ロードクロサイト (競走馬)
この記事の主題はウィキペディアにおける独立記事作成の目安を満たしていないおそれがあります。 (2024年1月) |
ロードクロサイト[1] | |
---|---|
欧字表記 | Rhodochrosite[1] |
品種 | サラブレッド[1] |
性別 | 牝[1] |
毛色 | 芦毛[1] |
生誕 | 2010年4月17日(14歳)[1] |
父 | Unbridled's Song[1] |
母 | Folklore[1] |
母の父 | Tiznow[1] |
生国 | アメリカ合衆国[1] |
生産者 | The Robert & Beverly Lewis Trust[1] |
馬主 | 前田幸治[1] |
調教師 | 矢作芳人(栗東)[1] |
競走成績 | |
生涯成績 | 7戦0勝[1] |
獲得賞金 | 710万円[1] |
ロードクロサイト(英: Rhodochrosite[1])は、アメリカ合衆国生産、日本調教の競走馬、繁殖牝馬。競走馬としては未勝利に終わったが、繁殖牝馬としては2020年に父・ディープインパクトと父仔での無敗のクラシック三冠馬となったコントレイルを出産した[2]。
競走馬時代
[編集]- 特記事項なき場合、本節の出典はJBISサーチ[3]
2010年4月17日にアメリカ合衆国で誕生。2011年9月のキーンランド1歳馬セールに上場され、母フォークロアがブリーダーズカップ・ジュヴェナイルフィリーズ勝ち馬という血統の良さを見込まれ、日本のノースヒルズ代表・前田幸治の代理として参加していた調教師の矢作芳人とノースヒルズゼネラルマネージャーの福田洋志によって38万5000ドル(当時のレートで約3000万円)で落札された[注 1][5]。矢作と福田が本馬を落札した理由としては、将来的な繁殖生活を見据えてそれぞれが候補馬をリストアップし、最終的に互いが「最も欲しい馬」と一致したのが本馬だったためである[6]。同年12月に日本に輸入され、鳥取県の大山ヒルズで調教を積んだ[7]。同場マネージャーの斎藤慎からは「腕が長く、菅骨が短いという走る馬のような馬体をしていて、軽い走りをする」と評価され、同期馬にはキズナ、アウォーディーがいた[8]。
栗東・矢作芳人厩舎に入厩。デビュー前には2週連続で坂路4ハロン51秒台を計測[9]。2012年9月22日の阪神競馬場での新馬戦で武豊を背にデビューして単勝1.6倍の支持を集めたが、3着に終わる。2戦目からはダート戦を使われたが勝てず、2歳シーズンは4戦して2着2回、3着2回の成績で終えた。3歳時は3戦して全て二桁着順に終わり、7戦未勝利のまま競走生活を終えた。管理した矢作芳人調教師は競走馬として活躍できなかった理由として気性の悪さを挙げている[10]。
競走成績
[編集]以下の内容は、JBISサーチ[3]およびnetkeiba.com[11]に基づく。
競走日 | 競馬場 | 競走名 | 格 | 距離(馬場) | 頭 数 |
枠 番 |
馬 番 |
オッズ (人気) |
着順 | タイム (上がり3F) |
着差 | 騎手 | 斤量 [kg] |
1着馬(2着馬) | 馬体重 [kg] |
---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
2012. 9.22 | 阪神 | 2歳新馬 | 芝1200m(良) | 12 | 6 | 7 | 1.6 (1人) | 3着 | 1:10.3(34.7) | 0.2 | 武豊 | 54 | エイユーモモチャン | 482 | |
10. 7 | 京都 | 2歳未勝利 | ダ1200m(良) | 15 | 5 | 9 | 1.6 (1人) | 2着 | 1:13.9(37.2) | 0.1 | 川田将雅 | 54 | エクセレンフレール | 474 | |
11.18 | 京都 | 2歳未勝利 | ダ1400m(不) | 14 | 1 | 1 | 4.8 (2人) | 2着 | 1:25.0(37.3) | 0.1 | 武豊 | 54 | ティズトレメンダス | 478 | |
12. 1 | 阪神 | 2歳未勝利 | ダ1200m(良) | 15 | 4 | 6 | 1.5 (1人) | 3着 | 1.13.7(38.3) | 0.6 | 川田将雅 | 54 | レゼトワール | 478 | |
2013. 1. 6 | 京都 | 3歳未勝利 | ダ1400m(良) | 15 | 2 | 3 | 3.3 (1人) | 13着 | 1:28.5(40.3) | 2.4 | 武豊 | 54 | ウイングリート | 470 | |
4.13 | 阪神 | 3歳未勝利 | ダ1200m(良) | 16 | 7 | 13 | 6.9 (3人) | 13着 | 1:16.2(39.2) | 3.5 | 川田将雅 | 54 | ミリアグラシア | 464 | |
7. 7 | 中京 | 3歳未勝利 | ダ1200m(良) | 16 | 6 | 12 | 25.8 (7人) | 12着 | 1:14.0(38.1) | 1.7 | 松山弘平 | 54 | ゴッドドリーム | 466 |
繁殖牝馬時代
[編集]引退後は北海道新冠町のノースヒルズで繁殖入りし、産駒は全てノースヒルズやその関係者の所有・矢作厩舎所属と、本馬と同じ馬主・調教師の組み合わせで競走馬としてデビューしている。
所有初年度はゴールドアリュール産駒のバーンフライ、2年目はダイワメジャー産駒のアナスタシオを出産し、この2頭はいずれもダート戦で勝利を挙げた[5]。ゴールドアリュールとダイワメジャーが交配されたのは将来的にディープインパクトと交配させることを前提として行われたものであり、福田によれば「最初に馬格の良いゴールドアリュールをつけて、次はスピードを加えようとダイワメジャーを配合しました」という意図があったといい、またディープインパクトの産駒は小柄に出る傾向があったため、まずは最初の二頭で馬格がしっかりした仔を出すか確認したうえで、ディープインパクトと交配させることを決めたという[5]。
アナスタシオを出産した2016年の繁殖シーズンにロードクロサイトはディープインパクトと交配され、翌2017年4月1日に3番仔となった後のコントレイルを出産した[5]。コントレイルは2019年に東京スポーツ杯2歳ステークス・ホープフルステークスを制して同年のJRA賞最優秀2歳牡馬に選出された[12]。翌2020年には父のディープインパクト以来となる無敗での牡馬クラシック三冠を達成している[13][注 2]。
繁殖成績
[編集]- 現役馬の成績は2024年9月29日現在。
馬名 | 生年 | 性 | 毛色 | 父 | 厩舎 | 馬主 | 戦績 | 備考 | 出典 | |
---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
1 | バーンフライ | 2015 | 牡 | 黒鹿毛 | ゴールドアリュール | 栗東・矢作芳人 | 前田幸治 | 50戦4勝
(中央)31戦3勝(地方)19戦1勝 |
(引退) | [15] |
2 | アナスタシオ | 2016 | 牝 | 青鹿毛 | ダイワメジャー | 栗東・矢作芳人 →川崎・河津裕昭 |
22戦4勝 (中央)13戦1勝 (地方)9戦3勝 |
(引退・繁殖入り) | [16] | |
3 | コントレイル | 2017 | 牡 | 青鹿毛 | ディープインパクト | 栗東・矢作芳人 | 前田晋二 | 11戦8勝 (GI)ホープフルステークス、皐月賞、東京優駿、菊花賞、ジャパンカップ (GII)神戸新聞杯 (GIII)東京スポーツ杯2歳ステークス |
(引退・種牡馬) | [17] |
4 | サンセットクラウド | 2019 | 牡 | 芦毛 | 27戦3勝
(2勝クラス)白川特別 |
(引退) | [18] | |||
5 | インタクト | 2020 | 牡 | 黒鹿毛 | ハーツクライ | 栗東・矢作芳人 | 前田幸大 | 16戦1勝 | (現役) | [19] |
6 | ロージースカイ | 2022 | 牝 | 芦毛 | キズナ | 栗東・矢作芳人 | ノースヒルズ | (デビュー前) | [20] | |
7 | ロードクロサイトの2024 | 2024 | 牝 | 芦毛 | キズナ | [21] |
血統表
[編集]ロードクロサイトの血統 | (血統表の出典)[§ 1] | |||
父系 | ミスタープロスペクター系 |
[§ 2] | ||
父 Unbridled's Song 1993 芦毛 |
父の父 Unbridled1987 鹿毛 |
Fappiano | Mr. Prospector | |
Killaloe | ||||
Gana Facil | Le Fabuleux | |||
Charedi | ||||
父の母 Trolley Song1983 芦毛 |
Caro | *フォルティノ | ||
Chambord | ||||
Lucky Spell | Lucky Mel | |||
Incantation | ||||
母 Folklore 2003 鹿毛 |
Tiznow 1997 鹿毛 |
Cee's Tizzy | Relaunch | |
*テイズリー | ||||
Cee's Song | Seattle Song | |||
Lonely Dancer | ||||
母の母 Contrive1998 黒鹿毛 |
Storm Cat | Storm Bird | ||
Terlingua | ||||
Jeano | Fappiano | |||
*バジー | ||||
母系(F-No.) | バジー(USA)系(FN:1-s) | [§ 3] | ||
5代内の近親交配 | Fappiano 3×4、In Reality 5×5・5、Incantation 4×5 | [§ 4] | ||
出典 |
- 母フォークロアは2005年のブリーダーズカップ・ジュヴェナイルフィリーズなど米G1を2勝。同年のエクリプス賞最優秀2歳牝馬[24]。
脚注
[編集]注釈
[編集]出典
[編集]- ^ a b c d e f g h i j k l m n o p “ロードクロサイト(USA)”. JBIS-Search. 公益社団法人日本軽種馬協会. 2020年5月29日閲覧。
- ^ “ロードクロサイトの血統表”. netkeiba.com. 2020年5月29日閲覧。
- ^ a b “ロードクロサイト 競走成績”. JBISサーチ. 公益社団法人日本軽種馬協会. 2020年5月31日閲覧。
- ^ “Keeneland 2011 September Yearling Sale”. Bloodhorse. 2020年5月29日閲覧。
- ^ a b c d 島田明宏「[無敗二冠へ]コントレイル「最強の源流を訪ねて」」『Sports Graphic Number』 1003巻、文藝春秋、2020年、17-18頁。
- ^ 石田敏徳「[レースレビュー]蹄音が伝える感謝」『優駿』 2020年7月号、中央競馬ピーアール・センター、2020年、16-21頁。
- ^ “注目の新馬【4回阪神】ロードクロサイト”. 競馬ラボ (2012年9月19日). 2020年5月29日閲覧。
- ^ 『優駿』2012年6月号、p.36
- ^ “【阪神新馬戦】ロードクロサイト 鞍上武豊で22日デビュー”. スポーツニッポン (2012年9月15日). 2020年5月29日閲覧。
- ^ “【矢作芳人調教師 信は力なり】日本牝馬も欧米のような高評価を”. サンケイスポーツ (2019年9月18日). 2020年5月29日閲覧。
- ^ “ロードクロサイトの競走成績”. netkeiba. Net Dreamers Co., Ltd.. 2020年5月29日閲覧。
- ^ “【2019年度JRA賞】コントレイルが最優秀2歳牡馬 矢作師「通過点」”. netkeiba.com. 株式会社ネットドリーマーズ (2020年1月8日). 2020年8月24日閲覧。
- ^ “コントレイル”. netkeiba.com. 2020年5月30日閲覧。
- ^ “父ディープ輝かせる強さ コントレイル、完勝で2冠―競馬日本ダービー”. jiji.com. 時事ドットコム. 2020年8月24日閲覧。
- ^ “バーンフライ”. JBISサーチ. 2021-2-9]閲覧。
- ^ “アナスタシオ”. JBISサーチ. 2021年2月9日閲覧。
- ^ “コントレイル”. netkeiba.com. 2021年2月9日閲覧。
- ^ “サンセットクラウド”. netkeiba.com. 2022年10月16日閲覧。
- ^ “インタクト | 競走馬データ”. netkeiba.com. 2022年9月20日閲覧。
- ^ “ロージースカイ|JBISサーチ(JBIS-Search)”. www.jbis.or.jp. 2024年2月20日閲覧。
- ^ “__________________|JBISサーチ(JBIS-Search)”. www.jbis.or.jp. 2024年10月1日閲覧。
- ^ a b c “ロードクロサイト 血統情報:5代血統表”. JBISサーチ. 公益社団法人日本軽種馬協会. 2020年5月31日閲覧。
- ^ a b c “ロードクロサイトの5代血統表”. netkeiba. Net Dreamers Co., Ltd.. 2020年5月31日閲覧。
- ^ “Folklore (KY)”. EQUIBASE Horse Profile. Equibase Company LLC.. 2020年5月31日閲覧。