ライアン・テリオ
セントルイス・カージナルスでの現役時代 (2011年6月28日) | |
基本情報 | |
---|---|
国籍 | アメリカ合衆国 |
出身地 | ルイジアナ州バトンルージュ |
生年月日 | 1979年12月7日(44歳) |
身長 体重 |
5' 11" =約180.3 cm 175 lb =約79.4 kg |
選手情報 | |
投球・打席 | 右投右打 |
ポジション | 遊撃手、二塁手 |
プロ入り | 2001年 ドラフト3巡目(全体78位)でシカゴ・カブスから指名 |
初出場 | 2005年9月13日 シンシナティ・レッズ戦 |
最終出場 | 2012年10月3日 |
経歴(括弧内はプロチーム在籍年度) | |
| |
この表について
|
ライアン・スチュワート・テリオ(Ryan Stewart Theriot, 1979年12月7日 - )は、アメリカ合衆国・ルイジアナ州バトンルージュ出身の元プロ野球選手。右投右打。ラストネームにより、愛称は「リオット(riot)」。
シカゴ・カブス所属時は、ルイジアナ州立大学でもチームメイトであったマイク・フォンテノーと共に、ルイジアナ州に多い沼地から、「バイユー・ボーイズ」とも呼ばれていた。
経歴
[編集]プロ入り前
[編集]1998年に地元バトンルージュのブロードムア高校を卒業後、ルイジアナ州立大学へ入学[1]。2000年、カレッジ・ワールド・シリーズ(全米大学野球選手権)のオール・トーナメント・チーム(遊撃手)に選出される。
プロ入りとカブス時代
[編集]2001年6月5日のMLBドラフトでシカゴ・カブスから3巡目(全体78位)指名を受け、7月25日に契約成立。同年からマイナーリーグ(A+級)でプレーを始める(30試合出場)。
2005年は、AA級で120試合 ・ 打率.304 ・ 出塁率.365 ・ 24盗塁の好成績を挙げ、チーム内のMVPを受賞[1]すると、9月12日にメジャー初昇格を果たす[2]。翌13日、対シンシナティ・レッズ戦において代打出場。デビュー戦は1打数無安打(三振)に倒れたが、翌14日にはレッズ相手に初安打(三塁内野安打)を放った。
2006年は、AAA級で73試合 ・ 打率.304 ・ 出塁率.367 ・ 14盗塁と着実に成長を続け、7月24日以降はメジャー定着[2]。53試合に出場し経験を積んだ上、9月17日には2本塁打を放つ活躍を見せ、打率.328の好成績でシーズンを終えた。
2007年は、ユーティリティープレイヤーとして開幕時からロースター入りし、4月13 - 15日に3 - 2 - 3安打でアピール。主力選手の不調と他球団への移籍と言う機会を活かし[3]、6月以降は正遊撃手の座をモノにした。7月は打率.348 ・ 出塁率.437と、ミルウォーキー・ブルワーズ追撃に貢献[4]。チーム1位の盗塁数をマークした他、三振率(10.7)はリーグ4位としぶとい打撃を披露した。
2008年は、4月の月間打率.340[5]と飛び出すと、以後も好調をキープし続け、初の3割をクリア。左右両投手、ホーム・アウェー全てにおいて3割超え[5]を果たした他、ボールの見極めも上達[6]するなど、「チーム内にあって最も安定した働き」と評された[7]。シーズン通算では打率.307(リーグ6位) ・ 178安打(同8位、154単打は1位) ・ 出塁率.387(同8位) ・ 三振率10.0(同7位) ・ 22盗塁(チーム最多)とリーグを代表する二番打者へと成長を遂げた。一方で、盗塁死はリーグ2位、守備でも「フットワーク、肩、スローイング全てにおいて平均以下」と酷評されるなど[7]、課題も浮き彫りになった。
ドジャース時代
[編集]2010年7月31日にブレイク・デウィットらとのトレードでロサンゼルス・ドジャースへ移籍[8]。
カージナルス時代
[編集]2010年11月30日にはブレイク・ホークスワースとのトレードでセントルイス・カージナルスへ移籍した[9]。
ジャイアンツ時代
[編集]2012年1月27日にサンフランシスコ・ジャイアンツと契約[10]。10月29日にFAとなった。
選手としての特徴
[編集]パワーレスだが確実性に優れ、三振が少なく小技も上手い、古典的なコンタクト・ヒッター。その上スピードがあり、選球眼も鋭いため、もっぱら二番打者として起用されることが多く[13]、真摯な全力プレーでルー・ピネラ監督からの信頼も厚い。ポジションは遊撃のほかに、二塁・三塁・外野(左翼・右翼)も守れる。守備は基本に忠実、かつ堅実。一方で、「メジャー・レベルの遊撃手としては体が硬く、送球精度も甘い」と懸念する声もある[2][14][15][16][17]。
マイナー6年間の通算成績は、打率.271 ・ 出塁率.355 ・ OPS.692 ・ 115盗塁(成功率70パーセント)。
詳細情報
[編集]年度別打撃成績
[編集]年 度 |
球 団 |
試 合 |
打 席 |
打 数 |
得 点 |
安 打 |
二 塁 打 |
三 塁 打 |
本 塁 打 |
塁 打 |
打 点 |
盗 塁 |
盗 塁 死 |
犠 打 |
犠 飛 |
四 球 |
敬 遠 |
死 球 |
三 振 |
併 殺 打 |
打 率 |
出 塁 率 |
長 打 率 |
O P S |
---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
2005 | CHC | 9 | 14 | 13 | 3 | 2 | 1 | 0 | 0 | 3 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 1 | 0 | 0 | 2 | 0 | .154 | .214 | .231 | .445 |
2006 | 53 | 159 | 134 | 34 | 44 | 11 | 3 | 3 | 70 | 16 | 13 | 2 | 6 | 0 | 17 | 0 | 2 | 18 | 5 | .328 | .412 | .522 | .934 | |
2007 | 148 | 597 | 537 | 80 | 143 | 30 | 2 | 3 | 186 | 45 | 28 | 4 | 8 | 3 | 49 | 1 | 0 | 50 | 12 | .266 | .326 | .346 | .672 | |
2008 | 149 | 661 | 580 | 85 | 178 | 19 | 4 | 1 | 208 | 38 | 22 | 13 | 4 | 1 | 73 | 1 | 3 | 58 | 19 | .307 | .387 | .359 | .745 | |
2009 | 154 | 677 | 602 | 81 | 171 | 20 | 5 | 7 | 222 | 54 | 21 | 10 | 13 | 5 | 51 | 1 | 6 | 93 | 13 | .284 | .343 | .369 | .712 | |
2010 | 96 | 412 | 388 | 45 | 110 | 10 | 2 | 1 | 127 | 21 | 16 | 6 | 2 | 1 | 19 | 3 | 2 | 46 | 8 | .284 | .320 | .327 | .647 | |
LAD | 54 | 228 | 198 | 27 | 48 | 5 | 0 | 1 | 56 | 8 | 4 | 3 | 5 | 1 | 22 | 0 | 2 | 28 | 5 | .242 | .323 | .283 | .606 | |
'10計 | 150 | 640 | 586 | 72 | 158 | 15 | 2 | 2 | 183 | 29 | 20 | 9 | 7 | 2 | 41 | 3 | 4 | 74 | 13 | .270 | .321 | .312 | .633 | |
2011 | STL | 132 | 483 | 442 | 46 | 120 | 26 | 1 | 1 | 151 | 47 | 4 | 6 | 6 | 2 | 29 | 0 | 4 | 41 | 15 | .271 | .321 | .342 | .662 |
2012 | SF | 104 | 384 | 352 | 45 | 95 | 16 | 1 | 0 | 113 | 28 | 13 | 5 | 4 | 3 | 24 | 1 | 1 | 47 | 12 | .270 | .316 | .321 | .637 |
通算:8年 | 899 | 3615 | 3246 | 446 | 911 | 138 | 18 | 17 | 1136 | 257 | 121 | 49 | 48 | 16 | 285 | 7 | 20 | 383 | 89 | .281 | .341 | .350 | .691 |
- 2012年度シーズン終了時
参考資料
[編集]- ^ a b “Biography: , 2005 Career Highlights:” (英語). MLB.com. 2008年12月10日閲覧。
- ^ a b c “Ryan Theriot - Scouting Report , Transactions / Injuries / Suspensions” (英語). sportsnet.ca. 2008年3月14日閲覧。
- ^ 『月刊スラッガー』 2008年4月号 71頁。
- ^ 『月刊スラッガー』 2007年12月号 86頁。
- ^ a b “2008 Batting Splits” (英語). ESPN. 2008年12月10日閲覧。
- ^ “Ryan Theriot ≫ Graphs ≫ BB% ≫ Batting” (英語). FanGraphs. 2008年12月10日閲覧。
- ^ a b 「2008 通信簿 file:226-500」『月刊スラッガー No.128 , 2008年12月号』日本スポーツ企画出版社、78頁頁。
- ^ “Dodgers acquire Lilly and Theriot from Cubs for Dewitt, two Minor Leaguers”. MLB.com Dodgers Press Release. (July 31, 2010) January 7, 2014閲覧。
- ^ Gurnick, Ken(2010-11-30). Dodgers deal Theriot to Cardinals. MLB.com(英語). 2011年11月12日閲覧
- ^ Matt Snyder (January 27, 2012). “Ryan Theriot signs with Giants”. CBS Sports January 7, 2014閲覧。
- ^ Chris Cotillo (January 6, 2014). “Ryan Theriot announces retirement”. MLB Daily Dish January 7, 2014閲覧。
- ^ Adam Berry (January 6, 2014). “Theriot calls it a career after eight seasons”. MLB.com January 7, 2014閲覧。
- ^ “Three year (2006-2008) Batting Splits , By Batting Order” (英語). ESPN. 2008年12月10日閲覧。
- ^ “Ryan Theriot - Pecota” (英語). baseball prospectus.com. 2008年3月14日閲覧。
- ^ 『月刊メジャー・リーグ』 2008年3月号 53頁。
- ^ 「2008 MLB 30球団スカウティング・レポート」『ウェルカム・メジャーリーグ 2008』白夜書房〈白夜ムック 315〉、181頁頁。ISBN 978-4861913983。
- ^ 出野哲也 「2008 プレーオフ選手名鑑 & チーム戦力分析」『月刊スラッガー No.127 , 2008年11月号』日本スポーツ企画出版社、19頁頁。