三重郡
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人口66,456人、面積121.72km²、人口密度546人/km²。(2024年10月1日、推計人口)
以下の3町を含む。
郡域
[編集]1879年(明治12年)に行政区画として発足した当時の郡域は、下記の区域にあたる。
- 四日市市の大部分(南小松町・鹿間町・和無田町・水沢野田町および概ね羽津、富士町、城山町、羽津山町、山手町、緑丘町、垂坂町、垂坂新町、中村町、萱生町、あかつき台、山城町、札場町、小牧町、中野町以北を除く)
- 菰野町の大部分(永井・竹成・小島・田口・田口新田・田光・杉谷・切畑・榊・根の平を除く)
歴史
[編集]明治5年(1872年)に三重県庁が四日市に置かれ、本郡の名が県名の由来となった。翌明治6年(1873年)に県庁は安濃津(現在の津市)に移転したが、県名は変更されないまま現在に至る。
近世以降の沿革
[編集]幕末の知行
知行 | 村数 | 村名 | |
---|---|---|---|
幕府領 | 幕府領 | 1町 12村 |
四日市町[1]、浜田村[2]、浜一色村[2]、大治田村、内堀村、●六呂見村、塩浜村、辰巳新田、大橋新田、馳出村、小古曽村、采女村、六名村、亥子新田[3] |
旗本領 | 1村 | 西坂部村 | |
藩領 | 伊勢菰野藩 | 15村 | 水沢村、小山村、黒田村、西菰野村、中菰野村、東菰野村、福村、宿野村、神田村、森村、上鵜川原村、諏訪村、池底村、吉沢村、潤田村 |
武蔵忍藩 | 10村 | 赤堀村[4]、八王子村、室山村、西日野村、東日野村、北野村、岡村、福松村、千草村、音羽村 | |
伊勢津藩 | 10村 | 松本村、貝塚村、山之一色村、東坂部村、西野村、江村、赤水村、下海老原村、桜一色村、佐倉村 | |
伊勢久居藩 | 7村 | 小生村、大井手村、伊倉村、久保田村、東中川原村、西中川原村、高角村 | |
伊勢桑名藩 | 8村 | 本郷村、南川村、南五味塚村、北五味塚村、吉崎新田、北一色村、小倉村、吉崎附新田 | |
伊勢亀山藩 | 4村 | 北小松村、貝家村、波木村、堂箇山村 | |
上総一宮藩 | 3村 | 東阿倉川村、西阿倉川村、芝田村 | |
下野吹上藩 | 2村 | 末永村、野田村 | |
紀伊和歌山藩 | 1村 | 泊村 | |
忍藩・津藩 | 1村 | 下鵜川原村 | |
忍藩・亀山藩 | 1村 | 川島村 | |
忍藩・一宮藩・吹上藩 | 1村 | 上海老原村 | |
忍藩・吹上藩 | 1村 | 川北村 | |
津藩・久居藩 | 3村 | 尾平村、寺方村、川原田村 | |
津藩・吹上藩 | 1村 | 平尾村 | |
幕府領・藩領 | 幕府領・菰野藩 | 1村 | 山田村 |
幕府領・忍藩 | 1村 | 小杉村 | |
幕府領・久居藩 | 1村 | 曽井村 | |
幕府領・桑名藩 | 1村 | 川尻村[5] | |
幕府領・吹上藩 | 1村 | 智積村 | |
幕府領・伊勢神戸藩 | 1村 | 日永村 | |
その他 | 旗本領・忍藩・伊勢内宮御師山本太夫領 | 1村 | 生桑村 |
- 慶応4年
- 明治2年
- 明治4年
- 明治5年3月17日(1872年4月24日) - 安濃津県が改称して三重県となる。
- 明治初年 - 東中川原村・西中川原村が合併して中川原村となる[7]。(1町87村)
- 明治7年 - 岡村・福松村が千草村に合併。(1町85村)
- 明治8年(1875年)(1町78村)
- 辰巳新田・大橋新田が合併して旭村となる。
- 西菰野村・中菰野村・東菰野村が合併して菰野村となる。
- 神田村・森村が合併して神森村となる。
- 上鵜川原村・諏訪村が合併して大強原村となる。
- 吉崎新田・吉崎附新田が合併して吉崎村となる。
- 桜一色村が佐倉村に合併。
- 明治12年(1879年)2月5日 - 郡区町村編制法の三重県での施行により、行政区画としての三重郡が発足。「三重朝明郡役所」が四日市町に設置され、朝明郡とともに管轄(のちに海蔵村に移転)。
町村制以降の沿革
[編集]- 明治22年(1889年)4月1日 - 町村制の施行により、以下の町村が発足。特記以外は全域が現・四日市市。(1町18村)
- 四日市町 ← 四日市町[8]、浜田村、浜一色村、末永村[鳥居町]、赤堀村[字新正]
- 日永村 ← 日永村、泊村、六呂見村[大部分]
- 塩浜村 ← 塩浜村、馳出村、旭村、六呂見村[一部]
- 楠村 ← 北一色村、小倉村、本郷村、吉崎村、北五味塚村、南五味塚村、南川村
- 河原田村 ← 川原田村、貝塚村、内堀村、川尻村、大治田村
- 内部村 ← 波木村、貝家村、采女村、北小松村、小古曽村
- 小山田村 ← 小山村、山田村、六名村、堂箇山村
- 水沢村(単独村制)
- 四郷村 ← 東日野村、西日野村、室山村、八王子村
- 常磐村 ← 大井手村、松本村、伊倉村、赤堀村[字新正を除く]、中川原村、久保田村、芝田村
- 川島村 ← 川島村、小生村
- 神前村 ← 曽井村、高角村、寺方村、西野村、尾平村
- 桜村 ← 佐倉村、智積村
- 菰野村 ← 菰野村、宿野村、福村、神森村(現・菰野町)
- 千種村 ← 潤田村、音羽村、千草村(現・菰野町)
- 鵜川原村 ← 吉沢村、下鵜川原村、川北村、大強原村、池底村(現・菰野町)
- 県村 ← 黒田村、江村、北野村、平尾村、赤水村、上海老原村、下海老原村
- 三重村 ← 東坂部村、西坂部村、山之一色村、生桑村、小杉村
- 海蔵村 ← 末永村[鳥居町を除く]、西阿倉川村、東阿倉川村、野田村
- 明治29年(1896年)4月1日 - 郡制の施行のため、三重郡・朝明郡の区域をもって、改めて三重郡が発足。羽津村、富田村、富洲原村(現・四日市市)、川越村(現・川越町)、朝日村(現・朝日町)、大矢知村、八郷村、下野村、保々村(現・四日市市)、竹永村、朝上村(現・菰野町)が本郡の所属となる。(1町29村)
- 明治30年(1897年)
- 大正元年(1912年)11月10日 - 富田村が町制施行して富田町となる。(1町28村)
- 大正12年(1923年)
- 大正15年(1926年)7月1日 - 郡役所が廃止。以降は地域区分名称となる。
- 昭和3年(1928年)10月1日 - 菰野村が町制施行して菰野町となる。(3町26村)
- 昭和5年(1930年)1月1日 - 海蔵村・塩浜村が四日市市に編入。(3町24村)
- 昭和15年(1940年)2月11日 - 楠村が町制施行して楠町となる。(4町23村)
- 昭和16年(1941年)2月11日 - 日永村・常磐村・羽津村・富田町・富洲原町が四日市市に編入。(2町20村)
- 昭和18年(1943年)9月15日 - 四郷村・内部村が四日市市に編入。(2町18村)
- 昭和29年(1954年)
- 昭和30年(1955年)4月1日 - 朝上村・千種村が合併して朝明村が発足。(3町6村)
- 昭和31年(1956年)9月30日 - 菰野町・鵜川原村・竹永村が合併し、改めて菰野町が発足。(3町4村)
- 昭和32年(1957年)
- 昭和36年(1961年)
- 平成17年(2005年)2月7日 - 楠町が四日市市に編入。(3町)
変遷表
[編集]自治体の変遷
明治22年以前 | 明治22年4月1日 | 明治22年 - 明治45年 | 大正1年 - 大正15年 | 昭和1年 - 昭和19年 | 昭和20年 - 昭和64年 | 平成1年 - 現在 | 現在 | |
---|---|---|---|---|---|---|---|---|
四日市町 | 明治30年8月1日 市制 |
四日市市 | 四日市市 | 四日市市 | 四日市市 | 四日市市 | 四日市市 | |
塩浜村 | 塩浜村 | 塩浜村 | 昭和5年1月1日 四日市市に編入 | |||||
海蔵村 | 海蔵村 | 海蔵村 | ||||||
朝明郡 富田村 |
明治29年3月29日 三重郡 |
大正1年11月10日 町制 |
昭和16年2月11日 四日市市に編入 | |||||
朝明郡 富洲原村 |
明治29年3月29日 三重郡 |
大正12年1月1日 町制 | ||||||
朝明郡 羽津村 |
明治29年3月29日 三重郡 |
羽津村 | ||||||
日永村 | 日永村 | 日永村 | ||||||
常磐村 | 常磐村 | 常磐村 | ||||||
内部村 | 内部村 | 内部村 | 昭和18年9月15日 四日市市に編入 | |||||
四郷村 | 四郷村 | 四郷村 | ||||||
小山田村 | 小山田村 | 小山田村 | 小山田村 | 昭和29年3月31日 四日市市に編入 | ||||
川島村 | 川島村 | 川島村 | 川島村 | 昭和29年7月1日 四日市市に編入 | ||||
神前村 | 神前村 | 神前村 | 神前村 | |||||
桜村 | 桜村 | 桜村 | 桜村 | |||||
縣村 | 縣村 | 縣村 | 縣村 | |||||
三重村 | 三重村 | 三重村 | 三重村 | |||||
河原田村 | 河原田村 | 河原田村 | 河原田村 | |||||
朝明郡 大矢知村 |
明治29年3月29日 三重郡 |
大矢知村 | 大矢知村 | |||||
朝明郡 八郷村 |
明治29年3月29日 三重郡 |
八郷村 | 八郷村 | |||||
朝明郡 下野村 |
明治29年3月29日 三重郡 |
下野村 | 下野村 | |||||
水沢村 | 水沢村 | 水沢村 | 水沢村 | 昭和32年4月15日 四日市市に編入 | ||||
朝明郡 保々村 |
明治29年3月29日 三重郡 |
保々村 | 保々村 | |||||
楠村 | 昭和15年2月11日 町制 |
楠町 | 楠町 | 楠町 | 平成17年2月7日 四日市市に編入 | |||
菰野村 | 菰野村 | 菰野村 | 昭和3年10月1日 町制 |
昭和31年9月30日 菰野町 |
菰野町 | 菰野町 | ||
鵜川原村 | 鵜川原村 | 鵜川原村 | 鵜川原村 | |||||
朝明郡 竹永村 |
明治29年3月29日 三重郡 |
竹永村 | 竹永村 | |||||
千種村 | 千種村 | 千種村 | 千種村 | 昭和30年4月1日 朝明村 |
昭和32年1月15日 菰野町に編入 | |||
朝明郡 朝上村 |
明治29年3月29日 三重郡 |
朝上村 | 朝上村 | |||||
朝明郡 朝日村 |
明治29年3月29日 三重郡 |
朝日村 | 朝日村 | 昭和29年10月17日 町制 |
朝日町 | 朝日町 | 朝日町 | |
朝明郡 川越村 |
明治29年3月29日 三重郡 |
川越村 | 川越村 | 川越村 | 昭和36年5月1日 町制 |
川越町 | 川越町 |
行政
[編集]- 三重・朝明郡長
代 | 氏名 | 就任年月日 | 退任年月日 | 備考 |
---|---|---|---|---|
1 | 伊東祐賢 | 明治12年(1879年)5月5日 | ||
2 | 西久保紀林 | 明治17年(1884年)1月15日 | ||
3 | 酒井礼一 | 明治17年(1884年)12月22日 | 明治29年(1896年)3月31日 | 朝明郡との合併により旧・三重郡廃止 |
- 歴代郡長
代 | 氏名 | 就任年月日 | 退任年月日 | 備考 |
---|---|---|---|---|
1 | 酒井礼一 | 明治29年(1896年)4月1日 | ||
2 | 柚原具致 | 明治30年(1897年)12月13日 | ||
3 | 酒井礼一 | 明治32年(1899年)4月27日 | ||
4 | 石井義忱 | 明治35年(1902年)1月10日 | ||
5 | 上野録二郎 | 明治37年(1904年)12月28日 | ||
6 | 北野孝一 | 明治42年(1909年)4月30日 | ||
7 | 栗山武尾 | 明治43年(1910年)4月21日 | ||
8 | 今村真橘 | 明治45年(1912年)6月22日 | ||
9 | 加藤信太郎 | 大正12年(1923年)3月10日 | 大正15年(1926年)6月30日 | 郡役所廃止により、廃官 |
脚注
[編集]- ^ 記載は四日市村。伝馬地廻船屋敷免許があり。
- ^ a b 宮橋家除地が所在。
- ^ 現在の四日市市午起に所在。水害により亡所。本項では村数に数えない。
- ^ 赤堀村・赤堀新田に分かれて記載。
- ^ 便宜上、幕府領を南川尻村、桑名藩領を北川尻村と称した。
- ^ 閏4月25日(1868年6月15日)とする資料もあるが、ここでは「角川日本地名大辞典」の記述によった。
- ^ もともと1村として扱われていたとの資料もあり、詳細不明。
- ^ この時点では四日市比丘尼町、四日市西町、四日市久六町、四日市川原町、四日市南町、四日市北町、四日市堅町、四日市中町、四日市八幡町、四日市境町、四日市浜町、四日市北条町、四日市蔵町、四日市北納屋町、四日市中納屋町、四日市桶之町、四日市袋町、四日市南納屋町、四日市新町、四日市下新町、四日市四ツ谷新町、四日市中新町、四日市南新町、四日市上新町、四日市稲葉町、四日市高砂町が存在。
参考文献
[編集]- 「角川日本地名大辞典」編纂委員会 編『角川日本地名大辞典』 24 三重県、角川書店、1983年6月1日。ISBN 4040012402。
- 旧高旧領取調帳データベース
関連項目
[編集]先代 ------ |
行政区の変遷 - 1896年 (第1次) |
次代 三重郡(第2次) |
先代 三重郡・朝明郡 |
行政区の変遷 1896年 - (第2次・統合後) |
次代 (現存) |