南条金雄
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南条 金雄(なんじょう かねお、1873年(明治6年)7月18日 - 1948年(昭和23年)12月30日[1])は、日本の実業家。大正海上火災保険会長や、三井物産会長、三井合名筆頭常務理事を務めた。
人物・経歴
[編集]群馬県邑楽郡館林町(現館林市)出身。前橋中学校(現群馬県立前橋高等学校)を経て[2]、1892年に高等商業学校(現一橋大学)卒業後、横浜外国商館に入り、海外貿易に従事し海陸保険の事務につき英国と東京を往来する[3][2][4]。
1901年三井物産入社。大阪支店保険掛主任等を経て、1910年大阪支店長。1913年ロンドン支店長。1918年取締役ロンドン支店長[5][6]。同年安川雄之助、武村貞一郎とともに常務取締役に昇格[7]。大正海上火災保険設立前に小田柿捨次郎の家で飯田義一、馬越恭平、岩原謙三、平生釟三郎、磯村豊太郎らと保険会社設立懇談会に参加し[8]、1924年には大正海上火災保険会長に就任[9]。
1928年紺綬褒章受章[2]。1934年三井物産会長[10]。同年デンマーク王国ダネブログ勲章コンマンドール受章[11]。1935年三井合名常務理事[2]。1936年三井合名筆頭常務理事[12]。趣味は西洋画の鑑賞で[6]、西洋美術史に詳しく、西洋美術史担当の東京美術学校(現東京藝術大学)講師として教鞭も執った[2]。如水会理事なども務めた[13]。昭和23年12月23日没。墓所は多磨霊園5区1種45側にある。
親族
[編集]- 父・南条新六郎 ‐ 日本製粉社長。
- 祖父・岡谷瑳磨介 ‐ 館林藩家老[14]。
- 妻・敬 ‐ 土佐電気鉄道社長齋藤利西長女。
- 義兄・三宅碩夫 ‐ 姉・さだの夫。東京弁護士会副会長
- 義弟・東野十治郎 (1873年生) ‐ 妹・うめ(三井合名理事長)の夫。学習院教授、弘文学院数学教授、日本貯蓄銀行取締役。加賀大聖寺藩士・東野遊西の四男。長男・道治の岳父に江頭安太郎。[15][16]
- 義弟・武田信一 (1872年生) ‐ 妹・タケの夫。三井銀行取締役。東京高等商業学校卒[17]。
- 義弟・竹村弟二 (1878年生)‐ 妹・ちせの夫。日本製粉常務取締役[6][18]。屑綿商・竹村慶也の二男。家業が傾いたため中学進学諦め、東北学院労働会に入って勤労学生となり、第三高等学校 (旧制)、東京帝国大学工科大学機械科卒業後、野戦鉄道提理部を経て日清製粉、のち東京軽合金製作所社長を務めた。[19][20]
脚注
[編集]- ^ 『群馬県人名大事典』上毛新聞社、1982年、396頁。
- ^ a b c d e 『新東亜建設を誘導する人々』日本教育資料刊行会 編
- ^ 小堀直人『館林第四拾國立銀行創立と頭取南條新六郎 : 群馬県最初の銀行 : 両毛地区実業界の礎を築いた偉人』あさを社、2008年。ISBN 9784870244597。国立国会図書館書誌ID:000009211648。
- ^ 『現代業界人物集』経世社 [編] (経世社出版部, 1935)
- ^ 『経済第一線』 倉田春一 著 (大鵬書房, 1935)
- ^ a b c 南條金雄 (男性)第8版 [昭和3(1928)年7月] 日本研究のための歴史情報『人事興信録』データベース(名古屋大学)
- ^ 三井物産(株)『挑戦と創造 : 三井物産一〇〇年のあゆみ』(1976.07)渋沢社史データベース
- ^ 「大正海上火災保険(株)『大正海上火災保険株式会社四十年史』(1961.05)」渋沢社史データベース
- ^ 「三井海上火災保険(株)『朱竜・三井海上ものがたり : 75年小史』(1994.03)」渋沢社史データベース
- ^ 三井物産(株)『挑戦と創造 : 三井物産一〇〇年のあゆみ』(1976.07)渋沢社史データベース
- ^ 南条金雄外八名外国勲章記章受領及佩用ノ件アジア歴史資料センター
- ^ 三井合名停年制退職金七百万円を棒にして新針路思切って新人登用社会情勢に順応す 大阪時事新報 1936.4.18 (昭和11)神戸大学経済経営研究所 新聞記事文庫 会社(10-079)
- ^ 官報 1925年10月27日
- ^ 「南條新六郞 (男性)」日本研究のための歴史情報『人事興信録』データベース(名古屋大学)
- ^ 東野十治郎人事興信録 第12版(昭和14年) 下
- ^ 舒志田「西師意の中訳日本書(再考)」『立教大学日本学研究所年報』第19巻、立教大学日本学研究所、2020年10月、70-52頁、CRID 1390853649717263872、doi:10.14992/00020367、ISSN 21887993。
- ^ 武田信一『人事興信録』第8版、昭和3(1928)年
- ^ 三宅碩夫 (男性)日本研究のための歴史情報『人事興信録』データベース(名古屋大学)第4版 [大正4(1915)年1月]
- ^ 竹村弟二氏『人物之日本 : 評論と紹介 中』人物之日本社 1940
- ^ 『日本国勢大観』下卷人物篇 やまと新聞社, 1930、竹村弟二の項
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