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ヴァレンチノ (宝塚歌劇)

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』

ヴァレンチノ』は宝塚歌劇団のミュージカル作品。作・演出は小池修一郎[1][2][3][4][5][6]

バウ・ミュージカル 「ヴァレンチノ-愛の彷徨(さすらい)-」(初演)と表記される。

解説

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※『宝塚歌劇100年史(舞台編)』の宝塚バウホール初演[7]参考。

イタリアからの移民・ルディーはシナリオライターのジューンに見いだされて大スターとなり、デザイナーのナターシャと結婚する。ショックを受けたジューンは姿を消し、その時初めて彼女への愛を確認したルディーだが、時すでに遅く、彼は短い生涯を閉じるのであった。映画スタールドルフ・ヴァレンチノの夢・恋愛・人生を、音楽、歌、ダンスで綴った作品。

小池修一郎の演出家デビュー作品。

公演記録

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1986年雪組
4月19日から5月5日まで宝塚バウホール[1]にて公演。
形式名は「バウ・ミュージカル[1]」、2幕[7]、副題は「愛の彷徨(さすらい)[1]」。
1992年・雪組
8月22日から9月5日まで宝塚バウホール[2]にて公演。
形式名は「バウ・ミュージカル[2]」、2幕[8]
1993年・雪組
1月19日から1月29日まで東京・日本青年館[3]にて公演。
2月1日から2月9日まで名古屋・中日劇場[3]にて公演。
形式名は「バウ・ミュージカル[3]」、2幕[8]
2011年・宙組
3月8日(火)から3月20日(日)まで大阪・シアター・ドラマシティにて公演[4]
3月26日(土)から4月2日(土)まで東京・日本青年館にて公演予定であった[5]。 *東日本大震災のため中止になった。
8月13日(土)から8月19日(金)まで東京・日本青年館にて公演[6]
形式名は「ミュージカル[9]」、2幕[9]

スタッフ

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1986年(スタッフ)

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1992年(スタッフ)

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1993年(スタッフ)

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2011年(スタッフ)

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  • 作曲・編曲:吉崎憲治
  • 振付:AYAKO桜木涼介
  • 装置:大橋泰弘
  • 衣装:有村淳
  • 照明:勝柴次朗
  • 音響:大坪正仁
  • 小道具:伊集院撤也
  • イタリア語指導:マッテオ・レッキア・トーニ
  • 歌唱指導:楊淑美
  • 演出助手:生田大和
  • 録音演奏:宝塚ニューサウンズ
  • 制作:中西達也

出演者一覧(2011年)

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※シアター・ドラマシティ[10]・日本青年館[11][12]共通。

主な配役

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1986年(主な配役)

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1992年(主な配役)

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※役柄は出典していない(2022年8月現在)

  • ルドルフ・ヴァレンチノ(ルディー) - 杜けあき[2]
  • ジューン・マシス(シナリオ・ライター) - 紫とも[2]
  • ナターシャ・ラムボア(ルディーの妻。デザイナー) - 高嶺ふぶき[2]
  • デソウル(マフィアのボス) - 海峡ひろき[2]
  • ジョージ・ウルマン(メトロ映画の宣伝係。かねてからジューンに求婚している。ヴァレンチノとも良き友人) - 古代みず希[2]
  • アラ・ナジモヴァ(帝政ロシアの大女優。「椿姫」の相手役にヴァレンチノを採用する。ナターシャを気に入り、衣装デザインから装置まですべて任せている) - 邦なつき[2]
  • ラスキー(パラマウント映画の副社長。ヴァレンチノをメトロ映画から引き抜いて世界のスターに育てる) - 箙かおる[2]
  • テックス・ギナン(ニューヨークのもぐり酒場“クラブ21”の女経営者) - 京三紗[2]
  • メロソープ(エジプト人の占い師。骨占いでヴァレンチノやナターシャ、ラスキー等の運命を予言する) - 和光一[2]
  • アリス(ジョージの秘書) - 純名里沙[2]
  • ビアンカ(デソウルの情婦。ダンサーのヴァレンチノに惚れ込んで面倒な事態を引き起こす) - 早原みゆ紀[2]

1993年(主な配役)

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※下記のデータは青年館・中日劇場共通。

  • ルドルフ・ヴァレンチノ - 杜けあき[3]
  • ジューン・マシス - 紫とも[3]
  • ナターシャ・ラムボア - 高嶺ふぶき[3]
  • デソウル - 海峡ひろき[3]
  • ジョージ・ウルマン - 古代みず希[3]
  • アラ・ナジモヴァ - 邦なつき[3]
  • ラスキー - 箙かおる[3]
  • テックス・ギナン - 京三紗[3]

2011年(主な配役)

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※下記のデータはドラマシティ・青年館共通。

  • ルドルフ・ヴァレンチノ(ルディー) - 大空祐飛[13][14][15]
  • ジューン・マシス - 野々すみ花[13][14][15]

主な楽曲

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  • アランチャ

(作詞:小池修一郎 作・編曲 吉崎憲治)

  • ラテン・ラバー
  • ボンジョルノ!自由の女神
  • ウェスト・コースト
  • 奇跡
  • 運命の糸
  • インスピレーション
  • 夢の行方

ビデオソフト・CS放送

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※初演時の好評もあり、バウホール再演にあたって実況収録が行われ、著作権問題の絡む一部場面を編集のうえ、1992年10月、バウホール公演実況ビデオ第1号として発売された(発売:宝塚企画[注 1])。宝塚興行の中心・本公演[注 2]の実況ビデオ定期発売開始の約2年前であり、小劇場向けながら、作品への反響の大きさが窺える。

※上記のVHS版(レンタルも有)はディスクで再販されることはなかったが、宝塚歌劇専門CS局・TAKARAZUKA SKY STAGE(スカイステージ)で、VHS版ではカットされていた場面も含めての、更に長時間の実況映像放映が実現している。

備考

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※演出助手時代の小池はショー、レビュー作品の助手を多く務めていたため、演出家デビュー決定の後、デビュー企画としてショー作品の案を練っていたという。しかし劇団からは芝居の企画案を求められ、その意向に応えて小池が複数の企画案を練って提出したところ[注 3]、選ばれたのが本作の企画案だった。

※初演が好評を博し、再演の際には東京・名古屋に東上公演も果たし、その後約25年を経てドラマシティ公演として更に再演されるなど、根強い人気を誇る作品となっている。

関連項目

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  • 「愛の詩(ポエム)」杜けあき(TMPC-115/CD) アランチャ/ラテン・ラバー収録

脚注

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注釈

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  1. ^ 社名は当時。現社名:宝塚クリエイティブアーツ。
  2. ^ 劇団本拠・宝塚大劇場や東京宝塚劇場での公演。
  3. ^ 当時小池は「華麗なるギャツビー」ミュージカル化の構想も持っており、同作についての企画案も共に提出していた。この企画は埋もれることなく、1991年に本公演の小池作品として実現している。

出典

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参考文献

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  • 企画・構成・執筆:橋本雅夫、編集統括:北川方英『夢を描いて華やかに -宝塚歌劇80年史-』宝塚歌劇団、1994年。ISBN 4-924333-11-5 
  • 監修・著作権者:小林公一『宝塚歌劇100年史 虹の橋 渡りつづけて(舞台編)』阪急コミュニケーションズ、2014年4月1日。ISBN 978-4-484-14600-3 
  • 実況CD「TMPC153~154(収録日:1992年8月25)」宝塚音楽出版

外部リンク

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