大宅壮一ノンフィクション賞
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大宅壮一ノンフィクション賞(おおやそういちノンフィクションしょう)は、大宅壮一の業績を記念して、各年のすぐれたノンフィクション作品を表彰する文学賞。公益財団法人日本文学振興会が主催、株式会社文藝春秋が運営する。対象は、前年1月1日から12月31日までに発表されたもので、選考会は4月中旬、贈呈式は6月中旬。第44回までは書籍のみが対象であったが、第45回以降は書籍部門と雑誌部門の二部門制となった。正賞は100万円、副賞は日本航空国際線往復航空券。作品は『文藝春秋』6月号に掲載される。副賞100万円。過去の受賞作としては、賞が設立された1970年から一般投票形式に変わる2016年までの78の受賞作中、文藝春秋から発行された作品が42作品と5割以上を占める。
2017年より「大宅壮一メモリアル日本ノンフィクション大賞」に改称し、一般読者からの投票を受け付ける形式に変更して[1]ノンフィクション作品の支持拡大を図ったが、「思うように成果が上がらなかった」として、通算第50回の2019年から元の名称と選考方法に戻した[2]。
歴代受賞作
[編集]大宅壮一ノンフィクション賞
[編集]- 第1回(1970年)
- 尾川正二『極限のなかの人間』(光人社)doi:10.11501/12398755
- 石牟礼道子(受賞辞退)『苦海浄土 わが水俣病』(講談社)
- 第2回(1971年)
- 第3回(1972年)
- 第4回(1973年)
- 第5回(1974年)
- 第6回(1975年)
- 第7回(1976年)
- 深田祐介『新西洋事情』(新潮社)
- 第8回(1977年)
- 第9回(1978年)
- 第10回(1979年)
- 沢木耕太郎『テロルの決算』(文藝春秋)
- 近藤紘一『サイゴンから来た妻と娘』(文藝春秋)
- 第11回(1980年)
- 第12回(1981年)
- 受賞者なし 該当作品なし
- 第13回(1982年)
- 第14回(1983年)
- 第15回(1984年)
- 第16回(1985年)
- 吉永みち子『気がつけば騎手の女房』(集英社)
- 第17回(1986年)
- 杉山隆男『メディアの興亡』(文藝春秋)
- 第18回(1987年)
- 第19回(1988年)
- 吉田司『下下戦記』(文藝春秋)
- 第20回(1989年)
- 石川好『ストロベリー・ロード』(文藝春秋)
- 中村紘子『チャイコフスキー・コンクール』(中央公論社)
- 第21回(1990年)
- 辺見じゅん『収容所(ラーゲリ)から来た遺書』(文藝春秋)
- 中野不二男『レーザー・メス 神の指先』(新潮社)
- 久田恵『フィリッピーナを愛した男たち』(文藝春秋)
- 第22回(1991年)
- 家田荘子『私を抱いてそしてキスして』(文藝春秋)
- 井田真木子『プロレス少女伝説』(文藝春秋)
- 第23回(1992年)
- ドウス昌代『日本の陰謀』(文藝春秋)
- 第24回(1993年)
- 第25回(1994年)
- 第26回(1995年)
- 第27回(1996年)
- 第28回(1997年)
- 第29回(1998年)
- 第30回(1999年)
- 第31回(2000年)
- 第32回(2001年)
- 第33回(2002年)
- 米原万里『嘘つきアーニャの真っ赤な真実』(角川書店)
- 第34回(2003年)
- 第35回(2004年)
- 第36回(2005年)
- 第37回(2006年)
- 奥野修司『ナツコ 沖縄密貿易の女王』(文藝春秋)
- 梯久美子『散るぞ悲しき 硫黄島総指揮官・栗林忠道』(新潮社)
- 第38回(2007年)
- 第39回(2008年)
- 第40回(2009年)
- 第41回(2010年)
- 第42回(2011年)
- 第43回(2012年)
- 森健『「つなみ」の子どもたち』『つなみ 被災地のこども80人の作文集』(文藝春秋)
- 増田俊也『木村政彦はなぜ力道山を殺さなかったのか』(新潮社)
- 第44回(2013年)
- 船橋洋一『カウントダウン・メルトダウン』(文藝春秋)
- 第45回(2014年)
- 第46回(2015年)
- 第47回(2016年)
大宅壮一メモリアル日本ノンフィクション大賞
[編集]- 第1回(2017年)
- 第2回(2018年)
- 大賞:森功『悪だくみ 「加計学園」の悲願を叶えた総理の欺瞞』(文藝春秋)
- 読者賞:清武英利『石つぶて 警視庁 二課刑事の残したもの』(講談社)
大宅壮一ノンフィクション賞 (第50回 - )
[編集]- 第50回(2019年)
- 第51回(2020年)
- 小川さやか『チョンキンマンションのボスは知っている アングラ経済の人類学』(春秋社)
- 第52回(2021年)
- 第53回(2022年)
- 第54回(2023年)
- 伊沢理江『黒い海 船は突然、深海へ消えた』(講談社)
- 第55回(2024年)
選考委員
[編集]- 第1回-3回 扇谷正造、臼井吉見、開高健、草柳大蔵、池島信平
- 第4回-9回 池島に代わり沢村三木男
- 第10回 沢村に代わり千葉源蔵
- 第11回 千葉が抜ける
- 第12回-13回 臼井、梅棹忠夫、開高、草柳、扇谷
- 第14回 臼井が抜ける
- 第15回 梅棹、扇谷、開高、草柳、立花隆、山本七平
- 第16回-18回 立花、本田靖春、柳田邦男、吉村昭、山本
- 第19回 吉村に代わり深田祐介
- 第20回-22回 澤地久枝、立花、柳田、深田、山本
- 第23回 山本が抜ける
- 第24回-28回 木村尚三郎、森本哲郎、山崎正和、澤地、立花、深田、柳田
- 第29回-31回 藤原作弥、深田、柳田、立花、西木正明
- 第32回-44回 猪瀬直樹、関川夏央、藤原、柳田、立花、西木
- 第45回-49回 単行本部門が佐藤優、梯久美子、片山杜秀、雑誌部門がエリック・タルマジ、奥野修司、後藤正治。
- 第50回- 梯久美子、後藤正治、佐藤優、出口治明、森健
その他のノンフィクション賞
[編集]脚注
[編集]- ^ “大宅賞、新設の読者賞は菅野完さん 「日本会議の研究」”. 朝日新聞デジタル (朝日新聞社). (2017年5月18日) 2018年5月9日閲覧。
- ^ “大宅壮一賞に河合さん、安田さん 賞の名称、元通りに”. 共同通信 (共同通信社). (2019年5月15日) 2019年5月15日閲覧。