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全国七大学総合体育大会

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
全国七大学総合体育大会
開始年 1962年
主催 全国七大学総合体育大会実行委員会
チーム数 7チーム
前回優勝 北海道大学2024年
最多優勝 東北大学(16回)
公式サイト
全国七大学総合体育大会公式サイト
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「七大戦茲に始まる」碑。北海道大学構内。
七帝柔道と呼ばれる世界唯一の特殊なルールで戦われる柔道競技。この七帝柔道が現在は総合体育大会となった七大戦のルーツである。プロ格闘家の中井祐樹、小説家の増田俊也もこの七帝柔道の出身。

全国七大学総合体育大会(ぜんこくななだいがくそうごうたいいくたいかい、: Seven Universities Athletic meet)は、かつて帝国大学であった9大学のうち、日本国内(内地)で新制大学に移行した国立大学7校が合同で開催している体育大会である[注釈 1]

七帝戦(ななていせん、しちていせん)または七大戦(ななだいせん、しちだいせん)と省略して呼ばれるが、実行委員会は後者の呼称を推奨している。

概要

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戦後占領期学制改革で制定された学校教育法1947年昭和22年)施行)や国立学校設置法1949年(昭和24年)施行)により、帝国大学令等に基づく帝国大学のうち、日本国内(内地)にあった7校は新制国立大学に移行した。それらは

であり、これらの大学に所属する運動部が各種目ごとに順位を決め、大学単位で総合順位を競い合うのが全国七大学総合体育大会である。

1962年(昭和37年)に「国立七大学総合体育大会」として北海道大学の主催で始まった。1946年(昭和21年)から日本各地で巡回開催されるようになった国民体育大会等により各地に体育施設が整い始めた高度経済成長期には、1959年(昭和34年)5月26日東京オリンピック1964年)の開催が決定し、1961年(昭和36年)に「レジャー」が流行語になってレジャーブームが始まり[1][2]、同年10月1日に実施された国鉄ダイヤ改正サンロクトオ)により全国的な特急列車網が形成された。とは言え、国体のような参加者の移動・宿泊費用に公的補助がある大会とは違い、九州大がある福岡市博多駅から寝台列車東京駅まで行き、再び長距離列車と青函連絡船を乗り継いで北海道大がある札幌市札幌駅まで行くとなると、参加者には相当の時間と費用がかかった。その後、新幹線の発達、高速道路網の発達に伴う高速バスの発達、学生のマイカー所有、長距離フェリー航路の発達、航空路線の低廉化などにより、参加学生の負担は体力的にも軽減された。

開催地・主管校は毎年七大学の所在地を持ち回りで行われる。順番は北海道大→九州大→大阪大→京都大→東京大→東北大→名古屋大→…で始まったが、東大紛争1968年 - 1969年)後に東京大と東北大の順番が入れ替わった。ただし、21世紀最初の第40回(2001年)大会は東京大が主管し、東北大と東京大の順番が入れ替わった。なお、非主管校が優勝することを「主管破り」と言う。

2004年(平成16年)、国立大学の国立大学法人化に伴い、「全国七大学総合体育大会」に改称された[3]

2020年(令和2年)、新型コロナウイルス感染症拡大防止のため、夏季種目が中止となった[4]。競技の一律中止は大会の歴史で初となる。

2021年(令和3年)、新型コロナウイルス感染症拡大防止のため、航空の部など春季種目の一部の中止が決定。

歴史・記録

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第63回(2024年)終了時点で

  • 主管校優勝36回、主管破り25回(以下の表では「破」と記す)、中止2回
  • 優勝回数 - 東北大学 16回、京都大学 15回、東京大学 12回、大阪大学 7回、九州大学 4回、北海道大学 4回、名古屋大学 3回
  • 最多主管破り - 京都大学 9回
  • 東北大学は過去一度も主管破りをされていない
  • 九州大学・名古屋大学は一度も主管破りをしていない
  • 最長連続優勝 - 東北大学 4回連続
巡目 主管校 優勝校 備考
1巡目 第1回 1962年 北海道大学 東京大学
第2回 1963年 九州大学 東京大学
第3回 1964年 京都大学 東京大学
第4回 1965年 大阪大学 京都大学
第5回 1966年 東京大学 東北大学
第6回 1967年 東北大学 東北大学
第7回 1968年 名古屋大学 京都大学
2巡目 第8回 1969年 北海道大学 北海道大学
第9回 1970年 九州大学 京都大学
第10回 1971年 大阪大学 大阪大学
第11回 1972年 京都大学 京都大学
第12回 1973年 東北大学 東北大学 東北大と東京大の順番入れ替え
(以降、この順番が定着)
第13回 1974年 東京大学 東京大学
第14回 1975年 名古屋大学 京都大学
3巡目 第15回 1976年 北海道大学 京都大学
第16回 1977年 大阪大学 大阪大学
第17回 1978年 九州大学 九州大学
第18回 1979年 京都大学 京都大学
第19回 1980年 東北大学 東北大学
第20回 1981年 東京大学 東京大学
第21回 1982年 名古屋大学 東京大学
4巡目 第22回 1983年 北海道大学 東京大学 初めて公式マスコットが採用される
第23回 1984年 九州大学 九州大学
第24回 1985年 大阪大学 大阪大学
第25回 1986年 京都大学 京都大学
第26回 1987年 東北大学 東北大学
第27回 1988年 東京大学 東京大学
第28回 1989年 名古屋大学 名古屋大学
5巡目 第29回 1990年 北海道大学 北海道大学
第30回 1991年 九州大学 東北大学
第31回 1992年 大阪大学 大阪大学
第32回 1993年 京都大学 京都大学
第33回 1994年 東北大学 東北大学
第34回 1995年 東京大学 東京大学
第35回 1996年 名古屋大学 名古屋大学
6巡目 第36回 1997年 北海道大学 京都大学
第37回 1998年 九州大学 九州大学
第38回 1999年 大阪大学 京都大学
第39回 2000年 京都大学 京都大学
第40回 2001年 東京大学 京都大学 東北大と東京大の順番入れ替え
(第40回と第41回にのみ適用)
第41回 2002年 東北大学 東北大学
第42回 2003年 名古屋大学 名古屋大学
7巡目 第43回 2004年 北海道大学 北海道大学 「全国七大学総合体育大会」に名称変更
第44回 2005年 九州大学 九州大学
第45回 2006年 大阪大学 大阪大学
第46回 2007年 京都大学 京都大学
第47回 2008年 東北大学 東北大学
第48回 2009年 東京大学 京都大学
第49回 2010年 名古屋大学 大阪大学
8巡目 第50回 2011年 北海道大学 大阪大学
第51回 2012年 九州大学 東京大学
第52回 2013年 大阪大学 東北大学
第53回 2014年 京都大学 東北大学
第54回 2015年 東北大学 東北大学
第55回 2016年 東京大学 東京大学
第56回 2017年 名古屋大学 東北大学
9巡目 第57回 2018年 北海道大学 東北大学
第58回 2019年 九州大学 東北大学
第59回 2020年 大阪大学 新型コロナウイルス感染症の影響のため中止
第60回 2021年 京都大学 新型コロナウイルス感染症の影響のため中止
第61回 2022年 東北大学 東北大学
第62回 2023年 東京大学 東京大学
第63回 2024年 名古屋大学 北海道大学

関係組織

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参加競技

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2018年開催の第57回大会において開催された競技[5]

脚注

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注釈

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  1. ^ 外地にあった国立台湾大学(旧・台北帝国大学)および京城帝国大学の固定資産を引き継いで新設されたソウル大学校は参加していない。

出典

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  1. ^ レジャーブーム 1961年03月10日アーカイブ[リンク切れ]毎日新聞「昭和毎日」)
  2. ^ 広告景気年表アーカイブ[リンク切れ]電通
  3. ^ ただし、国立大学法人の設置する大学は国立大学であり(国立大学法人法第二条)、当大会に参加する大学が国立大学であることに変わりはない。
  4. ^ https://twitter.com/nanadaisen/status/1249578318136918020
  5. ^ 第57回大会競技一覧”. 全国七大学総合体育大会実行委員会 (2019年). 2019年7月30日閲覧。

関連項目

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外部リンク

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