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北穂高小屋

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
蝶ヶ岳から望む北穂高岳の北峰頂上直下にある北穂高小屋
表銀座の西岳から望む双耳峰の北穂高岳と北穂高小屋

北穂高小屋(きたほたかごや)は、飛騨山脈(北アルプス)主稜線上の北穂高岳標高3,106 m)にある山小屋である。山小屋は長野県岐阜県との県境付近の長野県松本市側にある。

双耳峰である北穂高岳の北峰直下 (3,100 m) に所在しており、富士山をのぞくと日本の山小屋としては最も標高が高い[1]

要目

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※一帯は中部山岳国立公園および国有林内であるため、キャンプ指定地以外の設営は禁止されている[3]

主な施設

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  • 客室・食堂・トイレ・洗面台・乾燥室・喫茶(食堂)

小屋の外に売店があり、土産や菓子などはそこで販売している。テラスにベンチが設置してあり休憩で利用することができる。

急峻な稜線上にある小屋のため水が非常に貴重で、飲料水は天水を利用している。一般利用者向けの入浴施設はない。

キャンプ指定地は小屋から10分の距離にあり、トイレは小屋を利用する[3]

沿革

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  • 1947年昭和22年)春 - 小山義治が建設に着手[4][5]。小山は地元ではなく東京の出身で、登山者として穂高岳に通ううち小屋の建設を思い立ち、人力で資材を運び上げて建設した[1]
  • 1948年(昭和23年)10月 - 10の小屋が完成[5]
  • 1957年(昭和32年) - 食堂部を増築[5]
  • 1964年(昭和39年) - 本館を改築[5]
  • 1969年(昭和44年) - 3階部分を改築[5]

アクセス

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南岳から望む大キレットと北穂高岳から奥穂高岳と続く山並み

もっとも容易なルートは、上高地より涸沢カールを経由して北穂高岳に至るものである。上高地から北穂高岳までのコースタイムは9時間20分[6]

北穂高岳からは、北側に大キレットを渡り南岳方面へ、南西側に奥穂高岳・涸沢岳方面への稜線が続いているが、いずれも上級者向けのルートである[6]。その他、本谷から北穂池を通りA沢のコルへ抜けて大キレットに合流、北穂沢から東稜に入り直登、滝谷出合から滝谷を詰める、などのバリエーションコースが存在する。

周辺の山小屋

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関係者

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  • 磯貝猛 山岳カメラマン。北穂高岳を拠点に撮影を行っていた。2010年、北穂高岳南稜にて滑落死。死後、小屋関係者によってケルンが設置された。
  • 渡辺幸雄 山岳カメラマン。北穂高小屋OB。写真以外の著書に『ヤマケイアルペンガイド 槍・穂高連峰』がある。

参考文献

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  • 柳原修一『北アルプス山小屋物語』東京新聞出版局、1990年6月。ISBN 4808303744 

脚注

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  1. ^ a b c 「北穂高小屋」北アルプスの山小屋完全ガイド”. PEAKS. 2021年6月20日閲覧。
  2. ^ 宿泊と予約について”. 北穂高小屋公式ウェブサイト. 2021年6月20日閲覧。
  3. ^ a b c テント場利用について”. 北穂高小屋公式ウェブサイト. 2021年6月20日閲覧。
  4. ^ 『穂高を愛して二十年』中央公論新社、ISBN 978-4122009257
  5. ^ a b c d e 柳原 (1990)、47-51頁
  6. ^ a b ルートガイド”. 北穂高小屋公式ウェブサイト. 2021年6月20日閲覧。

関連項目

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外部リンク

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