リチャード・ニーリイ
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リチャード・ニーリイ (Richard Neely、1920年4月18日 - 1999年10月4日)とは、アメリカ合衆国の小説家[1]。異常心理を描いたサスペンス描写と、叙述トリックを駆使したどんでん返しが特徴的なミステリを得意とする。
「リチャード・ニーリィ」、「リチャード・ニーリー」と表記されることもある。
経歴・人物
[編集]ニューヨーク生まれ。従軍経験がある。後にカリフォルニア州へと移り住んだ。新聞記者を経て広告業界に入り、大手広告代理店三社のクリエイティヴ・ディレクターや副社長を歴任。新聞社と広告関連会社で合わせて20年勤務した後、作家へと転身した。1969年に『愛する者に死を 』で小説家デビューし、その後約15年間の作家生活で合計15冊の長篇を発表[2]。
1969年の『プラスティック・ナイトメア/仮面の情事』はウォルフガング・ペーターゼン監督によって映画化されている。また、1971年の"The Damned Innocents (Dirty Hands)"はフランスのクロード・シャブロル監督により『汚れた手をした無実の人々』(1975年)としてロミー・シュナイダー主演で映画化。1972年の『オイディプスの報酬』は日本において『父殺しの報酬』(1982年、TBS)として、大竹しのぶ、古尾谷雅人、夏木勲、中尾彬の出演によってテレビドラマ化され話題となった。
1972年に発表した"The Smith Conspiracy" がアメリカ探偵作家クラブ(MWA)賞のペイパーバック賞に、1976年には一番の代表作とされる『心ひき裂かれて』が、同賞の長編賞にノミネートされた。
1999年逝去。享年79歳[1]。
作品
[編集]- 『愛する者に死を』 Death to My Beloved 1969年
- 『プラスティック・ナイトメア/仮面の情事』 The Plastic Nightmare (Shattered) 1969年
- 『亡き妻へのレクイエム』 While Love Lay Sleeping 1969年
- 『殺人症候群』 The Walter Syndrome 1970年
- "The Damned Innocents (Dirty Hands)" 1971年
- 『日本で別れた女』 The Japanese Mistress 1972年
- 『オイディプスの報酬』 The Sexton Woman 1972年
- "The Smith Conspirac" 1972年
- 『リッジウェイ家の女』 The Ridgway Women 1973年
- 『心ひき裂かれて』 A Madness at the Heart 1974年
- "Lies" 1978年
- "No Certain Life" 1978年
- "The Obligation" 1979年
- "An Accidental Woman" 1981年
- "Shadows from the Past" 1983年
映像化作品
[編集]映画
[編集]- 汚れた手をした無実の人々 Les innocents aux mains sales (1975年、フランス映画)
- 監督:クロード・シャブロル 出演:ロミー・シュナイダー、ロッド・スタイガー、ジャン・ロシュフォール
- 原作:リチャード・ニーリィ "The Damned Innocents (Dirty Hands)"
- プラスティック・ナイトメア/仮面の情事 Shattered (1991年、アメリカ映画)
テレビドラマ
[編集]脚注
[編集]- ^ a b 推理作家・折原一のTwitterより。
- ^ 愛する者に死を (ハヤカワ・ポケット・ミステリ1805、2007) 著者略歴より