピストンリードバルブエンジンを搭載した初代GT50/80系と、リアサスペンションカンチレバー式スイングアームを採用した二代目GT50/80系との、2世代にわたるモデルが存在する。初期型モデルのシフトは「ボトムニュートラル方式」といわれる、前後にペダルがあるシーソー式のシフトを採用し、前側のペダルを押し下げると、1速→2速→3速→4速とシフトアップされ、後ろ側のペダルを押し下げると、4速→3速→2速→1速とシフトダウンされる。ロータリータイプと同じシーソー型だが、ホンダ・カブに採用されているロータリータイプと方式が異なり、4速からいきなりニュートラルに戻ることはない。なお、1979年版のカタログには、当時プロボクサーとして活躍していた具志堅用高が登場している。

GT80

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ヤマハ・GT80
(第1世代)
基本情報
排気量クラス 小型自動二輪車
メーカー 日本の旗ヤマハ発動機
エンジン 72 cm3 2サイクル
空冷ピストンリードバルブ単気筒
内径×行程 / 圧縮比 47.0 mm × 42.0 mm / 7.1:1
最高出力 6.0ps/7,000rpm
最大トルク 0.65kg-m/6,500rpm
車両重量 64 kg
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1972年デビュー。ボディサイズはGT50と同じであるが、ダブルシートを採用し2人乗りが可能であったが、シートがやや50よりも長いタンデムシート対応であることやステップが付いているだけであり、大人2人で乗車するのは困難であると思われる。最高出力は4,9psとなる。1977年のマイナーチェンジではマフラーの形状が変更となり、若干の耐久性や信頼性がUPしたものと考えられる。

1979年にはフルモデルチェンジされ、タコメーター装備、サスペンション、燃料タンク、シート形状などデザインが一新され、ボディも大型化された。全体的フォルムは同じくフルモデルチェンジを受けたMR80をコンパクト化したような感じにも受取れる。最高出力も6,3ps、最大トルクも0,67kg-mにUPした。ライバルはスズキミニクロ(CM75)とのことである。(排気量ではミニクロがやや少なく、エンジンはロータリーバルブであった。)

GT50

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ヤマハ・GT50
(第2世代)
1972 Yamaha GT50
基本情報
排気量クラス 原動機付自転車
メーカー 日本の旗ヤマハ発動機
エンジン 49 cm3 2サイクル
空冷ピストンリードバルブ単気筒
最高出力 4.0ps/7,000rpm
最大トルク 0.45kg-m/6,000rpm
車両重量 64 kg
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1972年デビュー。ボディサイズは「GT80」と同じであるが、長めのシングルシートを採用。前モデルであった「FT50」は空冷2サイクルロータリーバルブエンジンを搭載していたが、空冷2サイクルピストンリードバルブを採用。最高出力は4,0psとなる。1977年のマイナーチェンジで、マフラーの形状が変更となり若干の耐久性や信頼性がUPしたものと考えられる。またシフトが4速から5速へと変更。

1979年にはフルモデルチェンジされ、サスペンション、燃料タンク、シート形状などデザインが一新され、ボディも大型化された。全体的フォルムは同じくフルモデルチェンジを受けたMR50をコンパクト化したような感じにも受取れる。エンジンは引続きピストンリードバルブ方式であるが、最高出力が5,0ps、最大トルクも0,47kg-mとUPした。ライバルはスズキのミニクロ(CM50)であるといわれていた。免許制度の関係上、GT80よりもGT50の方が人気があった。また通称である「ミニトレ」以外に「銀バエ」などとも呼ばれていた。

脚注

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  1. ^ 外部リンク「ウェビック - ヤマハ GT50の総合情報」参照。

関連項目

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外部リンク

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