兵庫県立小野高等学校
兵庫県立小野高等学校 | |
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北緯34度50分42.2秒 東経134度55分57秒 / 北緯34.845056度 東経134.93250度座標: 北緯34度50分42.2秒 東経134度55分57秒 / 北緯34.845056度 東経134.93250度 | |
国公私立の別 | 公立学校 |
設置者 | 兵庫県 |
学区 | 第3学区 |
併合学校 |
旧・兵庫県立小野高等学校 兵庫県柳桜高等学校 |
校訓 | 明き、浄き、直き誠の心 |
設立年月日 | 1902年 |
創立記念日 | 5月1日 |
共学・別学 | 男女共学 |
課程 | 全日制課程 |
単位制・学年制 | 学年制 |
設置学科 |
普通科 ビジネス探究科 科学探究科 |
学期 | 三学期制 |
学校コード | D128210000317 |
高校コード | 28158B |
所在地 | 〒675-1375 |
兵庫県小野市西本町518番地 | |
外部リンク | 公式ウェブサイト |
ウィキポータル 教育 ウィキプロジェクト 学校 |
兵庫県立小野高等学校(ひょうごけんりつ おのこうとうがっこう)は、兵庫県小野市西本町にある県立高等学校。略称は
概要
[編集]兵庫県内で古い歴史を持つ伝統校の一つである。毎年卒業生のほぼ全員が大学に進学する。小野市の中心部に位置し、神戸電鉄粟生線小野駅より徒歩3分の距離にある。旧小野藩の藩校跡地にあり、戦前は旧制の小野中学校であったが、戦後、1948年に小野高等学校と改称した。また、柳桜高等学校を統合して1949年より男女共学となる。当初は普通科と家政科を有していた(家政科は後に廃止)。
1950年に商業科、1995年に国際経済科が設置(現在は2つが統合して計2クラス(80人))。1986年頃より普通科内に1クラス、40名の理数コースが設置されていたが、平成15年より後述の事情により募集を停止、カリキュラム等を大幅に変更した「科学総合コース」が設置されて現在の科学探究科に至る。
特色と校風
[編集]文武両道を重んじ、各種の部活動も盛ん。政治家、学者、財界人、作家、プロ野球選手、アナウンサー、音楽家など、多様な人材を輩出している。
沿革
[編集]- 1880年(明治13年)5月 - 5郡(加東・美嚢・多可・加古・明石) 連合の公立小野中学校設立。
- 1885年(明治18年)3月 - 公立姫路中学校との統合のために廃校。なお、最後の1年間は天皇機関説で有名な美濃部達吉も通っていた。
- 1902年(明治35年)
- 4月1日 - 校名を兵庫県立小野中学校として開校。創立○○年はここを起点とする。
- 5月1日 - 第1回入学式挙行。この日を創立記念日と決定。
- 1948年(昭和23年)
- 4月1日 - 昭和22年法律第26号により兵庫県立小野高等学校と改称。
- 7月1日 - 高等学校再編成(男女共学)に伴い、兵庫県柳桜高等学校(旧称:兵庫県小野高等女学校)と共学が始まる。
- 1949年(昭和24年)4月1日 - 兵庫県立小野高等学校・兵庫県柳桜高等学校統合、学区制実施。第1学年は普通科3学級(150人)および家庭科1学級(50人)。
- 1950年(昭和25年)4月1日 - 商業科1学級設置。
- 1953年(昭和28年)5月1日 - 創立50周年記念式挙行。現在の校歌が制定される。
- 1954年(昭和29年)11月1日 - 応援歌制定。
- 1963年(昭和38年)4月1日 - 家庭科を家政科に名称変更。
- 1980年(昭和55年)3月16日 - 商業科創設30周年記念式挙行、創立80周年・校舎全面改築竣工記念式挙行。
- 1985年(昭和60年)3月31日 - 家政科廃止。
- 1986年(昭和61年)4月1日 - 普通科に理数コースを1学級設置。
- 1988年(昭和63年)5月11日 - 「蜻蛉の庭」完成。
- 1992年(平成4年)10月10日 - 創立90周年記念式挙行。
- 1993年(平成5年)4月1日 - 国際経済コースおよび情報会計コース(類型)設置。
- 1994年(平成6年)5月7日 - 「柳桜の庭」完成。
- 1995年(平成7年)4月1日 - 国際経済科1学級設置。
- 1997年(平成9年)
- 2月16日 - 商業科・国際経済科推薦入試制度開始。
- 4月1日 - 普通科1学級増。
- 2002年(平成14年)
- 4月1日 - 普通科1学級減。
- 10月13日 - 創立100周年記念式挙行。
- 11月29日 - 「百周年記念館」(愛称:蜻蛉ホール)寄付受納。
- 2003年(平成15年)
- 3月24日 - 図書館の増改築工事完了。
- 4月1日 - 理数コース募集停止、代わって普通科の中に科学総合コース1学級設置。
- 2005年(平成17年)4月1日 - 普通科1学級減。
- 2012年(平成24年)10月27日 - 創立110周年記念式典挙行。
- 2019年(平成31年)4月1日 - スーパーサイエンスハイスクール(SSH)の指定を受ける(令和5年度まで)。
- 2020年(令和2年)4月1日 - 普通科科学総合コースを募集停止、代わりに科学探究科を設置。商業科と国際経済科を統合し、ビジネス探究科に改編。
- 2021年(令和3年)4月1日 - 普通科1学級減。
基礎データ
[編集]所在地
[編集]神戸電鉄小野駅から徒歩3分、JR加古川線小野町駅から自転車8分、神姫バス小野町一丁目から徒歩5分。
通学区域
[編集]普通科のみ学区制が適用され、科学探究科とビジネス探究科は県下全域から出願できる。
- 第3学区
象徴
[編集]- 「校是」として「明き、浄き、直き誠の心」が掲げられており、これは「蜻蛉魂」としてまとめられる。
- 校章はトンボの形をしており、前身である旧制小野中学の「小」「中」の文字をたてにあわせて書くと丁度トンボのように見えることに基づいている(この旧制小野中学の校章は、同じ小野市内にある市立小野中学校にも同じ形で引き継がれている)。
- 校歌は50周年記念事業の一環として昭和27年に完成したものである。旧制中学の校歌「神代の姿」に代えてつくられたこの校歌は、作詞・藤村作、作曲・福井直秋による。
- 1954年には応援歌歌詞が当時の生徒から公募された。応援歌は、作詞・国井立志、作曲・村山貞雄による。
- 神戸電鉄粟生線を挟んで隣にある小野市立小野小学校とチャイムの混同を防ぐために、小野高校では独自のチャイムが採用されている(静岡県沼津市で17時に鳴る防災行政チャイム「希望」と同一)。
部活動
[編集]部活動は重要な試合の直前などを除けば、原則として試験前1週間と試験期間は活動が停止される。中間試験や期末試験は一日2から3時限の考査が4日から5日程度にわたって続くため、すべての部は試験があるごとに2週間程度活動ができない。しかし例外として試験中、もしくは直後に試合が控えている場合、試験中であっても練習が認められている。2021年度よりマネージャー制度が導入されるようになった。
運動部
[編集]- 陸上競技部
- 野球部
- サッカー部
- ソフトテニス部(男・女)
- バレーボール部(男・女)
- バスケットボール部(男・女)
- 剣道部
- 柔道部
- 空手道部
- 男子テニス部(硬式・女子部員の在籍もできる)
- 卓球部(男・女)
- ソフトボール部
- 水泳部
- ダンス部
文化部
[編集]部活動成績
[編集]陸上競技部
[編集]- 2019年
- 全国高校総体 女子200m 第6位・女子4×100mR 準決勝進出・女子4×400mR 準決勝進出
- U18日本選手権 女子100m 出場・女子200m 出場・女子300m 出場
- 2020年
- 日本選手権 女子200m 出場・女子4×400mR 出場
- 全国高等学校陸上競技大会 女子4×100mR 出場
- 2021年:全国高校総体 男子400mH 準決勝進出
- 2022年
- 全国高校総体 男子400mH 第4位
- 国民体育大会 男子少年A300mH 第8位
- 野球部
- 2018年:第100回全国高等学校野球選手権記念西兵庫大会 ベスト4
- 2019年:第101回全国高等学校野球選手権兵庫大会 ベスト8
- 水泳部
- 2005年〜2013年近畿大会9年連続出場。
- 2010年:インターハイ (沖縄インターハイ) 女子200m個人メドレー出場
- 2012年:インターハイ (北信越かがやき総体) 女子100m平泳ぎ、女子200m平泳ぎ出場
- 2017年:インターハイ(南東北総体)男子1500m自由形出場
- サッカー部
- 1982年: 兵庫県総合体育大会 3位
- 1982年: 近畿大会出場
- 1984年: 兵庫県総合体育大会 優勝
- 1984年: 近畿大会出場(滋賀)
- 1984年: 全国高等学校総合体育大会出場(秋田)
- 1984年: 全国高校サッカー選手権 兵庫予選 3位
- 1990年:兵庫県サッカー新人大会優勝。
- 2007年:兵庫県サッカー新人大会優勝。
- 男子バレーボール部
- 平成28年度近畿高等学校バレーボール優勝大会出場
- 第69回近畿6人制バレーボール高等学校男女選手権大会出場
- 平成30年度近畿高等学校バレーボール優勝大会出場
- 第71回近畿6人制バレーボール高等学校男女選手権大会出場
- 商業研究部
- 2006年:商業大会全国大会出場
- 放送部
- NHK主催、NHK杯全国放送コンテスト24年連続全国大会出場。
- 2002年〜現在 15年連続兵庫県総合優勝中。(15年連続兵庫県最優秀学校賞)
- 2002年朗読部門全国優勝。文部科学大臣賞受賞。
- 2004年TVドラマ部門全国優勝。文部科学大臣賞受賞。
- 2007年アナウンス部門、史上初の決勝進出。全国4位。
- 2008年TVドラマ部門全国優勝。文部科学大臣賞受賞。
- 2008年ラジオドラマ部門全国優勝。文部科学大臣賞受賞。
- 2008年ラジオドキュメント部門、史上初の決勝進出。全国3位。
- 2009年ラジオドラマ部門全国優勝(2連覇)。文部科学大臣賞受賞。
- 2009年ラジオドキュメント部門、2年連続の決勝進出。全国3位。
- 2010年ラジオドラマ部門全国優勝(3連覇)。文部科学大臣賞受賞。
- 2010年アナウンス部門、決勝進出。全国4位。
- 2011年ラジオドキュメント部門、決勝進出。全国2位 準優勝。
- 2012年ラジオドキュメント部門、決勝進出。全国3位。
- 2012年TVドキュメント部門、決勝進出。全国3位。
- 2012年TVドラマ部門、決勝進出。全国2位 準優勝。
- 2013年朗読部門、決勝進出。全国2位 準優勝
- 2013年TVドラマ部門、決勝進出。全国2位 準優勝。
- 2015年アナウンス部門、決勝進出。全国4位。
- 2015年朗読部門、決勝進出。全国4位。
- 2016年アナウンス部門、2名決勝進出。1名 全国第1位 全国優勝、文部科学大臣賞受賞。もう1名は全国第4位。
- 2018年アナウンス部門、2名決勝進出。1名 全国第2位 全国準備優勝。もう1名は全国第4位。
- 空手道部
- 2016年空手道全国高校選抜大会出場
学科
[編集]2008年度までは全学年8クラスで、1,2,3と数字でクラス分けされていたが、2009年度からは、62,63回生普通科の文理の人数が同じになってきたため普通科が6クラスになり、また、各クラスA〜Iで呼ぶことになった。普通科…A〜F(1年生はA〜E)、科学総合コース(科学探究科)…G、商業科(ビジネス探究科)…H、国際経済科(ビジネス探究科)…I ※カッコ内は75回生 令和3年度より普通科が4クラスに減少したことで、76回生からは1から3年生まで全て7クラスで数字のクラス分けに戻っている。
普通科
[編集]他校の普通科と同様に文系と理系があるが、ここ数年で徐々に募集人数が減少している。最近は理系のほうが文系よりも人数が多い。
文理選択は1年生の秋から冬にかけて担任との面談等も踏まえながら希望を調査し、来年度のクラス分けに反映される。文系はさらに3年生に進級する際、文文と文理という2つのコース分けがされる。おおまかにいえば文文は私立大学受験を目指す生徒、文理は国公立大学受験を目指す生徒という分類であり、文文は3年生時に理数系の授業がない(授業選択によっては理数系も習う)。
科目選択として、文系は世界史または日本史、理系は物理または生物のどちらかを選ぶことになる。理系は受験科目としての地歴公民科は例年地理(理系で日本史を選択することも可能だが希望者が少ない為開講されない)に統一されている。
普通科科学総合コース→科学探究科
[編集]『様々な分野で活躍できる人材を育成する』という理念の下に、2003年度から旧理数コースを廃止、新たに設置された。旧理数コースとは異なり、科学総合コース・科学探究科の場合は文系の選択も可能である。文系の『時事英語』は、3年次より始まるもので、週3単位であるが、英語のリーディングと文法事項を合わせたような内容になっている。また、今なお時間割の根本的な変更がままある。1年時より、他の普通科とはやや異なる方針と時間割で進められている。必須・受験科目に加え、国際問題など現実的な問題に対する考えや姿勢を育てるため、様々なセミナーやフォーラムを組み込んだり授業したりしている。尚、昔は文系でも数学III・Cまで授業を行っていたが、現在は行われていない。
一方理系は、旧理数コースと大して変わらないカリキュラムのためか、文系より安定した計画の下、授業が組まれている。[要出典]その代表的な課目である、『応用数学』は、3年次より始まるもので、週2単位である。高校数学ではそれほど深くまで習わないような内容まで掘り下げて学んでいく科目である。
文理共通の科目に、『探究』という教科がある。普通科の『探求』とは“きゅう”の文字が違い、内容も少々異なる。1年次に、論文の書き方、ミニ論文の作成を行い、2年次に本格的に各自で設定した課題の研究に入る。しかしながら、大体は指導教諭が先に設定した課題から選択してグループで研究をするという形式になっている。[要出典]2年生の3月には、1年生の科学総合コースの生徒、各中学校の教諭、来年次の科学総合コースに合格した生徒のうち希望者、保護者、地域住民を前に研究発表会を実施する。その後3年次の1学期で探究の授業は終了し、その間に研究をまとめて論文を作成、1冊の本にする。
2020年度より科学探究科として普通科から独立した。
商業科・国際経済科→ビジネス探究科
[編集]合わせて商国という通称がある。商業科として全国の商業学校が取得を目指している検定は7つあり、簿記実務検定1級 、全商珠算・電卓実務検定1級、 全商情報処理検定1級 、商業経済検定1級、 全商ワープロ実務検定1級、 全商ビジネス英語検定1級 、 パソコン入力スピード認定試験1級である。7冠を遂げたものは学校長から学校表彰や、全商などから表彰状が授与されるが、ほぼ毎年7冠達成者が1名から2名いる。また、日本で初めて7冠(当時は9冠といっていた)を取得したのも小野高等学校商業科(98年3月卒業)の生徒である。また商業科の生徒は、二年生になるとインターンシップがあり自分でお世話になる企業を決め、自ら取引を行い、価格を決める。売れ残ったら自分たちで買うという特典つきである。
2020年度より商業科と国際経済科が合併し、ビジネス探究科となった。同科には以下の3コースが設定されている[1]。
- マネジメントコース(商業科の学びを継承)
- グローバルリーダーコース(国際経済科の学びを継承)
- コミュニティデザインコース(地域活性化・商品開発に挑戦)
小野高校での生活
[編集]日常生活
[編集]- 完全週休二日制移行による授業時間の減少を避けるため、平成14年度より45分7時限授業を実施していたが、さらに改善を加え、平成25年度からは50分6時限授業(月・木曜日は7時限目まで)を実施している。朝は8時20分から始まるショートホームルームに出席することが義務付けられ、それ以前にも小テスト等がほとんど常に行われているため生徒の朝は早い。それでも遅刻する生徒は一日あたり0.8人程度という少なさを誇っている(2008年度は0.3人という最小記録となった)。
- 生徒の出身地は小野市を中心に北播地区全体に広がっているが、第3学区の最北端で公共交通の不便な多可町加美区、八千代区からの進学者は極めて少ない。学校へ自転車で通学するには自宅から学校までの距離がおよそ1.5km以上離れていなければならない(2005年には自転車置き場が余っているため、1.5km以下でも申し出れば自転車通学が許可されるようになった)。したがって、生徒の通学形態は徒歩、自転車、バス、鉄道等がある。テスト前など部活動が休止されるため、これらの交通機関は生徒が多くなる。本数の少ないJR加古川線ではこの傾向が顕著である(昼間の一部列車に充当される125系1両編成だと乗りきれないことがある)。
- 昼食は基本的に弁当を持参している生徒が多いが、体育館1階(体育館本体は2階)にある食堂(正式名称は食堂ではなく多目的集会所)にも多くの生徒が訪れる。食堂には日替定食・日替丼・うどん・オムライス・カレー・デザートなどがある。食堂の外に設置されている自動販売機は紙コップと缶、紙パック、ペットボトルと様々な種類の飲料が揃っており、さらにはカロリーメイトやSOYJOYも購入することができる。
※食堂は2019年度より、学校給食神戸・やまだ屋(同:三田祥雲館高校食堂運営会社)が担当している。
- 6時限の終了は15時00分(月・木曜日は7時限・16時00分終了)である。最終下校時間は、17時50分から18時30分の間で変動する。
清掃
[編集]- 生活三原則のひとつとして清掃を掲げており、学期末に行われる「大掃除」のほかに月に一度ずつ「全員清掃」の日を設定して、この日は掃除当番以外の者も加わって普段より念入りに掃除をする。大掃除は体操服、全員掃除は制服で行う。これらのため、校舎は決して新しくないにもかかわらず、内部の清掃は比較的ゆきとどいている。
学業
[編集]- 課題考査や全員受験の模試(おもに進研模試)等を含めたテストはおよそ月に一回の割合で実施される(3年生は夏から冬にかけて校外模試を受験する機会が増えるので、さらに回数が増える)。定期考査は一週間に渡って実施され、1日2から3教科行われる。また、2・3年生を対象にした校内模試が5月初旬に実施される。
- 夏休み等の長期休暇に出される宿題は「きちんと予定をたてて消化すれば終わる程度の量」とされるが、非常に量が多い。
- 塾や予備校に通っている生徒も多く、中には神戸や大阪まで通う者もいる。
- 補習は試験の点数や出席日数が足りないために行われるものの他に、夏休みと春休みには生徒全員を対象とした補習も行われる。夏休み補習は例年は1・2年生が7月21日頃〜31日までの約10日間、3年生が7月21日頃〜31日と8月20日前後〜31日頃までの約20日間となっている。これらは、午前中のみを使って70分×3限という例が多い。春休み補習は新2・3年生のみを対象とし、3月末に約1週間程度行われる。これらの補習は教科書の単元を先へ進めるために行われ、公欠者以外の全員が参加している。
- さらに3年生は、6月の進研模試以降から90分間の放課後補習(全員参加)がある。また、受験対策の授業を行う「希望補習」もあり、例年生徒一人一人がいくつか用意された補習から選択して、10月から2月にかけて受講している。3年生は1月終了時点で正課の授業は終了し、2月は希望補習のみ(自由登校)となる。
進路
[編集]- 北播地域では随一の進学実績を誇る。過去には1年間で東京大学に10名前後、京都大学に15名前後、大阪大学に30名前後を輩出したこともあるが、近年これらの大学への進学実績は低迷しており、数名ずつの合格者を出すにとどまっている。なお、2017年度入試では東京大学に推薦入試での合格者を輩出した。難関国公立大学のほか関関同立をはじめとする有名私立大学にも例年多数の生徒が進学し、指定校推薦枠も多く保有している。
- なお進学率の高さに比して医学部医学科への進学者は少ない傾向にある。これは学部選択よりも大学名を重んじる伝統的な進路指導のあり方が大きく関係しているとされるが、理科系の成績優秀者の中には例年神戸大、徳島大等の医学部医学科へ進学する者もいる。
- 毎年前年度の卒業生が後輩へ向けて書いたメッセージを抜粋して紹介する小冊子「後輩の諸君へ」が全生徒へ配布される。卒業生がこの冊子の原稿を書くのは3月が一般的であり、とくに普通科生徒は自分の受験のことのみを書いている場合も多い。
チャイム
[編集]神戸電鉄粟生線を挟んだ南隣の小野市立小野小学校とチャイムの音が混同することを防ぐために、一般的なチャイムとは音色が異なる。
生活指導
[編集]「生活三原則」として「挨拶励行、清掃徹底、時間厳守」を設定しており、また「食事、起床、就寝(または家庭学習開始)」の時間を固定する「三点固定」も生徒に要求する。廊下・教室等で生徒以外の人(職員・来賓など)とすれ違う時はかならず挨拶をするようしつけられている。
施設
[編集]校内の施設
[編集]施設の名称にとにかく「蜻蛉(せいれい)」の文字が多いのが特徴である。また校舎は増築や改築が繰り返され、全体的に階段や段差が多い。さらに、ホームルーム教室は下駄箱から遠くに位置しているため、生徒を困らせている。
- 校舎 - 5階建ての本館(北棟)を中心として、商業棟、一年生棟(南棟)、管理棟と体育館がある。一年生の国際経済科・商業科以外の生徒は一年生棟で生活する。現在では、耐震工事のために一年生棟を3階建てから2階建てに改築された。
- 仮設校舎 - 平成26年7月から平成27年3月まで本校舎の耐震工事のため線路側のテニスコートに仮校舎を建て、仮設校舎として使用していた。
- 体育館 - 二階建てであり、体育の授業や部活動が行われるのは2階で、1階は柔道場、剣道場、トレーニング室、食堂、2階は体育教官室が入っている。基本的に、生徒の2階の渡り廊下の使用は禁じられている。体育館南側(校舎側)に掛かる時計は73回生(2020年度卒)が卒業記念品として寄贈したものである。
- 蜻蛉会館 - 同窓会会館。2階は空調設備がついており、補習や部活動の合宿などにも利用される。
- 蜻蛉ホール - 創立100周年を記念して2002年に完成した。当初は仮称を「百周年記念館」とし、2002年9月に生徒から正式な名称を生徒から募集した結果、校是にちなんだ「蜻蛉ホール」という名前になった。空調設備が整えられ、体育や運動部の活動から、学年集会や講演会など様々な用途で使用されている。また、2008年に可動式の客席が整備された。
- 蜻蛉の庭 - 本館と商業棟の間に位置する中庭。かつては初代・桜の木が立っていた。ほぼ中心に通称ゴールデンボーイと呼ばれる男生徒を模した金色の像が立っている。このゴールデンボーイは作製当時の美術部長であるという。
- 柳桜の庭 - 本館と体育館の間に位置する中庭。体育などで移動時のグランドへの通り抜けは禁止されている。
- 図書館 - 1階は図書閲覧室、2階は自習室となっている。自習室は空調設備がある。2003年4月に立て替えられ、2階自習室が整備された。図書館一階の北西にある区画は一見立ち入り禁止だが、実はそうではなく、立て替えの際にお払い箱となった比較的古い書籍が集められている。図書の貸し出しは、生徒なら年度初めに生徒手帳と同時に配布されるバーコードシールを利用して2週間5冊まで可能である。返却期限が数ヶ月程度経過するとクラス担任を通じて警告文が手渡される。
- 屋上 - 屋上は立ち入り禁止である。
- トイレ - 一般的な学校のトイレであるが、バリアフリーにも気を遣っており、車いす用のトイレもある。2004年度女子トイレに「音姫」が設置され、2005年度には女子トイレのほぼ全部が全自動式トイレになった(和式)。2018年以降本館から順にトイレの更新工事が行われ、洋式トイレが多数導入されている。
- 部室 - 主な運動部の部室はグラウンドの北側に位置する。2階建てで、1階は男子、2階は女子が使用している。男子が2階に行くことは、暗黙の了解で禁止されている。また、かつては、グラウンドの南東に文化部室が位置し、一部の運動部、文化部が使用していたが、2006年度に行われたグラウンド改修の際に取り壊され、現在は校舎の一階に移動した。また水泳部は、プールに併設する更衣室を、そのまま部室として使用している。
- グラウンド - 公立高校の中ではとても小さい。1周400mほど。陸上競技部、野球部、サッカー部、ソフトボール部がひしめき合うように部活動を行う。また、2014年にあるCMで使われたことでも有名である。
- ウエイトルーム - グラウンドの西側に位置し、部活動で使用する。器具は豊富である。
- トレーニング室 - 体育館の1階に位置し、卓球部と空手部が主に使用する。体育の授業にも使う。
- 物理教室 - 物理の実験や部活動で使用する。
- 化学教室 - 化学の実験や部活動で使用する。
- 生物教室 - 生物の授業や部活動で使用する。
- 探究ルーム - かつては地学教室だったが、先述の通り小野高校での理科の科目選択においては、化学と生物か物理という選択肢しかないため地学の授業はなく、2015年頃に設備を撤去して第3講義室に名称変更がなされた。その後2020年に設備改良を行って現在の名称となっている。主に科学探究科とビジネス探究科の「探究」活動の授業で使われる。第3講義室時代まではギター部と天文部が部活動で使用していたが、現在は部活動での利用できなくなっている。
- 生徒会室 - 調理室から茶道室を挟んだ隣にある。
- ピロティ - 蜻蛉の庭の隣にあり、主に雨天時、部活動の為の場所として使われる。また、集合場所として使われることも多い。
- 調理室 - 調理実習や部活動で使用する。
- 音楽室 - コーラス大会の練習や授業・部活動で使用する。
- 美術室 - 美術の授業や部活動で使用する。
- 進路資料室 - 赤本など、進路研究のための資料が保管されている。後述のスタディ・ルームと同様、自主学習も可能である。
- LL教室 - 学校専属のALTと、その授業を補佐する教師の待機場所となっている。
- プール - 25m×8コースのプールが一槽完備されている。更衣室は男女別である。授業以外は水泳部の練習場所(兼部室)として使用されている。
- 柔道場 - 部活動で使用する他に、体育で柔道実施時にも使用する。
- 剣道場 - 部活動で使用する。
- テニスコート - グラウンドの南側に5面(うち1面はバレー部との兼用である)、西側に3面ある。部活動で使用する他に、体育でも使用する。
- コンピュータ室 - 商業棟2階にあり、普通科の学生が使用する。2014年度現在、全てMicrosoft Windows 7,8.1である。
- マルチメディア室 - 商業棟3階にあり、商業・国際経済科(75回生以降はビジネス探究科)の生徒が使用する。2020年度現在、全てMicrosoft Windows 10である。
- 理数研究室 - 成績処理等が行われるため、生徒の入室は禁じられている。
- スタディ・ルーム - 二階職員室の隣にあり、生徒が自主的な学習をするために設けられている。授業や補習の際に使用されるプリントなどがこの部屋を通じて配布されたり、課題の提出場所として指定されることも多い。毎週行われる漢字テストが不合格になった時に課せられる漢字レポートや、数学課題の再テストもこの部屋に置いてある。もとは会議室であり、現在でも時折職員会議が開かれたり、教育実習生の控室となったりしている。
校外近隣の施設
[編集]- 神戸電鉄小野駅
- 小野市立小野小学校
- 小野市立わか松幼稚園
- 兵庫県立小野工業高等学校
- 神姫バス小野本町一丁目停留所
おもな学校行事
[編集]- 離任式 - 4月初旬に行われる。転任・退職してゆく職員への敬意と感謝を示すため、生徒は二時間半程度の間起立して職員のことばを聞くのが通例となっている。近年では離任する職員が生徒を座らせることが多い。離任式は始業式に引き続いて行われる。
- 新入生歓迎遠足 - 4月10日前後に小野市のひまわりの丘公園で行われる。なお、そこまで約4kmの道のりを歩いていく文字通りの「遠足」である。平成21年度までは鴨池公園で行われていた。新入生が早く学校になじめるようにするため、縦割りのグループで行動することになっている。序盤に通過する小野商店街ではシャッター街となっているにもかかわらず、静かに通行しなければならないという理不尽を1年生は初めて味わわされる。目的地では、縦割りグループで遊んだり、校歌・応援歌を歌ったりする。雨天の場合は校内での歓迎行事となる。
- 集団宿泊訓練 - 例年4月中旬に1年生を対象として行われている。兵庫県加東市にある嬉野台生涯教育センターで2泊3日の日程で行われる。天候が良い場合は往路およそ15kmを徒歩で荷物を背負って移動する。雨天の場合はバスで移動することになっている。また、春休みの課題として出された「なぜ小野高校に入学したのか」と題する作文を元に班別にテーマを決め(合宿前から)討議し、その中からさらにクラスでのテーマを決め討議し、最後には学年での発表会を行う。限られた時間内で隊形移動や隊形変換などの練習をクラスごとに行い、最終日に「集団行動コンクール」と名づけられた大会でクラスごとに披露し、順位をつけ表彰を行う。教師は非常に厳しく生徒と接し、自己判断で行動することや、時間厳守などの基本を徹底する。但し、70回生の行き先は嬉野台生涯教育センターから淡路島に変更された(嬉野台生涯教育センターの工事のため)。
- 文化祭(蜻蛉祭) - 例年4月最終週の金・土曜の2日間に渡って行われる。2日目のみ一般公開され、保護者やOBも含めて千人程度が訪れる。各文化部が一年間の活動成果を発表するほか、各クラスがそれぞれ自分たちで考えて何らかの展示をするクラス展示も行われている。文化部の発表の場として位置づけられており、出店などのようなものは一切ない。ただし授業の一環として、商業・国際経済科の生徒による物販企画が例年行われている。閉会式では全校生で昨年度のコーラス大会の課題曲を肩を組みながら歌うことも知られており、この時は保護者は退場しており、この光景を見ることができない。
- 球技大会 - 1学期および2学期の期末試験終了後に行われる。クラス対抗でトーナメント形式の試合を行う。1学期の球技大会は1〜3年生全員で行うが、2学期球技大会は3年生の大多数が受験勉強で多忙なため1・2年生のみで開催される。トーナメント形式であるが参加クラスの少ない冬の球技大会では敗者復活戦も行われることがある。例年はバレーボール、バスケットボール、ドッジボールに加えてソフトボール(夏)またはサッカー(冬)が一般的な種目である。
- オープンハイスクール(夏) - 8月の中ごろに2日間にわたって実施されている。
- 体育大会 - クラス対抗の点数制をとっている。各クラスの生徒が担任を自由に仮装させてその独創性を競い合う「着付け競争」が名物であり、一般の人々も見ることができる。他には、生徒会が競技を立案し、審判表彰まで自分たちの手で行うという「生徒会種目」や、クラス全員が参加して制限時間内で連続して跳んだ最高回数を競うという「大縄跳び」、1クラスから10名程度ずつ選ばれた選手が学年対抗で男女別総当りの綱引きを行うという文字通り「学年対抗綱引き」等がある。3年生は実質的な最後の学校行事を楽しんで思い出づくりをし、2年生以下は上級生の団結力を見て奮起するという良い意味での刺激あふれる秋の風物詩となっている。フォークダンスも行われている。
- 修学旅行 - 例年2月上旬に行われる。毎年行き先が変わることが多く、主な目的地は沖縄本島+(与論島・宮古島・石垣島のいずれか)もしくは鹿児島・種子島・屋久島となっている。かつては北海道も行き先の一つだったが、現在はなくなっている(近隣の高校で新千歳空港の荒天のために修学旅行が取りやめになった事例があったためとされる)。各学年で旅行テーマを設定している。クラス対抗の大会(エイサーや棒踊り)なども用意されており、限られた活動時間の中で各クラス優勝に向けて練習を重ねる。この時使用する太鼓は、生徒が各自自主作成する。面も牛の皮から切り取って作るのでなかなか時間がかかる(エイサーの場合)。与論島ではお宅訪問といって島民の自宅を訪問し、その生活に触れるという活動がある。その際、修学旅行生のもの珍しさから小野高生が自宅を訪問する様子を動画で無断に撮影し、インターネット上にアップロードする島民もいるため、肖像権の保護の為にサングラスやマスクを持参する事を推奨する。
- 耐寒訓練 - 2年生が修学旅行をしている間に行われる。1年生が早朝、体力づくりの目的でグラウンド(男子400mトラック、女子300mトラック)を走る。1日目は10周、2日目は11周、3日目は12周である。体育の授業では冬になるとマラソンと縄跳びをするが、三年生のみは冬でもテニス、サッカー等他のスポーツを行う。
- 百人一首大会 - 一年生が二月ごろに行う行事。クラス対抗で小倉百人一首をする。最後に一番札を多く取った生徒を男女一名ずつ選び、男子には衣冠束帯を、女子には女房装束を着せて表彰する。これらの和歌の暗記は一年生冬休みの宿題でもある。
- コーラス大会 - 各クラス対抗で、生徒が作詞作曲した課題曲とクラスごとに選ぶ自由曲を歌い、順位をつける。例年3月の期末試験終了後に行われるため3年生は参加しない。
- 卒業式 - 例年国立大学の入学試験終了直後に行われている(2/28が多い)。会場は体育館であるが、保護者席を確保するために在校生は2年生のみ参加する。これに先立って前日には卒業式予行(1年生も参加)がおこなわれ、卒業生に皆勤賞をはじめとする各種表彰が授与される。同窓会組織(蜻蛉会)会員の日程をあわせるためこのとき卒業生の蜻蛉会入会式もあわせて行われる。
学校関係者と組織
[編集]学校関係者組織
[編集]- 蜻蛉会 - 同窓会は「蜻蛉会」と呼ばれ、旧制中学・女学校時代からの卒業生をも含む。生徒は卒業と同時に蜻蛉会に入会するが、上に述べたように日程の都合上、卒業証書授与式よりも蜻蛉会入会式のほうが一日早く行われる。
学校関係者一覧
[編集]出身者
[編集]- 旧制中学時代
- 美濃部達吉 - 法学者、憲法学者、政治家、東京帝国大学名誉教授。公立小野中学校時代に1年だけ通学。
- 柴崎恵次 - 海軍中将。タラワの戦いの司令官。
- 東後琢三郎 - 都市計画家
- 藤井茂 - 経済学者、神戸大学名誉教授
- 吉村寿人 - 医学者、京都府立医科大学学長
- 新制高等学校
- 井上喜一 - 元衆議院議員(自由民主党)、元有事法制担当相
- 岩佐早希 - フリーアナウンサー、元メ~テレ契約アナウンサー、元NHK神戸放送局契約キャスター
- 大西科学 - 作家
- 大西洋平 - テレビ朝日アナウンサー
- 川野武文 - 宮崎放送アナウンサー
- 橘田恵 - 女子硬式野球選手
- 笹倉千裕 - フリーアナウンサー、元NHK京都放送局契約キャスター、元NHK長崎放送局契約キャスター
- 清水誉 - 元プロ野球選手(阪神タイガース)
- 高橋昭一 - 元衆議院議員(民主党)、メディアプランナー
- 田中大貴 - フリーアナウンサー、元フジテレビアナウンサー
- 玉岡かおる - 作家
- 東後勝明 - 早稲田大教育学部教授、元NHK「ラジオ英語会話」講師
- 西村勇気 - テレビ熊本アナウンサー、元NHKアナウンサー
- 橋本莉奈 - 青森放送アナウンサー
- 八馬淳也 - 元フジテレビアナウンサー、情報制作局ディレクター
- 福戸あや - 朝日放送テレビアナウンサー
- 岡本楓賀 - さんいん中央テレビアナウンサー
- 藤井比早之 - 衆議院議員(自由民主党)
- 蓬萊務 - 小野市長
- 松尾清一 - 名古屋大学総長
- 本岡昭次 - 元参議院議員、副議長(民主党)
- 薮本吉秀 - 元三木市長
- 山本晴三 - 元プロ野球選手(阪神タイガース)、現・虎風荘荘長
- 糟谷敏秀 - 元特許庁長官
- 大村哲臣 - 元原子力規制庁長官官房審議官
- 長尾仁嗣 - アマチュア野球選手、指導者(元京都大学野球部監督)
- 猪坂彰宏 - アマチュア野球選手、指導者
脚注
[編集]- ^ “兵庫県立小野高等学校 - 兵庫県教育委員会”. www.hyogo-c.ed.jp. 2020年4月20日閲覧。