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ロードノース

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
ロードノース
欧字表記 Lord North
品種 サラブレッド
性別 [1]
毛色 鹿毛[1]
生誕 2016年2月9日(8歳)[2]
Dubawi[2]
Najoum[2]
母の父 Giant's Causeway[2]
生国 アイルランドの旗 アイルランド[2]
生産者 Godolphin[1]
馬主 HH Sheikh Zayed bin Mohammed Racing[1]
調教師 J&T.ゴスデン(イギリスの旗 イギリス[1]
競走成績
生涯成績 24戦10勝[2]
WBRR I123 / 2020年[3]
M120 / 2021年[4]
M118 - I118 / 2022年[5]
M120 / 2023年[6]
勝ち鞍
G1 プリンスオブウェールズS 2020年
G1 ドバイターフ 2021年 - 2023年
G3 ブリガディアジェラードS 2020年
Listed ジェームズシーモアS 2019年
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ロードノースLord North2016年2月9日 - )は、アイルランド生産、イギリス調教の競走馬[7][8]。主な勝ち鞍は2020年プリンスオブウェールズステークス2021年 - 2023年ドバイターフ3連覇。

戦績

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2歳(2018年) ~3歳(2019年)

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2018年10月19日レッドカー競馬場芝8ハロンの条件戦でデビュー勝ちを収める。翌2019年4月29日ニューカッスル競馬場AW8ハロンの条件戦では後続に11馬身差をつけ圧勝する。その後のレースでは勝ち星から見放されていたが、9月28日のケンブリッジシャーハンデキャップを制して3勝目を挙げる。10月19日アスコット競馬場のハンデ戦2着を挟み、11月2日のジェームズシーモアステークス(L)を勝利して3歳シーズンを終えた。

4歳(2020年)

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6月7日、重賞初挑戦のブリガディアジェラードステークス英語版(G3)で接戦を抑えて勝利[9]。6月17日、ロイヤルアスコット開催プリンスオブウェールズS(G1)に出走[10][11][12]ジャパンアデイブに続く3番人気に支持され[10]、レースでは外から前をまとめて交わし、2着アデイブに3馬身2/4差を付けてG1初勝利を果たした[11]。ゴスデン師は、「去勢してから落ち着いているが、いまだにとてもお調子者な馬。それでも以前のようにクレイジーではない」と語った[11]

8月19日、英インターナショナルステークス(G1)に出走[13]。1番人気ガイヤースが逃げ切ってG1三連勝を果たすなか、ロードノースは2着マジカルに続く3着に入った[14]。続く英チャンピオンステークス(G1)ではアデイブの10着(最下位)に大敗し[15]ブリーダーズカップターフ(G1)ではタルナワの4着に敗れた[16]

5歳(2021年)

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3月27日、ドバイターフ(G1)に出走[17]。発走するとロードノースは後方4番手を追走し、直線では大外から突き抜け、一時は抜け出す構えだった2着ヴァンドギャルドに3馬身差を付けて勝利した[18]

プリンスオブウェールズステークスは、馬場状態を考慮して回避した[19]。また「喉の感染症」を発症したことで、ロードノースは約1年間戦線を離脱することとなった[20][21]

6歳(2022年)

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サウジカップデーの同日である2月26日[22]、「休養明けのひと叩き」[23]としてウィンターダービー(G3)に出走し、アレンカーの2着に入った[23]

3月26日、連覇を懸けたドバイターフに出走[24]。発走するとパンサラッサが溜めた逃げを打つなかロードノースはシュネルマイスターの横で追走。直線に入ると追い込みにかかり、逃げるパンサラッサ、後方馬群から急追したヴァンドギャルドの両頭とともにほぼ同時にゴールに入線した[25]。写真判定の結果パンサラッサとの1着同着となり、ロードノースは史上初となる同レースの連覇を達成した[25]

この後、5月22日に行われたタターソールズゴールドカップでは中団追走も直線で伸びを欠き4着[26]、続くプリンスオブウェールズステークスではゲート入り直前に目隠しを外す段取りだったが、その目隠しが手綱に引っかかり鞍上のランフランコ・デットーリは取り外すことが出来ず、ゲートが開いた直後も枠内にとどまるアクシデントが発生し大出遅れて最下位の5着に沈む[27]。7月2日のエクリプスステークスではヴァデニの4着に敗れて以後休養に入る。

7歳(2023年)

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2月25日のウィンターダービー(G3)から始動し連覇を果たすと、3月25日のドバイターフに出走。道中中団追走から残り100mで抜け出すと最後はダノンベルーガの追撃を退け同競走3連覇の偉業を成し遂げた[28]

8歳(2024年)

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2月24日のウィンターダービー(G3)で始動したがミリタリーオーダーの2着に敗れると[29]、4連覇をかけて挑んだ3月30日のドバイターフでは中団追走も直線で伸びを欠き8着に沈む[30]。イギリスへ帰国後、4月26日のbet365マイル(G2)は3着に入るも、6月19日のプリンスオブウェールズステークスでは8着に終わる。9月24日に現役を引退することを発表。引退後はニューマーケットのウッディットンにある「ゴドルフィン・リホーミング」で余生を送る[31]

競走成績

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以下の内容は、JRA-VAN Ver. World[1]、Racing Post[2]の情報に基づく。

競走日 競馬場 競走名 距離(馬場) 頭数 枠番 馬番 着順 タイム 着差 騎手 斤量 1着馬(2着馬)
2018.10.19 レッドカー 条件戦 芝1600m(重) 10 5 8 01着 1:39.00 1馬身 R.ハヴリン 9-7 (Fox Leicester)
2019.04.29 ニューカッスル 条件戦 AW1600m(良) 2 3 2 01着 1:39.49 11馬身 R.ハヴリン 8-10 (Neesaan)
0000.05.23 サンダウン ヘロンS L 芝1600m(良) 8 1 5 08着 - 7馬身 1/2 R.ハヴリン 9-0 King Of Comedy
0000.09.06 アスコット ハンデ戦 芝1600m(良) 7 6 7 02着 - 1/2馬身 R.ハヴリン 9-0 Bless Him
0000.09.28 ニューマーケット ケンブリッジシャーハンデキャップ 芝1800m(良) 30 29 18 01着 1:46.99 3/4馬身 L.デットーリ 9-0 (Beringer)
0000.10.19 アスコット ハンデ戦 芝1600m(不) 20 20 1 02着 - 2馬身 1/4 L.デットーリ 9-0 Escobar
0000.11.02 ニューマーケット ジェームズシーモアS L 芝2000m(不) 5 3 4 01着 2:11.11 -2馬身 1/4 R.ハヴリン 9-8 (Pablo Escobarr)
2020.06.07 ヘイドック ブリガディアジェラードS G3 芝2040m(稍) 5 9 4 01着 2:11.74 短アタマ R.ハヴリン 9-2 (Elarqam)
0000.06.17 アスコット プリンスオブウェールズS G1 芝1990m(良) 7 7 6 01着 2:05.63 -3馬身 3/4 J.ドイル 9-6 Addeybb
0000.08.19 ヨーク 英インターナショナルS G1 芝2050m(良) 5 4 3 03着 - 4馬身 1/4 J.ドイル 9-5 Ghaiyyath
0000.10.17 アスコット 英チャンピオンS G1 芝1990m(重) 10 7 5 10着 - 13馬身 1/2 J.ドイル 9-0 Addeybb
0000.11.07 キーンランド BCターフ G1 芝2400m(良) 10 6 6 04着 - 2馬身 3/4 L.デットーリ 9-0 Tarnawa
2021.03.27 メイダン ドバイターフ G1 芝1800m(良) 12 9 10 01着 1:46.46 3馬身 L.デットーリ 9-0 Vin De Garde
0000.06.16 アスコット プリンスオブウェールズS G1 芝1990m(良) 6 4 3 取消 2:06.86 - L.デットーリ - Love
2022.02.26 リングフィールド ウィンターダービー G3 AW2000m(良) 7 5 7 02着 - 2馬身 1/2 R.ハヴリン 9-2 Alenquer
0000.03.26 メイダン ドバイターフ G1 芝1800m(良) 14 8 8 01着 1:45.77 同着 L.デットーリ 9-1 Panthalassa
0000.05.22 カラ タタソールズ金杯 G1 芝2100m(良) 8 4 6 04着 - 1馬身 3/4 L.デットーリ 9-5 Alenquer
0000.06.15 アスコット プリンスオブウェールズS G1 芝2100m(良) 5 5 2 05着 - 7馬身 L.デットーリ 9-2 State Of Rest
0000.07.02 サンダウン エクリプスS G1 芝1990m(良) 6 1 3 04着 - 1馬身 J.ドイル 9-9 Vadeni
2023.02.25 リングフィールド ウィンターダービー G3 AW2000m(良) 6 3 5 01着 2:02.32 3馬身 3/4 R.ハヴリン 9-2 (Tyrrhenian Sea)
0000.03.25 メイダン ドバイターフ G1 芝1800m(良) 14 7 3 01着 1:47.39 3/4馬身 L.デットーリ 9-0 (Danon Beluga)

血統表

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ロードノース血統 (血統表の出典)[§ 1]
父系 ミスタープロスペクター系
[§ 2]

Dubawi
2002
父の父
Dubai Millennium
1996
Seeking the Gold Mr. Prospector
Con Game
Colorado Dancer Shareef Dancer
Fall Aspen (USA)
父の母
Zomaradah
1995
Deploy Shirley Heights
Slightly Dangerous
Jawaher *ダンシングブレーヴ
High Tern

Najoum
2008
Giant's Causeway
1997
Storm Cat Storm Bird
Terlingua
Mariah's Storm Rahy
*イメンス
母の母
Divine Dixie
1995
Dixieland Band Northern Dancer
Mississippi Mud
Hail Atlantis Seattle Slew
Flippers
母系(F-No.) (FN:5-h) [§ 3]
5代内の近親交配 Northern Dancer 4×5×5、Roberto 5×5 [§ 4]
出典
  1. ^ [32]
  2. ^ [33]
  3. ^ [32]
  4. ^ [32]


脚注

[編集]

注釈

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出典

[編集]
  1. ^ a b c d e f ロードノース(Lord North) | 競馬データベース”. JRA-VAN ver.World. 2022年3月28日閲覧。
  2. ^ a b c d e f g Lord North | Race Record & Form | Racing Post”. www.racingpost.com. 2022年3月28日閲覧。
  3. ^ The LONGINES World's Best Racehorse Rankings 2020”. IFHA. 2021年10月11日閲覧。
  4. ^ The LONGINES World's Best Racehorse Rankings 2021”. IFHA. 2022年1月25日閲覧。
  5. ^ The LONGINES World's Best Racehorse Rankings For 3yos and upwards which raced in 2022”. 国際競馬統括機関連盟. 2023年1月18日閲覧。
  6. ^ The LONGINES World's Best Racehorse Rankings For 3yos and upwards which raced in 2023”. 国際競馬統括機関連盟. 2024年1月24日閲覧。
  7. ^ Lord North(IRE)|JBISサーチ(JBIS-Search)”. www.jbis.or.jp. 2022年3月28日閲覧。
  8. ^ John & Thady Gosden | Record By Race Type | Racing Post”. www.racingpost.com. 2022年3月28日閲覧。
  9. ^ 英G3ブリガディアジェラードS、ロードノースが格上相手に重賞初制覇”. JRA-VAN ver.World. 2022年3月28日閲覧。
  10. ^ a b プリンスオブウェールズステークス(G1) 2020/6/17(水) | 日程・結果”. JRA-VAN ver.World. 2022年3月28日閲覧。
  11. ^ a b c ロードノースがG1プリンスオブウェールズSを快勝、ジャパンは4着”. JRA-VAN ver.World. 2022年3月28日閲覧。
  12. ^ ロイヤルアスコット開催のG1プリンスオブウェールズS、ジャパンら豪華メンバー集結”. JRA-VAN ver.World. 2022年3月28日閲覧。
  13. ^ 英インターナショナルステークス(G1) 2020/8/19(水) | 日程・結果”. JRA-VAN ver.World. 2022年3月28日閲覧。
  14. ^ ガイヤースがまたも余裕の逃げ切り、英インターナショナルSを制す”. JRA-VAN ver.World. 2022年3月28日閲覧。
  15. ^ 英チャンピオンステークス(G1) 2020/10/17(土) | 日程・結果”. JRA-VAN ver.World. 2022年3月28日閲覧。
  16. ^ ブリーダーズカップターフ(G1) 2020/11/7(土) | 日程・結果”. JRA-VAN ver.World. 2022年3月28日閲覧。
  17. ^ 結果 | 2021ドバイターフ”. JRA-VAN Ver.World. 2022年3月28日閲覧。
  18. ^ 【ドバイターフ】ロードノースが圧巻の差し切り、ヴァンドギャルドは2着に健闘”. JRA-VAN ver.World. 2022年3月28日閲覧。
  19. ^ ラブが休み明けの不安を一蹴、英G1プリンスオブウェールズSを制す”. JRA-VAN ver.World. 2022年3月28日閲覧。
  20. ^ ロードノースとパンサラッサ、接戦の末にドバイターフ同着優勝(ドバイ)[その他]”. 公益財団法人 ジャパン・スタッドブック・インターナショナル. 2022年4月1日閲覧。
  21. ^ Dead-heat drama as Lord North and Panthalassa share Dubai Turf spoils | Horse Racing News | Racing Post”. www.racingpost.com. 2022年4月1日閲覧。
  22. ^ ドバイターフ覇者ロードノース、サウジ遠征は回避”. JRA-VAN ver.World. 2022年3月28日閲覧。
  23. ^ a b 休養明けをひと叩きのロードノース、連覇かかるドバイターフへ”. JRA-VAN ver.World. 2022年3月28日閲覧。
  24. ^ 結果 | 2022ドバイターフ”. JRA-VAN Ver.World. 2022年3月28日閲覧。
  25. ^ a b 【ドバイターフ】ゴール前で歴史的激闘、パンサラッサとロードノースが同着優勝”. JRA-VAN ver.World. 2022年3月28日閲覧。
  26. ^ アレンカーが待望のG1初制覇、タタソールズGCを見事に差し切りJRA-VAN ver.World、2022年5月23日配信・閲覧
  27. ^ ロードノースにまさかのアクシデント、目隠し取れず大出遅れで最下位JRA-VAN ver.World、2022年6月16日配信・閲覧
  28. ^ 【ドバイターフ】ロードノースが3連覇達成! ダノンベルーガは猛追及ばず惜敗JRA-VAN ver.World、2023年3月26日配信・閲覧
  29. ^ ドバイターフ4連覇狙うロードノースは地元前哨戦2着「順調」同厩舎ナシュワも参戦視野JRA-VAN ver.World、2024年2月28日配信・閲覧
  30. ^ 【ドバイターフ】ファクトゥールシュヴァルがナミュールとの激闘を制すJRA-VAN ver.World、2024年3月31日配信・閲覧
  31. ^ ドバイターフ3連覇のロードノースが引退、今後はゴドルフィンの施設で余生JRA-VAN ver.World、2024年9月25日配信・閲覧
  32. ^ a b c 血統情報:5代血統表|Lord North(IRE)”. JBISサーチ. 公益社団法人日本軽種馬協会. 2022年3月28日閲覧。
  33. ^ Lord Northの血統表 | 競走馬データ”. netkeiba.com. 株式会社ネットドリーマーズ. 2022年3月29日閲覧。

外部リンク

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