ヴァレンチノ (宝塚歌劇)
『ヴァレンチノ』は宝塚歌劇団のミュージカル作品。作・演出は小池修一郎[1][2][3][4][5][6]。
バウ・ミュージカル 「ヴァレンチノ-愛の彷徨(さすらい)-」(初演)と表記される。
解説
[編集]※『宝塚歌劇100年史(舞台編)』の宝塚バウホール初演[7]参考。
イタリアからの移民・ルディーはシナリオライターのジューンに見いだされて大スターとなり、デザイナーのナターシャと結婚する。ショックを受けたジューンは姿を消し、その時初めて彼女への愛を確認したルディーだが、時すでに遅く、彼は短い生涯を閉じるのであった。映画スタールドルフ・ヴァレンチノの夢・恋愛・人生を、音楽、歌、ダンスで綴った作品。
小池修一郎の演出家デビュー作品。
公演記録
[編集]- 2011年・宙組
- 3月8日(火)から3月20日(日)まで大阪・シアター・ドラマシティにて公演[4]。
- 3月26日(土)から4月2日(土)まで東京・日本青年館にて公演予定であった[5]。 *東日本大震災のため中止になった。
- 8月13日(土)から8月19日(金)まで東京・日本青年館にて公演[6]。
- 形式名は「ミュージカル[9]」、2幕[9]。
スタッフ
[編集]1986年(スタッフ)
[編集]1992年(スタッフ)
[編集]- 作曲・編曲[2]:吉崎憲治
- 振付[2]:尚すみれ/前田清実
- カーテンコール振付[2]:宮本亜門
- 装置[2]:大橋泰弘
- 衣装[2]:任田幾英
- 照明[2]:勝柴次朗
- 演技助手[2]:藤井大介
- 装置補[2]:新宮有紀
- 衣装補[2]:有村淳
- フラメンコギター[2]:染谷ひろし
- 音楽製作[2]:野村修
- 製作[2]:細川勝幸
- 制作[2]:古澤真
1993年(スタッフ)
[編集]この節の加筆が望まれています。 |
2011年(スタッフ)
[編集]- 作曲・編曲:吉崎憲治
- 振付:AYAKO、桜木涼介
- 装置:大橋泰弘
- 衣装:有村淳
- 照明:勝柴次朗
- 音響:大坪正仁
- 小道具:伊集院撤也
- イタリア語指導:マッテオ・レッキア・トーニ
- 歌唱指導:楊淑美
- 演出助手:生田大和
- 録音演奏:宝塚ニューサウンズ
- 制作:中西達也
出演者一覧(2011年)
[編集]※シアター・ドラマシティ[10]・日本青年館[11][12]共通。
主な配役
[編集]1986年(主な配役)
[編集]- ルドルフ・ヴァレンチノ - 杜けあき[1]
- ジューン・マシス - 美月亜優[1]
- ナターシャ・ランボア - 明都ゆたか[1]
- ジョージ・ウルマン - 古代みず希[1]
- アラ・ナジモヴァ - 花鳥いつき[1]
- ラスキー - 沙羅けい[1]
- デソウル - 名月かなで[1]
- ビアンカ - 上代粧子[1]
- アリス - 桂あさひ
1992年(主な配役)
[編集]※役柄は出典していない(2022年8月現在)
- ルドルフ・ヴァレンチノ(ルディー) - 杜けあき[2]
- ジューン・マシス(シナリオ・ライター) - 紫とも[2]
- ナターシャ・ラムボア(ルディーの妻。デザイナー) - 高嶺ふぶき[2]
- デソウル(マフィアのボス) - 海峡ひろき[2]
- ジョージ・ウルマン(メトロ映画の宣伝係。かねてからジューンに求婚している。ヴァレンチノとも良き友人) - 古代みず希[2]
- アラ・ナジモヴァ(帝政ロシアの大女優。「椿姫」の相手役にヴァレンチノを採用する。ナターシャを気に入り、衣装デザインから装置まですべて任せている) - 邦なつき[2]
- ラスキー(パラマウント映画の副社長。ヴァレンチノをメトロ映画から引き抜いて世界のスターに育てる) - 箙かおる[2]
- テックス・ギナン(ニューヨークのもぐり酒場“クラブ21”の女経営者) - 京三紗[2]
- メロソープ(エジプト人の占い師。骨占いでヴァレンチノやナターシャ、ラスキー等の運命を予言する) - 和光一[2]
- アリス(ジョージの秘書) - 純名里沙[2]
- ビアンカ(デソウルの情婦。ダンサーのヴァレンチノに惚れ込んで面倒な事態を引き起こす) - 早原みゆ紀[2]
1993年(主な配役)
[編集]※下記のデータは青年館・中日劇場共通。
- ルドルフ・ヴァレンチノ - 杜けあき[3]
- ジューン・マシス - 紫とも[3]
- ナターシャ・ラムボア - 高嶺ふぶき[3]
- デソウル - 海峡ひろき[3]
- ジョージ・ウルマン - 古代みず希[3]
- アラ・ナジモヴァ - 邦なつき[3]
- ラスキー - 箙かおる[3]
- テックス・ギナン - 京三紗[3]
2011年(主な配役)
[編集]※下記のデータはドラマシティ・青年館共通。
- ジェシー・ラスキー - 寿つかさ[13][14][15]
- マダム/テックス・ギナン - 美風舞良[13][14][15]
- メロソープ - 天羽珠紀[13][14][15]
- ジャック・デ・ソウル - 悠未ひろ[13][14][15]
- ビアンカ - 大海亜呼[13][14][15]
- ジョージ・ウルマン - 春風弥里[13][14][15]
- ヘレン・ローズ - 花露すみか[13][14][15]
- アラ・ナジモヴァ - 純矢ちとせ[13][14][15]
- ビーブ・ダニエルズ - 妃宮さくら[13][14][15]
- ナターシャ・ランボア - 七海ひろき[13][14][15]
- ジョニー・マンデル - 鳳樹いち[13][14][15]
- アリス - 瀬音リサ[13][14][15]
主な楽曲
[編集]- アランチャ
(作詞:小池修一郎 作・編曲 吉崎憲治)
- ラテン・ラバー
- ボンジョルノ!自由の女神
- ウェスト・コースト
- 奇跡
- 運命の糸
- インスピレーション
- 夢の行方
ビデオソフト・CS放送
[編集]※初演時の好評もあり、バウホール再演にあたって実況収録が行われ、著作権問題の絡む一部場面を編集のうえ、1992年10月、バウホール公演実況ビデオ第1号として発売された(発売:宝塚企画[注 1])。宝塚興行の中心・本公演[注 2]の実況ビデオ定期発売開始の約2年前であり、小劇場向けながら、作品への反響の大きさが窺える。
※上記のVHS版(レンタルも有)はディスクで再販されることはなかったが、宝塚歌劇専門CS局・TAKARAZUKA SKY STAGE(スカイステージ)で、VHS版ではカットされていた場面も含めての、更に長時間の実況映像放映が実現している。
備考
[編集]※演出助手時代の小池はショー、レビュー作品の助手を多く務めていたため、演出家デビュー決定の後、デビュー企画としてショー作品の案を練っていたという。しかし劇団からは芝居の企画案を求められ、その意向に応えて小池が複数の企画案を練って提出したところ[注 3]、選ばれたのが本作の企画案だった。
※初演が好評を博し、再演の際には東京・名古屋に東上公演も果たし、その後約25年を経てドラマシティ公演として更に再演されるなど、根強い人気を誇る作品となっている。
関連項目
[編集]- 「愛の詩(ポエム)」杜けあき(TMPC-115/CD) アランチャ/ラテン・ラバー収録
脚注
[編集]注釈
[編集]出典
[編集]- ^ a b c d e f g h i j k l m n o p q r s t 80年史 1994, p. 319.
- ^ a b c d e f g h i j k l m n o p q r s t u v w x y z aa 80年史 1994, p. 355.
- ^ a b c d e f g h i j k l 80年史 1994, p. 364.
- ^ a b 公演案内 2011年・シアター・ドラマシティ公演『ヴァレンチノ』(宝塚歌劇・公式) 2015年6月28日閲覧。
- ^ a b 公演案内 2011年3月・日本青年館公演『ヴァレンチノ』 2015年6月28日閲覧。
- ^ a b 公演案内 2011年8月・日本青年館公演『ヴァレンチノ』 2015年6月28日閲覧。
- ^ a b 100年史(舞台) 2014, p. 227.
- ^ a b 100年史(舞台) 2014, p. 231.
- ^ a b 100年史(舞台) 2014, p. 249.
- ^ ドラマシティ出演者(宝塚歌劇・公式) 2015年6月28日閲覧。
- ^ 3月・青年館出演者(宝塚歌劇・公式) 2015年6月28日閲覧。
- ^ 8月・青年館出演者(宝塚歌劇・公式) 2015年6月28日閲覧。
- ^ a b c d e f g h i j k l m n ドラマシティ配役(宝塚歌劇・公式) 2015年6月28日閲覧。
- ^ a b c d e f g h i j k l m n 3月・青年館配役(宝塚歌劇・公式) 2015年6月28日閲覧。
- ^ a b c d e f g h i j k l m n 8月・青年館配役(宝塚歌劇・公式) 2015年6月28日閲覧。
参考文献
[編集]- 企画・構成・執筆:橋本雅夫、編集統括:北川方英『夢を描いて華やかに -宝塚歌劇80年史-』宝塚歌劇団、1994年。ISBN 4-924333-11-5。
- 監修・著作権者:小林公一『宝塚歌劇100年史 虹の橋 渡りつづけて(舞台編)』阪急コミュニケーションズ、2014年4月1日。ISBN 978-4-484-14600-3。
- 実況CD「TMPC153~154(収録日:1992年8月25)」宝塚音楽出版