三条通
三条通(さんじょうどおり[1])は、京都府京都市の主要な東西の通りの一つ。
平安京の三条大路に相当する。また、鴨川に架かる三条大橋が東海道五十三次の終点だった。
概要
[編集]東は山科区四宮から西は右京区の嵐山(渡月橋)に至る。東海道の京の出入口の部分は「京の七口」の一つの「粟田口」と呼ばれ、近くにある粟田神社は「旅立ちの神」として信仰された。
山科区内では、東海道の旧道と、現在は京都府道143号四ノ宮四ツ塚線になっている旧国道1号のどちらも三条通と呼ばれる(東海道の旧道の方は、旧三条通といわれることも多い)。両者は日ノ岡峠の山科区側で合流し、蹴上のすぐ西で再び分離して古川町通付近で再度合流し、三条大橋で鴨川を渡る。東海道として延伸していた部分は、山科区内を中心に三条街道とも呼ばれている。三条街道は、山科盆地東端の京都府(山城国)・滋賀県(近江国)の府県(国)境付近の髭茶屋追分にて、伏見宿方面からの大津街道を合し、大津宿に通じる。
河原町通から寺町通にかけては三条名店街商店街のアーケードの商店街。寺町通から烏丸通にかけては一方通行の狭い道路だが、明治時代はメインストリートだったので、旧日本銀行京都支店(現在は京都文化博物館の別館)や中京郵便局などの近代建築が多い。郡区町村編制法により上京区・下京区が置かれたとき、この三条通を境として北が上京区、南が下京区とされた。烏丸通との交差点には、京都市道路元標が残されている。堀川通から千本通にかけては再びアーケードの三条会商店街となる。千本通から西は京都府道112号二条停車場嵐山線となり、幹線道路となる。この三条会商店街は2009年3月に「新・がんばる商店街77選」に選ばれた。
西は、西大路通から葛野大路通までの京福電気鉄道嵐山本線(嵐電)の併用軌道が敷設されている区間を越えると北西に進み、旧二条通(太子道)と合流すると再び西に向かい、太秦(広隆寺前)、帷子ノ辻を経て、桂川左岸で罧原通と合流し嵐山(渡月橋)に至る。嵐山付近は観光シーズンには慢性的な渋滞が生じている。
現在は、三条大橋東詰から烏丸通までが路上喫煙等禁止区域である。
路面電車
[編集]明治の初期からメインストリートだったために市街地での拡幅は限られたが、東と西の郊外では主要幹線として拡幅され、路面電車が敷設された。
- 東側は、京阪京津線が三条大橋(駅の位置は多少変化している)から蹴上までと、日ノ岡の西方から御陵までそれぞれ併用軌道が敷設されていたが、この区間は1997年の京都市営地下鉄東西線の開業に伴い廃止されている。
- 西側は、西大路通から葛野大路通までの区間を、嵐電(らんでん、京福電気鉄道嵐山本線)の併用軌道が敷設されている。
上記の路線は前者が京阪だが後者の嵐電は京阪ホールディングスの子会社で京阪グループである。
沿道の主な施設
[編集]- 三井ガーデンホテル京都三条プレミア
- 京都薬科大学 - 五条別れ
- 琵琶湖疏水 蹴上インクライン跡 - 蹴上
- 京都市上下水道局蹴上浄水場 - 同上
- ウェスティン都ホテル京都 - 同上
- 南禅寺 - 同上
- 青蓮院 - 神宮道下ル
- 要法寺 - 東大路通西入上ル
- 檀王法林寺 - 三条京阪
- 高山彦九郎皇居望拝像 - 三条京阪
- 三条大橋 - 鴨川
- 瑞泉寺 - 木屋町通下る
- 三条名店街 - アーケード区間は河原町通・寺町通間
- アートコンプレックス1928(「ギア-GEAR-」特設劇場ほか) - 御幸町通南東角
- 京都文化博物館別館(旧・日本銀行京都支店) - 高倉通北西角
- 中京郵便局 - 東洞院通北東角
- 西日本電信電話(NTT西日本)京都支店 - 東洞院通北西角
- みずほ銀行京都中央支店(旧・第一銀行京都支店) - 烏丸通南西角
- 三条会商店街 - 堀川通から千本通
- 立命館大学 朱雀キャンパス(中川会館) - 千本通北西角
- 島津製作所本社 - 西大路通
- 京都市右京区役所 - 三条御池もしくは天神川三条
- 東映太秦映画村 - 太秦
- 広隆寺 - 同上
- 右京警察署 - 同上
- 車折神社 - 嵯峨
- 京都バス嵐山営業所 - 同上
- 京都嵯峨芸術大学 - 同上
- 京都西郵便局
- 嵐山
- 鉄道・軌道の駅
- 西日本旅客鉄道(JR西日本)東海道本線:山科
- 京都市営地下鉄東西線:山科 - 御陵 - 蹴上 - 東山 - 三条京阪 - 太秦天神川
- 京阪電気鉄道京津線:四宮 - 京阪山科 - 御陵
- 京阪電気鉄道京阪本線・鴨東線:三条
- 京福電気鉄道嵐山本線:西大路三条 - 山ノ内 - 嵐電天神川 - 蚕ノ社 - 太秦広隆寺 - 帷子ノ辻
交差する道路
[編集]- 上側が東側、下側が南側。左側が北側、右側が南側。
- 交差する道路の特記がないものは市道。
交差する道路 | 交差する場所 | 路線番号 | ||
---|---|---|---|---|
国道161号(西大津BP) 敦賀方面・国道1号 大津方面 | ||||
- | 国道1号(五条バイパス) | 山科区 | 横木2丁目 | 府道143号 |
<旧三条通> | ||||
- | 名神高速道路 | 京都東IC | ||
山科駅前方面 | [外環状線> | 外環三条 | ||
府道117号小野山科停車場線 [醍醐街道> |
||||
<旧三条通] | ||||
東海道本線(琵琶湖線) | ||||
市道185号勧修寺日ノ岡線 [大石道> |
日ノ岡 | |||
<東山ドライブウェイ] | - | |||
市道182号蹴上高野線 <仁王門通] |
- | 東山区 | 蹴上 | |
<神宮道> | 三条神宮道 | |||
<古川町通> | <古川町通>車両通行止め | |||
市道181号京都環状線 <東大路通> |
府道143号四ノ宮四ツ塚線 <東大路通> 祇園方面 |
東山三条 | ||
府道37号 | ||||
<新柳馬場通> | <花見小路通> | |||
府道37号二条停車場東山三条線 <川端通> |
<川端通> | 三条大橋 | ||
- | ||||
<木屋町通> | 中京区 | 三条木屋町 | ||
府道32号下鴨京都停車場線 <河原町通> |
河原町三条 | |||
西行き一方通行 | ||||
府道112号二条停車場嵐山線 <千本通] |
[後院通> [千本通> |
中京区 | 千本三条 | |
府道112号 | ||||
山陰本線(嵯峨野線) | ||||
- | [七本松通> | |||
<御前通> | 三条御前 | |||
市道181号京都環状線 <西大路通> |
西大路三条 | |||
<佐井通> | ||||
<西小路通> | 三条西小路 | |||
<葛野大路通> | 右京区 | 葛野大路三条 | ||
国道162号 <天神川通> |
天神川三条 | |||
<御池通] | 三条御池 | |||
府道131号花園停車場広隆寺線 | 府道132号太秦上桂線 | 太秦 | ||
京福電気鉄道嵐山本線 | 太秦3号踏切 | |||
- | 府道133号嵯峨野西梅津線 | |||
- | 府道29号宇多野嵐山山田線 | |||
府道29号 | ||||
府道29号宇多野嵐山山田線 <清滝道] |
- | 清滝道三条 | ||
府道29号宇多野嵐山山田線 <長辻通] |
府道29号宇多野嵐山山田線 [嵯峨街道> |
渡月橋 | ||
府道112号二条停車場嵐山線 |
交通量
[編集]2005年度の平日24時間交通量(台)(平成17年度道路交通センサスより)
- 山科区日ノ岡朝田町:34,576
- 右京区西院春栄町:17,432
関連項目
[編集]脚注
[編集]- ^ 京都市内の通りの名称は「通」となっていて「り」を送らない。例外として道路標識では「通り」として送る表記を採用しているが、印刷資料で送るものは極めて珍しい。(→「京都市内の通り#表記の差異」参照)[*]
- ^ 京都三条会商店街(中京区) - asahi.com(2006年8月8日付、2010年9月23日閲覧)
外部リンク
[編集]- 三条通 - 京都観光Navi(京都市、京都高度技術研究所)
京都市内の東西の通り | ||
---|---|---|
西は 嵐山 まで |
北隣の通り:姉小路通・孫橋通 / 山科:旧東海道 | 東は 山科区四ノ宮 まで |
三条通 | ||
南隣の通り:六角通・若松通 / 山科:渋谷街道 |