久田恵
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久田 恵(ひさだ めぐみ、1947年10月7日- )は、日本のノンフィクション作家。北海道室蘭市出身。上智大学文学部社会学科中退。本名・稲泉恵。花げし舎主宰。
経歴・人物
[編集]父は富士製鐵(現・日本製鉄)室蘭製鉄所の技術者で、北海道室蘭東高等学校では齋藤和と同級生だった。
学生運動に携わって大学を中退。人形劇団・放送作家・雑誌記者など、20以上の職業を転々とする。女性誌のライター時代には、日経ウーマンの創刊に立ちあった[1]。子連れで炊事係としてキグレサーカスに入ったサーカス団での体験をまとめた『サーカス村裏通り』(JICC出版局)が大宅壮一ノンフィクション賞候補となる。
1990年、『フィリピーナを愛した男たち』(文藝春秋)により第21回大宅壮一ノンフィクション賞受賞。息子の不登校をめぐる親子同時ドキュメント「息子の心、親知らず」で1997年度文藝春秋読者賞受賞。
息子の稲泉連は2005年に第36回大宅壮一ノンフィクション賞を受賞し、初の親子受賞を果たした。
読売新聞「人生案内」欄の回答者を務める。2008年度まで朝日新聞の書評委員も担当していた。
著書
[編集]- 『母親が仕事をもつとき 子育て・職場・夫にどう向き合うか』(1982年、学陽書房→学陽書房女性文庫)
- 『サーカス村裏通り』(1986年、JICC出版局→文春文庫→七つ森書館)
- 『トレパンをはいたパスカルたち 劇団青い鳥ものがたり』(1989年、透土社)
- 『フィリッピーナを愛した男たち』(1990年、文藝春秋)ISBN 978-4163437903
- 『おかえりなさい、おかあさん ワーキングマザーと子どもたちの30のお話』(1992年、PHP研究所)
- 改題『ワーキングマザーと子どもたち』(ちくま文庫)
- 『男がいてもいなくても』(1993年、講談社→講談社文庫)ISBN 978-4062632195
- 『受験期の息子』(1993年、晶文社)
- 改題『息子の思春期』(学陽文庫)
- 『ニッポン貧困最前線 ケースワーカーと呼ばれる人々』(1994年、文藝春秋→文春文庫)ISBN 978-4167529031
- 『愛はストレス』(1996年、文藝春秋)
- 『繁栄Tokyo裏通り』(1997年、文藝春秋)
- 『欲望する女たち 女性誌最前線を行く』(1998年、文藝春秋)
- 『家族だから介護なんかこわくない?』(1999年、海竜社)
- 改題『家族を卒業します』(ちくま文庫)
- 『おんなの眼』(1999年、マガジンハウス)
- 『母のいる場所 シルバーヴィラ向山物語』(2001年、文藝春秋→文春文庫)ISBN 978-4167529048
- 『大丈夫。』(2002年、主婦の友社)
- 『シクスティーズの日々 それぞれの定年後』(2005年、朝日新聞社→朝日文庫)
- 『女の悩みは男の数ほど 久田恵の人生案内』(2005年、洋泉社)ISBN 4-89691-894-0
- 『家族がいてもいなくても』(2009年、扶桑社)ISBN 978-4594059477
- 『ファンタスティックに生きる ようこそ、女のセカンドステージへ』(2010年、共同通信社)
- 『明るい老後のための一人で生きる練習帳』(2011年、扶桑社)ISBN 978-4-594-06403-7
- 『新・家族がいてもいなくても』産経新聞出版 2013
- 『今が人生でいちばんいいとき!』海竜社 2016
- 『主婦悦子さんの予期せぬ日々』潮出版社 2017
共著・編著
[編集]- 『正しい母子家庭のやり方』酒井和子共著(1985年、JICC出版局)
- 『女のネットワーキング 女のグループ全国ガイド』(1987年、学陽書房)編著
- 『子別れレッスン 「おっぱい男」と「わがまま妻」』(1999年、学陽書房)共著:斎藤学
脚注
[編集]- ^ “久田 恵 プロフイール”. 花げし舎・久田恵. 2021年1月7日閲覧。
- ^ “作家・久田恵さんが那須のサ高住で手に入れた「自由」とは|人間関係|婦人公論.jp”. 婦人公論.jp. 2021年1月7日閲覧。
外部リンク
[編集]- 花げし舎 - archive.today(2013年4月27日アーカイブ分)
- パペレッタ・カンパニー