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モスバーガー

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出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
今日モス気分から転送)

株式会社モスフードサービス[1]
MOS FOOD SERVICES, INC.
本社が入居するシンクパークタワー
種類 株式会社
機関設計 監査役会設置会社[2]
市場情報
東証プライム 8153
1988年3月9日上場
略称 モス、モスフード
本社所在地 日本の旗 日本
141-6004
東京都品川区大崎二丁目1番1号
ThinkPark Tower 4階
設立 1972年(昭和47年)7月21日
(株式会社モス・フード・サービス)[1]
業種 卸売業
事業内容 フランチャイズチェーンによるハンバーガー専門店「モスバーガー」の全国展開、その他飲食事業など
代表者 櫻田厚(代表取締役会長)
中村栄輔(代表取締役社長)
資本金 114億1,284万円(2019年3月末現在)
売上高 連結:709億2909万4000円
単独:523億4600万円
(2017年3月期)
営業利益 連結:46億6388万2000円
単独:38億2300万円
(2017年3月期)
純利益 連結:30億6152万4000円
単独:23億5800万円
(2017年3月期)
純資産 連結:461億4022万円
単独:423億4900万円
(2017年3月31日現在)
総資産 連結:615億8919万7000円
単独:550億6300万円
(2017年3月31日現在)
従業員数 1,377人(2021年3月現在)
支店舗数 直営店:37
加盟店:1,253(2020年1月末時点)
決算期 3月31日
主要株主 紅梅食品工業(株) 4.37%
(株)ダスキン 4.11%
(株)ニットー 3.79%
日本生命保険相互会社 3.78%(2016年9月30日現在)
主要子会社 (株)モスクレジット 100%
(株)エム・エイチ・エス 100%
(株)四季菜 100%
関係する人物 櫻田慧(創業者)
外部リンク www.mos.jp ウィキデータを編集
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モスバーガーMOS BURGER)は、株式会社モスフードサービス(英称:MOS FOOD SERVICES, INC.)が展開する日本発祥のハンバーガーファストカジュアルチェーン、および同店で販売されているハンバーガーである。

概要

モスフードサービス旧本社ビル(東京都新宿区)。

日本人の好みにあったハンバーガーを提供することを掲げ、日本のハンバーガーフランチャイズ店でのシェアは、日本マクドナルドに次ぎ第2位。同社の公式サイトによると、2023年4月現在での店舗数は日本国内で1287店舗(直営店42、フランチャイズ加盟店1245)、国外で457店舗(後述)となっている[広報 1]

素材を厳選し、注文を受けてから作る「アフターオーダー方式」[注釈 1]など、スローフードの要素を取り入れている(ファストカジュアル)のが特徴である。ファストフード店として分類はされているが、「ファストフード」 (fast food) という語が表すように「すぐに食べる」ことはできず、ハンバーガーという商品をメインとして扱っていることからファストフードとされているだけだとも言える[3]

1990年代後半のマクドナルドに端を発するファストフードチェーンの値下げ戦争の中で、ハンバーガーを10円程度しか下げず、大幅な値下げを行うことはほとんどなかった。「一番売れているタバコの値段を元に“モスバーガー”の値段を考える」という、基本的なポリシーを遵守してのことである(櫻田の講演より[どれ?])。

名前の由来

モスバーガーのMOSは、MはMountain(山のように気高く堂々と)OはOcean(海のように深く広い心で)SはSun(太陽のように燃え尽きることのない情熱を持って)という意味とされている[広報 2]。ただし、創業者・櫻田慧がモス・フード・サービスの前に起こした株式会社モスの社名には、これに加えて、Merchandising Organizing Systemの意味もある[4]

初期にはMOST delicious hamburgerのポップを店頭に貼っていたため、一部の客からはこの略だとも思われたこともあったようだが、MOSの意味に変化はないという[3]。略称・愛称は「モス」で、それを使った「今日モス気分」などのキャッチフレーズがある。

歴史

創業

日興証券(現・SMBC日興証券)を脱サラした櫻田慧と吉野祥が、1972年3月12日東京都板橋区東武東上線成増駅南口に1号店をオープンさせる(当初は丸井成増店等が入居し、後にダイエー成増店として建て替えられたショッピングセンター『成増名店街』地下で実験店を営業)。店舗は同駅近隣から増えていった経緯があり、東上線沿線に老舗店が多い。この際、アメリカのハンバーガーショップ「トミーズ (Tommy's)」を経営の参考とした。

マクドナルドとの差別化を考えていたモスバーガーは、高価格、高品質という高級路線を今日まで歩んできた。高いコストをかけてでも商品の味の向上を徹底させるという経営戦略は「日本人は味にうるさいので、食べ物はうまくなければいけない」という創業者たちの理念に基づいている。創業当時は資金不足のために他のファストフード店より宣伝力が弱く、一等地への進出も難しかったため、顧客に口コミで評判を広めてもらうことでしか事業拡大が見込めなかったことも高級化を行った理由の一つである[5]

商品開発の際、櫻田は試作品の新開発メニューを必ず満腹の状態で試食するというポリシーがあった。「満腹の状態で食べても美味しいと感じられる商品こそが本当に美味しい食べ物である」というこだわりからであったという。

1990年代初期まではマクドナルドに似た赤地に黄色いMのロゴマークを使用していたが、白いMマークに改めている。

赤モスから緑モスへ

鳥インフルエンザの発生や外国産野菜の残留農薬の問題等が頻発して「安いだけではダメ、安心して食べられる安全で安いものがいい」という消費者の意識が高まった2004年、モスでは1996年ごろから減農薬や有機栽培の野菜を使い始めていた[広報 3] が、そのことをより広く知らせアピールするために従来赤色であった看板を「安心、安全、環境」を象徴するとして緑色へ転換し始め、従来の店舗を看板の色より赤モス、新型の店舗を緑モスとした。

同時に「ただのファストフード」からの脱却とファストカジュアルへの業態転換を目的に、一般的なファストフード店の内装からレストランに近いイメージの木目調を基調としたゆったりした内装への改装も進め、高級ハンバーガー「匠味」を始めとする緑モス限定の高級感のあるメニューの提供を始めるが、これらは「モスは高い」とのイメージを与えることになった。

緑モスの見直し

当初計画では2008年度中に緑モス化を完了する予定であったが、原料価格高騰もあり不可能となった。さらに、ファストフードの領域を逸脱したメニューの提供による店舗側の混乱や、一部店舗の禁煙化によって客足が遠のいた店もあり、緑モスへの改装費用負担も相まって本社の方針に反発するフランチャイズオーナーもいた。

業績が低下したこともあり、櫻田は「緑モスの路線は間違っていない」としながらも、今後は「ルールを見直しながら緑モスへの転換を進める」としている[6]。この軌道修正を受け、赤モス・緑モスという呼称は公式には使用されなくなり、緑モス限定メニュー「モスのごはん」は「一部店舗限定」と公式サイトでは表記されるようになった。また、緑モスの代表格メニューであった匠味も、2008年に販売を終了した。

現在[いつ基準での現在?]では看板の色でのメニューの違いは無いが、新規出店や改装により順次緑モスの店舗に転換されている。一方でCMやCIマーク、海外出店(台湾、シンガポールなど)では赤モスのロゴも使用されている。この他、従来の「モスバーガー」とは異なる業態の展開や海外事業も進めている。

2018年3月には2020年3月までに国内全店舗を全席禁煙化することを発表[7]。この年、後述の食中毒事件の影響により11年ぶりの最終赤字へ転落した[8]

海外展開

2020年現在、モスバーガーはアジアを中心に8か国・地域に展開している。もっとも早い海外進出は1989年のハワイ店であったが、その後撤退。現在[いつ基準での現在?]では台湾タイ香港中国シンガポールオーストラリアインドネシア大韓民国フィリピンに展開している[広報 4]

中でも台湾での拡大はめざましく、2022年現在で同国の首都である台北ほか各地に303店舗あり[広報 5]ケンタッキーフライドチキンの128店舗[広報 6] に大きく差をつけ健闘している。

沿革

(この節の出典[広報 7]

日本・モスバーガー東武池袋店
※「緑モス」旧ロゴ店舗。現在は現行ロゴに転換。
台湾にあるモスバーガー
※「赤モス」店舗
シンガポールにあるモスバーガー
※「赤モス」店舗
日本・モスバーガー藤野パーキングエリア店
※「赤モス」店舗。現在は現行ロゴの「緑モス」店舗に転換。
屋久島
※現行ロゴの「緑モス」店舗
  • 1972年
    • 3月12日 - 東武東上線成増駅前の名店街の地下にわずか2・8坪の実験店オープン。
    • 7月 - (株)モス・フード・サービス設立。
  • 1973年5月 - 「テリヤキバーガー」発売。
  • 1973年11月 - フランチャイズ第1号店「新瑞店」(愛知県)オープン[広報 8]
  • 1976年10月 - 50店舗目「コザ店」(沖縄県)オープン。
  • 1979年1月 - 100店舗目「小豆島店」(香川県、現存せず)オープン。
  • 1984年
    • 6月 - 「テリヤキチキンバーガー」発売。
    • 7月 - 商号を「株式会社モスフードサービス」と変更。
  • 1986年
  • 1987年
  • 1988年8月 - 「(株)なか卯」と資本提携。
  • 1989年
    • 9月 - 「ロースカツバーガー」発売。
    • 12月 - アメリカ1号店「カラカウア店」(ハワイ)オープン。
  • 1990年
    • 本社ビル新築落成(東京都新宿区箪笥町)
    • 12月 - 「モスライスバーガーやきにく」発売。
  • 1991年
    • 2月 - 台湾1号店「新生南路店」オープン。
    • 3月 - 1,000店舗目「江古田旭丘店」(東京都)オープン。
    • 7月 - 「スパイシーシリーズ」発売。
  • 1992年9月 - 「モスチキン」発売。
  • 1993年5月 - シンガポール1号店「イセタンスコッツ店」オープン。
  • 1994年 - 中国上海市に出店[広報 9]
  • 1997年 - 中国上海市から撤退[広報 9]
  • 1998年10月 - 1,500店舗目「恵庭店」(北海道)オープン。
  • 2002年9月 - キッチンモスをオープン。時間別メニューやバーガー以外のメニューを提供し上級感を狙った実験店[9]
  • 2003年4月 - 宅配ピザチェーン「ストロベリーコーンズ」と提携しモスバーガーの宅配サービスを本格化するが、後にこの業務提携は解消。
  • 2004年
    • 1月 - 「日本のバーガー匠味レタス」発売。
    • 2月16日 - 緑モスの1号店「新橋二丁目店」(東京都)オープン。
    • 3月 - ISO14001取得[広報 10]
  • 2005年
    • 3月 - 「日本のバーガー匠味十段」発売。ハンバーガー単品の値段が1,000円と、大手では初で話題になる。
    • 4月 - ハワイの店舗閉店
    • この年、日経リサーチ 2005年度調査で、利用したいハンバーガー店ランキング第1位を獲得。
  • 2006年
    • 2月 - 「復刻版モスバーガー店舗」を東京・汐留にオープンする。メニューも当時の8品目を再現し、ダブルバーガーなど現在はないメニューも復刻(2009年2月末に閉店)。
    • 9月 - 「日本のバーガー匠味」旧シリーズ(匠味、匠味チーズ、匠味アボカド山葵、匠味十段)の販売を終了。また、12日、「国と事業者による環境保全に向けた自主協定」を、国内で初めて環境省と締結した。この協定は、レジ袋の使用削減、非石油製品への転換等に関し、先進的な取組を推進することを内容とする。
    • 10月 - 香港1号店「モスバーガー観塘ミレニアムシティ5(創紀之城5期)-apm店」オープン。
  • 2007年
  • 2008年
    • 2月 - ダスキン(日本国内で、ドーナツチェーンのブランド「ミスタードーナツ」を展開)との資本業務提携を発表[広報 11]
    • 12月 - 「とびきりハンバーグサンド」シリーズ販売開始。
  • 2009年
  • 2010年
    • 2月 - 13年振りに中国に再出店。福建省に「思明南路店」オープン。
    • 6月10日 - 日本テレビ『スッキリ!!』との共同企画第2弾「テリー伊藤のざくざくラー油バーガー」を期間限定で発売。
  • 2011年
    • 3月11日 - 東日本大震災により、岩手県の陸前高田店などが津波の被害を受け事実上の閉店となる。
    • 4月 - オーストラリア1号店「サニーバンクプラザ店」オープン。
    • 5月26日 - 日本テレビ『スッキリ!!』とのコラボ企画第3弾「ピリ辛“フルーツ味噌”チキンバーガー」を期間限定(300万食)で発売。
    • 6月1日 - 日本航空機内食限定商品「AIR MOS BURGER(エアモスバーガー)」を日本航空の主要国際線で提供。当初は8月末までの期間限定だったが、好評だったため2011年11月末まで延長した[広報 12]
  • 2012年
    • 2月28日 - 韓国1号店「ロッテ蚕室」オープン。
    • 4月 - 創業者・櫻田の出身地である岩手県大船渡市に大船渡店をオープン。陸前高田店の代替として位置づけるとともに、敷地は東日本大震災復興の想いを伝えるつくりとした。
    • 6月1日 - 日本航空の主要国際線機内で出されるAIRシリーズの第5弾として、前年のエアモスバーガーに続く「AIR MOS ライスバーガー」を同日から提供開始。2012年8月31日までの限定[広報 13]
    • 11月13日 - モスライスバーガーのメニューを入れ替え。
  • 2013年
    • 6月6日 - 看板をLEDを使用した新規のデザインに移行することを発表し[広報 14]、店舗ロゴを刷新。なお、新看板は2012年度より一部の店舗で導入されていた。
  • 2014年
    • 5月28日 - ミスタードーナッツとコラボでミスタードーナッツの主力商品「フレンチクルーラー」をバンズに使った『モスのフレンチクルーラー ぐるぐるチョリソ』・『モスのフレンチクルーラー ベリーショコラ』を発売。一方、ミスタードーナツが「ライスバーガー」をアレンジした『ミスドのライスバーガー 坦々牛焼肉』・『ミスドのライスバーガー あん&カスタード』を発売。
  • 2017年
  • 2020年
    • 2月 - フィリピン1号店「ロビンソンガレリア店」がケソン市(マニラ首都圏)にオープン。
    • 3月 - 国内全店舗で禁煙化予定[7]
  • 2021年 - イメージキャラクターにSnow Manラウール渡辺翔太を起用する。
  • 2023年
    • 5月 - テリヤキバーガーの発売50周年を迎え、最初に発売された日にちなみ毎年5月15日を「テリヤキバーガーの日」と制定[11]
    • 9月13日 - ジャニー喜多川性加害問題による影響で、特定の店舗でジャニーズ事務所所属タレントを起用している広告物に不適切な加工がなされていることを謝罪した[広報 17]
    • 9月14日 - モーニング娘。'23とのコラボレーションとして「モーニング娘。'23 × モスバーガー『朝、モスしよ🤍』」キャンペーンを一部地域限定で11月30日まで開催[広報 18]
  • 2024年
    • 2月29日 - 2017年から販売してきた「にくにくにくバーガー」が販売終了となる[10]
    • 3月 - 4月より「MOS RECORDS(モスレコーズ)」プロジェクトを開始することを発表。全国のモスバーガー店舗で働くスタッフを対象にアーティストデビューをめざすプロジェクト。最優秀者にはモスレコーズが配信デビューに必要な活動を全面的に支援する[12]
    • 6月 - 中国で展開していた6店舗を同月末までに閉店。2度目となる同国撤退となった[13]

メニュー・店舗・特徴・サービス

メニューの特色

日本人の味覚に合わせたソースや合挽き肉を使用したパティ(一時期牛肉100%のパティを使用)は、他の米国系フランチャイズ・チェーンとは一線を画した独特のものである。

1973年には世界で初めてテリヤキバーガーを発表。このテリヤキバーガーを売るために、常連客の女子高校生からの提案で、彼女の高校文化祭で50個のテリヤキバーガーを無料で配るなど認知度を上げる工夫を凝らした[14][15]

1987年には、当時日本国内で問題視されていた米余りを解決するため、パンの代わりにをベースにしたライスバーガーが発売され、現在のモスバーガー主力メニューのひとつになった[広報 19][16]農林水産省から表彰される。

現在[いつ基準での現在?]では生野菜の全てが日本国内の提携農家が生産したもの[広報 20] となっており、これらの野菜の一部は、モスバーガー公式オンラインショップ[広報 21] にて購入することが可能である。菜摘(なつみ)と名付けられた「パンを使わない」でレタス等の野菜だけで包むバーガーもある[17]

2003年から一部店舗において「日本のバーガー匠味」シリーズを発売。当初価格設定が580円(チーズ入り640円)というそれまでにない高価格設定で、高級志向を打ち出す。匠シリーズは2008年に販売終了したが、味と価格のバランスを考慮し単品価格400円前後の商品として開発された「とびきりハンバーグサンド」シリーズがそのコンセプトを受け継いでおり、当商品はハンバーガーチェーンではめずらしく「国産牛肉」を売りにしている。

ソイパティ

2015年5月19日からモスバーガーの定番商品で、肉のパティの代わりに大豆由来の植物性たんぱくを使ったプラントベースドミートである「ソイパティ」が選択可能なった[広報 22]

2020年3月26日より、動物由来の原材料(乳製品など)と、仏教禁葷食である五葷を使わない「MOS PLANT-BASED GREEN BURGER(グリーンバーガー)」を東京や神奈川の9店舗で先行発売した[18]

店舗の形態

ディック・ブルーナモデル店舗

内装や食器にディック・ブルーナのイラストを使用した店舗。関東に4店舗存在。

実験店舗

ThinkParkの大崎カフェ店舗では立地条件からサラリーマンOL層をねらった独自メニューとして、ケーキビールジョッキをメニューに置いている。

サービス

テレフォンオーダー(電話注文)

注文から受け取りまで時間がかかることもあり、モスバーガーでは電話による注文を受け付けている。多くは持ち帰りで利用されるが、店内での飲食の場合も利用可能である。また、オフィス街にある一部の店舗では、配達も行なっている(要追加料金)。

電話で注文した利用客に対しては、受取り時に10円玉が入ったぽち袋(お年玉袋)を渡している。これは注文時の電話代であり、「利用客の電話代費用を負担する[3]」という意味である。

近年[いつ基準での近年?]では公式サイトからの注文も受け付けており、電話注文と同様にぽち袋を渡している。

オリジナルキャラクター

モスバーガーはオリジナルキャラクターとして「モッさん」がおり、グッズやイベント等で使用している。モッさんは2009年に37歳で“アラフォーの星”としてデビューし、2012年で40歳を迎えた立派な中年である。1972年に東京都板橋区で生まれ、趣味は旅行とコスプレ(この趣味が全国モッさん図鑑に反映されている)である[19]。身体はバンズ、肉、トマト、ソースなどで構成されており、それぞれを組み替えることが可能[広報 23]。好物はモスバーガーの「モスバーガー」で、いわば同族であるハンバーガーをいくつも食べることができる[広報 24]

2022年4月1日からはモッさんの後任として、「リルモス」をオリジナルキャラクターに起用すると同年2月15日に発表した。後述の「モス坊や」を彷彿とさせるイメージを受け継いでいる[20]

なお、モスバーガーは1974年にも「モス坊や」というキャラクターを起用しており、1987年まで使用された[20]

グッズ展開

「モスワイワイこどもラボ」では、各所とコラボして 「モスワイワイセット」の子供向け玩具を開発しているほか、静岡県限定オリジナルマグカップ(美濃焼・日本製)[21] など、地域に密着したグッズ開発も行われている。その他、バンダイガシャポン経由でのストラップ[22] や、モスワイワイ福袋[23] なども企画している。

その他

一部の店舗にNTTコミュニケーションズ公衆無線LANサービス「ホットスポット」やNTTドコモの公衆無線LAN「docomo Wi-Fi」、NTT東日本NTT西日本の公衆無線LAN「フレッツ・スポット」のアクセスポイントを設置している。また2012年にはモスカードというプリペイドカードを設定し、個人での利用やギフトカードとしての利用を推進している[広報 25]

店舗によっては、席にスマートフォンノートパソコンの充電用コンセントが用意されている。

環境への配慮

モスバーガーの特徴として、他のファストフード店に比べると環境への配慮がなされているという点がある。具体的には店内の食事にはガラス製のグラス、陶製のマグカップ、金属製の食器を使用、持ち帰りには紙袋のみでビニール袋は出さないなど[広報 26](一部店舗では、お店から本部等会社への要望もあり、雨の日用としてビニール袋を使用している店舗もある)。

不祥事

日本

2004年12月18日から同20日の間に、「屋島西町店」(香川県高松市)でノロウイルスによる集団食中毒が発生、被害は148人に及んだ。同店は高松市保健所から12月21日より5日間の営業停止処分を受けるが、同25日、保健所による検査の結果、同店の従業員11名からも同ウイルスが検出された。同店は営業再開せず閉鎖[広報 27]

2014年11月11日、「飯田橋東店」(東京都千代田区)の店頭に、中国人の女性店員を差別やいじめの対象とした黒板が立てられていたのが、ツイッターに写真付きの投稿があり発覚した。黒板に書かれていた内容は、「遅刻を何度もする中国人の女の娘に『今度遅刻したらお前の背脂でラーメン作るぞ!!』遅刻しなくなりました」というもので[24]、翌12日、モスバーガー公式サイトでは「内容は人や国を中傷する表現」と認め、同店店長が謝罪した[広報 28]

2018年9月10日、長野県上田市天神3の「モスバーガー アリオ上田店」で、腸管出血性大腸菌O121による食中毒が発生したと発表した。県内の男子小学生2人と女子小学生1人、20代女性の計4人が感染した。これにより、上田保健所は営業者に対し、10日から3日間の営業停止を命じた。同月16日、「モスバーガー茅野沖田店」(同県茅野市)で8月18日に商品を食べた20代男女2名の下痢や腹痛症状と、うち1名の入院、2人から同じ遺伝子型のO121が検出されたことを受け、諏訪保健所(長野県諏訪市)は18日までの営業停止処分にしたと発表した[25]。この2店舗を含む関東甲信地方の19店で計28人がO121に感染した[25]

台湾

2014年9月13日、台湾のモスバーガーを運営する現地法人(東元電機グループ[26])は、台湾で廃油を原料とした油脂が食用に流通していた問題で、同社でも主力のモスバーガーなど5つの商品に使用されていたと発表した[27]。問題となった油を製造したのは、日本の月島食品工業三井物産グループなどが出資する、高雄市の強冠という食用加工油脂メーカーで、同社は台湾の零細業者から廃油を、香港の業者から飼料用油を仕入れていた[28]

その他飲食事業

新規事業

  • 80℃ Cafe&Kitchen
  • モスバーガー&カフェ
  • モスバーガークラシック - 旧モスズ・シー(MOS's-C)
  • mosh Grab'n Go
  • マザーリーフ - 紅茶とアメリカンワッフルを中心にしたカフェ
  • カフェレジェロ - セルフスタイルのマザーリーフの新業態店
  • まめどり
  • ミアクッチーナ

新規事業構想

  • モスバーガーα
  • モスバーガーDX
  • モスバーガー&レストラン
  • モスバーガー+松屋

過去に展開していた新規事業

海外事業

主にアジア地域に事業を展開。

関連会社

  • シェフズブイ - シェフズブイ(ベジタブルレストラン、ベジタリアンレストランではない)を展開。
  • 四季菜(しきな) - AEN(四季の旬菜料理)を展開。
  • サングレイス - 「モスの生野菜」など原料生鮮野菜の安定供給を目指して平成18年に農業生産法人株式会社野菜くらぶなどと合同出資して設立された。

過去の関連会社

  • トモス - ちりめん亭(中華そば)を展開。2014年1月1日、全株式(99.95%)を株式会社ケンコー(本社神奈川県 中華飲食店経営)に譲渡[広報 30]

テレビ番組

書籍

関連書籍

  • 『夢みる雑草たち モスバーガー路地裏経営の解明』(著者:加藤勝美)(1988年5月29日、現代人物書院)ISBN 9784915112300
  • 『「モスバーガー」経営の味 フランチャイズビジネスの光と影』(著者:高頭弘二)(1991年7月4日、ダイヤモンド社)ISBN 9784478310762
  • 『モスのひみつ』(著者:エスプレ)(2009年11月1日、エスプレ)ISBN 9784903371863
  • 『羅針盤の針は夢に向け モスバーガーを創った男の物語』(著者:木下繁喜)(2011年3月1日、東海新報社)ISBN 9784905336006
  • 『いい仕事をしたいなら、家族を巻き込みなさい!』(著者:櫻田厚)(2014年12月1日、KADOKAWA)ISBN 9784046010469
  • 『モスバーガー流 結果を出すリーダーの習慣』(著者:櫻田厚)(2015年9月1日、日経BPマーケティング)ISBN 9784822273491

関連項目

  • モスド (MOSDO!) - ミスタードーナツとの提携による共同事業ブランド。
  • サーフビバレッジ - 設立当初はモスフードサービスの子会社だった。
  • ガキ帝国 悪たれ戦争 - 1981年9月12日公開の東映映画[32]。公開終了後にモスバーガー側が、映画のモスバーガー店舗や店員の描写が、同社のイメージを著しく損ねていると抗議。以後、一度だけの例外を除いて劇場で上映をされることはなく、テレビ放送、ソフト化も行われていない[33]。作中で「この店のハンバーガーは猫の肉や」と馬鹿にするシーンがあるため、モスバーガー側が抗議したと巷間では言われた。ただし実際の映画には、そのセリフはない[34]
  • 小山薫堂 - 社外取締役放送作家

脚注・出典

注釈

  1. ^ かつてのマクドナルドは、調理後10分が経過した商品は廃棄するシステムである。

出典

  1. ^ a b 流通会社年鑑 2003年版, 日本経済新聞社, (2002-12-20), pp. 2193 
  2. ^ 会社概要 - 株式会社モスフードサービス
  3. ^ a b c オピ研 バックナンバー vol.45:モスバーガー(4)〜モスバーガーとは?”. マーケティング・コミュニケーションズ (2005年5月19日). 2018年6月22日閲覧。
  4. ^ “日本生まれのモスバーガー 「モス」は何から名付けたのか?:その社名、間違えてはいけない!”. ITmedia ビジネスオンライン. (2022年10月29日). オリジナルの2022年10月28日時点におけるアーカイブ。. https://web.archive.org/web/20221028200527/https://www.itmedia.co.jp/business/articles/2210/29/news047.html 
  5. ^ 東北大学経営学グループ『ケースに学ぶ経営学 新版』有斐閣、2008年。ISBN 978-4641183582 
  6. ^ モスバーガー、出口の見えない業績不振“場当たり主義”に敗因?(2) 東洋経済オンライン、2008年8月27日。(参照:2008年11月26日)
  7. ^ a b モスバーガー、全席禁煙に 家族客に配慮”. 日本経済新聞社 (2018年3月30日). 2019年5月27日閲覧。
  8. ^ “モスバーガー 8億円の赤字に 食中毒で多額損失”. NHK. (2018年10月30日). https://web.archive.org/web/20181030170352/https://www3.nhk.or.jp/news/html/20181029/k10011690421000.html?utm_int=all_side_ranking-access_004 2018年10月30日閲覧。 
  9. ^ モスバーガーが時間帯別メニューの実験店2002年9月24日(参照2011年10月22日)[リンク切れ]
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官報

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外部リンク