利用者:新幹線/東海道・山陽・九州新幹線

東海道・山陽・九州新幹線(とうかいどう・さんよう・きゅうしゅうしんかんせん)は、東海道新幹線山陽新幹線九州新幹線新幹線3路線を総称する愛称。区間は東京駅 - 鹿児島中央駅で、総延長は1325.9km(営業キロは1485.5km)である。全区間を直通する列車はないため、時刻表での使用が主となっている。

特に、東海道新幹線と山陽新幹線を合わせて東海道・山陽新幹線 (1069.1km)、山陽新幹線と九州新幹線を合わせて山陽・九州新幹線[1][2][3] (810.5km) と呼ばれる。

正式には東京駅 - 新大阪駅東海旅客鉄道(JR東海)が運営する東海道新幹線 (515.4km)、新大阪駅 - 博多駅西日本旅客鉄道(JR西日本)が運営する山陽新幹線 (553.7km) で、博多駅 - 鹿児島中央駅九州旅客鉄道(JR九州)が運営する九州新幹線 (鹿児島ルート) である。

東海道・山陽新幹線[編集]

東海道・山陽新幹線歴代車両

日本国有鉄道(国鉄)時代は東京駅基点とした一体的な運用がなされていたことや、現在でも相互直通運転を行う列車が多いことから、まとめてこう多く表現されるようになったとされる。

直通列車は定期列車だけで「のぞみ」(東京駅 - 広島駅・博多駅間)が毎時3本、「ひかり」(東京駅 - 岡山駅間)が毎時1本運行されている。

キロポスト博多南線を経由した博多総合車両所まで東京駅からの通算である。

地図帳や案内表示や放送には「東海道・山陽新幹線」とそのまま表現されることもしばしばあり、果ては「東海道新幹線」・「山陽新幹線」の路線名称よりも公式に用いられている事があるため、利用者から正式名称のように誤解されることがある。

国鉄時代の「国有鉄道線路名称」上では並行する在来線の線増という扱いだったので、東海道新幹線は東海道本線、山陽新幹線は東海道本線・山陽本線鹿児島本線の一部(別線)であり、「東海道・山陽新幹線」はもちろん、「東海道新幹線」・「山陽新幹線」という名称すら案内上の呼称でしかない。

JR発足時に当時の運輸省に提出された事業基本計画や国土交通省監修の『鉄道要覧』では、東海道新幹線と山陽新幹線はそれぞれ別の路線として掲載されており、事業基本計画の通り「東海道新幹線」・「山陽新幹線」の単一名称が正式で、「東海道・山陽新幹線」は正式な線路名称ではなく、運転上の通称でしかない。

なお、山陽新幹線が東海道新幹線を延伸するような形で建設されたことや、開業当初の「東京駅基点」の運行形態、運賃計算を行なうMARSシステムの上ではまとめて一つの線区として扱われていることや、また当時は他に新幹線の路線がなかったといった歴史的経緯により、乗車券の券面の経由表示には東海道・山陽の2路線ともに、「新幹線」だけと記される。

また、東日本旅客鉄道(JR東日本)では、公式文書でこの2路線を「東海道・山陽新幹線」と呼称することがある。

山陽・東海道新幹線[編集]

1987年国鉄分割民営化以降、JR西日本は「山陽・東海道新幹線(さんよう・とうかいどうしんかんせん)」という博多駅基点の名称を制定し、同駅の案内表示や案内放送などで使用している。しかし、「東海道・山陽新幹線」とは対照的に知名度が低く、利用客にほとんど定着しておらず、多くの人は単に「新幹線」または「東海道・山陽新幹線」を「山陽・東海道新幹線」の代わりに使用するか、各路線名称を直接呼ぶことで代替している。

駅の案内表示や駅職員による案内放送では主要駅の東京駅新大阪駅の改札口やコンコースなどをはじめ、一般的に多くの案内板や放送には「東海道・山陽新幹線」と掲示または案内されており、「山陽・東海道新幹線」と掲示している駅は、博多駅のみで確認されている程度とごく少数で、大半の駅は単に「東海道・山陽新幹線」と掲示されている。

また、同社が刊行している新幹線用時刻表の表紙でも2007年発行まで長らく「山陽・東海道新幹線」の名称が使われていたが、翌2008年発行からJR東海刊行の時刻表と同様「東海道・山陽新幹線」の名称に変更され、「山陽・東海道新幹線」の名称は上り線ページのみの使用となった。また、九州新幹線全通後はJR西日本刊行の新幹線時刻表でも東海道・山陽・九州の3つの新幹線を一体的に扱うことになり、表紙と下り線ページは「東海道・山陽・九州新幹線」、上り線ページは「九州・山陽・東海道新幹線」の名称が使われることになった。

山陽・九州新幹線[編集]

山陽・九州新幹線直通列車「みずほ」・「さくら」に使用されるN700系7000番台車両(2009年4月8日 岡山駅 - 相生駅間)

2011年平成23年)3月12日に九州新幹線(鹿児島ルート)が全線開通し、同時に山陽新幹線との直通運転を開始することから2つの新幹線を総称してこう呼ばれる。

直通列車は8両編成のN700系7000・8000番台を用いて、最速達タイプの「みずほ」と速達タイプの「さくら」が、合わせて毎時1本程度運行される予定。直通列車は新大阪駅 - 鹿児島中央駅間(山陽・九州新幹線の全区間)を通しての運転を基本とする。

駅一覧[編集]

ここでは東海道・山陽・九州新幹線に存在する全駅の駅名と主要な駅(全列車停車駅)のキロ程のみを記す。各駅のキロ程・停車駅・接続路線・所在地などの詳細については東海道新幹線山陽新幹線九州新幹線 (鹿児島ルート) の各記事を参照のこと。

() 内は起点からの実キロ

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出典[編集]

関連項目[編集]