名古屋市交通局7000形電車
名古屋市営地下鉄7000形電車 | |
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基本情報 | |
運用者 | 名古屋市交通局 |
製造所 | 日本車輌製造 |
製造年 | 2003年 |
製造数 | 2編成8両[1] |
運用開始 | 2003年3月27日 |
投入先 | 上飯田線 |
主要諸元 | |
編成 | 4両編成 |
軌間 | 1,067 mm |
電気方式 |
直流1,500 V (架空電車線方式) |
最高運転速度 |
75 km/h(上飯田線) 100 km/h(名鉄小牧線) |
設計最高速度 | 120 km/h |
起動加速度 | 3.0 km/h/s |
減速度(常用) | 3.5 km/h/s |
減速度(非常) | 4.0 km/h/s |
車両定員 |
先頭車128人(39席) 中間車135人(46席) |
自重 | 平安通方から順に29.7 t・37.0 t・34.8 t・29.8 t |
全長 | 20,000 mm |
全幅 | 2,746 mm |
全高 | 4,010 mm |
車体 | ステンレス鋼製 |
台車 |
ボルスタレス式空気ばね台車 住金(現・日鉄)製SS160・SS060 |
主電動機 |
かご形三相誘導電動機 三菱製 |
主電動機出力 | 170 kW × 4個 |
駆動方式 | WNドライブ |
歯車比 | 1:5.65 |
編成出力 | 1,360 kW |
制御方式 | IGBT素子VVVFインバータ制御 |
制御装置 |
ベクトル制御、応荷重演算制御機能付き 三菱電機製 |
制動装置 |
NSC遅れ込め制御付き電気指令式電空併用ブレーキ 応荷重式、回生ブレーキ付き 耐雪ブレーキ付き |
保安装置 |
車内信号式ATC(地下鉄線内) M式ATS(名鉄線内) |
名古屋市交通局7000形電車(なごやしこうつうきょく7000がたでんしゃ)は、2003年(平成15年)に登場した名古屋市交通局(名古屋市営地下鉄)上飯田線用の通勤形電車である[1]。
上飯田線のほか、名鉄小牧線への直通運転を実施している[1]。
概要
上飯田線と名鉄小牧線を接続する上飯田連絡線の竣工に合わせて2003年(平成15年)に2編成(8両)が導入された[1]。
同じく上飯田線・名鉄小牧線で使用される名鉄300系電車と走行機器、電装品、運転台や一部の内装品を共通化し[2]、乗入れ協定に基づく共通性能の車両とした。
車両概説
車体
オールステンレス車体を採用し[1]、大小2本のラインカラーの桃色帯が腰部に入っている。構体を従来工法(ビード付き。名鉄300系はビードなし)により建造したため、外観はむしろ鶴舞線3050形や桜通線6000形に近似している。前面は名鉄小牧線との相互直通運転のため、スカートを装備している。
内装
片側4扉の客室の側扉間ごとに転換クロスシートとロングシートの区画が分けられる、名鉄300系が初めて採用した座席配置とほぼ同様のものになっている。また、車内放送は小牧線、上飯田線でワンマン運転を行うため自動になっており、日本語と英語の2か国語により放送される。名鉄300系と同様、上飯田線内でも名鉄仕様のものが使用されている。
300系同様に、同局および日本の地下鉄車両としては唯一の転換クロスシートを全車両で一部に採用するが、ロングシートの袖仕切りが金属製であるほか、300系にあるクロスシートと側扉との衝立ての座席側の小テーブルは設置されていない。座席表地は薄紫色で、名古屋城の金のシャチホコや名古屋テレビ塔、東山動物園にちなんだコアラなどの模様が施されている[2]。また、名古屋市営地下鉄で初めて三角形のつり革が採用された[1]。
バリアフリー対策として、両先頭車に車椅子スペースが設置された[3]。
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7000形の運転台
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先頭車両の車内
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中間車両の車内
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転換クロスシート
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7人掛けロングシート
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3人掛けロングシート
機器類
主幹制御器は名古屋市営地下鉄では初採用となる右手操作式のワンハンドル操作型となった[1]。また、名古屋市営地下鉄で初めてかつ唯一名鉄仕様の発車予告メロディが搭載されている。
パンタグラフはシングルアーム式で、中間車の7200形と7300形に1台ずつ設置されている[2]。
IGBT素子VVVFインバータ制御装置(車両制御装置 = VVVF制御装置と補助電源装置を一体化したもの)は、名古屋市交通局で初めての採用例となった。
編成
← 平安通 犬山 →
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形式 | 7100 | 7200 | 7300 | 7600 |
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区分 | Tc1 | M2 | M1 | Tc2 |
車両番号 | 7101 | 7201 | 7301 | 7601 |
7102 | 7202 | 7302 | 7602 |
定期保守
上飯田線内に車庫はなく[4]、名鉄線を経由しないと鶴舞線と桜通線へ線路が繋がっていないため、整備・検査は名鉄に委託されており[4][5]、列車検査と月検査は犬山検査場、重要部検査と全般検査は舞木検査場で実施されている[5]。
舞木検査場での検査後は、名鉄名古屋本線で試運転を行う[6][7]。
運用区間
名鉄と名古屋市交通局との車両使用料を相殺するためにダイヤを限定して運用されている。上飯田線のみの列車は本形式で運用される。
脚注
注釈
出典
- ^ a b c d e f g “上飯田線車両 7000形の概要・主要諸元”. 名古屋市交通局 (city.nagoya.jp). 名古屋市. 2022年7月18日時点のオリジナルよりアーカイブ。2022年8月1日閲覧。
- ^ a b c “名古屋市交通局殿向け7000形”. 日本車輌製造株式会社(n-sharyo.co.jp) (2003年1月20日). 2022年7月18日時点のオリジナルよりアーカイブ。2022年8月1日閲覧。
- ^ “地下鉄上飯田線開業のお知らせ”. 名古屋市交通局. 2003年2月8日時点のオリジナルよりアーカイブ。2022年8月1日閲覧。
- ^ a b “事情さまざま、わずかな製造数で終わってしまった鉄道車両たち 東海・西日本編”. 鉄道コム (tetsudo.com). p. 9 (2020年5月24日). 2022年8月1日時点のオリジナルよりアーカイブ。2022年8月1日閲覧。
- ^ a b “地下鉄の車両保守”. 名古屋市交通局 (city.nagoya.jp). 2022年6月26日時点のオリジナルよりアーカイブ。2022年8月1日閲覧。
- ^ “【名古屋市】7000形試運転”. 鉄道ホビダス (hobidas.com) (2011年1月13日). 2022年8月1日時点のオリジナルよりアーカイブ。2022年8月1日閲覧。
- ^ “名古屋市交7000形7102編成が舞木検査場から出場”. 鉄道ファン・railf.jp (2019年3月8日). 2020年10月26日時点のオリジナルよりアーカイブ。2022年8月1日閲覧。
関連項目
外部リンク
- 上飯田線車両 7000形 - 名古屋市交通局
- 名古屋市交通局7000形通勤電車 - 日本車輛製造